アオリイカ乗り低調も一日ポツポツ

10月31日(日)、剣崎間口港の喜平治丸からアオリイカに行ってきた。
先日、釣具屋さんで偶然T澤さんに会い、買い物もせずにそのまま飲みに行ってしまった。たまには何か行きましょうよという話で、本日のアオリイカ釣行が決定。そしてT澤さんの同僚S井さんも誘って、3名で喜平治丸に予約を入れた。その後連絡を取ること、OKAZUさん、烏賊飯さんも参戦が決定。また横浜サンスイ店員M君情報によると仕立船でよくご一緒するS野さんも偶然同日予約していることが分かり、今日は知り合いの皆様と6名での釣行となった。私以外は皆さん同士初対面の方々もいらっしゃるが、賑やかな釣行になりそうだ。そして何より帰りに頂く喜平治丸名物のラーメンが釣りをする前から楽しみなのであった。

低気圧の接近で未明から凄い雨。T澤さんに5時前に迎えに来てもらったが、出発時刻には稲妻を伴う雷多発でザーザー降り。車に乗り込むにも傘を差さないとズブ濡れになりそうだ。天気予報によると徐々に回復するらしいが、なるべく出船前に止んで欲しいと願う。16号を走り、途中富岡でS井さんを拾って横横道路に入る。6時30分前に船宿に到着すると皆さん既にご到着。玄関のホワイトボードを見ると、右舷ミヨシからS野さん、OKAZUさん、烏賊飯さんと並んでいたので、我々も続いて私、S井さん、T澤さんと並ぶことにした。そして大艫には別の釣り客が1名で、この悪天候にも関わらず片舷7名づつの14名が集合した。しばし座敷で休憩した後、依然衰えぬ雨脚にカッパを着込み、7時前には船に乗り込んで準備を開始した。

乗船者数が分かっているので、船長は早々に人数分のバケツや玉アミを釣り座に準備しておいてくれ、お客を迎えてくれるのだ。この船、とにかくイカ船とは思えぬほどキレイなのである。毎日イカ釣りで出船しているにも関わらず船内は墨の跡ひとつ無いほど清潔に磨かれており、普通は墨だらけになってそうな白いバケツもピカピカに磨かれているのには驚きだ。そんなところからも船長や船宿のお客を迎え入れる姿勢のようなものが伝わってきて、実に気持ちが良いのである。釣り座で準備していると船長から中オモリ10号、ハリス4mで統一、タナは海面から中オモリまでの距離で指示するので必ず合わせるよう説明があった。私は以前に経験済みだったので、事前に結んできた4号4mのハリスをセットした。そして全員が乗り込んだ7時8分、鈴木武之船長の操舵でおもむろに出船となった。


本降りの中出港、雨がバチバチとカッパを叩きつける。

7時15分、最初は間口港を出て北側の指示ダナ15m前後から開始。北の風やや強く雨。海上は多少の風波があるが釣りに支障は無い。潮色は澄んでいるが、空が暗いのもあり暗い感じに見える。最初は様子見に濃緑赤テープのエギを選択してみた。ところが5分やったところ船中不発で即移動のアナウンスとなった。10分程北に走らせ下浦沖で再開。今日は大潮後の中潮初日で、干潮がお昼過ぎの予報だから、現在下げ潮真っ只中で、船の動きは艫流しになっていると思われる。タナは海底の起伏に合わせて船長から逐次指示が出るので、道糸のマーカーで合わせ、皆さん思い思いのエギで思い思いのシャクリを行う。タナは流しによって最浅で12m、最深で35mといったところ。潮回り後、20mと指示が出て、10秒毎に2m刻みで浅くなり、12mまで登ったらまた下るといったような、かなり大きい山越えもあり、タナ取りは気が抜けない。


雨は早々に落ち着き、少しずつ明るさが・・・。

本日、最初に口火を切ったのはOKAZUさん、先日のスミイカの逆襲か!そしてS野さんと続くが、烏賊飯さんから後ろはまったく乗らない。T澤さんは開始直後にチップしたらしいが、その後アタリ無しとのこと。OKAZUさんが2杯目を乗せた!ウソ〜!こっちはまったく反応無いよ。思わずエギローテーションが焦り気味になる。(汗)OKAZUさんは何やら秘密兵器らしいがいったい何のことだろう?見た目ピンクとオレンジのエギを交換してるだけに見えるが・・・。聞くと○○○○○にエギを漬け込んでの臭い作戦らしい。マジかよ〜!OKAZUさんらしいと言えばらしい発想だが、この秘密兵器のせいじゃないことを願うのは私だけではないはずだ。臭い作戦で入れ乗りなんて言われても、こちらには真似できないからね〜。まぁ実験としては悪くないかもしれないが、実際の効果の程は如何なるものか?エギやシャクリ方には拘っても私はそっち系には行きません。(笑)

8時を過ぎると雨は徐々に小降りになって空も幾分明るさが出てきたようだ。ようやく朝飯を食べる余裕が出てきた。その後カッパのフードを被ったり脱いだりの繰り返しになるが、この程度なら衣服の中まで濡れる心配もなく快適である。結局、この下浦沖ではミヨシ1番のS野さんとミヨシ2番のOKAZUさんが2杯づつ。そこから後ろは不発に終わった。左舷は状況が分からないがポツポツ乗っていたようにも見える。艫流しのはずなんだけどおかしいな〜、大艫のお客さんも不発なのである。9時になり、剣崎間口港の沖合いに移動。めまぐるしく変動する指示ダナに合わせてシャクリ続けるが、まだ一発もアタリが無いし、周りを見てもエギのパターンがまったく見えてこない。ピンク系、オレンジ系、グリーン系、トマト系など特に傾向は無いので迷うし、1杯乗せるまではなかなか自信が持てない。

船中ポツンポツンと上がっているようで、ミヨシのS野さんと大艫のお客さんが数杯。徐々に行き渡ってきて、ついに烏賊飯さん、T澤さんも初物を上げた。そして10時30分、指示ダナ18mから16mに変った途端、大艫のお客さんが乗せた。次の瞬間、私の竿先がズンズン持ち込まれた。これは間違いない!ヨイショっと!竿を立てるとかなりの引き込みに煽られてリールが巻けない。なかなか良さそうな手応えである。ふと見ると左右で同時に烏賊飯さん、T澤さんも乗せている。トリプルヒットである。中オモリを回収し、ハリスを手繰るとガッチリ抱き付いていたので、そのまま抜き上げた。何杯か固まっていたらしく右舷で瞬間的に4杯、左舷でも上がった模様だ。濃いところに入らないと私まで回ってこないのかな〜。シャクッてズシンじゃ無かったし、周りも同時に乗せたし、正直言って嬉しさ半減だけど、ようやく初物ゲットでホッとした。型は740gとこの時期にしては良型。ちなみにエギはマーブルグリーンだったが、同時に乗った皆さんはピンクだったりオレンジだったりで、やはりこれといった傾向は見当たらないが、マーブル地は共通かもしれない。


左:剣崎沖に戻る。右:釣り立てはこんな感じ。

いよいよ右舷で型を見ていないのは隣のS井さんだけとなり、プレッシャーに違いない。なかなか後が続かず、単発で上げるのはミヨシと大艫くらい。徐々に傾向が出てきたのか、聞くところによるとマーブルピンクが良いらしい。これまで10本以上のエギを試しているが、1杯目を乗せたエギ以外はどれも鳴かず飛ばず。時すでに後半戦だし、悔しいけど私もマーブルピンクに交換である。周りでピンクばっかり使っていると全然違う色を使いたくなるが、もうこうなったら仕方ない。タナも指示ダナより下げるのはNGだが、上げる分には構わないので、1〜2m高めをやってアピールしたりもしてみるが、今日は何をやっても自分が単発で乗せることがまったく無い。7人のど真ん中で座席は当然不利な場所だが、その合間にしっかりお隣の烏賊飯さんは数を伸ばすから、やっぱり軟体系師範代は流石の腕前なのであった。(脱帽)

その後、私は1回チップがあっただけで、また沈黙の世界。12時25分、S井さんの竿が初めて曲がった。ヤッタ〜!これで右舷はボーズ無しでメデタシだ。そしてS井さんが獲物を取り込んだすぐ後の12時30分、私の竿先がまたもやズンズン絞られた。これは間違いない!ヨイショっと!足一本なのか煽り方が強く竿がのされるが、糸を送るほどでもない。竿の弾力で徐々に浮かせて、途中で引き込んだら巻くのを止めていなす。ふと見ると左右で同時に烏賊飯さん、T澤さんも乗せている。またまたトリプルヒットである。今回は玉網で救って無事2杯目をゲット。570gのまあまあの型だが、掛かりどころのせいかよく引くイカであった。私が乗せると周りでも乗せるので一向に差が縮まらない。烏賊飯さんはもう4杯目、T澤さんも3杯目である。やっぱり今日は濃いところに入らないと私まで回ってこないようだ。ちなみに今回は不本意?ながらのマーブルピンクであった。(笑)

上げ潮が効き始めてきたか潮色が少し明るく変わったようだ。流しは依然艫流しで剣崎沖ではよくあること。13時、今度はシャクリ上げた頂点でフッと重さが伝わったので、そのまま巻き合わせでヒット。横を見ると烏賊飯さんが乗せている。同時ヒットだ!またかよ〜!(笑)素直に上がってきたのは340gの小型だったが、これで3杯目。ちなみに今回もマーブルピンクであった。これでお土産には十分なボリュームとなったが、釣りとしては何だか物足りない。それもそのはず、つい先日まではどこの船でも爆乗りでトップ20杯超は当たり前。知り合いで50数杯上げた話も聞いてるから、最初から期待値が高過ぎたのだ。(笑)ただ、ここ数日はトップで10杯前後と一時期に比べると落ち着いた釣況だったから、釣ってる人は釣ってるし、まあこんなもんかな。風は依然北風、天気は午後に入りだいぶ回復してきたが、南から徐々にウネリが入り出してきた。高い時で2m以上はありそうだが、ストロークの長〜いウネリなので、近くを見てる分にはまったく揺れを感じない。しかしウネリで道糸が弛むのかエギの重みを感じないスカシャクリが増えてしまう。

その後、S野さん、OKAZUさん、烏賊飯さんが追加で乗せて、S井さんも執念の2杯目を取りこんだ。私は指示ダナが上がったときの糸の巻き取り時に1回チップがあり、イカの粘膜だけ着いてきたことがあったが、それきり反応は訪れない。終盤、烏賊飯さんの6杯目が私に向かって墨噴射。思わずブワ〜!と声を上げてしまったが、私が釣ったわけじゃないよ、人間違えだよ!こんなこともイカ船ではよくある光景。イカ釣りに出掛けるときはなるべく白い服は避けましょう。14時45分、急げばあと一流しできると船長。すぐに潮回りしてみるが、潮が止まってしまい船が思ったように動かないらしい。すぐさま竿上げの合図で灘寄りに移動、灯台の東側、指示ダナ12mから最後の流しに期待を込めるが、船中アオリイカの反応は無し。そして14時55分、納竿のアナウンスで本日の釣りは終了となった。


喜平治丸名物のラーメン。これが楽しみなんです。

ということで今日の成績は?ミヨシから順にS野さんは流石の腕前、9杯で堂々竿頭。OKAZUさん3杯。烏賊飯さんもさすが軟体師!胴の間で6杯はお見事!そして私3杯、S井さん2杯、T澤さん3杯という結果となり、全員お土産バッチリでハッピーエンド。右舷はもう一名大艫のお客さんが7、8杯。左舷は良く分からなかったが、7、8杯の方が2名ほどいらした模様。全体では300g〜1.1Kgが1〜9杯で好調時の状況からすると幾らか渋い結果となったが、この人数でボーズ無しだから、やはり例年に比べると良い方なのかな。大きさ的にもこの時期から良型が多く、私は740g、570g、340gとお土産には十分なサイズだった。そして何より下船後に宿で頂くラーメンはやっぱり旨いのだ!皆さん「これを食いに来てるんだから・・・」と仰るように本当に美味しくて、何となく懐かしい醤油ラーメン。これを頂くと最後に満足度120%。船宿や船長の雰囲気、そして女将さんのラーメンの味、これで誰もが喜平治丸ファンになっちゃうんですよね。皆様、今日は悪天候の中お疲れ様でした。是非またラーメン食べに、じゃなくてアオリイカ釣りに行きましょう!


本日の釣果 アオリイカ 740g、570g、340g 3杯。

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