ビシアジ激渋でお刺身程度

1月25日(日)、新山下の黒川本家からビシアジに行ってきました。
もう4ヶ月近くアジ釣りに行ってないので、アジ中毒の我が家は私だけならまだしも家族全員もがアジ禁断症状。そこで本日、このところの激渋状況を顧みず食材確保に出撃することになりました。目標は謙虚にツ抜け。今の状況、数は無理でも型が良さそうなので、お刺身程度なら何とかなるだろう。前夜に小さい方の12リットルクーラーを出しておいたのですが、朝になってもしかして・・・なんてちょっと色気を出して20リットルクーラーに変更。

5時35分、船宿に到着。モチベーション最高潮も、まだ真っ暗で先客が居るのかどうかさえも近づかないと確認できない状況。船上は真っ暗闇でおまけに凍結しており、恐る恐る進むとどうやら左舷は竿が立っていますが、右の大艫が空いているようです。とりあえず釣り座を確保し、受付、買い物を済まして明るくなるのを待ちます。待つこと6時20分頃、ようやく夜が明けて準備に取り掛かります。隣のスミイカ船は相変らず根強い人気で大勢のお客さんが詰め掛けています。我々ビシアジ船は右舷5人、左舷4人の9名が集合。どうやら私以外は全員お仲間みたいです。もう一杯、LTアジでお世話になった帯金船長のカレイ船もポツポツお客さんが集まったようです。さて7時25分、スミイカ船に続き、ビシアジ船もタケトシ船長の操舵により出船です。


左:隣はスミイカ船、右:久し振りにくぐる横浜ベイブリッジ。

てっきり観音崎に直行すると思いきや、8時5分、猿島沖でエンジンスローとなり船首を北向きに反転して停止。早速開始の合図。今日は中潮、朝一から下げ潮で13時16分干潮とのこと。一日概ね下げ潮になるはずで、艫側が潮先になるのですが・・・。電動リールのカウンターで水深55m、潮色は暗く冷たそうな濁り潮。北北東の弱風で海上は凪。この時間まだ流れはほとんど感じられません。10分程攻めるも船中型見ずで、「走るよ〜」と船長。早くも見切りを付けて、更に20分程南下。到着したのは観音崎沖の南側、鴨居の正面あたりの航路際。水深約80mで仕切り直しの投入。こちらの方は潮色が幾分澄んでいるようです。

1投目で小さいアタリがあるも掛かりが確認できないので、ロッドをキーパーに固定したまま高速巻き。ビシを回収すると仕掛けの先端に15cmくらいの小アジが・・・。エッ!この水深でこういうの釣れちゃうの?小さいけど一応本命なのでキープ。2投目、またしても小さいアタリ。上がったのはワンサイズアップの18cm級。う〜ん、型狙いで11号の針にハリス2.5号の仕掛け使ってるのに拍子抜けだな〜。横には玉網もスタンバッてるのに。その後9時までに23cm級を追加して3本。小型がポツンポツンと予想通りの低調な滑り出しとなりました。

型で文句を言う前にアタリがあるだけでもマシでした。その後2時間ノーアタリ。シャクろーが誘おーが何しよーが何〜にもアタリ無しの打つ手無し。周りの皆さんもこの上なく低調、忘れた頃、誰かがポツーン、ポツーンと上げるだけ。魚が居て喰わないのか居ないのかもまったく分からない状態、反応は出てるはずなんだけどな〜。11時前に28cm級を続けて2本上げ、いよいよ来たか!と思うも、潮回りでまた元の生態反応皆無状態に。今日は1本の価値が重たい、もしも水面で落っことそうものなら、今度いつ当たるか保障が無い・・・最低でもお刺身程度なんて考えていたが、それすら危うい状況、今日は予想以上に手強いぞ〜。


左:隣のお客さんはアジの船上干し、右:あまりに当たらないので後半は置き竿も。

11時半頃から徐々に下げ潮が速くなり、ラインがなかなか立てられない状況、さすが観音崎です。12時前、タチウオ大船団を横目に見ながら北上、観音崎灯台真沖の80mラインに移動。こちらも下げ潮が速くやり辛い状況です。しかも真水っぽい濁りで潮色が悪い。水面にゴミが沢山流れてきてラインに絡まるのでうっとうしい。潮が速いので、1mでコマセ振って、そのまま少し持ち上げる程度のタナ取りを繰り返すもアタリ無し。経験上、この潮色で魚の喰いが上がったためしがないです。

12時半頃、今度は急に潮が緩んできてそろそろ潮止まりが近いことを知らされます。1mと2mで振って3m弱で待つと、ちょっといいアタリの到来。アジだったらまあまあの型でしょう。慎重に巻き上げ、最後は玉網でフィニッシュの心積もりでビシを回収。アレ!色違うじゃん!そのまま抜き上げたのは36cmのゴマサバ。普通、アタリや引き方で分かるんですが、今日はアジそっくりの引きだったので完全に騙されてしまいました。サバも暴れる元気が無いのかな〜。期待度高かっただけにガックリ。

気が付くと風はほとんど無く、ポカポカと日差しが暖かい。全然喰わないアジ釣り・・・眠気を誘います。航路を往来する大型船の波で、船が大きく揺れてはまた静まる・・・まるでゆりかごに乗っているようで気持ち良過ぎます。


左:観音崎沖、右:タチウオ大船団。

13時半を回って、だいぶ上げ潮が効いてきたように感じられます。船は時たまバックギアでミヨシ流しになっているようです。風向きは変わらないので今度は艫側が潮尻となります。そうこうしてるうちにやっぱりミヨシ側で声が上がる場面が出てきました。上げ潮に入った途端潮色がいくらか良くなってきたように見えます。私にも2回程アタリがありましたが、針掛かりに至らず。こういうときはタナが合ってないのかも。でも少し活性が出てきた模様。これからかな!

2時15分、久し振りのアタリ。なんと前回上げたのが11時前ですから、約3時間半振りの獲物です。無事抜き上げ成功でこれも28cm級。ところが今日は後が続かない。盛り上がりかけたミヨシ側もすっかり盛り下がってるようですし、「参ったな〜」と操舵室から船長の声が漏れます。

2時半、せっかくのアタリも巻き上げ中に大波が来たせいかどうか分かりませんが途中でバラシ。2時50分、水面まで上げた貴重な獲物を抜き上げでボッチャン。今日はこの手のバラシが無かったのですが、最後の最後、ついにやってしまいました。横に玉網あったのにな〜。でも普段だったら救うサイズじゃないから、ついつい抜き上げちゃいました。これは大失敗!すぐさま仕掛けを入れ替えるも直後の2時55分、納竿のアナウンスとなってしまいました。

それにしても最後にバラした1本は大きい!何が大きいって?今日の釣果を全部刺身にして家族で食べることを想定すると、量的に満足できるかできないかを分ける1本だったような気がしてなんとも悔やまれます。結局20リットルクーラーの底が埋まらずで、今晩のアジ刺はさぞかし有り難味があることでしょう。今日は完璧に釣り気より食い気で、とにかくアジが食いたいという一途な思いで出漁しましたが、気合は空回り。なかなか甘くはなく、この時期の難しさを痛烈に思い知らされた釣行となりました。


本日の釣果、アジ16cm〜28cm 6本、ゴマサバ36cm 1本。

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