東京湾の落ちギス釣り (2003/10/24〜2003/12/19)

剥ぎ原さん
夏にキス竿購入を繰り延べて、カワハギ竿買ってしまいましたが、年明け早々は落ちキスもやりたいと思っています。東京湾では水深30〜50m位を攻めるような話を聞いていますが、キャストしてサビクようには思えないし(相模湾の冬場はせいぜい20m程だったような)、皆さんどの様な調子の竿をお使いなのでしょうか?教えてください。私は@ティファの竿Aさくら高級釣竿の竿Bダイワのお高い竿の順で候補として眺めていましたが、シーズン通して使え、アタリ優先の竿(少々食い込まずとも)を探しています。前提となる経験、腕前は、決して聞かないで下さいね(笑) ちなみに、型はいいのでしょうか?

管理人
この件のご回答はスペシャリストのシロギスさん、ぎんぎすさんに教えてもらうのが一番かもしれませんが、僭越ながら私から。落ちギスは文字通り落ちきって12月くらいから2月の前半くらいまで深場に固まったシロギスをターゲットに東京湾内で楽しむことができます。水深は船長によって攻める場所が違ったりしますので、何ともいえない部分がありますが、大体小柴〜猿島〜第三カイホなど神奈川県側の30m〜50mの間が多いと思います。私は第三カイホ近く(名前忘れました)の62mくらいまでは経験があります。S田船長によると最深で77mって言ってましたが、オモリは基本的に15号です。水深がある分、水の抵抗が大きく竿から仕掛けまでのラインを直線的に保つのが困難です。潮が流れているときや二枚潮のときは特に。釣り方は基本的に誘ってアタリを出して掛けていくという浅場での釣りの延長だと思います(2本竿&置き竿で釣果を伸ばす人も居ますが・・・)。しかし深場では遠投しても誘って来る距離は稼げないので、船下が中心になるかもしれません。湾内の場合、根周りや急な駆け上がりを攻めることが多く、砂地のズル引きとは違って、カワハギのように叩きや聞き上げ、フォールなど天秤から先の仕掛けを如何にアピールし誘って食わせるかという釣り方が主流となります。よって仕掛けを思い通りダイレクトに動かすために、水深がある場合は一般的にバットパワーのある先調子気味の竿を使うのが定説となっているようです。ただ、この辺もカワハギ釣りをやられているのでイメージ湧くと思うのですが、完全に各々の釣り方と好みで分かれるところです。ちなみに私の場合は季節によって竿を使い分けません。深いので誘い方をオーバーアクションにしたりして対応しています。また、下手に慣れない先調子の竿を使ってしまうと、水温が低い分渋い日もありますので、カワハギのように食いが浅く上手く乗せられなかったりが頻発して釣果に響いてしまうことが多々あります。このようにあくまでも私のやり方ですが、道具は7:3程度の慣れた物を使って、体と腕の動きで調整する方法を取っています。
竿ですが、ティファの竿は知人が使っていて評価が良いようです。サクラはカーボン黒潮の175、あの竿はお使いの方が多いですね。そう言えばKOBIさんが面白い竿使われていましたね。私はもちろん自作和竿です。(穂先はかなり柔らかいですよ)竿は柔らかめでも誘っていればアタリは出せると思います。
型ですが平均サイズは夏より大きいのではないでしょうか。スペシャリストの方々は18cm〜24cmが束釣りとか。私もぶっとい20cmオーバーばかりっていうこともありましたね。良型中心になるかと思いますが、食いが悪い日ほど小型が混ざるかもしれませんね。とにかく落ちギス釣りはカワハギをやっている方ならハマル釣りだと思います。
補足や誤りなどフォローはシロギスさん、ぎんぎすさんよろしくお願いします。長くなってすみませんでした。

剥ぎ原さん
管理人さん、早速にありがとうございます。 縦に誘うんですか。まあ解る気がしますが、叩くのはチョッと考えにありませんでした。浅いところでも、船下で誘うの苦手なんですよね。水深4〜50mでキス竿となると、手先の感触のイメージが湧きません。これは竿云々を言うよりも、とにかく釣ってみてからのようですね。新鮮な体験が出来そうで楽しみです。20cmオーバー主体だったら、よだれが出てしまいます。

KOBIさん
私、相変わらず、シロギスにもベイトリールを使っております。だから、スピニングリール仕様のキス竿は対象外。ダイワ社の高価な竿も対象外です。だから、ユニークな市販竿ばかり使ってます(笑)。・・・でも、やっぱり、キスはスピニングリールかな〜?飛距離も違うし、オモリの落下速度もかなり違うでしょうからねぇ。

管理人
私は自作竿にLSGガイドを使用しておりますが、気を付けないとけっこう絡みます。穂先を折るのは2番目以降のガイドに絡んでる場合が多いのでトップのULガイドはそれほど意味があるとは思えません。私の場合、穂先の絡みを防ぐには、(1)天秤と道糸の接続に必ずサルカンを付ける事。(2)ナイロンかフロロカーボンの先糸を付ける事。(3)仕掛けを回収して餌付けを行うときなどにオモリを置かず、必ず船べりの中に垂らして穂先から出ている糸が張っている状態にし、竿と糸と船べりが三角形になるよう角度を付ける事。(4)投げる前、仕掛けを海面に垂らした状態から必ず余分な糸を巻き取って絡みが無い状態を強制的に作ってから投げること。・・・でだいぶ回避できると思います。釈迦に説法ですみません。
KOBIさんのようにベイトリールで釣果を上げている方々も多いですね。ベイトリールの方がトラブルが少ないかもしれません。スピニングのメリットはやはり投げやすいので仕掛けを入れられる範囲が圧倒的に広いこと、そして仕掛けの落下速度が速いことだと思います。それとペンシルホールドができて操作性が良いことも挙げられます。15号というオモリだと水深が深いときはスピニングに分があると思いますが、船下の釣りでは大差は無いという意見があるかもしれません。

シロギスさん
こんにちは。私の使っている竿はアルファタックルの20年ほど前のもので現在市販されてないので参考にならないですが、古い順に朝凪180、キス180、船180の3本です。朝凪のほうが後者2本(同じ穂先)よりやや張りはありますが基本的に7:3の軟らかめの調子だと思います。確かに誘いのアクションをかけるにはもう少し固めの竿が使い勝手がいいでしょうが、アタリをそのまま乗せていって掛けられる食い込み(食わせ込み?)重視の竿です。1年中同じ竿でやりますよ。もちろん触っただけなのですが、候補にあげていた中ではティファの竿がいちばん良いと思いますよ。穂先は軟らかめです。カワハギをやる人には問題なくアタリはとれますよ。深場でので誘い方をオーバーアクションにというのは、イトフケがあるので船上で1m上げたとしても底でオモリ(さらにその先のエサまで)が1m上がるかは誰もわからない想像でしかないということです。それでアタリがでなければ、もっといろんなアクションをつけてアクティブにさぐり(誘い)ましょうということです。叩くにしても、カワハギのように激しく叩いてポーズで食わすというのが効果ある時(活性の良い時かな)もあるし、ユラユラフワフワみたいな時もあります。
管理人さん、僭越なんてことはありませんよ。ご解説のとおりですよ。深い場所は「ウワダナ」って言ってますね。S田船長が出船前に「70m以上やるから、100m以上巻いてないと底へつかない!」とかよくおどかしてましたよね。私も60mちょいまではやりました。この数年はウワダナにはあまり魚が固まりませんね。そんなこともあって昨シーズン(11月下旬から2月中旬)は小柴〜猿島までの25〜40m位までしかやりませんでしたね。その後の激渋期は2カイホ〜大貫、竹岡で拾ってました。今シーズンは夏までよかったのでそのうち固まると思いますよ。

管理人
シロギスさん、解説ありがとうございます。そうです、ウワダナって言いましたね。2カイホの猿島側の3カイホ寄りの辺りです。たぶん東京湾内のあそこより北側で60m越える水深は無いと思います。(海図で見た限りですが)元サンスイの店員さんの話ですが、スピニングに50mくらいしか糸巻いてなくて、甘く見てたら現場で底に届かなかったというエピソードがあります。私もS田船長に脅かされたことがありますよ。よくカワハギ激渋りの2月前半ころ落ちギス爆釣がありますね。今年も固まれば良いですが、夏が良かったので期待です。

ぎんぎすさん
こんばんは。私は竿は和竿を使ってますが市販の竿でお勧め(個人的主観)はD社の高いやつではなくて早船キス180かな?替え穂つきの高いやつは胴に張りがなくのっぺりした感じだし、ティファのやつはチョット高すぎかな?って感じがします。
釣り方はシロギスさんが上手いこと説明しているのでそれを参考にしてください。カワハギに精通している人なら決して難しくないはずです。ただ胴付でなく片天ビンなのでタナに上手く仕掛けを入れて誘うということをイメージすることが大事です。 落ちギスも固まれば良型の数釣りが期待できますので頑張ってチャレンジしてみてください。

剥ぎ原さん
シロギスさん、ぎんぎすさん、丁寧にありがとうございます。
今D社HS早舟8〜15号を使っています(ボートや堤防のサビキにも)。購入時の予算が1.5万位でしたが、感触が最も気に入り決めました。ぎんぎすさんのコメントを見て、正直安心しましたけど、穂先を傷めて補修した事と(釣り中ではなくて)、友人のベイゲームの曲がりを羨ましく思ったりと、色々と迷いながら次の竿を探しているような状況です。ベイゲームのワンピースは借りて2〜3匹釣っただけですが、ちょっと柔らか過ぎのような。暫く釣具店での楽しみが増えました。釣り方は雑誌等でも少しずつ勉強してみます。まずは一回行くのがてっとり早いとは思いますが。
やっと釣り歴3年で、その上カワハギに偏っていますから、他の釣りにも興味深々です。今年はキスがその次に多いかな。これからも、皆さんいろいろ教えて下さい。宜しくお願い致します。

管理人
キス竿はカワハギ竿に並んで種類がたくさんありますね。HS早舟は私も前に使っていました。180の方ですが、ペンシルホールドなので竿尻が長すぎるという理由で使わなくなりました。あの竿はけっこう手前が強いですが、まったく問題ないと思います。KT関東も和風のデザインが嫌でなければ種類が豊富ですね。ベイゲームはよく曲がります。たぶんファインクリスタルカーボンという舷波シリーズから使われている素材だと思います。ティファはお値段が高め。侮れないのがアルファタックルの竿です。コストパフォーマンスの良いもの出してくるなって思います。



管理人(12月14日荒川屋年末シロギス釣り大会の後・・・)
ところで「ドリフト」って直訳すると「漂う」?私も良く分かってなかったりして。(爆) 私の場合は、投入後の仕掛けの着底時や、仕掛けの長さ以上に誘い上げた後オモリを着地させ、天秤の先の仕掛けが遅れて自然に漂いながら落下してくる状態。それと船下での縦の誘いでオモリを宙に止めたとき、仕掛けが流れに乗ってタナを漂う状態をイメージしています。あくまでもイメージですよ。説明になってるかな〜。
昨日、私のお隣りの大艫に入られたベテランさんが普段は湘南でキス釣りをされてるとおっしゃってました。基本的に砂地を狙うようですが、こちらの釣りは根回りが多いので釣り方が違うとおっしゃってました。私は湘南でやったことない(正確には訳もわからず一度だけ経験あり)のでよく分からないのですが、東京湾でも是非やってみてください。型はもっと太っとい良型がまとまる日もありますよ。

シロギスさん
よく「湘南と東京湾の釣り方が違う」という話を耳にしたり、湘南や飯岡あたりで釣ってると「それは東京湾スタイルだね」みたいに言われますが、私はそんなに違いはないという感覚です。シロギスはシロギスですからね。砂地はサビク(定義は知りません。オモリを底につけて引っ張ることかな?)ことができるけど、根回りでこれやったら根掛かり多発はあたりまえだから根を飛び越すようにするし、サビク状態でもでメゴチやらハゼ系、トラギス系の底に突いてるのが食うなら、オモリ浮かせて引っ張ったり空中戦?ドリフト?させるしかないしね。そうすると自然と誘いのバリエーションも増えるわけです。
落ちギスは特にアタリを出していく要素が強いので、カワハギをやる方は共通点が多いと思います。東京湾は1年で水深で2〜60mまで変化するし、底の状態も様々なのでやっぱりおもしろいです。東京湾で釣れれば何処でもOKでしょう。
大会の日の2号船全体のキスのサイズは悪くはないですが特別良いわけではないですよ。3号船の方が平均サイズでも良かったです。27.5cmを筆頭に25、26cmが数本、20cm以上がけっこう入ってました。検量していたので全部みました。ポイントと日によって日々違いはありますが、すごい時も絶対あります。

管理人
ドリフトって私は先に書いたようなイメージを持っているのですが、正直あまりルアー用語は詳しくありません。初心者の時にS田船長に釣り方を教わり、ドリフトやらシェイクやらジャークやらカーブフォールやらとさんざっぱら教えられたので、ついつい用語が出てしまいました。S田船長は釣れる釣れないよりもゲーム性を強調した教え方をしてくださり、餌を付けたルアー釣りとも言っていましたので、船長から飛び出すルアー用語が感覚的にもスポーティで、当時初心者の私にとってはすべてが目から鱗でワクワクしたことを思い出します。 ルアー釣りはやりませんが(イカは除く)、求めていたものに出会ったような気がして、上手くなりたい一心で年間50回以上通わせてもらったことを今でも鮮明に覚えています。
私は各地のキス釣りを経験していないのであまり言及できませんが、少ない経験の中、下浦沖・金田湾でやったときは同じ釣り方でまったく違和感はありませんでしたし、それなりの結果も出ました。それとやっぱり釣座や潮の読み方なんかも同じ船釣りという意味では他の釣りと共通点多いことが後で分かってきて、シロギス釣りを通じて随分勉強になりました。

シロギスさん
S田船長のルアー解説は、たぶん「つり情報」にも書いてるY口さんの影響でしょう。昔はそういう感じのレクチャ−は全くなかったですもん。(笑)一時期自らシーバス(ルア−なので)も釣っていたようで、A屋でフッコクラスをお土産にもらったことあります。ルア−も体験してみた上でシロギスにアレンジして教えてたものと推測します。若い人にはなじみ易いかもしれませんね。一時ルアータックルでキス釣りに来てた若い人もチラホラいたけど、定着というか層の拡大にはなっていないですね。私は常に赤系、緑系、白系と3色のワームをバッグに隠し持ってますよ。(後日本当に見せてもらいました。by管理人)それだけで青イソに対抗する気は今のところありませんが、青イソも2、3cmに切ったらちょっと臭いと体液があるだけでソフトルアーと大差なかったりして。だから誘わずにはいられない動かさずにはいられない。(爆)食い気の良い時は落ちギスでもけっこういける感触はありました。桟橋で実験すると青イソとワームにダボハゼ(キスはいないので、いっしょにしていいのか?)は同じように食いに来ます。目で見てるってことです。

管理人
そうか〜Y口さんの影響あるんですかね。「つり情報」見てるとあの方は日本中の釣り何でもやってますし、ルアーももちろんやってますねぇ。そうなんだ、昔はそういうレクチャー無かったんですか。数年前の3月の初旬にカワハギがあまりに釣れないので、ライトタックルでアタリを掛ける釣り何か無いかな〜と釣果情報みてたらちょうどシロギスがトップ60〜70尾くらい出てたので、これなら初めて行っても2桁くらいは釣れるかな〜っていうのがきっかけでシロギス始めたんです。駅からも近いし、シロギス専門店だったのでA屋に行ってみました。初めての日、キョロキョロしながら座ってると、船長らしき人がみんなのタックルをチェックして回っていて、私のリール見て「それPE?」って聞かれたのが最初の会話でしたね。よく分らなかったのでカワハギのリールに巻いてあった1.5号の白いPEをスピニングに巻きなおして行ったんです。最初に行ったとき船上活気があって、船長もやる気満々で圧倒されましたよ。確か水深30〜50mくらいで底も上手く取れず誘い方も何もかも見様見真似で17尾だったかな〜。その日のトップが61尾だったかで、その差はいったい何なんだ!ってうことで予定通りまんまと嵌ったわけです。(笑)
ルアーでキスを釣ると言えば、前にスカパーか何かで全くそういうテーマで放映されたものをS田船長からお借りして見たことがあります。もちろんA屋でS田船長が出演してるものです。で何尾か釣れてましたよ。船長によるとキスはスズキ系の魚だから色を見分けるし、ミノーにも反応するって言ってたような・・・。シロギスさんの実験でもその類は目で餌を見てるようですね。私の経験では、青イソもいろんな色のが居て、日によって薄い緑のが食いが良かったり、何かあるような気がしてたまりません。今のところルアー釣りはやる予定はありませんけど、色への反応とか実験したら面白いでしょうね。 キスだけで年間50回以上、毎週シロギス持って帰るので家族は拷問だったかもと思います。(笑)

シロギスさん
S田船長、出船前にタックルチェックして釣り方はレクチャーしてましたね。ルアー解説はなかったです。落ちの時に「70mまでやるから、50mしか巻いてない人は底へ届かないよ。潮が速いと100m以上でちゃうからね。」なんておどしもよくいれてましたけど。(笑)実際は釣り手と潮具合と人数みてでしたが。

管理人
私も、70mのとこやるから100m以上巻いとかないと届かないからって脅かされました。実際私の最深記録は62mくらいでした。元釣具店の店員さんの話で、50mくらい巻いてあるから大丈夫だろうと甘く見てたら、本当に届かなくて釣りできなかった日があったと聞いたことがあります。(同じこと前にも言ってましたね〜 by管理人)

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