松輪瀬のイサキ、潮ぶっ飛びで難易度AA

8月23日(土)、金沢八景のあさなぎ丸からイサキに行ってきた。
ケンケンさんのブログで八景あさなぎ丸のイサキ釣りが紹介されているのを見て、先月下旬、初めてお邪魔してみたら、日並に恵まれて思わぬ大漁。すると釣行記を見てくださったそうで、後日ケンケンさんから直接ご連絡を頂き、今度ご一緒しませんか?いいですね、時期を見て是非行きましょう!という話になった。お盆休み中は何やかんやタイミング合わず見送りとなったが、漁期が8月一杯ということもあり、潮周りや天気などの条件から本日に決定・・・ってことで、5時30分、ケンケンさんにお迎え頂き現場に急行。ケンケンさんとは、はじめまして!のはずだが、ブログやBBSでお会いしているので初対面とも思えず、車中、自然と釣り談義。6時過ぎに船宿に到着すると先客は左右の大ドモだけで、雨予報のせいかお客さんは少なめ。あさなぎ丸は前回に引き続き相性いいかもしれない。左右ミヨシに分かれる案もあったけど、せっかくなので右舷ミヨシに並んで釣ることにした。やおら準備に取り掛かるが、ケンケンさんは泳がせの道具もセッティング。その後、お客さんポツポツで右舷4名、左舷3名の7名で確定。準備も整い7時20分に出船となった。風向きが北東なので、港口は少々被るかもしれない、観音崎を過ぎるまで船室に非難しよう。航程約50分でいよいよ松輪瀬に到着である。目の前の船団は、どうやら沖側がワラサ船団、内側がイサキ船団のようだが、イサキも漁期終了間際で船数がめっきり減ったようだ。本船より少し早く到着した一之瀬丸は既に実釣に入っており、ほぼ同時に到着した野毛屋と本船も船団の外側から回り込み、8時15分スタートとなった。北東の風、曇りでたまに雨がポツポツ、海上は多少の風波のみでコンディションはすこぶる良好。半袖半ズボンでは寒いくらい、薄手のカッパを着てちょうどいいくらいの陽気。水色は澄み、指示ダナは20〜15mとのこと。


ケンケンさん、泳がせのセッティングをするも・・・/航程約50分、ようやく船団が見えてきた。

早速、釣り始めるが、なんだか様子が変だ。風は北東なのに船首は北西向きの横流し、右舷は風で仕掛けが船縁の外に出てくれず、やたら釣り難い。それどころか、気が付けば北東(竹岡方面)への上げ潮ぶっ飛び、一流しあっという間で潮回りだ。小潮の2日目だっていうのにこの速潮、この海域は潮時表がまったく当てにならない。開始早々、ケンケンさんと顔を見合わせ、なんだか今日は苦戦しそうですね・・・。船長によると反応は凄いらしいが、魚が船上に上がらず首を傾げる。釣り方を模索しながら二流し目、開始10分にようやく初物ゲット。19cm級のウリンボで、半身でお寿司一貫にはちょっと大き過ぎるサイズ。その後、入れ食いモードには持ち込めないが、ヒットパターンが決まってきて、開始1時間でちょうどツ抜け。サイズは似たり寄ったりで、今日は前回ほどの極小サイズは混じらない代わりに良型も出ない。魚を掛けると潮の抵抗を受けて遥か前方に浮いてしまい、取り込み時にはビシが水面を滑ってくる程の速潮である。指示ダナが20〜15mだとすると、食いダナは道糸のマーカーで22〜20m、高くても18mまでしかアタリが出ない。イサキ釣りで定番の縦へのコマセワークはまったく通用せず、仕掛けが通る頃にはコマセが流れちゃってると思われる。今日は横のコマセワーク、いわゆるタナ決め打ちの待ち時間長め。例えば22m程度まで沈めて、3、4回小刻みに振りながら20mまで上げてしばらく待ち。仕掛けが横に馴染むとコマセもポロポロ真横に流れ、コマセと仕掛けを同調させるにはこの釣り方しか考えられない。船がポイントを通過するのが早いので、潮回り後の第一投でアタリを出さないと確率はめっきり下がり、一流し一投勝負と言ってもよい。この状況下、ケンケンさんもせっかく用意した泳がせ道具を出せず、しかも釣れるイサキが餌にはちょっと大きめだったりもする。


あちらはワラサ船団、イサキ場と目と鼻の先/速潮で、各船、入れ替わり立ち代りの潮回り

朝から左舷ミヨシのお客さんとのオマツリが頻繁で、明らかに道糸の角度が合っていない。私は船宿標準のFL60号を使用しているが、左舷ミヨシのお客さんが80号に換えて下さり、だいぶ回数は減ったが、見ると道糸が5号か6号で太め。私が2号なので、原因はこの違いにある。私の方が比較的仕掛けが立っているので、毎回、私が回収してオマツリ解きをするが、お互い様なので笑顔で気持ちよく対応。乗合船ではコレが一番である。すると左舷ミヨシのお客さんがわざわざ謝りに来て下さり、かえって恐縮。トラブルが多くても、ちょっとした気配りや対応ひとつで、気持ちよく釣りができるという典型的な例だ。さて、開始2時間目は速潮に拍車が掛かりアタリ激減、ビシが潮の抵抗を受けて前方へ押し流され、勝手にタナが浮いてしまって定まらない。これじゃダメだね。結局、1時間で2尾追加したのみ。ケンケンさんも苦戦モード真っ只中、顔色は曇りがちである。10時半を回って気持ち緩んできたかと思ったのも束の間、船団が一斉に北を向いたと思ったら、今度は下げ潮ぶっ飛び。頼むぞ〜!船をポイントに乗せたままエンジンでキープするので、道糸はトモ方向に真横に飛ばされる。こうなっちゃうと少しくらいビシを重くしても焼け石に水だろう。仕掛けを回収すると大ドモのお客さんの目の前辺りにビシが浮上してビックリする。まったく凄い潮だ。指示ダナの下限は20mか18m、幅は5m程度。今日はこのような状況のため、アタリが出るのはもっぱら指示ダナの下限からプラス2、3mの低め中心だが、斜めに入っているので、実際は指示ダナの範囲に仕掛けがあるものと思われる。船長曰くポイントが狭いようで、船を好位置に乗せてキープするのも難しい様子で、同じように攻めてもアタリが続いたり途絶えたりムラがあるのはそんな影響と思われる。


ケンケンさんもこの潮で苦戦モード/今日は人数多かったら釣りにならなかったでしょう。

仕掛けは前回と同じ仕様(オキアミカラーの4本針、全長2.2m)で開始し、潮が速いので、途中から2.8mに交換したが、意外と枝針に食う率が高いので、オマツリで切った機会にまた元の仕掛けに戻した。午前中は苦戦しつつも地道に稼ぎ、お昼の時点で数えたら25尾。12時を回って松輪の船が帰港し、船数がぐっと減ったら正直なもので、若干アタリが良くなってきた感じ。依然、潮は緩む気配無く、道糸真横ぶっ飛びは変わらず、これには対処方法も何もない。そろそろ戦意喪失な感じも出始めた13時半、急に道糸が立つようになったと思ったら、どうやら船長が流し釣りに変えたようだ。トモへ流して場所を通過したら潮回りのパターンの繰り返し。僚船も同じ操船方法に変わったように見える。お陰でだいぶ釣り易くなり、道糸が立つ分、上へのシャクリでもコマセと仕掛けが同調し易いのか、本日これまで有り得なかったシャクリ上げでのヒットも何度か出始めた。やはりポイントを通過するのが早いので、潮回りで反応に乗せたらワンチャンスで食わせないと確率は激減する。20mまで下ろして18mまでシャクったら5秒程度待ち時間を取って様子見、アタリが出なければ、そこから上へ上へとリズミカルに15m程度までシャクリ上げ、これで1セット。終盤、この釣り方でコツコツ稼いで、58尾まで伸ばすのが今日はやっと。定刻15時に納竿となった。全体成績は船中8〜58尾との情報。午後から雨の予報も実釣時間は何とか持ってくれてラッキー、海上も良い凪だったのに、敵は速潮だけでした。ケンケンさん、今日はホント難しかったですね。気配は多かったので、潮がおとなしければ、きっと入れ食いだったことでしょう。結局、泳がせ道具も出せず仕舞いで残念!よろしければ、また違う釣りでもご一緒しましょう。今日はお疲れ様でした。


本日の釣果、イサキ 58尾(18〜21cm)。他、ウマヅラ 1枚(37cm、820g)のみで、他の外道は無し。

ホーム目次前のページ次のページ