やっと釣れたよ〜!松輪瀬の乗っ込みマダイ

5月2日(火)、三崎港の角田丸からマダイに行ってきた。
毎年この時期、乗っ込みマダイに拘ることも無かったのだが、と言うより周年マダイ自体に強い拘りも無かったのだが、師匠佐Tさんの影響もあり、今季は是非とも乗っ込みマダイを上げてみたいな〜という思いに駆られた。ところが現実は甘くはない。いざ始めてみると、これが3回連続の完全ボーズ。釣れない奴は数打たなきゃダメよ!これ師匠の教え。(笑)ということで、今日は4週連続のマダイに挑戦と相成った。本当は昨日予約を入れていたのだが、前日から南西強風が吹き荒れ、船長と相談の結果、一日ずらして本日スライド登板。松輪瀬での操業は5月1日から協定出船時刻が5時30分と1時間早くなったため、今朝は3時50分に佐Tさんが迎えに来てくださり港へ向かった。約1日半の間、勢力衰えず吹き続けた南西強風は、この時間、徐々にナライへと変わり、沖で少し吹いている程度まで回復したようだ。シケ後で底荒れが心配だが、意外とこういう時に食うかもしれない。どっちに出るか分からないが、毎度のことながら良い方に考えてモチベーションだけは最高潮である。

4時45分、港に到着すると他のお客さんも相次いでご到着。準備をしながら釣り座抽選となった。今日は総勢5名で、左舷ミヨシに私、胴の間、艫に1名づつ。右舷ミヨシに佐Tさん、そして艫にもう1名のお客さんという配置。準備も整い5時15分に出船。協定時刻まで三崎東口の沖で待機する。ジャスト5時30分、船長はエンジン全開。ウネリの残る海上を大きく左右に振られながら一路松輪瀬へと快走である。徐々に船団へと近づくが、今日はさほど船が多く無さそうで、パッと見た感じ前回の半分以下。5時55分、船団に合流すると船長はポイントを見極め船のブレーキを掛けた。はいどうぞ!(3秒くらい置いてから小声で)36m!と船長のアナウンス。ヨッシャ行くぞ〜!朝一、期待の一投である。東の微風で曇り。海上は凪だが1〜2mのウネリが残る。潮色は澄みで水温は16度を超えている模様。いつものように指示ダナ+ハリス長の半分でビシをストップ。2、3回に分けてコマセを振り、指示ダナに合わせて仕掛けが馴染むのを待つ。今日は中潮の3日目で、ちょうど実釣時間一杯下げ潮の予報。現在、西潮(東から西への潮流)が効いており、艫方向への流しとなった。


まだウネリの残る海上を突っ走る。今日は船数少ないような・・・。

最初の流しはアタリ無し。15分程で潮回りとなった。指示ダナは30m前後を中心に大体27〜38mと言ったところ。タイの活性が高く反応が浮けば、指示ダナはもっと上がりそうだが、今日はそういう訳でも無さそうだ。ビシを底まで落とさないので水深は分からないが、たぶん水深40m台がメインのはずだから、ハリス分(12m)+1〜3mの間と推測される。開始30分を経過した6時25分、船中初のアタリを捉えたのは左舷艫のT井さん、今年の初釣りでカワハギをご一緒させて頂き、以前、別の船宿でも毎回のようにお会いしていた顔馴染みの釣り人である。グラスソリッドのワンピース竿がバッドから曲がり込んで、なかなか型が良さそう。いいな〜!ベテランを感じさせる余裕のやり取りで、程なく玉網に収まったのは2Kg前後の綺麗なマダイだった。おめでとうございます!次は俺が掛けるぞ〜!体内アドレナリンの分泌も急上昇だが、まあここは落ち着いて基本通りの釣りをしよう。風は徐々に北北東に回り、左舷突っ込みの流しへと変わった。7時5分、次に竿を曲げたのはそのお隣、左舷胴の間のお客さん。慎重なやり取りで玉網に収まったのは700g級。ご本人、初マダイとのことだったので、記念撮影して後日メールで送って差し上げることにした。おめでとうございます!

順番からすると次は・・・ムフフ。これで順番飛ばされて佐Tさんにでもヒットしたら、今日も撃沈しちゃいそうだな〜と一抹の不安を抱きながら、キッチリしたコマセワークとタナ取りに専念する。流しながら船長のアナウンスで指示ダナが上下に変動するので、落とすときはリールから糸を引き出しゆっくりと、上げるときは少し余計に巻き上げてから落とし込むか、一気に回収して再投入だ。毎回、往復の車中で佐Tさんからレクチャーを受けたり、色々な局面でのイメージだけは浮かぶのだが、とにかく結果がまったく出せないので、自分の釣り方に確信が持てない。凡人はアタリが出ないとどうしてもいじりたくなるものだが、この時期のマダイ、特に反応が低い時は不用意に動かしたり大きな誘いは逆効果とアドバイスを頂いたので、コマセが空の状態で待つ時間が無いよう、もしくは必要以上にコマセを出し過ぎないよう、ビシの放出口とコマセの詰め具合、振り方のバランスを調整し、比較的、打ち返し間隔を早めにするように心掛けてみる。僚船で玉網が入る場面もポツポツ見られるし、ダブルヒットの光景も見るので状況は悪く無さそう。そしてついにその時がやってきた。我が『青龍竿』に確かな生体反応が訪れたのは7時40分、指示ダナ32mでのことだった。


当たるのは左舷ばかりか・・。今日は師匠もなかなか竿が曲がらない。

穂先がグン、グンと段を付けて引っ張り込まれた。一気に突っ込むようなアタリではないが、確実にマダイのアタリ。ドキドキするが集中力は100%、ここで早アワセは禁物と判断し、一呼吸待って竿の胴に重みを確信してからやおら竿を起こすと乗った〜!食いました〜!と佐Tさんに報告し、横目で船長に合図。緩めに設定してあったドラグが滑る。突っ込みに素早く対応できるように竿は脇挟みのままの体勢でやり取り。少しドラグを締めて魚が走った時にだけ糸が滑るよう調整し、徐々に浮かしに掛かる。横で佐Tさんが応援してくれている。あと何メートル?20mです!時間の割りに全然巻けてない。(笑)魚の動きにだけ集中し、全身から『絶対にバラさないぞオーラ』を発しながら、これでバラしたら海に飛び込んでやるくらいのつもりで巻き上げる。ようやくビシを回収し、12mのハリスを手繰り始めると澄んだ海中から青白く光る魚体がボンヤリ浮上。ヨッシャ!鯛だ。そして無事、玉網に収まったのは後の計量で1.5Kgのマダイ。ふ〜!やっと取ったよ〜。過去3回ノーヒットだったし、周りから見たら余裕もへったくりも無いやり取りだったに違いないが、これで取るとバラすじゃ後になって雲泥の差だもんね。いや〜良かったです〜。久し振りにマダイ様とのご対面で、何だか体に溜まっていた妖気や厄が落ちたような気がしてくる。

針のチモトに傷が着いたので、結び直して再開。指示ダナ34mにきっちり合わせて仕掛けが馴染むのを待つ。さっき食った時に竿が入り込んで行った数秒の残像が頭に蘇る。何だか食いそうな予感がした次の瞬間、また食った〜!最初、同じように竿が入り、少し待ったがモタレたまま突っ込まないので、少し聞き気味にテンションを掛けるとようやく胴に重みが乗り、竿を起こす。また食いました〜!と佐Tさんと船長に報告。船長は操舵室からイケイケサイン。最初いい突っ込みをしたけど、先程1.5Kg級の走りで糸が出るように設定したドラグは滑ることも無く、簡単に浮いてくるので、魚は少々小さそうだが、贅沢は言っていられない。これも満身『絶対にバラさないぞオーラ』で巻き上げる。取り込まれたのは後の計量で900g、綺麗な雌のマダイだった。これだけ釣れなかった人が10分の間に2枚も釣れちゃったよ。どうして?(笑)結局、何をしたかと言えば、基本に忠実に船長の指示ダナきっちりに合わせただけ。細かいテクニックも何も無い。釣れる時はこんなモンなんだね〜。きっと神様仏様のさじ加減で、自分に風が吹いた一瞬の時合だったのだろう。嬉しいぞ〜!(笑)さあ、次は3Kgオーバーだ!今日は運もありそうだし、まだまだ頑張っちゃうよ〜!

ところが、その後、船中音沙汰無し。反応は出ているようだが・・・。潮がだいぶトロくなってきたかな〜朝より仕掛けが突っ張らなくなったような気がする。9時頃から北東の風がそよそよと幾分増してきた感じだが、朝方のウネリは逆風ですっかり打ち消され、多少の風波程度。10時、佐Tさんに何かヒット。玉網を持って行くと、そんな魚じゃないよ!と一定のスピードで巻き上げている。抜き上げたのは30cm級の旨そうなマアジ。いいな〜アジ!今日は念願のタイが釣れてしまったので、気持ちは余裕。(笑)すると船中パラパラと良型のアジが食い始め、しばしお土産稼ぎタイムとなった。このアジは旨いから持って帰ってね〜!と船長。佐Tさんは好調にポンポンと上げる。私も何とか1本ゲットしたが、このアジなら何本釣れてもいいよ。もうちょっと釣れないかな〜と思うが、そこが上手く行かない。波っ気が出てきたので、置き竿の方が自然な誘いになって食いが良いみたいだ。アジの仕掛けでやれば仕事が早いんだけどな〜。(笑)10時30分、いきなり突風が吹き始め雨も降り出す。佐Tさんと北の空を指差し、あの雲ヤバイんじゃない!あれヤバイでしょ。真っ黒な雷雲が北から徐々に迫り来る。マジ〜?急な天候の変化に早上がりを予感し、魚を締めたり後片付けに取り掛かる。やはり10時50分、雷が南下しているようで、船長のアナウンスにより本日の釣りはここで撤収となった。


4度目の挑戦でようやくゲット。掛かってくれてありがとう!やり続ければたまに良い事もありますね。

前回の29日に続き、本日も雷で早上がりとなったGW釣行第2弾。しかし、これまでと違うところはマダイが釣れたこと。(笑)佐Tさん、角田船長、色々応援してくださり、ありがとうございました。お陰さまでようやく目が開きましたよ。大ダイはこれからの目標にするとして、とりあえず4度目の正直で本命の型を見られたので、本当に嬉しいです。でも過去3回ボーズとは言ってもそれほど凹んではいなかったですよ。(正直マルイカ釣れない方が凹みます、笑)やっていれば何時か釣れると信じていました。(じゃないとやってられないっす!)しかし、色々と手を変え品を変えてもアタリの多い釣りではないので、もし何か変えて結果が出たとしても、変えたことが奏効したのか、変えなくても同じだったのかが簡単に検証できないのがこの釣りの悩みどころですね。その辺、小物釣り系に比べて自分なりの方法論が組み立て難い部分があるし、何故釣れたのかを自分でも説明できない。ただ、分からなければ余計なことはせずに基本をしっかりやるべし!ということだけは実感させられた次第。まあ多かれ少なかれどんな釣りも同じでしょうけどね。ところで、本日の師匠はアジに手が合ってしまったようで、30cm前後の旨そうなアジ6本で竿頭でしたね〜。(笑)・・・ということで、またよろしくお願いしま〜す!(釣れた日は筆が進む〜!笑)


本日の釣果、マダイ 2枚(1.5Kg、0.9Kg)。いずれも綺麗な雌の鯛でした。


他にマアジ(30cm)、オキメバル(トゴットメバル)。アジはもちろん、この小型のオキメバルは脂が乗って非常に旨いです。

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