カワハギ掛かり悪いも良型交じりでマズマズ

10月5日(日)、久比里の巳之助丸からカワハギに行ってきました。
8月の終わり以来、約1ヶ月ぶりのカワハギ釣りです。今日はK山さんとそのお友達でD社の磯釣りフィールドテスターのT田さんと3人での釣行です。今年の8月は魚影が薄く、速潮、二枚潮などの悪条件も重なって、本来の夏カワハギの楽しさを十分に味わうことができませんでしたが、9月の後半から小型がだいぶ落ちてきたようで、上手くすれば数が伸ばせる季節になりました。日頃、釣果情報を見ていても竿頭で10枚から30枚台、平均20枚前後と、どこの船宿でも安定して2桁の釣果が出ている模様です。数を伸ばすには小型のアタリを如何に掛けられるかになりそうです。

今日は最初から2杯出し体制ですが、私は浩喜船長の21号船を選択。四隅付近は先客がいらっしゃるので、右のミヨシ2番から続けて3席を確保し、私、K山さん、T田さんの順に並びました。私の左隣ミヨシ1番には、明日TV収録のため三重県から来られたO平プロが下見を兼ねて乗船していらっしゃいます。別船ではH谷名人、A葉さんコンビが両艫に乗船、アサリを剥きながら皆さんと雑談していると、LジャケットさんからもK山さんに携帯電話が入り状況報告をします。7時半を回るとお客さんの数もフィックス。我々の船は左舷9人、右舷11人と20人の乗船となりました。


左:私製作の竿を手にK山さん、右:金谷寄りの10m立ち。

少し早めの7時53分、第21巳之助丸の出船です。久里浜沖は多少波っ気がありましたが、進むにつれて穏やかになっていきます。船は東に直進、航程約15分で竹岡沖に到着。今日は長潮、実釣時間は一日上げ潮になります。8時20分、最初のポイントは航路を渡った水深25m、合図とともに第1投です。北東の風7m晴れ、海上は凪、、潮色は澄み。1ヶ月空いただけで何だか随分新鮮な感じがします。最初はどのような釣り方がマッチしているのか全然分からないので、とりあえず色々やってみることにします。朝一はトラギスの猛攻、仕掛けを寝かせても立てても凄い活性でアタックしてきます。本命からの最初のシグナルは約20分後に到来。しかし巻き上げ中にバラシ。外道に混ざって本命は確実に居るようです。

9時、少し潮が動き出した感があります。風は弱まりベタ凪に。ここでは外道が多いので仕掛けを寝かせた釣り方では勝負になりません。アピールのために叩きは入れますが、その後すぐに持ち上げ気味に仕掛けを立てて誘う釣り方で、ようやく第1号のヒット。18cm級です。その後も縦の釣りに徹してポツリポツリ10時までに5枚。左のプロは流石、既に8枚くらい上げているようです。10時を回るとまた潮が淀んでしまい、アタリが遠い時間帯が続きます。しかしアタリが分からず餌だけ取られることがありますので、カワハギは確かに居るようです。10時台、11時台は低調、アタリが上手く出せません。何とか1枚/hでお昼の時点で7枚。

12時10分、少し金谷寄りに走って陸が近くに見える10m立ちに移動。1投目で1枚追加。あまりの小型に苦笑。しかし、小型をリリースし出して殆どリリースなんてことになったら嫌なので、ちょっと可哀そうですが1枚は1枚と自分に言い聞かせてキープ。

比較的短いインターバルで付近を何度か潮回りするうちに、ちょっと地が硬く根があるポイントに入りました。ここで最近一部で話題の空中戦を実行してみることに。仕掛けが着底したら、すぐにオモリを50cm〜1mスーッと上げてゆっくり上下に竿先に出るモタレを取るイメージで誘ってみます。するとこれがビンゴ。いきなりズガガガガンと良型がヒット。しかし巻き上げ中にスッポ抜け、残念というかビックリ。小型が多いのでいつもより針をワンサイズ小さくしてるので、良型になるとスッポ抜けを招くかもしれません。今バラシたのは1mくらい上で食ったと思います。

集寄を外して同じ釣り方を続けると、当たるわ当たるわ10発くらい当たったでしょうか。なのに掛けたのが3枚、取り込んだのが1枚、あ〜情けね〜。上にゆっくり誘ったときに何となく銜えたまま付いて来ているような感触を覚え、合わせてみるとカカカンと外れてしまったり、止めてるときにいきなりズガガンと来たり、ゆっくり落とすときに上にクックッと引っ張られたり、空中戦と言っても当たり方が千差万別です。私は普段、中層の釣りをほとんどやらないのですが、実際にやってみてアタリが出ると実に新鮮に感じます。今回は空回りしましたけど大変勉強になりました。これからも状況を見ながらこのような釣り方も積極的にやってみようと思います。

もっとこの場所でやりたかったのですが、移動になってしまいました。次は地の違う場所に入ってしまったので、空中戦はまったく当たらなくなってしまいました。また底中心の縦の釣りに戻しますが、この浅場では以後不発に終わりました。結局、ひとり興奮して盛り上がった割りに1枚だけ追加でやっと9枚。


左:珍しいニシキハゼの大型25cm、右:磯釣りのテスターも大の船釣りファン。

1時10分、北上して竹岡の15m立ちに移動。ここでは本命ながら小型で掛けられないアタリが頻発。カワハギの気配は濃厚ですが、なかなかヒットに持ち込めません。1時半頃から何となく潮が動き始め、ゆっくりですが仕掛けが船下に入るようになってきました。縦の釣りでなかなかアタリが出せなくなったので、正面に遠投して仕掛けを這わせたり持ち上げたりして手前まで誘ってくると、ようやく本命のヒット。これでようやくツ抜け。

この後も色々試行錯誤で誘い方を試してみましたが、この時間帯、仕掛けを立てて張ってしまうとほとんど当たりが出ません。先程の空中戦とは一転して、叩いた後ゆっくり集寄(中オモリ)を落とし込んで仕掛けを這わせて少し止めます。ここでアタリが出るか、もしくはそのままゆっくり持ち上げたときに乗ってくるという典型的な這わせ釣りでアタリが出るようになりました。この釣り方では小型も混ざりましたが、本日最大の27cmを始め、良型を何枚か取り込むことができました。潮が無いので食い込みが浅いのか、乗せたつもりでも巻き上げ中に外れてしまうことが多く、掛けた回数の割に釣果は伸び悩み、結局、17枚で納竿となりました。

帰りはお隣のプロの方に色々釣りのお話を伺いながら帰港しました。三重県のカワハギ釣りは水深60mくらいの場所で、アンカーを入れてのかかり釣りだそうです。普通のカワハギタックルに60号を背負わせ、それでも潮が速いとぶっ飛んでしまい、とても手巻きでは大変だとおっしゃていました。この機会に関東のカワハギ釣りを持ち帰って地元に伝えたいとのことでした。また、東京湾の乗合船の釣り物の豊富さや伝統について大変興味を持たれていました。地元の釣りは釣れだすとワッと釣り人が集まるけど、それ以外はほとんどやる人がいない、夏にカワハギやるなんて考えられないとのことです。久比里のようにカワハギファンが年間通って釣技を研究するような釣り文化が無いので、地元の方が魚影は濃いが、釣りの面白さという意味では関東の方が上であるとおっしゃっていました。

さて、今日の成績をざっとご紹介しておきます。我が船はお隣のプロが18枚でトップ、私は17枚、K山さん悩みながらツ抜けて10枚、テスターのT田さん、何年かぶりのカワハギ釣りで6枚、右大艫の方が14枚、その他未確認。別船ではH谷名人が25枚で竿頭、A葉さん14枚などなどでした。今日は場所や時間帯で色々な誘いを試すことができ、それぞれ本命からの魚信が得られたことで大変勉強になりました。一日を通してアタリの数は小型も多いですが、一時期とは比べものにならないほど沢山あり、また良型を何枚も上げることができ、カワハギとの駆け引きを十分に楽しむことができましたが、同時に今後の課題を増やした釣行となりました。


本日の釣果、カワハギ11cm〜27cm、17枚(23cmオーバー6枚含む)、カサゴ1尾。

【船宿HPコメント】
皮はぎ・・竹岡沖、潮:澄み、水温:22度
今日も竹岡沖の25mから始めました。今日も上げ潮トロリの良い潮でした。数カ所のポイント移動をしながら様子を見て、後半はアタリの良い所でじっくりと船を据えました。今日も乗合2隻で出船して、トップは親父の船で25枚、負けちゃいました。僕の方はO平さんで18枚でした。両船共ツ抜けが多数出ました。魚も肝も実に美味しい季節になりました。お刺身で最高ですよ。トップは金沢区のH谷さんで25枚でした♪♪(浩喜、美佐男)

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