イシダイ五目、腰越の鬱憤を保田で晴らす

2月5日(土)、保田港の村井丸からイシダイ五目に行ってきた。
昨年の夏が猛暑だったからという訳でも無いのだろうけど、この冬はどうも寒さが堪えてしまって釣行回数も伸び悩み。先週は土曜日にヤリイカ行こうと思って、準備を整え目覚まし掛けたまでは良かったが、朝、けたたましい電子音が鳴ると同時に無意識にスイッチOFF、しかも元から。で、次に目が覚めたのが7時だもん、間に合うわけ無いし。翌、日曜日に出撃しようかとも思ったが、夜中に西風が強かったのもあって、結局、3時過ぎまでサッカー見てしまって釣行できず・・・。釣りに行くつもりで行かなかった日、コレと言って何するわけでもなくダラダラ過ごしてしまって、夕方からはお決まりの酔っ払いへまっしぐら。これじゃ精神衛生上も良くないです。そうこうしているうちに、今週は暖かい日も増え始め、暦の上からも立春。少し春らしくなってきたのを実感できる今日この頃です。さて、Iさん、すずきんさんと3人で保田港村井丸への釣行は1年振り。今年はイシダイの模様が続いていて気になっていたところ、週の半ばにメールのやり取りで皆さん意見が一致、早速予約の電話を入れた次第。週末の予想天気図は最高の釣り日和、幻の石鯛鍋よ再び!釣行数日前から妄想は膨らみっぱなしで、頭の中、すっかりシマ模様。平日、早朝から仕掛け作りに精を出すも、イシダイ狙いの鉄板仕掛けが未だ作れずに居る。今年は初釣りから謎に満ちたイシダイ五目から始まり混沌とした状態なのに加え、前回のアマダイ船では船上50cm級が乱舞する中、ひとり玉網係りで凹み度120%。この辺で少し気分も明るくなりたいところだが!?


6時10分、乗船開始。予約人数21名で2杯出し、この船で片舷5人は有り難いです。

朝4時、すずきんさんにお迎え頂き、いざ現場へ!首都高、アクアライン、館山道と行程順調に5時を少し回った頃、船宿に到着。ホワイトボードに書かれた釣り座の枠内に先着順に名前を記入するシステムだが、本日は予約人数21名で2杯出し。1号船が11名、2号船が10名と書かれている。お客の出足は早く、既に10数名の名前が記入済みのホワイトボード、我々が希望する2号船の右舷オモテだけ隅から空いていて同じ舷は大ドモに1名のみ。ナントもラッキー、残しておいてくれたかのよう。無条件に2号船右舷ミヨシからすずきんさん、Iさん、私の順で名前を記入。ヨッシャ!珍しく釣れそうな気がしてきたではないか!(笑)やがて店の灯りが点くと、車からお客さんがゾロゾロ降りてきて流れで受付開始。すると、当宿の常連さんで、付けエサシャクリの名人S根さんの姿を発見、流石Iさん、フットワーク軽くS根さんにすかさず取材。我々も話に混ぜて頂き、なるほど〜!目から鱗、仕掛けのこと、エサのこと、シャクリのこと・・・包み隠さず貴重なお話を色々とお聞かせくださり、ありがとうございます!港が工事中とのことで、支払いを済ませると荷物を軽トラに乗せて運搬をお願いし、我々は竿だけ持って船着場へ。各自、氷をクーラーに仕込んで6時10分、乗船開始。この大きい船に片舷5名は有り難い。記入した通りに並んで、私は2号船の前から3番目、後ろから3番目、乗船すると釣り座にはコマセやバケツが既にセットされていて、エサ棚には喫煙者用に灰皿。冷凍エサ持ち込みのお客さんのためか海水循環が早くも回っている。船長が各自の釣り座を回られて一人ひとりに手拭用タオルを配給。


定刻6時30分、まずは1号船から河岸払い。


1号船は金谷沖のポイントへ、本船は真沖のポイントへと別れ・・・。

定刻6時30分ジャスト、1号船が離岸すると、続いて本船も河岸払い。ちなみに名人S根さんは1号船左舷ミヨシ2番。出船すると、まずはイシダイ狙いとのこと、その後、ゴミの始末、コマセお代わり時の注意事項、オマツリした時の注意事項、船底のプロペラの位置、ビシの調節から釣り方まで、至れり尽くせり懇切丁寧にアナウンスしてくださりホント頭が下がります。一度乗船された方はお分かりかと思いますが、到着してから帰宅するまで一貫してサービスレベルの高さは折り紙つき。さて、徐行しながら沖に出て航程10分たらずで場所に到着。1号船は金谷寄りの良型ポイントに向けたと思われるが、本船は真沖の浅場。Iさんによると、こちらは型より小型の数釣りポイントだそうだが、6時43分、位置取りが決まって開始のアナウンス。北北東の微風で晴れ、海上ベタ凪で最高のコンディション。水色は澄み潮。着底すると道糸のマーカーで水深26m。下から10mくらいまでをシャクってみてくださいとの指示。出船前にIさんから付け餌用のイカを頂戴したので、出船前にシラス状にカットしておいた。最初、様子見で先針だけ空針でイカタン、上の3本がウィリーという仕掛けを装着。1投目、開始早々、底の取り直しで根掛かりしてしまい、仕掛けをロスト。交換して2投目。腰越港出船のイシダイシャクリで、半信半疑ながら掴んだイメージを元にシャクリの幅、強さ、タイミングを調整し、シャクリ上げることビシダナ20mで早くもヒット。取り込んだのは小型だったが船中初イシダイか。型は小さいけど、早めに本命の顔を見れて一安心。今年に入って貯めた鬱憤、今日は晴らしますよ。さぁ、バンバン調子上げて行きましょ〜!


復活した『サソイ180SS』に新調の『400C』で道具立ては万全なのだが!?

1月15日の釣行で、おニューの『サソイ180SS』が開始40分でレンジマスターになっちゃった件、翌日、連絡してお店に持参。最悪、免責保障額での交換を覚悟していたのだが、予想外に上手いこと運んでしまって、ココだけの話ですが、結果、無償で交換して頂いてしまってビックリ。2週間ほど経った頃そのような連絡を頂いて、早速取りに伺った折、ついでにと言ってはなんですが、嬉しさ余って、前からず〜っと気になっていた『電動丸400C』をついに購入。(結果、相当の出費ですよ、笑)最大の悩みはPE何号何メートル巻くか?で、考えたのは、『WX−8』だとギリギリ巻けばPE3号180m入っちゃうそうなので、余裕を持たせて150mにしておき、マルイカで使いたくなったら3号150mの上から1号100m巻いちゃえばいいじゃん作戦。どうせカウンター見ないし、コレどうでしょう?それ以前にマルイカで電動使うかどうかが謎ですが。(笑)ビシはあえてFL60号、やはり『サソイ180SS』とのシャクリバランスは絶妙、『400C』も軽いし、コマセシャクリでの使用を考慮して、最初からハンドルノブを丸型のMサイズに交換、これも奏功してメチャ釣り易いですよ。ただ『400C』について一言うならば、電源コードのコネクターの位置をもう少しズラしてくれると左手周りに余裕が生まれてよいのだが・・・。個人差があるとは思いますが若干窮屈かな?といった印象。あくまでも実釣に支障が無いレベルの話ですが。フリースプールが小型両軸リール並みに軽いですし、ドラグもハンドル回した限りでは良さそう。


朝はイシダイ狙い。Iさん、すずきんさんも順調にヒット。場所的に小振り主体の模様。

さて、実釣に戻りますが、その後、アタリ無しで回収する投入が殆ど無いほどアタリ自体は活発ながら、場所を腰越から保田に移してもバレが多いことは何ら変わらず、ペース的にはアタリの半分取れるかどうかといったところ。Iさんも同じようなことを言っている。これがこの釣りの形なのかな。イシダイと言ってもピンキリで良型がガツンと食ってくるようなケースならともかく、小型が沢山群れてる中、コマセに誘われてウィリーに纏わり着いて来るような感触がしょっちゅうあってスレ掛かりも多い状況、バレが多いのは仕方ないのか。そうは言いつつ、手返し良く入れ替えていくと、アタリの多さにみるみるバケツの中はシマ模様の水族館状態。開始1時間で放流含めて13枚、今日は外道が殆ど掛からず、たまにカワハギがスレで掛かってくる程度なので、アタリが出ればイシダイの可能性が高く、感触を体に覚えさせるには打って付けの日並かも。潮周りは中潮の初日で朝から下げ潮、お昼頃が干潮の予報だが、この時間、下げ潮殆ど動かず、釣り易いには釣り易いのだが・・・。先端の付け餌にも1枚食ったが、殆どが先から2番目のグリーン(383)に集中。場所か色か?これまでの経験ではとにかくイシダイは枝針でのヒット率が高い。これに対してメジナは殆どが先針。枝針と先針の水中での動きの違いなのか?色は冬場の澄み潮時には白とグリーン(383)をベースにクリーム、グリーン(126)、ブルー(201)が好感触?位置と色、針の種類、枝素の長さなど変数が多く、地域による違いも?自分の鉄板仕掛けを求めて試行錯誤の段階。


開始1時間でバケツはこんな状態。これで30cm級が2、3枚交じれば言うこと無しだが・・・。

開始1時間を過ぎた頃、気配は出すのだが掛からないアタリが増え始め、既に見切られたか?ペースは急降下。この食い渋り時にポツポツ掛けてこそなんとやらだとは思うけど、次第に気配も出さなくなってしまい、生体反応ゼロのままでのコマセの詰め替えも増える。飽きずにやっているとたま〜にアタリが出てスレで小型が上がってくるのみ。8時半、いよいよ回収のアナウンス。イシダイ第一部はこれにて終了、お約束のアジ釣りに富浦沖までクルージング。移動中、すずきんさんは少しお疲れの様子?でウトウト、Iさんと色々お話しながらの航行だが、それにしても最高に気持ちの良いお天気。いつもこうだといいけど、今日は沖のイカ釣りも最高の日並かもしれないね〜。約35分、9時を回って富浦沖でスローダウン、何度か旋回すると反応に乗ったようでブレーキ。水深58m、55〜40mまでシャクってください!反応がずいぶん上の方まで出ている模様。仕掛けはアジ用にグレ針6号の派手目のウィリー4本仕掛けに交換。最初の流し、シャクれどもシャクれども一向に音沙汰無し。食わないね〜。その後、指示ダナ38〜30mの少し浅みから65mくらいまでを点々と入れ替えてみるが、小振りのオキメバルがポツポツっと顔出した程度。小1時間、釣果変わらず足踏み状態が続いたが、10時、少し南に移動して館山湾の沖、水深65mで再開するとようやく生体反応が出始めて、これが35cm前後のマアジ、マルアジ。マアジは細身でう〜んという感じだが、マルアジは肩が張った体型で脂ありそう。


イシダイの食いも長続きせず、中盤はお約束、富浦沖まで走ってアジ狙い。

63mから振って60mで少し待ちを入れると100%でヒット。20cm台の小振りのアジだが、ここで食うのは全部マアジ。せっせと入れ替えておかず稼ぎモード。この水深だと『400C』は実に有り難い。入れ替えもまったく苦にならず。腰越の時も27mでイシダイやったかと思えば55mでハナダイ狙ったりで、今日も只今の水深70m、電動っきゃ無いでしょ!楽チン楽チン。(立場変われば言うこと変わり、笑)お隣Iさんはオキメバルを連発しているから、タナが違うのかな?ちなみに今使っている仕掛けは、アジが食いだす前にオキメバルがポツポツ出たので、もしやオキメバル狙い?と思って取り出した空針4本仕掛けにオールイカタン。オキメバルは圧倒的にこの仕掛けの方が食いがいいはずだったが、この時間、コレに35cm前後のマアジ、マルアジが反応良く、底から10m上の60m前後でバンバン食ってくる。デカイのダブルで食って水面で全部落としたり、少々取り扱いは雑だが、玉網使っちゃうと枝素が絡んだりと手返しが悪化するので、抜き上げちゃってどんどん入れ替え。『400C』の巻き上げ力は35cm級のアジが一荷でもぜんぜん余裕あり。だいぶ釣ってそろそろお腹一杯か。頂いたイカタンも無くなったところで、アジ用のウィリー仕掛けを取り出すと、流石、生餌と違ってフォール中に食ったりしない分、きっちりシャクリを入れると問題無く食って来て、かえってこれくらいの方が忙しくなくていいな。11時を回って殆ど消化試合モード、早くイシダイやりに戻りましょうよ〜!


最初はさっぱり当たらず旋回ばかりだったが、10時頃からようやく食い始め・・・。

まったりモードの12時15分、ようやく移動のアナウンス。戻ってイシダイ狙いとのこと。ヨッシャ!たぶん朝方できなかった良型ポイントでやるものと思われ、新しいイシダイ用ウィリー4本仕掛けに交換。12時50分、金谷寄りの水深47mで再開。去年も操業していたカラス貝餌のイシダイ船も近くに見られ、ここが本命場所。何としても最後、良型を1枚掛けたいところ。何時来るか、船上音沙汰無く黙々と入れ替えを繰り返していると、最初に沈黙を破ったのはやっぱりこの人、お隣Iさん、すずきんさんの玉網に収まったのは30cm級?やはりこっちの方が魚がデカイ。するとシャクって止めた瞬間、穂先を引っ手繰る小気味良いアタリが到来。乗った〜!間違いなく今日イチ。ハズレるなよ〜。ドキドキしながら突っ込みを交わし、慎重に浮かせると、お腹の模様が少し消えかかったまともなイシダイ。サクッとIさんが救ってくださり34cm700g。珍しく上から2番目のクリームに食って来た。直後、またもやIさんにヒット。無事、すずきんさんの玉網に収まり、もしかしてさっきより一回りデカイ?潮が明確に上げ潮に変わり船首寄りに道糸が入る。マズイ、これまでと同じシャクリだと何の反応も出ないぞ。移動後、Iさんは既に3枚ヒットさせ、全部30cmオーバーで右肩上がり。この状況下、最後にもう1枚ヒットさせられれば我ながら合格点をあげたいところだが・・・この時間、頭の中すっかり???で対応できていない自分。上げ潮が来たので15分延長すると船長のアナウンス。


写真は船宿HPから借用。

そして13時45分、終わってみればIさんの独壇場、バラシを1回挟んでイシダイ良型4枚連釣はスゴ過ぎ。特に最後に上げた本日最大、潮が速くなってウィリーに反応しなくなったので、仕掛け替えてオキアミ刺し餌にしたら一発で食ったとのこと。毎度のことながらその辺がマネできないところ。最後の場所に来てからウィリーは白と緑(126)だそうで、案の定、食ったのはすべて枝針。その辺りの仕掛けの妙、私の仕掛けは朝方好調の仕掛けと同じ配色。先端が白で2番目が緑(383)、3番目がクリーム。仮に枝針の白に反応するとしたら今日の私の仕掛けじゃダメ。第二部で唯一食った魚も先から3番目のクリームだったことから、やはり色を選んでるという印象が強く残る結果であった。まったりアジ釣りタイムをもう少し早めに切り上げて、最後の場所でもうちょっとじっくりイシダイを狙いたい気持ちではあったが、あまり長時間攻めないようにしているのかな?それも船長の采配なのだろう。数的には18枚で竿頭を頂きましたが、私は朝方の小物中心の釣果で3枚放流。最後の場所で良型4枚揃えて17枚まで追い上げたIさんが実質的竿頭、ホント、毎回勉強になります。最後の場所で如何に良型を食わせるか、これが本日最大のポイント。また仕掛けに改善点を見つけてしまって作り直しが大変だが、そろそろこの釣りも終わりだろうか。それにしても自分は1枚拾えただけマシだったけど、すずきんさん、すっかり玉網係りでホントご愁傷様でした。次回のヒラメ仕立は大漁間違い無し!(笑)


本日の釣果、イシダイ 18枚(34cm700gを頭に16〜23cmの15枚を持ち帰り、15cm級3枚は放流)、トゴットメバル 5尾(17〜19cm、もう1尾クーラーの底に)、サクラダイ 2尾、カサゴ 1尾(21cm)・・・。


マアジ 17尾(20〜36cm)、マルアジ 7尾(30〜35cm)。他、小型カワハギ、ネンブツダイなど。昨年はムロアジが交ざって美味しかったのですが、今年は交ざりませんでした。


当日夜は小振りのマアジで叩き。魚体が細くて脂無さそうでしたが、意外と美味でした。翌朝はお約束、マルアジのヅケ丼。マルアジは脂ノリノリです。醤油、酒、ミリン適量+隠し味に島とうがらしで15分も漬ければ十分。トッピングは小ネギ、大葉の千切り、白ごま、卸し生姜などお好みで。夜は石鯛鍋とマルアジの刺身はすでに確定!


で、夜は石鯛鍋、小さい魚8尾使って、も〜トロットロのコラーゲン鍋。明日はお肌ツルッツルでしょうか!?20cm前後級を塩焼きで賞味。いつも思いますが、どこからこんなに脂が出てくるのでしょう?イシダイの実力、ここにありです。


マルアジの刺身、マアジと比べるとワイルドな食感ですが、脂乗ってて旨いですよ。一番大きいのは温存して、20cm超のイシダイを1枚お刺身に。イシダイって魚は小さくても身質が硬くて脂があります。このサイズ1枚でも一品として十分食べ応えがあります。

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