浅場のマルイカ釣りを堪能

7月12日(月)、久比里の巳之助丸からマルイカに行ってきた。
今週は一週間、仕事はお休みをもらって、ちょっと早めの夏休みである。とはいっても、お盆はお盆で休むんですけどね。(笑)忙しいときは頑張って、暇なときは十分休んでストレス解消!と勝手な理由を付けて、今週は天気と相談しながら、体力と財布が許す限り釣り三昧してやるぞ!その分釣行記も溜まるから大変なんだけど、苦痛になったら止めますので大丈夫ですよ。誰も気にしてないか?(笑)日頃も毎週釣りしているにも関わらず、連休となればまだ釣りに行こうとする私であるが、なかなか平日釣行ができない立場ゆえ、こういう機会はやっぱり釣りで生かさなきゃいけないのだ。

折角の平日だから、週末混雑して思い通りにならない釣り物に挑戦してみたい。この季節、アジ、イサキ、マルイカが釣り味、食味ともマイベスト3だが、今日は普段なかなかやれなかった浅場のマルイカに初挑戦することにした。目下、三浦半島の全域ともピークから少し下りかけたかな?という状況で、日によってムラがあるが、平均してトップで30〜束台と好調を維持している。今日は久里浜沖の近場でやりそうだから、初体験の浅場のマルイカを是非とも楽しませてもらいたいとワクワク気分で出撃である。


長閑な平日の出船前。

20号船は左右大艫にお二人連れがいらしたので、左舷ミヨシに荷物を下ろした。いつもは右舷ミヨシを選ぶのだが、20号船というと何故か左舷ミヨシで良い思いをさせてもらってるので、気分的に左にしてみた。さすがに平日とあり、混雑してざわついた感じも無く、のんびりした時が過ぎていく。ポツンポツンとお客さんが見えてマルイカ船は左右3名づつの6名、今日は最高の条件で釣りをさせてもらえそうだ。貴則船長が現れ、「めずらしいね!」と声を掛けてくれた。いつもシロギスやカワハギをやりに来て、顔は見てたけど20号船に乗るのは4月以来久し振りである。投入器は船に積んである物を借用し、手摺りには烏賊飯さんから頂いたスッテ掛けをセッティングした。道具も仕掛けも準備完了である。

今日は幹糸をスッテ5本用と4本用の2種類用意してきた。何れも枝間は130cm。浅場だし手返し優先と考え、最初は4本スッテでやってみることにした。スッテは潮が濁ってそうなので、ちょっと派手目の暖色系中心に適当に4本選んでセッティングしてみた。ちなみに船長によると、一時期はエロチカ7が圧倒的だったが、最近は全然分からなくなったとのこと。また、2.5号の餌木でも良く乗るとのお話であった。竿はサクラの夜メバル竿硬調2.4m、リールはカルカッタ小船400にPE3号。この竿は横浜サンスイの店長のお勧めで、マルイカ用にと購入したもので、今日が初めての使用になる。オモリは60号指定だが、乗客が少ないので50号で始めることにした。


今日は穏やかな釣り日和。

7時30分に出船し、港の目の前ですぐさま魚探を睨んで捜索開始となった。徐行しながら進んだり旋回したりして10分後、久里浜堤防の先端の沖側でビシっと停止したや否や、すぐ投入の合図が出た。北東の微風、晴れ、ほとんど無風ベタ凪である。水深は約20m、潮色は濁り。潮が効いていないので向きがはっきりしないが、多分堤防の沖沿いから先端に抜けて北に向いていると思われる。最初は船中不発ですぐ回収の合図。また捜索開始である。その後、艫側で釣果があったようだが、私にはなかなかアタリが出ず、ちょっと焦りが出始めた頃、ようやく地底からの誘いでモンモンした重量感に竿が胴まで曲がった。

初物を取り込み気分を良くした私はちょっと攻撃的な誘いを試みる。着低して最初の乗りを確認して乗ってなかったら、その後はカワハギ釣りの要領で、叩いて弛ませて聞き合わせ。叩くと言っても細かいシェイクではスッテが動かないので、オモリを30cmくらいシャクっては落とすようなイメージである。これがけっこう効くようで、10回くらいシャクった後、ゆっくり1mくらい聞き上げるとアタリがけっこう出るのだ。スッテは今のところ下から3番目の黄土色のウィリー巻きと下から2番目のマルイカ7のP6(ピンクの柄物)が好調だ。

まめに誘ってるとアタリはそこそこ出るのだが、どうしても掛からないのが多い。ゴゴン!とカワハギのようなアタリで掛からないのもけっこうある。たぶん触手でちょっかいを出しているのだろうが、こういう日は直結仕掛けが威力を発揮するのかもしれない。1時間で9杯とアタリが多い割りに数は伸びていない。バラシが多すぎるのである。ゆっくり巻いても足だけ着いて来たり、水面で落っこちるのも多いから熱くさせられる。ところが、1時間程経って9時を回るとピタっとアタリが無くなってしまい小康状態に突入である。そんな状況下でも船長は粘り強く丹念に反応を探して、一流し1投の細かい捜索が続く。


久里浜沖に地元のマルイカ船団が集結。

周囲には本船の他、やまてん丸、一郎丸、五郎丸、黒川本家、ムツ六の6船がくんずほぐれつで入れ替わり立ち変り狭いポイントを練り回っているが、アタリが遠くなってからは他船も同じなのだろう、少し船団がバラケ始めてきた。貴則船長の操船は凄いの一言だ。徐行中に反応を見つけると急停止して投入の合図。そして仕掛け投入後にサイドスラスターを使って船を180度回転させるのだ。こんなの初めてだが、乗客が多い日にはこんな荒業もできないことだろう。アタリが出ないので、色々スッテを交換したり、誘い方も工夫してみたり、思いつくことは全部試してみるが、こういう時間帯はなかなか結果が出ないものだ。

10時30分、これまでの静寂を破るかのように、潮回り直後の投入でいきなりグイグイ引っ張るアタリの到来。ゆっくり胴に乗せて、やりとりしながら騙しだまし慎重に巻き上げる。水が濁ってるので、水面で2杯見えたが、上のイカを取り込むと一番下にもう1杯付いているのが見える。3杯掛けだ!一番下は取り込み時に落ちてしまったが、良い反応に当たったようだから今がチャンス。カンナに付いた墨を歯ブラシとタオルできれいに落として即投入。また着底直後に乗った。今度は2杯掛けと思われたが、途中でガクンという手応えと共に軽くなり、1杯は外れてしまった。そんな調子で20分程度のノリノリタイムだったが、やはりバラシが多く、結局6杯しか追加できず15杯。

この後、しばらく低調な乗りに戻るが、ポツリポツリとアタリはあって、12時でちょうど20杯になった。今日はこれでお刺身で10杯食べたとしても、何とか烏賊飯に回りそうである。やったぜ、目標達成!さあ、後は如何にお土産を増やすかだ。お昼を過ぎると空には雲が広がり、だいぶ凌ぎ易くなった。南南東の風が出てきたので、船長はスパンカを立てる。小さい規模の群れを追っかけて船長も大忙しである。酷いときには投入の合図の後、仕掛けが着底して1回誘った時点でもう回収の合図である。逆に回収の合図の後、「また反応が出てきたから、もう一回入れて!」というケースもある。そういう時はすぐに落とすとけっこう乗るものだ。

午後に入ってもポツポツと追加していたが、13時を回るとまたアタリが稀になってきた。今日は水深が浅いせいか、取り込み時にやたらと墨を被る。墨を顔面に受けてドロドロになっていると、船長は意外にそういうところは見逃さないようで、「今日はよく顔に被ってるね!」と笑われてしまった。経験が浅いので、なかなか上手に取り込めず、もたもたしてるとブシュ!と豪快に喰らってしまうのである。幸い潮回りが頻繁にあるので、その間に体を拭いたり、汚した釣り座を洗ったりと、それはそれでけっこう忙しいのである。

静寂を破る一撃が到来したのは14時10分。着底後、派手な叩きを入れてゆっくり1m持ち上げる途中でアタリが出た。乗りが微妙なので、緩めないようにリールを海面まで巻き込んで、スーッと更に1m誘い上げるとグイグイグイと明確な乗りに変った。竿は胴まで曲がっているが、そのままグイグイ引っ張られ、リールが何時までたっても巻けない。竿の弾力で耐えていると、徐々に浮き始めたので、慎重にゆっくりと巻き上げる。途中何度も巻く手を止めながらようやく浮上。一番上からの3杯掛けだ。今回は上手いこと3杯とも取り込みに成功したが、また墨を被ってしまいドロドロである。

この後30分程の間、今日一番のノリノリタイムを楽しむ。良いときは最初の着底後、聞き上げるともう乗っている。けっこう派手な誘いや、オモリの位置で底上5mくらいまでの誘い上げにも良好に反応してくれる。この時間はスッテの色の関係なのか、群れが上ずっているのかどうか分からないが、4本スッテの上2本が圧倒的に乗りが良い。1番上はYAMASHITAのDXのピンク、2番目はFN−7の黄色のウィリー巻きである。相変らずバラシも多いが徐々に数を重ねて終了直前の15時には38杯。その後、船長のご好意で15分延長して頂き、15時15分まで粘ったが、私はボロボロになったスッテを交換しなかったせいか、アタリが遠くなってしまい追加できずに終った。

夜メバル竿、初めて使ってみたが、なかなか具合が良く、船長にも「その竿どこの竿?ちょうどいい竿だね!」と言われた。使いながら横浜サンスイの店長が勧めた理由が理解できたような気がした。今日はこっそり50号でやっていたのだが、試しに途中で60号を付けてみると、十分使えるけどちょっと厳しいかな〜て感じであった。型はこの時期小型が主体のようだが、大艫のお客さんが目測25cm(胴長)くらいありそうな大物を上げていたのを目撃したので、たまには大型も混ざるようだ。そんな大物を一度浅場で掛けてみたいものである。きっと凄い引きに違いない。

アタリは多分100回くらいあったと思うが、掛からないのとバラシが多数、水面落としも10回はやってしまったような気がする。一日中、潮が効かなかったので、抱きつきが弱かったようで、掛けた後のやりとりと取り込みの方が難しかった。こうなると直結鉛角で試したくなるが、もうしばらく基本のブランコ仕掛けで練習してみたいと思っている。と言っても、マルイカ釣り自体、まともにやったのはまだ2回目なので、取り込み方や仕掛けの捌き方など課題は盛り沢山である。やっぱりどんな釣りも回数やらないとダメですよね。ともあれ今日は活性が高い時期のカワハギに通じる面白さを実感することができ、非常にエキサイティングな一日を過ごすことができた。今日は捨ててもいいTシャツを着て行き、着替えを持参して大正解であった。あんな格好じゃ電車で帰れないもん。(笑)


本日使用したスッテです。

左の列の7本で殆どの釣果が上がりました。上から好感触だった順に並べてみました。左上の5本は噛まれてボロボロになってしまいました。特に上から3番目のピンクは一番上に配置したのに5杯以上乗りました。右の列のスッテは釣果はたぶんありませんでした(あったかもしれない)が、バラシた後、墨が着いていたりはしょっちゅうで、配置する場所や使いどころによってはもっと良い結果が得られたかもしれません。エロチカ7の黄色や黒が手持ちに無かったのですが、あれば使ってみたいスッテでした。


本日の釣果、マルイカ 9〜14cm(胴長) 38杯(竿頭)。

【船宿HPコメント】
丸いか・・久里浜沖、潮:濁り、水温:23度
久里浜沖の20mラインを中心にやりました。今日は朝から小さい反応があり、1日ポッツリポッツリ乗りました。足一本で揚がってくることが多くヒヤヒヤしました。2,5cmのエギを付けているお客さんは、渋い乗りの時も釣れてました。混ぜると面白いと思います。トップは横浜市の小峰さんで38杯でした。(貴則)
(HP上で名前が間違っていましたので勝手に直しました。)

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