20分で直る電源コードの通電不良

先日、実釣中に電動リールの電源が入ったり切れたりの通電不良が発生。しかも、イカ釣りでサバに仕掛けを止められての巻き上げ中だから最悪のタイミング。その後も不安定な状態が続き、釣りに集中できないどころか、イカを掛けたりサバに止められたり、電力負荷が掛かるときに限っていきなりストン!と止まって液晶真っ白け。よくよく調べてみたら、電源コードのプラス側鰐口クリップの付け根付近で接触不良が生じている模様。同じコードを何年も使用しているため内部が錆びたか腐食してしまったようです。応急的にコードをバッテリー本体に巻き付け、通電が安定する角度を保ち、揺れないようにすることで、釣りは辛うじて続行可能でしたが、もしも完全に断線してしまったら・・・。

後日、自前で修理して、まったく問題無い状態に回復できたのですが、これがチョー簡単。道具は電工ペンチとドライバー1本、材料は丸型端子のみ。誰にでも簡単にできる修理ですので、電気系統お得意な方にはくだらない話かもしれませんが、もしかしてご参考になる方もいらっしゃるかもしれませんので、一応ご紹介だけしておきます。電工ペンチは下の写真にありますように、Dソーで¥420円で売っているもので十分。ギボシ端子の圧着ができるものを用意してください。シマノ電動丸の場合、ドライバーは大き目のプラスかマイナスどちらかでOKです。丸型端子はDソーでビニールスリーブとセットで20組¥105で売っていますので、これで10回は修理できますね。(笑)





1.鰐口クリップのカバーを外します

何かを噛ませてクリップの口を広げておくとカバーが簡単にスライドします。



2.部品をバラします

コードをかしめてある付け根のツメをペンチで半開きにし、ドライバーでネジを外します。オリジナルでは端子部分にネジの緩みや腐食防止のためにゴム状のコーティング材が塗布してありますので、気になる場合は爪楊枝などを使って掃除してください。



3.電線をカットし被覆を剥がします

電線カッターで適当な所からカットし、電工ペンチのワイヤーストリッパー2.5mmないし1.5mmの部分を使って被覆を5〜6mm剥がします。裸の電線はバラケないように少し捻っておきます。



4.電線と丸型端子を圧着します

まず電線にビニールスリーブを通しておきます。このときスリーブの向きを間違えないようにしてください。丸型端子と裸電線の部分を電工ペンチギボシBの部分を使って圧着します。下の写真の矢印の部分が今、圧着した部分です。



続いて丸型端子と電線の被覆部分を電工ペンチギボシCの部分を使って圧着します。下の写真の矢印の部分が今、圧着した部分です。



5.丸型端子と鰐口クリップを接合します

丸型端子と鰐口クリップをネジで接合します。



ビニールスリーブを付け根までスライドさせ、電工ペンチのaの部分を使用し、スリーブを覆うように鰐口クリップのツメをかしめてください。ビニールスリーブの上からさらに熱収縮チューブでも被せたら完璧かもしれませんが、サイズの合うものが手元にありませんでしたので、今回は無しで行きます。



6.仕上げ

上の工程まで終わったらビニールカバーを戻して完成でもよいのですが、ネジの緩みや端子の腐食防止のため、専用のコーティング材を塗布すればベターでしょう。今回は間に合わせでエポキシ系接着剤を塗布してみましたが、次回修理の際にネジが外れなくなると困りますので、ネジは完全に覆わないように塗布しました。下の写真は左が修理前、右が修理後の状態です。プラス側、マイナス側同時に修理して約20分で終了しました。通電不良の原因は今回のケース以外にも考えられますが、構造上、8割、9割、この部分が最初に故障するのではないかと推測されます。もし同じような症状が発生した場合、電気系統が苦手な方でも、こんな感じで簡単に修理できますので、ご参考になれば幸いです。



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