アマダイ運良く初回からゲット

11月3日(水)、久比里の巳之助丸からアマダイに行ってきた。
今期も9月の末からアマダイが開幕し、その状況が気になっていたのだが、型は出るものの調子今ひとつの模様。まだちょっと早いかな〜と見送りつつ時既に11月。先日、烏賊飯さんがマダイ好釣、KOBIさんはアカムツ好釣という朗報が入り、私もそろそろ赤い魚に挑戦ということで、今期初アマダイに出撃することにした。何だか寒くなると赤い魚釣りたくなるのは私だけでしょうか?ところで、ここ2、3日みょ〜に暖かくて、今朝も上着を着ていると汗ばむほどで、疑いたくなるほど暖かい。風は無さそうだが、こういう日に行くと沖は大ウネリなんてことがよくあるから、それだけがちょっと心配。何しろアマダイは微妙な誘い幅を計算しながら釣る種目なので、ベタ凪が絶対条件なのである。

京急で船宿に向かう途中、田浦のあたりから霧が出てきて、堀ノ内までくると凄い濃霧である。船宿に到着しても衣服が濡れるほどの霧。アマダイの20号船は左右大艫に先客があったので、私は迷わず左舷ミヨシに入った。今日は南西風の予報で実釣時間はほぼ下げ潮だから、単純に左舷潮先との思惑である。潮先絶対有利のアマダイだからその辺の読みが結果に大きく影響するのはいつものことである。ポツポツお客さんが増えて、最後にいらしたお二人連れが左右に分かれてちょうど左右5名づつの10名。これくらいの間隔が取れればだいぶ楽だし割り当ても増えそうだ。一方17、21、23号船はカワハギ乗合3杯出し、16号船は仕立船のようだ。カワハギ船にはN田さん、H木さん、剥ぎ原さんなど名人の顔ぶれもあり、船上でひときわ貫禄を醸し出している。カワハギは一船20〜30名が乗船して、まさにトップシーズンの賑わいを見せているのであった。


左:早朝は凄い霧。右:各船カワハギは大盛況。

道具の準備も整い、オキアミの尻尾のカットも終わった。暇を持て余しお隣の釣り人と色々会話をさせて頂き、出船までの退屈な時間を潰す。話の成り行きでLジャケットさんのお名前やカワハギ、マルイカの話題が出てくるうちに分かったのだが、そのお二人連れは何とネット上でも有名なベニアコウさんとIwatinさん。改めてご挨拶すると私の名前も聞いたことがあるとのこと。偶然とはいえ、アマダイ船でお隣同士になるとは何と世間は狭いのやら。実際にお会いするとすごく楽しいお二方で、その後も気さくにお話をさせて頂きながら楽しい釣行になりそうだ。7時半頃には心配した濃霧も晴れ、定刻前から順次カワハギ船が離岸し始めた。我がアマダイ船も友康船長の操舵により順調に8時前には出船となった。ベニアコウさん持参のハンディGPSを見せて頂くとこれは面白い。船の移動軌跡や移動速度などが画像でリアルタイムに分かるのだ。これがあれば流しの方向や速度、潮回り毎のポイントのずらし方なども一目瞭然である。やっぱりこれは近いうちに買いだ!ちなみに平作川を時速8Kmで下り、沖を27Km前後で船は進んでいった。(笑)

海上、心配したウネリも全く無く、船は40分くらいで富浦沖に到着しスローダウン。トイレを済まし臨戦態勢に入ると、8時50分、早速開始の合図が出た。北東の微風で快晴、海上ベタ凪。今日は中潮の最終日で只今満潮、その後下げて13時40分頃干潮の予報。電動のカウンターで水深80m強、潮色はコバルトブルーの澄み潮。私がアマダイに来ると、いつもこんな日並に恵まれて運がいいかもしれない。開始直後はほとんど潮が動かず池のような海。何回か潮回りを繰り返すと少し流れが出てきたようだ。南西風の下げ潮のつもりだったが、正反対の北東風の上げ潮で完璧に読みと逆だが左舷ミヨシが潮先。それにしても今日は生体反応が薄い。良いときは餌が30秒持たず、カワハギと同じくらい忙しい釣りだが、今日は餌も取られない。たまに当たるのはトラギス程度。何時いきなり当たるとも限らないので、集中して誘い続けるが、何かが気に入らないのだろう。釣行記のタイトルが「アマダイ今日は凪倒れ」にならないか一抹の不安である。


左:ポイントに向けて凪の海上を滑走。右:富浦沖も晴天ベタ凪。

10時30分の小移動で状況に変化が出てきた。風は南西の微風に変り艫流し、我が左舷ミヨシは完全な潮尻に入った。その瞬間大艫のお客さんが竿を大きく曲げた。玉網に収まったのは遠目にも45cmオーバーの大型アマダイだ。船中第1号が出て、にわかに期待が膨らむが、相変らずアタリが遠く外道も食わない。そして10時50分、左舷胴の間のお客さんが40cm級をヒットさせた。一人置きに来てるから次は私の番だとベニアコウさん。その気になって頑張るが何しろ何も当たらないのだ。この時点で私の獲物は20cm弱のアヤメカサゴとスミイカに似た謎のイカ(後の調べによると『エゾハリイカ』)1杯だけ。落下中に一荷で食いついたマルソーダは放流。後はたま〜にトラギスとヒメが当たる程度。今日はアカボラもカナガシラも食わずにお土産が全然貯まらない。そんなマッタリムードに置き竿にする人が段々増えてきたのも無理は無い。


左:君はエゾハリイカ?その目付きはヤンキー系?右:前半は外道も食わずマッタリムード。

昼飯を食べたら私も睡魔が襲ってきた。しばし置き竿にごろ寝でウトウトしてしまう。たまに上げてもオキアミがそのまま残ってくる。参ったな〜、何か状況変化が無いと本当に寝てしまいそうである。しばらく横になって竿先をたまに見ていると、道糸が艫寄りに斜めに入り出した。流れが変ったかな?立ち上がり竿を手に持つと船の動きが南西向きに変ったのが分かる。一度底を取り直してから再び1mくらいの誘いを入れると何やら久し振りの生体反応だ。アタリが小さいので様子を見ながら少しづつ誘い上げると、ドン!と力強く穂先を叩くアタリ。限りなく本命っぽいアタリに緊張が走る。先針に食ったような感触なので、さらに聞き合わせるように竿をスーっと立てていくと次の瞬間ドンドンドン!と重みのある叩き込みでヒット!テンションを緩めないようにリールを巻き込んでからもう一度竿を立てるとその重量感に竿の胴が曲がる。これは間違いない!断続的に強い引き込みを見せるので、竿を立て中速で慎重に巻き上げる。オモリを回収すると澄んだ海中にブルーに光る影。やった〜!本命だ!完全に針が掛かっていたのでそのまま抜き上げると、40cm級のなかなかの良型。


初アマダイで記念撮影。(写真byベニアコウさん)

とりあえずバケツに入れると元気良く飛び出してしまう。デッキでズタバタ暴れる魚を取りに行くとベニアコウさんが目を覚まされた。記念撮影して頂けるとのことで、獲物を持ってニンマリ。いや〜運が良かった。1本釣れると気持ちに余裕が出るのでまた釣れそうな気がしてくる。その直後右舷のIwatinさんも待望のヒットで船中4本目。Iwatinさんはマルイカ竿のような柔らかい竿を使っているので、掛けた時、見ていて魚の大きさが分からない。(笑)でもすごく楽しそうな竿である。その10分後、再びそれっぽいアタリを捉えたのだが、船が払い出しに振られて送り込みが利かず、掛け損なってしまった。何だかいい雰囲気になってきたぞ。午前中顔を見せなかったカナドもチョビチョビ当たるようになってきた。明らかに状況は好転している。GPSによると船は型が出た筋を流し換えているようだ。

そして13時、予報通り南西風が徐々に吹き始めるが、依然ミヨシ流しが続く。少し払い出して仕掛けが前方に出ているので、道糸を送りながら低目の誘いを繰り返すといきなり穂先を絞り込むアタリ。もう掛かっているので、そのまま竿を立てるとまたまた本命らしき重量感のある手応え。最初の引きが強かったので、少し手巻きで様子を見てから電動のスイッチを入れる。休み休みで時折強い叩き込みを見せる。先程より少し大きそうだ。取り込み時に右舷の道糸が絡んでいたので、ここは大事に玉網で救って2本目をゲット!やはり一回り大きそうだ。状況好転で良型2本、これでかなり満足だが、したたかに3本目を狙って釣り続けるに決まっているのだ。そして運良くまたまた良いアタリの到来。しかし引きが違うので本命じゃ無さそうだ。こちらは嬉しい外道のオニカサゴ。優に30cm以上あるので、こちらも良いお土産である。とりあえずバケツに入れたが、生かしておくと危険なので、早めに締めてトゲをはさみで切り落としてからクーラーに仕舞った。

14時、風が強まり少し波が高くなってきたし、潮も止まりかけてきた。ところがまたも良いアタリ到来で絶好調!大事に竿に乗せてやりとりに入る。これは限りなく本命っぽいぞ!しかもちょっとデカそうだ!途中の引き込みは先程のアマダイに増して重量感があり、ついに45cm超えてしまったかな!ウッヒヒ〜。やりとりしながらも顔はニンマリであることは言うまでも無い。お隣のベニアコウさんに「可愛くないヤツだ!」と突っ込まれても、Iwatinさんに「また掛けたの〜!」と何を言われてもニンマリである。あと5m、竿をキーパーに掛けてオモリを回収する。澄んだ海中にオレンジに光る影。「アレ〜!何だか色が変なアマダイだな〜」とまだアマダイだと疑わない私。ハリスを手繰って海面に出てきたのは「バカヤロー!お呼びじゃないんだよ!」こんな巨大なイラ見たことねーよ!カワハギ釣りでもアマダイ釣りでもベラ系はいつもイイ仕事してくれるんで楽しめますよ、まったくも〜。(笑)このイラ、悔しいから持って帰り、家で重さ量ったら1.16Kgもありました。お隣のベニアコウさんに「可愛いヤツだ!」と言って頂き光栄です。


大型イラで記念?撮影。(写真byベニアコウさん)

その後、波が高くなり思うような誘いができず、カナドを追加したのみ。14時50分、一足お先に片付けに入る。そして14時55分、納竿のアナウンスで本日の釣りはこれにて終了。帰りは被りそうなので、さっさと片付けたら竿とリュックを持ってキャビンで寝ながら帰ろう。左舷は大艫のお客さんと胴の間のお客さんが1本、私が2本、右舷はIwatinさんの1本だけだと思ったが、後で聞いたら大艫のお客さんが小さいの入れて4本釣られたとのことであった。いつもなかなか全員には行き渡らないアマダイ釣りだが、今日も全体的には厳しい釣果となった。そんな中で40cmオーバーが2本釣れたので上出来と言うしかなかろう。今日は午前中どうしようかと思ったが、午後から何とかなってくれて良かった。外道が少なくちょっと期待外れだったが、本命取れたから贅沢言っちゃいけませんよね。ベニアコウさん、Iwatinさん、今日はお疲れ様でした。お陰さまで楽しく釣りをさせて頂きました。また機会がありましたらご一緒させてください。


本日の釣果 アマダイ 44cm、42.5cm 2本。


外道はイラ 39cm 1.16Kg(笑)、オニカサゴ 33cm、アヤメカサゴ1尾、カナド4尾、エゾハリイカ(スミイカの類だけど釣れるのは珍しいですね。)でした。その他トラギスの類、ヒメ、マルソーダ2本は放流してきました。アカボラ、カイワリ、キダイ、イトヨリなどの美味しい定番外道は今日はお休みでちょっと残念。

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