荒川屋年末シロギス釣り大会

12月19日(日)、今日は金沢八景荒川屋の年末シロギス釣り大会である。
この大会も早いもので第5回。私は普段、大会にはあまり参加しないのだが、この大会に限っては年末の恒例行事として大きな楽しみなのである。常連さんが中心になって企画・運営するアットホームな雰囲気でまさに手作りの大会。凄腕の名手がずらり揃いながらも、ビギナークラスのシロギスファンも気軽に参加できるとあって、今年は総勢75名と申込者も多く、賑やかな大会になりそうだ。この私、なぜかこの大会は入賞に縁があって、2001年は5尾重量制で運良く3位。2002年は残念ながら風邪でドタキャン。2003年は総重量制で本人もビックリの優勝。そして今回はディフェンディング・チャンピオン(冷汗)としての参加だけに、ぎんぎす委員長からは「恥ずかしくない釣りをするように!」と釘を刺されるわ、色々うるさい面々からプレッシャーを掛けられる始末である。(笑)

話は遡って水曜日の朝、目が覚めたら首が痛くて動かない。どうやら寝違えてしまったらしく重症のようだ。首が動かないだけならまだしも、竿を持つ左手を上げただけで電気ショックが走り、食事するにも顎がまともに動かせない、階段で左足に重心を掛けた瞬間、激痛で10秒フリーズという情け無い有様。こんな酷い寝違えは今まで経験がない。そのときの症状では日曜日の大会参加は絶望的かと半分諦めかけた。ところが大会当日まで4日間、一日会社を休んだ効果もあり、日毎に回復。金曜日には何とか参加できそうな希望が見え始め、今朝になって首の角度によっては痛みがあるが、静止状態では多少の違和感があるレベルまで収まってきた。これならオーバーアクションさえしなければ何とか大丈夫そう。とにかく人生ベースで最大の寝違えであった。(笑)

京急は一番の特急でT澤さんと待ち合わせ、一緒に船宿に向かった。6時5分頃に現場に到着すると、既にシロギスさんや常連さんの方々の顔ぶれがあり、久しぶりにお会いする方々とご挨拶。しばし談笑の後、支払いや買出しを済ませると、いよいよ運命の釣り座抽選である。船3杯で参加者75名とすると、片舷12、3人。真面目に釣果を狙うとしたら釣り座の優劣は非常に大きい。去年は運良く左舷の艫2番を引いたが、さて今年は?くじを開封すると「1−2」・・・ってことはどこ?1号船の左舷ミヨシ1番である。喜ぶべきか、う〜ん微妙。四隅に越したことは無いのだが、ちょっと今日は波がありそうなので、ミヨシで踏ん張らなきゃならないとなると、首への影響が急に心配になってきた。ま〜なるようにしかならないので、とりあえず荷物を船に積み込んで準備を始めることにした。


出船前はいつもワクワク。何気に闘志あふれる烏賊飯さんは『極鋭シロギス』。

乗船すると皆さんの釣り座が気になってきた。知っている方々で言うと・・・1号船は右舷ミヨシにH頭さん、一人挟んでA葉さん、後ろの方にITAMASAさん、H谷さん、S本さん。左舷ミヨシに私、二人挟んで昨年準優勝のS野さん、T橋Y大君、胴の間にはKOBIさん、艫寄りにT村さん。2号船は右舷ミヨシ2番に隊長こと川さん、左舷胴の間に★さん、艫にA元さん、W辺さん。3号船は右舷ミヨシにシロギスさん、OKAZUさんと並び、一人挟んで烏賊飯さん、左舷ミヨシにAKAさん、胴の間にT澤さん・・・といった感じの微妙なバラケ具合(笑)となった。釣り場は目下好調の中の瀬に違いないので、たぶんトップは束台の釣果になりそうだ。今日は小潮で満潮が11時過ぎの予報なので、上手く行けばミヨシ側が前半潮先になりそうだから、早い時間が勝負になるかもしれない。


左:KOBIさん、私、シロギスさん、ITAMASAさん、OKAZUさん。右:烏賊飯さん、KOBIさん、ITAMASAさん、OKAZUさん。


左:シロギスさんとツーショット。右:マルキュー社長のご挨拶、見えないけど操舵室にはぎんぎす委員長。

船上で記念撮影や談笑に花が咲くこと7時30分を回り、ぎんぎす委員長から大会要綱について説明、続いて協賛のマルキュー社長からご挨拶を頂くと、いよいよ準備完了。定刻8時に近づき3号船(杉本船長)、1号船(池島船長)、2号船(社長)の順で出船である。天気は雲が多めだが一応晴れ。寒い予報だが体感的にはそれほどでも無い。それもそのはず着込み過ぎてカッパのチャックが上も下も締まらない。(笑)沖に出ると想像より風が強い、それも東っ気が入っているせいでけっこうな波で海が悪い。船長のアナウンスで皆さんキャビンに非難したが、私とH頭さん、A葉さんは舳先で3人並んだまま飛沫を被りながらの航行となった。じっと我慢すること30分、はっきり確認できないが、中の瀬のAブイより東、緑1番ブイよりだいぶ手前の場所でようやくスローダウンし、臨戦態勢に入った。

さて8時40分、大会スタートのアナウンス。今日は最初の1時間、マルキューのバイオワームだけを使って釣果を競うという企画。私はバイオワームを使用するのは初めてだったが、出船前にシロギスさんにアドバイスを頂いたのを参考にやってみる。アオイソカラー(深緑)とチロリカラー(赤)の2色が配給されたが、シロギスさんのアドバイス通りチロリカラーを使用。針は『新ハゼ』という軸長でフトコロが角ばったものに、チモト一杯まで通し刺しにし、タラシは0.5mm程度と短く全長2cmくらいにとどめる。これはルアーだと考えて、とにかく動かしまくって、待ち時間を短めに釣ってみる。水深は27〜28mと瀬から落ち込んだ際だろうかちょっと水深がある。1投目、船下に落としたがアタリは出ず。2投目、投げてから叩いて少し聞いたらアタリ。待っても吸い込まない、一度放すと追ってこないと聞いていたので、アタリ即アワセである。

14cm級の小型だったが、早々に1尾ゲットで一安心。生餌以外でシロギスを釣ったのはこれが生まれて初めて。釣れるもんだね〜。その後も当たったら瞬間的に鋭いアワセを入れてヒット。アオイソの時とはだいぶ違った釣り方でポツポツと稼いだ。ちなみに2、3投でアタリが無いと新しいものに付け替えた方がアタリが出るようだ。途中、2、3回の掛け損ないがあったが、9時40分の終了合図までに14尾を上げた。実行委員の方が船中釣果を確認して回り、私が船一とのこと。こりゃやっちゃったかな〜(笑)と正直期待してしまったが、船長が他船の結果を確認したところ、2号船の川さんが同じく14尾、3号船のシロギスさんが16尾とのこと。やられた〜!流石シロギスさんだね〜。こうしてマルキュー賞はめでたくシロギスさんに軍配。おめでとうございました!マルキュータイムが終了し、いよいよ参加者にアオイソが配給される。受け取るや否や早速アオイソの頭を落としに掛かる。食いが良ければ頭を使うつもりなので、頭の方は3cmくらいに切って別途保管しておくことにした。

「デカイの狙いに行きますから!」と船長。船を少し東に進め、緑1番(番号読めなかったので自信なし)の手前あたりでストップ。依然、北東の風がやや強く、波が少々高いので、ミヨシの段の上に立って釣りをするには不安定、これは下半身が鍛えられそうだ。無意識に病み上がりの首をかばっているせいか、何だかぎこちない動きで、大波が来ると尻餅をついたりで釣りにまったくリズムが無い。(笑)潮は上げ潮で相変わらずミヨシ流しのチャンスタイム。アオイソに変えた途端、いつもの誘い方で難なくアタリが出るようになった。やっぱり違うもんだね〜生が一番だわ。ただ、今日はタナが低いようで、誘い上げにはほとんど乗ってこない。誘い上げに乗ってくるのはトラギスくらい。叩いた後の間で食ったり、手前にチョンチョン小突いて止めた瞬間に食ったり、オモリを少し浮かせたまま仕掛けが這うようにゆっくり誘ったり、あまり仕掛けを浮かさない方が好感触。バリバリの食いは無いが、一荷混じりでポツポツ釣れ続き、10時30分を回った頃、潮回りの間に魚をクーラーに移すと34尾。


1号船の皆さん奮闘中。

時間が経つに連れて潮がトロくなり、アタリの間が空くようになってしまった。ちょっと誘いを派手めにしたり、高めにしたりするが効果が無い。これといった対応策は思い当たらずみるみるペースダウン。結局、餌を大きめに着けて少し遠めに投げたら、以前と変わらず低めの誘いで、探る距離を伸ばした方が途中で多少は拾える感じで、我慢の時間である。船の動きは遅く、ポツーンポツーンと拾い釣りだが、当たれば意外と型は良い。右舷のH頭さんも「パッタリ食いが止まっちゃったね〜」と同じくペースダウンの様子。同じ舷でもあまり釣れているようには見えない。だいぶ風が収まり波も落ち着いて釣り易くなってきたのにな〜。12時、魚をクーラーに移すとちょうど50尾。下げが動き出すとミヨシは潮尻に入っちゃうかもしれない。でも下げでバリバリ食ってくれれば束もまだ夢ではないし、最後の2時間でどこまで行けるか全力で頑張ろうと思う。

12時を回り、船上少しは活気付いてきたようで、私も明らかにアタリが増え始めた。トロトロ下げ潮が動き出し、船は艫流しとなった。マルキュータイム終了直後かそれを上回る食いで、ここぞと数釣りモードに入る。ちょっと間が空いてしまうこともあるが、一荷も3、4回あり、型も20cmオーバーがポツポツと良い感じ。周りの皆さんも順調な釣れっぷりだ。入れれば即当たるような食いでは無いので、適度な間が空き、かえって落ち着いて釣ることができる。13時に数えると76尾。この1時間で26尾だから、こんな感じで一日安定して食ってくれれば、軽く束釣り達成のペースある。潮尻でもこれだけ当たるんだから、やっぱり今季の中の瀬は魚濃いんだろうな〜ということを実感できる。終了まで後1時間、このペースで釣れば束も夢では無い。船は緑1番ブイの北側から南西に向かっていると思われ、一流しが広範囲で時間が長い。期待とは裏腹に徐々にアタリに間が空き始め、空で回収する頻度が増えてしまった。こうなると束はちょっと厳しいかな〜。

さらに悪いことに最終ラウンドに入ってからトラギスが煩くなってきた。コイツに飲まれると引っ張っても針が外れないので困る。シロギスもポツンポツンは当たるのだが、トラギス優勢で徐々に苦戦。13時40分、「もう一回入れ替えますから!」と最後の潮回りだ。ペースダウンで今のところ87尾だから、目標は下方修正で90尾にしよう。マズイ!シロギスが当たらない!トラ、トラ、パックンチョ、トラダブル・・・そんな〜。(汗)魚抜けてこないかな?最後は何をやっても外道のオンパレード。13時58分頃、やっとのことで目標の90尾を釣り上げ、もう一回仕掛けを投入するが、着底前に大会終了のアナウンスで回収となった。さあ重さはどうだろうか・・・ピンギスも何匹か居るし、最大は22cmくらいで特大は居ない。予め大会委員の方に配って頂いたビニール袋に魚を入れ、皆さんの釣果が船上の一箇所に纏められる。どうやら数は船一らしいが、A葉さんが89尾と1尾差とのこと。こうなると重さは測ってみないと分からない。帰りは舳先でKOBIさんと雑談しながらゆっくり帰航である。


大会は無事終了し、皆さんお疲れ様でした。

陸に上がると既に2号船の検量が始まっていた。しばらく検量の様子を見守っていると、2号船は川さんが3900gとダントツ。これは決まりかな?そして1号船は3310gで私が1位のようだ。これでぎんぎんす委員長にも怒られずに済みそうだし、正直言って嬉しいです。(笑)3号船はシロギスさんで3320g。う〜10g差か!でも数は108尾としっかり束釣りされての結果だから、やっぱり流石の一言である。これまでなかなか上位入賞が果たせなかっただけに本当におめでとうございます。無事検量が終わり、お待ち兼ねの表彰式&抽選会である。結果は下表の通りとなりました。ぎんぎす委員長の司会進行で賑やかに、かつ滞りなく表彰式&抽選会は終了し、最後は社長のご挨拶で締め。記念写真を撮影して本日の大会はお開きとなった。ちなみに3位の賞品は・・・表彰状、無料乗船券、リール、PEライン、ロイヤルウイング乗船券、オモリ、帽子、シガレットケースetcと豪華な賞品を頂きました。

今日は皆様お疲れ様でした。ちょっと人数が多いので、釣り座の差が諸に出てしまい、お祭りなども多かったようで、実力を発揮できなかった方々も多いのではないかと思いますし、海が悪かったので船酔いで辛い思いをされた方もいらしたのではないかと思います。私は何故か今年もくじ運良くミヨシをゲット、3位という結果に驚いていると同時に大変嬉しく思っています。本当にありがとうございました。また来年も参加させて頂きたいと思いますので、関係者の皆さんよろしくお願いいたします。帰宅すると首の調子はさほど悪化してませんでしたが、海悪の中、ミヨシで踏ん張っていたせいで太ももが筋肉痛、首をかばって変な動きをしたせいか右の脇腹痛。まあこれも嬉しい痛みということで・・・。5ヶ月振りのシロギス釣り、そして皆さんと和気あいあい、お陰さまでとても楽しい一日となりました。


本日の釣果、シロギス13cm〜22cm 90尾。

【大会要綱】
★日時12月19日
★募集人数75人(定員になり次第締め切り)
★料金 \8000−(エサ・氷付き) 
★競技方法 釣ったシロギスの総重量で競います。竿は一人1本、針は2本までとします。仕掛けの長さは1メ−トルまでとします。エサの持込みは自由です。(船宿支給は青イソメです。)
★表彰方法 総合優勝〜3位は各船のトップで横取り、4位以降は縦取りとし、総合10位までを表彰します。
★その他の賞 惜しくも入賞されなかった方にも、とび賞や、豪華賞品の当たるお楽しみ抽選会を行います。
★マルキュー早掛け賞 開始1時間でバイオワームのみを使用して釣り上げた尾数1位の方を表彰します。
★大物賞 当日最大全長のシロギスを釣り上げた方を表彰します。
★受付、出船時間 当日はAM6時30分から受付を行います(釣り座はくじ引きで決めます。出船はAM8時です。7時30分までに集合完了。

【大会結果(敬称略)】

順位 船−席 氏名 重量 尾数
優勝 2−3 川口 浩 3900g 108尾
準優勝 3−1 戸嶋 浩明 3320g 108尾
3位 1−2 小峰 俊之 3310g 90尾
4位 2−24 秋元 輝次 3350g 91尾
5位 2−22 渡辺 拓也 3270g 96尾
6位 1−5 秋葉 昭彦 3060g 89尾
7位 1−22 坂本 浩一 2820g 80尾
8位 1−23 田村 繁行 2800g 72尾
9位 3−3 吉沼 隆司 2770g 80尾
10位 1−8 佐野 明男 2710g 77尾
大物賞 1−22 坂本 浩一 24.6cm  
マルキュー早掛け賞 3−1 戸嶋 浩明 16尾  
レディ−ス賞 3−11 八幡 和奈 1900g 52尾


左:準優勝表彰後のシロギスさん。右:優勝にあたって一言、川さん。


上段左から私、A元さん。下段左からシロギスさん、川さん。

【船宿HPコメント】
本日は第5回荒川屋年末シロギス釣り大会の為乗合はお休みしました。結果は上記の通りです。今回はお子様から、ビギナ−の方までの参加があり、午前中北東風で波があり、お気の毒に船酔いの方もいらっしゃったようです。ベテランの皆さんも全力を出し切り楽しまれたようです。女性陣も健闘されていました。トップ108尾が二人。3000g台の方7人。滞りなく無事故で終了でき、今年最後のイベントを終了することができ感謝の思いイッパイです。参加された皆さんそして、大会にご協力くださいました各社協賛の皆さん、スタッフの皆さん誠に有難うございました。来年もよろしくお願いいたします。

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