ヤリイカ・マルイカリレー仕立で両方撃沈

2月27日(日)、小網代の太平丸からヤリイカとマルイカのリレー船に行ってきた。
一週間ほど前に横浜サンスイに立ち寄ったら、店員M君からマルイカに誘われた。ちょっと時期が早いけど、日によっては出ているようだし、新しいスッテを買ったばかりだったので、一つ返事で参加確定。ところが後日、ヤリイカが上向きなので、もしマルがダメだったらヤリを狙うかも知れないとの話に、「道具も仕掛けも持ってないよ〜」と言うと、道具は同船するS社の方が準備してくれるし、仕掛けもオモリも持って行くから大丈夫とのこと。それは心強い!ヤリイカは前からやってみようと思っていたし、それじゃ行ってみるかという気になった。今朝は佐Tさんが5時に迎えに来てくださり、小網代は太平丸へと向かった。ちなみに太平丸は仕立専門の船宿で、私が初めてカワハギ釣りをした船宿でもある。店舗は昔と場所が変り、丸十丸の並びに新築されている。新しくなってからは今回が初めてである。

6時前に到着し、皆の到着を待つ。今日は仕立船で、メンバーは店員M君、S社の方、佐Tさん、TAKIさん、私の5名である。岡Bさんも参加予定だったが風邪でダウンとのことで残念だ。6時30分頃、全員が集まり、S社の方からヤリイカ竿(海攻ヤリイカ)と探検丸、店員M君からヤリイカ仕掛け2組と120号オモリを各自受け取り、船に乗り込む。電動もお借りできたようだが、今回は自前の1000Hを使用することにした。S社の方は営業用の道具があるようだが、詳細は聞けなかった。そのまま永久レンタルできると嬉しいんだけど・・・。イカ釣り初めての佐TさんとTAKIさんは右舷がやり易いだろうとのことで右舷はミヨシと艫に別れ、店員M君が胴の間に、S社の方が左舷ミヨシ、私が左舷艫に入った。投入器をお借りし準備を進める。まずはヤリイカをやるとのことなので、お借りした海攻ヤリイカに自前の電動をセットした。そして船上準備も整わぬ6時55分、おもむろに出船となった。


いざ出船、左舷ミヨシにはS社の方。

小網代湾を出て、諸磯、城ヶ島までは良い凪だったが、城ヶ島を越えてしばらくすると何だか怪しい海になってきた。風は大したこと無いが段々波が高くなってくるではないか。進めば進むほど悪くなる一方、そのうち城ヶ島が彼方に霞む沖まで達すると尋常じゃない波ウネリが押し寄せるようになり、2〜3mのアップダウンとローリングを繰り返しながら低速で航行。投入器は倒れるわ、荷物はデッキに落っこちるわ、探検丸は固定しないで釣り座に置いといたので、どっかにすっ飛んでしまった。これはけっこう凄いぞ〜!ここまで酷いのは久し振りのことだ。天気予報こんなだったけかな?恐るべし外海だ。出船後1時間経ってようやく洲崎沖に到着。左側に南房洲崎を臨み、遥か彼方に伊豆大島がはっきりと見える。前方に15隻前後のヤリイカ船と思われる船団が目に入ってきた。よく見ると長井や小網代の見慣れた乗合船が多い。船団に近づき5分ほど反応を見ながら旋回すること船首を北北東に向けて停止。8時ジャスト、開始のアナウンスとなった。


Yサンスイの店員M君と佐Tさん。洲崎沖は別世界の凄い海で、目線を越える波。

北北東の風やや強く晴れ、海上は2〜3mの波とウネリでまともに立っていられない状況。水色は澄み。今日は中潮で干潮が12時40分頃の予報なので、午前中は下げ潮となる。第1投、左手で120号のオモリをポ〜ンと放り投げると、投入器から5本のイカヅノがシュポシュポシュポンと飛び出して、投入は無事成功。水深は電動のカウンターで123mくらいなので、仕掛けの長さを足すと130m前後だろう。タナは底中心あるいは底から5、6m上までと指示が変る。西から東に向けて潮が速めで左舷は払い出し、底を取り直すとどんどん糸が出て行ってしまい、底立ちもままならない。この海とこの潮流、いきなり厳しいぞ〜!開始早々右舷の佐Tさんに30cm級のヤリイカがヒットしたが、その他の皆さんはなかなか反応が無い様子。投入器のパイプが短いので、仕掛けをセットした時に幹糸がはみ出して完全に収まらない。風が強めなので投入するときに引っ掛かって手前祭りも発生。私は揺れる船上でイカ仕掛けを扱うだけで余裕すら無い。

時々水深100m手前で糸が止まる。マズイ!サバが寄ってしまったようだ。お祭りしないように高速で巻き上げる。30cm弱の細いサバでも2本も掛かると120号のオモリが難なく止められる。気付くのが遅れると仕掛けがグチャグチャになって始末に負えない。中には11cmのプラヅノが見えなくなるまで飲み込んでいるヤツも居る。イカヅノは飲まれると引っ張っても外れないから厄介だ。はさみでサバを解剖しツノを摘出、サバはそのままカモメの餌になる。こんな状況だといつものようにサバはお土産に!なんて気が全然起きない。厄介者のサバに悩まされ、釣りに集中できない時間が続く。相変らず潮は速めで、船はどんどん流れる。水深は120mから180m程度までの駆け上がりを攻めているようで、我が電動リールもこれまで未体験の水深に新しい糸がミシミシと音を立てて出て行く。さすがの探検丸もこの水深は限界を超えているようで、表示が怪しく参考にならない。

しばらくすると左舷ミヨシのS社の方にヒット。30cm級の中型ヤリイカである。150mまで落ち込んだところ、私にもこれは!と思うアタリが到来。シャクリ上げて間を取っていたら、ズンズンと段を付けて絞り込まれ、これはイカと確信。そのまま乗せて巻き上げに入ると凄い重量感に電動リールが唸る。ウネリで船が持ち上がると巻き上げが止まってしまう。1杯だと思うが、電動のパワーが頼りない。やっぱりイカをやるには3000番クラスじゃないと厳しいかもしれない。120mくらいまで巻き上げると何となく軽くなったような気がしたが、ウネリでよく分からない。残り100mを切ると電動の巻上げが高速になってしまったので、こりゃバレたかな。仕掛けを回収するとやっぱり何も着いていない。ガックリ。あえなく初物はバラシに終り、ツノをチェックしてそのまま仕掛けを下ろした。底から誘っていてもサバが食ってしまうことがあり、上手く振り払えることもあるが、そのまま掛かってしまうことが多い。あ〜サバさえ居なけりゃ・・・。

そういえば、朝飯がまだ残っていたけど食欲が全然無いし、煙草も吸う気が起きない。佐Tさんは既に出来上がっていたが、私ももしかしたら船酔い気味なのかもしれない。こんなの何年振りかな、昨夜飲み過ぎたのが悪かったかな。バンバン乗ってくれれば気分も違うんだけどね〜。何だか釣れる気がしなくなって段々精神的にもなえてきた。潮回りの合間に店員M君に「乗らないからマルイカ行こうよ〜!」と訴えかけるが、まだまだやる気満々の様子。その後、根掛かりでオモリごと失い、3セット目の仕掛けとオモリをもらい、取り替えて再投入するもまったくアタリ無く、すっかり戦意喪失。誘いはさほど間違っているとも思えないが、この海じゃ150m下の仕掛けの動きがどうなっているのか見当も付かない。9時30分、S社の方が船長と相談し、もう少しやってからマルイカに戻りましょうということになった。そしてそのまま何事も起きず10時15分、船中2杯の惨敗で洲崎沖を撤収することになった。


今日は全員に探検丸、城ヶ島のヒラメ釣りなどには良いかもしれませんね。諸磯沖に戻ると天国のような凪。

移動中にマルイカの道具にチェンジしたいのだが、ウネリであまりにも航行が不安定なのでそのままじっと我慢。城ヶ島が近づくに連れて徐々に海は平になる。凪いだところで早速、D社のFireBaronにオモリ80号の仕掛けにチェンジ。S社の方の前でD社の竿も何かと思ったが、マルイカ用はこれしか持ち合わせていない。航程1時間、ようやく諸磯沖の70m立ちに戻り、船長は反応を探し始める。そして11時15分、後半戦のマルイカが開始となった。最近購入したばかりの最新のスッテを交えた5本ヅノ仕掛けを投入し、ちょっと派手目の誘いを行うが反応なし。こちらはあの洲崎沖が嘘のようにベタ凪、まるで天国のようだ。早々にS社の方が良型を上げる。こちらはアタリが出ないので早くもスッテに迷い始める。潮は殆ど動いておらず、気持ち左舷艫流しだが、ちょっと潮が濁っているのが気になる。S社の方が3杯目を取り込んだ。全部一番上の同じスッテに乗っているので、見せてもらいに行くと、マルイカ7の黄土色地に茶色の柄模様のスッテである。なるほど。

13時を回って船が北向きに流れ始め、潮が上げに変ったのが分かる。私も一番上に同じスッテを取り付け、誘い始めると、ようやくアタリが出るも上手く掛からず。久し振りの生体反応だったが悔しい!続いて下から2番目に黄土色のウィリー巻きをセットするとすぐにアタリ。ところがこれも掛からず。そのまま揺さぶって少し間を取ると待ってました!グイグイと引っ張る完全なアタリの到来、竿の胴に乗せて巻き始める。なかなか良い引きで、上がったのは胴長21cmの良型。取り替えたばかりの黄土色のウィリー巻きに乗った。イカボーズを覚悟していたが、ようやく型を見ることができ一安心。同じ時間帯に周りもポツポツと乗せて、これで全員型を見たようだが、入れアタリには程遠くなかなか後が続かない。その後、私も2、3回アタリがあったものの、一回も乗せられず仕舞い。貧相な食卓が頭をよぎるが、そのまま15時、無念の納竿となった。マルイカのトップはS社の方が6杯、次いで佐Tさんが初挑戦で4杯と健闘するも、全体では1〜6杯と激貧釣果の一日となってしまった。

トップのS社の方は30cmくらいの長ハリスでスローな誘い。今日のマルイカは仕掛けをあまり動かすと乗らないようだったので、私は攻撃用の短ハリス仕様の仕掛けにしてしまい大失敗であった。スッテはともかく、こういう低活性の日にはハリス長に迷いが出てしまう。諸磯沖は濁りがあって、乗るスッテはマルイカ7の黄土色地に茶色の柄模様のスッテがよかったようだが、私の唯一は黄土色のウィリー巻き、バレたのもこのスッテであった。他の方も同じ系統か黄色系が良かったようだ。今日はイカ様のご機嫌が滅法悪く、低調な一日に終わってしまった。久し振りのマルイカも時期尚早か苦戦のまま終了。しかし、ボーズ覚悟の中、1杯型を見ることができただけ良かった。初挑戦のヤリイカも型を見ることができなかったが、あの海況で明確にアタリが出て、感触が体感できただけでも収穫有りかもしれない。しかし、乗らないイカ釣りは疲れるの一言。持病の腰は大丈夫だったが背中がパンパンだ。片付け終えてから船宿でお茶を頂きしばし談笑。お土産のワカメを頂いて三々五々帰路に着いたのであった。佐Tさんは二度とイカはやらないと断言していたが、マルイカはまたやりましょうね。


本日の釣果、マルイカ1杯 胴長21cm。今日は拡大写真になりました。(泣)

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