2008年の作品(第1期)

2008年8月に完成した2本の竿をご紹介します。


 2008年8月完成分2本



マルイカ竿    丸節竹 + 孟宗竹手元 + グラス穂先 1.7m ワンピース

直結、直ブラ用マルイカ竿2本です。オモリ負荷30〜50号、全長1.7mの軽量ワンピース。ガイドとリールシートはオールチタンフレームで、部品代がビックリ。(2本分の部品代でマルイカ竿1本余裕で買えちゃいます、笑)トップから片足ガイドまでは極鋭と同じ仕様ですが、両足ガイドはLNSGですと不意に竿を倒したときにフレームが変形する恐れがあるので、こちらはより頑丈なNSGを使用しています。穂先の10cm程度は軟らかく、グラス穂先から竹に掛けての繋がりは、荷重の変化が視覚的に表れやすい様、スローテーパー気味に仕上げてあります。下の竿の方が穂先の曲がる部分を短めに取ってあり、実践で2本の調子の違いを試してみようと思います。浅場ならカワハギにも使えるかもしれませんが、カワハギ竿よりはテーパーの緩い竹素材を使用しており(カワハギ竿より手元側が断然細いです)、イカを掛けて巻き上げる際には、手元まで柔軟に曲がり込んで、イカの引きを受け止めるような調子をイメージしました。握りはここ数年定番の綿巻きベースで籐をあしらい、瀬〆漆を浸透させて固める製法を採用しています。口塗りは梨地塗りなのですが、完成ホヤホヤですので真っ黒に見えます。数年経過すると漆が透けて梨地が現れてくるはずです。胴塗りもまだ赤茶が濃いですが、年月が経つとだんだん透けて落ち着いた黄褐色に変化していきます。フクリン(飾りの細い線)もまだ薄茶色っぽいですが、だんだん白くなります。ガイド下は呂色仕上げ、ガイド塗りはうるみ漆(呂色漆に弁柄を混ぜた漆)です。デビューは2009年春になりそうです。


握りの綿巻きができました。/ガイドを仮止めしました。

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