シロギス、まさかの雷雨で10時早上がり

6月10日(日)、久比里の巳之助丸からシロギスに行ってきた。
今年は例年より早く好調に転じた久比里出船のシロギス釣り。型がピンキリなのは仕方ないとしても、例年より数が湧いているのは日頃の情報からしても明らかである。先日は剥ぎ原さんが1.5束、ぎんぎすさんが1.8束、なんと昨日は和竿の大会準優勝のY中さんが2.5束と1本竿においては驚異的とも言える数字を叩き出した。で、今日は何をやろうか?(笑)実はマルイカかシロギスか迷ったのだが、週末満船を考えるとこの辺でサクッとシロギス束釣りでも決めて、年に一度のお約束だけとりあえず達成しておこうかという魂胆である。ここ数日、寒気を伴った低気圧が停滞している関係で大気の状態は不安定、関東では山沿いを中心に雷や大雨に見舞われているようだが、昨日、横浜方面は比較的安定した曇天で最高の釣り日和だった。たぶん今日も同じような天候だろうとの想定で、予定通り自宅を出発したのであった。到着するとシロギス船は私が一番乗り、東風の上げ潮予報なので、単純に左舷ミヨシに荷物を下ろした。今日は予報が良くないせいかお客の出足は思ったほどでもなく、マルイカ船が8名、アジ船が7名、シロギス船はマズイことにいつまで経っても私だけ。多過ぎるのも困るけど一人っていうのもちょっとね〜。


予報のせいかお客の出足は鈍い/たまにペンシルホールドで一日攻めると指の股が腫れるので、竿にテーピングして予防&滑り止め。

幸か不幸かそのまま出船時刻となり、駐車場のお姉さんが一人分の餌を持ってきてくれた。これで足りる?って聞くが、予備は積まないようなので、食いが良ければちょっと足りないかな・・・と答えると、私の木製の餌箱にもう一杯ジャリメを入れてきてくれた。来てくれてよかった!お父ちゃん遊ばせちゃうとこだったよ!今日は2束釣ってよ!と元気良く送り出され、定刻8時、船長とマンツーマンで出船となった。他にお客が居ないので、船長から見易いように右舷の操舵室前方に釣り座を移動。8時15分、最初は久里浜港の出口で開始の合図。投入すると水深は10m強。1投目は反応得られず、2投目、クッと押さえ込まれ、そのまま何気に針掛かりしたのは16cm級の初物。その後、何投かするものの状況は思わしくない。イマイチと見るや東電沖のマルイカ船団を横目に10分程走って、到着したのは下浦沖のやはり水深10m前後。出船と同時に雲行きが怪しくなってきたので心配していたら、早くもポツリポツリと歓迎せざるお天気模様。前日、Y中さんの2束半はもう少し南寄りの場所で、入れりゃ食ったそうだが、いざやってみるとイメージとかけ離れた状況に困惑は隠せない。これって俗に言う激渋りってヤツじゃないの?実は朝の京急で偶然Y中さんにお会いし、今日は山天丸からマルイカとのこと。参考に昨日の状況などもお伺いしながら歩いてきたのではあったが・・・。

潮周りは長潮で午前中上げて13時過ぎが満潮の予報。この時間は北の微風でベタ凪、潮は薄濁りで流れは殆ど無い。色々試してみるものの、速めの誘いは追ってこない、オモリ浮かせると全然ダメ、叩いてもまったく反応せず、アタリ出てもジャリメの頭だけ残ってくる。巻き上げ中のすっぽ抜けも多発。完璧なまでの食い渋りに四苦八苦の序盤戦であった。雨粒が徐々に大きくなってきて、迷わずカッパの上着を着込む程。すると、遠くで一発雷鳴、ゴロロロ〜ン!マズイな・・・今日は雷は無いだろうと勝手に予想しての釣行だったが、既に上空は真っ暗。段々不安が先行して釣りに集中できなくなる。9時、空が光ったと同時にドッカ〜ン!ウソだろ〜コレ近いよ!すぐに撤収する様子も無いので一応釣りを続けるが、雷の影響なのかシロギスの食い込みは輪を掛けて渋くなってきた感じ。ゆっくり目の叩きからゆっくり目の誘いに反応するのはパックンチョ。怒涛のパックンチョ5連荘&サビハゼ2尾を上げたところで堪り兼ねて潮回り。9時40分、魚をクーラーに移すと19尾。頭上で雷がドッカ〜ンバリバリバリ〜、雨は土砂降り、餌箱は雨水で氾濫、ジャリメは脱走しまくり、船上は川の如し。餌を着けたくても手が滑ってままならない。仕掛けを投げようと立ち上がったその瞬間、前のジッパーに溜まっていた雨水がカッパの隙間から一気に流入し股間ビッショリ。ひえ〜!ちゃんと閉まってなかったじゃん、後悔先に立たず。


続々と久里浜港内に避難する/一瞬通り過ぎた雷雲も簡単には抜けてくれず・・・。

船長は一気に久里浜港の前まで移動。再開してすぐダブル、シングルで22尾となったが、一向に雨と雷は止まず、これ以上やっていられる状況じゃないかも。二度三度、沖で海面に稲妻が落ちるのが見えた。近辺を操業中のマルイカ船やアジ船もついに久里浜港内に非難し始めた。もはやこれまでか・・・すると10時、本船も撤収の合図となり港内まで徐行。船長をお手伝いしながらスパンカを畳み、私も道具を片付けた。停泊して少し様子を見ていると先程までの雷雨は収まり空も明るくなりかけたが、また暗くなってドカ〜ン!ザーッと来たので、これで上がりましょう!結局、沖に出ていたアジ船と本船だけ早上がり。店で帰り支度をするとビショビショのカッパがやたら重たい。じゃまた来ま〜す!と傘を差して帰路に着いた。カワハギ、マルイカ、シロギス(仕立船)は天候の回復を待って最後までやったらしく、後半は大気も安定し、そこそこの釣果で纏めたようだ。しかし、最悪の日を選んで釣行する名人芸は未だ健在。昨日と大して変わりない気圧配置なのにこんなに酷くなるとは予想だにしなかった。朝一から食いも渋かったが、一体あれは何だったのだろう?まともにやれても束釣りは苦戦しそうな状況に加え、開始早々の雷雨で集中力急降下&手が濡れて餌着け困難&唯一誘いが嵌ったのはパックンチョ5連荘&股間までビッショリで早上がり。正味1時間強、ほとんどまともに釣りをさせてもらえず仕舞い、絵に描いた様なトホホ釣行なのであった。


本日の釣果、シロギス 22尾(11.5〜20cm)。

ホーム目次前のページ次のページ