本人ビックリ夢の尺ギス

12月21日(日)、金沢八景の荒川屋からシロギスに行ってきました。
今日はT澤さんとアオリイカに行く計画でしたが、ここ数日西寄りの強風が続き三浦方面の船宿は連日早上がり。前日夕方の時点で海況回復の見込みが立たないとのことで釣行断念。荒天や急用でアオリイカ釣行が3回連続実現できず非常に残念ですが、こうなったら西っ気に非常に強い小柴・猿島沖のシロギスが有望。相談の結果、先週の大会に引き続き金沢八景荒川屋さんにお邪魔することになりました。しかし前夜から北北西の強風が13m前後と吹き荒れ、未明の時点では弱まる気配がありません。前夜、長男を連れて行く約束をしたものの状況判断が非常に難しく、ここは大事を見て子供は置いてT澤さんと二人で出撃することになりました。

T澤さんのお迎えにより5時には出発し、行程順調に5時40分には船宿到着。一足先にシロギスさんがご到着、まもなくM本さんもご到着。時間が早いので皆でしばし雑談となりました。左舷大艫にはM本さん、右舷大艫にはシロギスさんが入ります。我々二人は最初右舷ミヨシから2席確保しましたが、久しぶりに常連の方々の側で楽しくやるかということで、T澤さんは左舷艫2番、私は右舷艫2番、シロギスさんのお隣で勉強させて頂きながらのんびりやろうということで荷物を移動しました。常連の皆さんが続々現れ、川さんは今日はハゼ船、K田さんはシロギスに参戦の模様。また、D社アナリスターシロギスの試釣と取材で「沖釣りトリオ」でお馴染みのD社フィールドスタッフ松永直己さんと他スタッフの皆さんもお見えになり、右舷胴の間に入られました。皆さん準備も整い、我々シロギス船は右舷7人、左舷4人の11人で定刻8時に出船となりました。


左:出船前、D社アナリスターシロギスの品評会?、右:D社スタッフの皆さん取材でカメラ撮影に大忙し。

八景島でスパンカーを張り、沖に出ると心配していた風はすっかり収まり、海上は予想に反して凪。置いてきた子供に済まないことしたな〜と後悔しつつ、船は猿島方面に進みます。15分程走って到着したのは、先週大会で流したポイントと程近い猿島北側の横須賀沖の30m立ちです。開始のアナウンスでさあ第1投です。軽く投げて手前まで誘い続けると今日も幸先良く1投目でのヒット、18cm級をゲットです。ところが2尾目が来ない・・・。北北西の弱風、晴れ、水色はやや澄みですが、塵のような濁りが若干あります。

次に当たったのが約30分後の9時、いきなりの長い沈黙に今日はちょっと厳しいかな?という不安がもたげ始めます。今日は9時頃干潮、14時30分頃満潮で概ね上げ潮となります。朝一番は下げ潮の残りで船は気持ち動く程度でしたが、10時頃になるとはっきりとした上げ潮が効き始め、ミヨシ流しとなります。なかなかアタリが出ません。誘いに誘ってやっとアタリが出ますが、強風で活性が下がったのか食い込みに勢いがなく、掛からない魚が多くてなかなか数は伸びません。ですが型は先週より一回り大きい感じです。

午前中は特に大きな移動はなく猿島の北側中心に、時には猿島の東側から北に向けての流しを繰り返します。水深はかなり高低差があり、浅いところで21m、深いところで38m、海底は平場、駆け上がり、細かい根が点在する根掛かりの多い場所など変化に富んでおり、外道にカサゴなども良く顔を見せます。予想に反して風は徐々に東へ回り始め北東風、右舷の艫側は完全な潮尻となりますが、左舷のお客さんが少ないので影響はさほど大きくないのではないかと思います。午前中はこのまま入れ食いタイムは訪れず、お昼の時点でポツリポツリと16尾。一方お隣のシロギスさんは2倍以上の釣果を上げている模様です。


シロギスさんマシンのスイッチON、後姿ばかりですみません。

午後に入るとさらに風は回り南東風。魚の活性が上がってきて明らかにアタリの回数が増えてきました。シロギスさんはいよいよマシンのスイッチONか、目標の束に向けて2本竿を巧みに操り、空で回収する確立は減少。やっぱりさすがだな〜と見とれてしまいます。艫から後方向に投げ、仕掛け落下中にもう1本の竿を準備し投入。1本目の着低後すかさず誘いを入れ2本目へ。船が流れで右にスライドする間に食わせている。そこから少し間を置いて一荷狙い、または叩きから大きな誘いで仕掛けを浮かし、カーブフォールでアタリが出てリーリング。言葉で説明するのは難しいですが、そんなイメージの流れるような動作で数を伸ばしていきます。

払い出しの潮に対応するため、私は船下を重点的に攻めてみます。オモリが着底したら餌の着底を待ち、仕掛けの長さ+30cmほど大きく誘い、ゆっくり落とし込み。餌が安定した頃を見計らって細かい叩き、そして大きな誘い。またはオモリを50cm程浮かした状態でユラユラと誘い、たまに入れる大きな誘いでヒット。こんなパターンを繰り返して少しアタリが増えてきます。船下でアタリが遠いときは投げて誘ったりと思いつくことは色々やって見ますが、なかなか連釣には持っていけません。活性が上がったとは言え今日は難易度が高いです。

12時30分、仕掛けを船下に落とし、叩きを10回程入れてよそ見をしていたら、いきなり穂先がブルブル引っ張られる。すかさず竿を立てるとシロギスらしい引きだが、何だか強すぎるし重さもあるな〜でもシロギスっぽいな〜などと独り言を言いながら慎重に巻き上げます。リーダーが見えたところで獲物は船下に横走りして姿はまだ見えず、竿先を海面に向け船底からゆっくり引きずり出すとデカイ!一瞬目を疑いましたが紛れも無く本命シロギス、やっぱりデカイ〜!すかさずシロギスさんが気付いてくれて左舷に向かって「T澤さんタモ、タモ、早く、尺ありそう!」。抜き上げずそのまま玉網の応援を待って無事取り込みに成功したのは、後の計測で30cmの認定を受けた自己最大となる大きなシロギスでした。

呆気なく釣れてしまった大物。狙ってもなかなか釣れないのに。こんな形で釣れてしまうとは夢にも思いませんでした。これまでの自己最大は27cm。27cmまではよく聞くのですが、そこからの5mmの壁が急激に厚くなる。28cmで魚拓サイズ、30cm以上となると船宿でも歴代数尾程度と極端に確立が低く、シロギス釣りをする皆さんの憧れ、そして目標となるサイズです。そんな魚がこんなに簡単に釣れてしまって良いのだろうか・・・。バケツに入れた魚を何度も手に取り眺める、居るんだな〜こんなの。すっかり昇天してしまった私は、その後の釣りは気もそぞろ、何だかもう身が入りません。


左:やってしまった!夢の尺ギス、釣り立ての写真、右:T澤さんも今日はゆったりと釣りを楽しむ。

大物の余韻を引きずりながら、のんびりまったりと釣りを続けること1時15分、またもかなりの手応え。こちらも大型26.5cm。普段なら大喜びですが、前のに比べちゃうと小さく見えるから困ります。やっぱりさっきのデカイわ〜。1時30分頃から潮が淀み始め、若干食いが落ちたようで、なかなかアタリが出ない時間を過ごします。時間は2時20分、最後は大物狙いで三笠の堤防の内側に移動。この時点でシロギスさん92尾、束にリーチが掛かっています。大物場所だけに数は出るかどうか分かりません。残り時間は40分、微妙な情勢になってしまいました。


左:北西側から臨む猿島、右:三笠の堤防内側が今日の最終ポイント。

私は頭を落とした太い青イソメの1本掛けで24.5cm〜23cm級の良型を3尾追加です。定刻3時の少し前、本船航路の妨げになるので若干早く終了のアナウンス。シロギスさん最後まで奮闘するもトラギスに邪魔されたりで、ここでは2尾追加で合計94尾。惜しくも束には届きませんでしたが、この状況の中でさすがお見事な釣果でした。午前中もう少し連釣タイムがあれば余裕で達成したことでしょう。私はお隣で38尾という結果でした。今日はのんびりシロギスさんの横で勉強させてもらいながら、ひょんなことで大物ゲット。先週の大会と言い最近妙に運が良いので逆に不安になったりします。来年大丈夫かな〜。

今日は池島船長に釣らせてもらい、シロギスさんに玉網のアシスト、K田さん・川さんに魚の計測とサイズの認定、船宿の女将さんに魚拓を採って頂き、社長には魚拓のコピーと印鑑捺印、M本さんにはお土産を頂き、そしてT澤さんに送り迎えと魚拓の筆入れ、それから今日も祝杯の中ジョッキ1杯。今日はみなさんにお世話になりっぱなしでした。本当にありがとうございました。


左:女将さん魚拓を取る、右:シロギスさんと本人。


本日の釣果、シロギス38尾とカサゴ。
左上から26.5cm、24.5cm、24cm、23cm・・・。30cmの大物はレプリカ作成をお願いすることになりお預けしてきました。



魚拓、気が付くと頭が右側に。T澤さんに筆入れをお願いしました、お見事な達筆です。ありがとうございました。

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