ヤリイカ、乗り渋りとサバの攻撃と二枚潮

2月7日(土)、大津港の小川丸からヤリイカに行ってきた。
ここ2週間は週末となればシケ模様。毎年この時期、安定した釣行が難しい季節だが、一回平日カマしたお陰で中9日振り。この土曜日は珍しく凪予報で、最高の釣り日和が期待できそうだ。情報によると、先週のシケ以来、これまでスルメ優勢だった洲崎沖にヤリイカの新群れが入って来たらしい。日によってムラはあるものの、食べるには最高の小ヤリ中ヤリ主体でトップ40〜50杯という羨ましい釣果も聞かれ、こりゃ状況変わらないうちに一回やって来よう!定宿小川丸は16名限定完全予約制なので、木曜日には予約を入れておいた。ヤリイカ主体と言っても、現場の状況次第でどっちに転がるか分からないので、両方対応できるようにスルメ用直結4組、ヤリイカ用直結2組とブランコ2組、その他、その場で角を着ければ船上で作成可能なバラの幹糸や各種プラ角をたくさん収納したケース、オモリ類やバッテリーなどなど、電車釣行の私にとって荷物が増えるのがこの釣りの難点。朝、最寄の駅から乗り込むと偶然I澤さんにお会いして、今日は定宿からオニカサゴとのこと。途中、堀の内までご一緒だったので、あっと言う間の道のりだった。ご健闘をお祈りします!いつもの時間に到着すると、残る札は左舷胴の間の2枚だけ。1枚を外して受付に行くと、2杯出すからどっちでもいいよと貴光船長。再び船形を見ると、隣の2号船はまだガラガラだったので、少しでも間隔取れる方がいいかな?と2号船の右舷ミヨシ2番に替えて受付を済ませた。嬉しいことにスタンプカードが満タンになって、次回は乗船無料だ!実質、毎回1割引きだから、けっこうバカにできない。2号船は第10小川丸で淳平船長が操船するようだ。やおら準備に取り掛かるとミヨシ1番のお客さんが気さくな方で、色々お話しながら和やかな出船前。見ると周りは皆さんブランコ仕掛けのようで、貴光船長に聞くと、昨日まではそんなにサバは多くなかったそうなので、私も今日はヤリイカ狙いに絞って11cm7本のブランコ仕掛けで始めることにした。その後パラパラお客が見えて、本船は結局、右舷5名、左舷6名の11名、1号船が13名(左右ミヨシにはS、K両名人)、あまり偏らず良い形で落ち着いてくれた。7時10分を回ったところ、1号船に続いて本船もいざ出航。


本日は2杯出し。比較的空いてる2号船を選択/リーディングXヤリイカ、初めてイカで使います。

航程1時間ちょっとで洲崎沖に到着。目の前にはざっと30隻単位の船団が見えるが、よく見ると幾つかのグループに分かれていて、船の間隔は開き気味で、あまり乗り目が良い状況では無さそう。徐行しながら反応を探す船長。小網代、長井、腰越など相模湾側の船も集結し、森健丸の右舷ミヨシにはお久し振りです!一際ピンクが鮮やかなyaccoさんのお姿。接近したら手を振ろうかと思ったけどチャンス無いまま、10分ほどの探索で本船もようやく反応に乗った。8時25分、投入の合図である。北東の微風で晴れ、海上はベタ凪で最高の釣り日和。水色は黒味がかった薄濁り。指示ダナは140〜120mだが、最近、140mって聞くと浅く感じるから、良いのか悪いのかだいぶ感覚が麻痺してきたようだ。スルスルと気持ち良く仕掛けが落下していたのだが、90mを超えた辺りでフワ〜!仕掛けが止まり、もしやスルメかとも思ったが、リールを巻き込むと小刻みに叩かれる穂先。やれやれ1投目からサバの洗礼である。オマツリする前に電動高速で巻き上げようとレバーを倒すが、アレッ?リールの液晶が真っ白で動かない。故障か?どうやら電源コードの鰐口クリップの付け根部分が内部で接触不良を起こしているようで、グリグリやってるうちに復活。巻き上げ中も止まったり復活したり、ヤバイな一日持つかな。無事回収するとゴマサバが2本着いていたが、半端なサイズなのでお帰り頂く。鰐口クリップの向きを色々変えて、一番安定しそうな角度で固定し、揺れないようにコードをバッテリー本体に巻き付けて安定を図る。これで大丈夫かな?サバに伸ばされたカンナを修復して第2投。今度は上手く着底し、一呼吸置いてから1シャクリするが乗らない。とりあえず定石通りの上へのシャクリと止めを繰り返すと、数メートル上でクンクンというヤリちゃんのシグナル。そのまま電動中速で巻き上げ開始。途中、微かに動きが伝わり重みが変化するので、これは着いてますね。潮が濁り気味のせいか、だいぶ浅い20m付近から暴れ始めた。無事取り込んだのは胴長20cm余りの小ヤリ。凪だからいいものの、この水深から小ヤリの乗りを察知して、数分間の長旅をバラさずに取り込むというのはなかなか辛抱の要る釣りである。反応はまだ見えているようで、連続投入が可能なようだ。


前半、乗り低調で船団はバラケ気味/水深180mの海底からこんな小ヤリの乗りを取ります。

3投目は着底後最初のシャクリですぐに乗りがあって、この重さと引きはスルメですね。回収すると上の方にスルメ、下の方に小ヤリが1杯、そして4投目は着底と同時に勝手に絞り込んでスルメの単発。一流し約30分で小ヤリ2杯にスルメ2杯とまずまずの出だしだったが、二流し目以降、サバが増えてしまってどーしよーもない。浅めのタナで仕掛けを止められる分には対応が早いのだが、悪いことに100m超まで落ちてから止められたり、着底してイカの誘いをしていてサバに食われることも多く仕事にならない。1号船は遥か彼方で数隻の小船団を作って動かず。あちらは乗船している常連さんが直結道具のプロなので、(後のコメントからも)スルメの反応に乗せているものと思われるが、本船は全員ブランコなので、敢えて動かないのは船長の配慮であろう。イカは居るには居るようだが、サバが元気でまったくイカ釣りにならず、サバ・サバ・オマツリ・サバ・イカ・サバと言ったペース。サバも殆どが半端なゴマサバだが、たまに小振りながらもマサバが混ざるので、コイツだけは即〆でキープ。今日のヤリちゃんはピンクやケイムラのたまご針、カラフル針、赤白ガス糸巻きのFN7がお気に入りのようで、赤、グリーン、濃いブルーには目もくれず、水色や明るさの関係なのか毎度分からないものである。その後、あまりにもサバが煩いので、ヤリ用に作った直結7本仕掛けに交換してみたが、サバも掛からない代わりにイカもまったく乗らない。どうしたもんだか、イカの乗り目が悪いので、なんとも言えないが、しばらく我慢してもまったく結果が出ないので、止む無くブランコに戻す。7本立ての投入器を2台お借りしてあったので、7本角仕掛けは出しっ放しで交換できて、こういう時は便利である。11時半の時点でヤリちゃん7杯、スルメちゃん3杯で最低目標のツ抜けは達成したが、スルメが巨大な割りにヤリが小さいので、もうちょっと釣らないとお刺身食べ放題にはならないな。幾らか乗り目が上向いてくれれば、おかず増えそうなんだけどなぁ。お昼前後は反応も見つかり難くなってしまいクルージング時間は長め。水深は浅いところで120m、深いところで180m。こちらの水深が140mですぐお隣の船がマイクで水深170m!とか言ってるので、かなり傾斜のキツイ場所を攻めていることが分かる。


最後の1時間、乗り目上がってタチウオ釣りのような過密船団。ところがオマツリ多くてなかなか道具が下りない!

かれこれ1時間半ほどまったく釣れない時間が続いたが、13時ジャスト、久々の乗りを捕らえた。今日は着底即乗りはスルメ以外はまったく無く、ヤリイカはすべてオモリを浮かせた状態での誘いや、指示ダナの上部で止めて探り落としでのヒットばかり。釣り方も日によってどれが嵌るかまったく分からないものだ。若干良型を2連荘で取った直後の13時10分、船長は全速で船を走らせた。この走り方は1号船からお呼びが掛かったに違いない。かなり洲崎の陸寄りに移動したところでスローダウン。目の前にはまるでタチウオ釣りのような過密船団。本船も回り込むと迷いも無く停止。あっちの船でもこっちの船でも次から次へとヤリイカが取り込まれる。乗り目が良い反応なのは一目瞭然。早速投入すると水深160m前後で、ここも着底即乗りは無いが、上に探って行くとすぐに乗って先ずは2杯掛け。次は道糸のマーカー145mまで落としてストップ。その場で叩いて停止するとグン!反応は浮いている模様。数着かない代わりに手返し早くできれば、どんどん伸びそうな状況なのだが、如何せん、ここに来てもサバの攻撃+潮型二枚潮でオマツリ頻発。連続3回オマツリで仕掛けが下りないなんてこともあって仕事がはかどらない。無風で海面まっ平らだし、この乗り目で直結に換えれば効果あったかもしれないけど、早々に諦めて仕舞っちゃったのでブランコのまま続行。13時半を回って残り時間もあと僅か、道具がまともに下りれば、まず空では上げない状況なんだけど、道具が下りてくれない。こんな調子じゃダメですなぁ。移動後小1時間、最初がダブル、あとは全部シングルで8杯だけ。ヤリちゃん17杯、スルメちゃん3杯の計20杯となったところ、14時15分、終了。朝イチの流しはいい感じだったものの、その後は終盤まで乗り渋りとサバの攻撃でパッとせず。せっかく最後に乗り目のいい反応に乗ったと思ったら二枚潮でオマツリ多発、なかなか上手く行きません。1号船はやはり前半スルメで数稼いだのと、終盤の入れ乗りは最初から船団作っていた分、圧倒的に釣果の差が付いてしまったようです。本日はどちらかと言えば苦戦でしたが、最高の釣り日和に恵まれ、おかずには十分のヤリちゃんとスルメちゃんをゲットでOK牧場。


本日の釣果、ヤリイカ 17杯(胴長14〜26cm)、スルメイカ 3杯(胴長27.5〜29cm)で合計20杯。サバはマサバだけ3本持ち帰り。

【船宿HPコメント】
日中ヤリイカ・スルメイカ 今日は洲崎沖はベタ凪で最高の釣り日和でした!午前中はスルメが乗り良かったです。サバが多くてブランコ仕掛けのお客さんは苦戦気味でしたが、次第にサバの群れは引けて終日ポツポツ乗りました!午後からはヤリイカが多くなり一時は7杯掛けなんても有りノリノリでした!本日は2隻出船で私の方は51・47・46・41・35・31・26・25・22・20・20・15・11杯で、別船は20・15・12・10・7・6・5・5・3・3・2杯でした。明日も2隻で出船します! 貴光船長 
20〜45cm/11〜51杯/洲崎沖160m 横浜市 K崎健一さん 別船2〜20杯

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