カサゴ乗合でのんびり手軽におかずゲット

4月2日(土)、久比里の巳之助丸からカサゴに行ってきた。
ここ1ヶ月半くらい、イカやらヒラメやらに挑戦するもなかなか良い釣りができず、水温の低下と同調して我が家の食卓も釣魚登場機会がボトムレンジで推移している昨今、そろそろ「アタリがあって気楽にのんびり楽しめておかずゲットのオモリの軽い釣り」をしたいな〜などと今週末のターゲットを思案していた。久比里のシロギスが開幕し、こちらも私の好きな釣りであるが、状況的にはまだ時期が早いようだ。湾内のシロギスもこの時期にしては好調だが、いざやると真剣な割りに結果出ず、ストレスを溜めるきらいがある。(笑)エビメバルも道具や仕掛けはあるのだが、状況イマイチ盛り上がらずといった感じだし、正直言って半日船があまり好きではない。ビシアジも昨年に比べれば好調だが、一度LTをやってしまうと深場の130号は億劫になるし、型がデカイとか何かもう一つ釣り的な魅力に欠ける。ましてやこの時期はギャンブル性が高く悪い方に嵌ると手に負えない。何やかんやゴタゴタ考えた末に思い付いたのが久比里のカサゴ釣り。この釣りを最後にやったのは確か3年前の3月だったと思う。今年は何回かやってみようと思い仕掛けも準備してあったので、今週はこれで決まり。今日はOKAZUさんが山下丸からビシアジに乗るそうなので、行き帰りは車に乗せて頂くことになり、朝5時に自宅を出発した。


今日は一番乗り、隣のカワハギ船は激渋中。今日のタックル、D社の回し者じゃないですよ。

5時45分に船宿に到着すると私が一番乗り。お客はまだ誰もおらず、船着場の扉を自分で開けて船に乗り込んだ。今日は小潮で一日下げ潮の予報、現在北東風が吹いているようなので、単純に右の大艫に荷物を下ろした。OKAZUさんとコンビニで買い物を済まし、各々の船宿に分かれた。帰りにアジとカサゴの物々交換ができるようにお互い頑張りましょう!(笑)6時に店が開き、しばらく談笑のあと受付を済ませる。さあ出船まで2時間、暇である。船に戻ってやおら準備を行うが、我がカサゴ船はポツポツお客が乗る一方、お隣のカワハギ船は最近の激渋のせいで殆どお客が来ない。最盛期には考えられない状況である。今日の道具は先日購入した「リーディングXFメバル300U」と「ミリオネアCVZ100SFR」のコンビ。この竿はオモリ負荷10〜40号でイワシメバル専用の竿に比べるとバットに張りがあり、エビメバル、アオリ、エギスミイカ、マゴチ、(やらないけど)スズキにもベストマッチと思われる竿である。今回、カサゴで初使用となるが、購入時はカサゴで使うとはまったく思っていなかったから分からないものだ。それにしても家の中に置いてある竿を見ると、カサゴで使えそうな竿が何本もあるから、専用竿が無いのもうなづける訳である。


昨夜作った生サバタン。オモリ25号にムツ針12号の胴付き3本針の仕掛け。

昨日、仕事の帰りにスーパーでゴマサバを1本購入し、自製のサバタンを作成してきた。船宿では活きドジョウと冷凍サバタンが支給されるが、経験上は自分で用意した生のサバタンが最も食いが良く、特に食い渋りの際にはそれなりの差が出ると考えている。仕掛けはオモリ25号の胴付き3本針。幹糸は3号で枝間は下から20cm、60cm、60cm、50cmの全長190cm。枝素は2号35cm、針は金ムツ12号である。枝素接続部には透明のヨリ取りビーズを採用し、幹糸とハリスを別々に持参して現場で接続する形を採っている。暖かくなってカサゴのポイントでマルイカが乗るようになったら、上針に浮きスッテを結んでも面白いと思うが、やったことは無い。支給される冷凍サバタンは貰ったらすぐに開封し、出船前に自分の好みの状態にはさみで加工しておくのがベスト。そして別途支給される活きドジョウはデッキに叩きつけて動かないようにしてから上針に着けるのが定石。船長からもこのようにアナウンスされる。ドジョウは生きたまま針に着けると海水を吸って死ぬため、色が変わってしまい食いが悪くなるそうだ。ドジョウは動きより色がアピールするらしく、上針に着けるのは根の上部や壁面に着いている大型のカサゴやメバルを狙うためにそうするらしい。


活きドジョウとサバタン(冷凍)が配られます。今日は曇天凪でカサゴ日和?

8時少し前、待ちに待った出船である。我がカサゴ船は功一船長操舵の23号船、最終的に左舷8名、右舷7名の15人が集まり、右舷ミヨシ寄りにA名人、左舷には昭ちゃんと呼ばれるカサゴ名人も乗船されている。一方のカワハギ船は乗客3名の寂しい出船となった。その他、ビシアジ、シロギスが出船したが、ビシアジ船にはいつものH木名人が乗船されている。久里浜港を出ると東電の久里浜堤防を回り下浦方面に差し掛かったところでスローダウン、航程10分足らずの近場である。船首を北に向けて停止、8時15分、早速開始の合図が出た。北北東の風やや強く曇り。海上はまずまずの凪、潮色は曇天のせいかごく薄い濁りで暗い感じに見える。第1投、水深は約25m。着底して仕掛けが馴染むのを待って、ゆっくり聞き合わせると、いきなり元気の良いガツガツっとしたアタリが出るも針掛かりせず。そのままゆっくり誘うとまたアタリ。今度は上手く掛かって16cm級の小型だが、本日の初物をゲット。潮は右舷突っ込みの艫流し、私の釣り座が潮先のせいか開始早々入れアタリ状態。掛からないアタリがあってもそのまま続けていると掛かるアタリが出る。型は少々小さく20cmオーバーが顔を出さないが、一荷を挟んで11連釣だ。こんなに当たる釣りは久し振りだな〜。やっぱり小物釣りはアタリが無いとね〜今日の釣り物選択は正解だったかな。


バケツの中は順調に・・・。思ったより肌寒い海上、皆さん奮闘中。

開始45分を過ぎた頃、下げ潮が速くなり早くも難しい展開になってきた。アタリはそこそこ出るのだが、掛かりが悪くて数が伸びなくなってきた。それでも1時間で17尾。20cmオーバーはまだ1尾で小型中心だが、このペースが衰えなければ束釣りペース。まあそんなことは有り得ないと思いながらもバケツを見てはニコニコなのであった。しかし、こうなると少し良型が欲しくなるのが当然の心境である。潮が速いのと小型が多いので、アタリを全部掛けるのは至難の技だ。釣り方は・・・着底後最初の餌のフォールが一番アタリが出るので、オモリが着底したらそのまま張らず緩めず穂先が少し曲がる程度で10秒くらい待つ。ここでコツン!と小さな前アタリが取れたら一呼吸置いてゆっくり聞き合わせに入る。これでゴゴゴゴン!と胴に重みが乗ったらそのまま巻き上げる。最初のフォールでアタリが出なければゆっくり2mくらい聞き上げてからまた底まで落とす。時には水深の半分以上巻き上げてから落としたり、道糸が斜めに入り過ぎたら回収し、餌のチェックをして再投入すれば良い。基本的にはこれで釣れるはず。活性によってはカワハギ釣りの如く叩き→静止→聞き合わせのパターンや弛ませ→聞き合わせが奏功するケースもあるが、弛ませている時に出るアタリは掛けられないことが多い。今日はどちらかと言えばあまり動かさないでフォールで誘って前アタリを取るパターンが一番結果が出るようなので、あまり待ち過ぎずにどんどん入れ替えて落とし込む回数を増やした方が良さそうだ。

餌のサバタンは幅約1cm、長さ5、6cmが標準。潮によってサバの青い部分と白い部分で食いの良し悪しが出るが、これは現場で使い分けて判断するしかないので、サバタンを作るときに何パターンかできるようにどうやって切るかを考えたい。意外と濁っている時に青い部分で良い思いをしたこともある。今日は朝方、腹身の白い部分が良かったが、途中から青から白のグラデュエーションが圧倒的にアタリが多くなった。サバタンは皮が命であり、極論すれば身は付いていなくても問題無く食ってくる。今日は3枚下ろしのサバを少し身が残る程度に皮を引いて加工してきたが、潮が速く食い込みが悪いので、餌着けの際、更に余分な身をはさみで削ぎ落とし、薄くペラペラの状態にし、下から3分の2くらいまで1、2本の切り込みを入れたりもアピールと食い込みを良くするには効果的と思われる。最初の一流しは約50分、その後、9時30分を回ると潮が速いせいか潮回りの回数が小刻みに増えてきた。朝一とは打って変わって一流しで数回アタリが出て1、2尾取り込むような低調なペースとなったが、長時間アタリが出ないということも無く、色々試行錯誤しながら餌や釣り方を微調整、それに応えるように飽きない程度にアタリが出る。そして上手く掛かったり掛け損なったり、これぞ小物釣りの醍醐味である。

初使用の「リーディングXFメバル300U」は長さの割りに持ち重りせず、非常に軽快にアタリを伝えてくれるのであった。穂先が敏感なソリッドで手前に張りがある分感度が良く、少し道糸が弛んでいたとしても手にコツン!とアタリが出るので、その後の対処がし易い。イワシメバル用に「ベイゲーム・メバル300」を持っているが、同じ長さで同じ対象魚の竿にも関わらず、各々コンセプトとしてまったく違うところを狙っているのが分かり、使ってみるとなかなか面白いものがある。けっこう良い買い物をしたかもしれないと自賛してしまうのであった。アタリは多いが、20cmを超える良型が殆ど顔を出さない。午前中までに1尾混ざったが、ちょうど12時に追加してやっと2尾目の20cmオーバーをゲット。今日はお刺身、煮付け、塩焼きサイズがなかなか揃わないのであった。もう少し水温が上がって、濁りが入れば浅場で良型が釣れるようになるはずだが、まだ水温も低いし、時期が早いのかもしれない。しかし、この低水温下でこれだけ活発にアタリがあるだけでも感謝しなければなるまい。贅沢を言うのは止めて、のんびりとひとつひとつの魚信を楽しむことにしよう。これが今日の最大の目的だから・・・。

良型狙いだろうか船長は30m強を中心に40m程度の深場までを探るが、今日は深場でも当たるのは小型ばかりである。潮が速い上に狭い根の上に止めるような操船なので、エンジン流しの船の前進が大きく、道糸が艫から後にどんどん出て行ってしまう。お隣さんもこっちを向いて道糸をどんどん出すので、仕掛けは私を横切って後ろまで大きく流されている。そのまま地味に竿を上下に動かしても仕掛けが動いているはずも無いだろうし、アタリも取れないだろう。こういう時は入れ替えを頻繁に行って、少しでも道糸を立てた状態を長く作りたいのと、新しい場所に仕掛けをどんどん入れないと釣果は上がらないと思う。左沖に振り込んだ仕掛けが自分の正面で着底し、仕掛けが立ってちょうど良く馴染んだ瞬間、得てしてアタリが良く出るものである。カワハギ釣りでも速潮の時は同じようなケースがあるだろう。お隣さんはこれでポツポツ稼ぐ私を見て、振込み位置だけは真似してくれるが、後が良くない。アタリを出すポイントが掴めておらず、着底直後の一番食う瞬間に無関心で、後は糸を出しっ放しなのである。教えてあげたい気持ちに駆られるが、余計なお世話かもしれないので、この場は黙っておくことにしよう。(帰りの船上で色々聞かれたので、分かる範囲で色々お答えしました。)

13時頃、潮が一瞬トロくなったかと思うと、急に食い込みが良くなり連釣。30m立ちで3尾目の20cmオーバーを取り込んだ。メバル専用竿でカサゴを狙うのは初めてだが、20cmそこそこのカサゴがこれだけ釣り味の良いものだとは新たなる発見である。最初だけ引くけど後は重たいだけというカサゴのイメージを一新してくれる程、繊細で重量感のある引きで釣趣倍増である。乗客の道具をざっと見ると、カワハギ竿、メバル竿、最近流行のLT専用竿に大きく分かれるようだが、今日の潮と食い込みではカワハギ竿のお客さんは確実に苦戦だと思う。またショートムーチングだと最初のコツンが取れるかどうか・・・。カサゴ専用竿というのは販売されていないし、あり合せの道具で気楽に楽しめるのがカサゴ釣りではあるが、たかがカサゴ釣り、されどカサゴ釣りで、それなりに細かい所に気を配ると何でもいいという訳にも行かない。オモリ25号なら竿はエビメバルかマゴチ竿が好適だと思う。今日は新しい道具で挑んだお陰で、繊細だけど明確な前アタリから小気味良い引き味まで、こんなに面白い釣りだと再認識することができた。これは今シーズン何回かやってみようかな!風が止むのと同時に今度は急速に流れが止まり潮は淀み状態。これはどっちに出るかと思ったら、アタリが遠くなってしまい裏目に出たようだ。14時の流しは今日初めてアタリゼロの流しとなった。速過ぎても難しいし、止まっても渋くなるから難しい。

残り15分を切り、船長は大きく移動。最後はアシカ島の南西沖、水深18m程度の浅場である。ここはカワハギでもマルイカでもやる場所だ。再開して始めはまったく生体反応が無かったが、しばらく流したところで急に強烈なアタリに見舞われ、条件反射で竿を上げてしまったためあえなくバラシ。これは痛いぞ!上げていれば今日一だったに違いない。まだ時間があるので餌をチェックして再投入。するとすぐにアタリ。これも良さそうだ。慎重に食い込ませて今度は乗ったぞ!強烈な引きをかわしながらゆっくり巻き上げると、これは今日一の25cm。あと5分あるので、そのままの餌で再投入。またアタリで17cm級。残り1分で再投入すると何とまたまたアタリでどうなってるんだ?これも小型だったが、最後は怒涛?の3連荘で締めたところ、納竿のアナウンスとなった。いや〜楽しかったわ。今日の成績はカサゴ48尾と上々の出来となった。同船のA名人に「最後の3連荘凄かったね!後ろで小峰さんが全部釣っちゃうから魚回ってこなかったよ!」とからかわれたが、流石の名人は51尾で竿頭とのことだった。山下丸からビシアジに乗船のOKAZUさんがなかなか帰って来ないと思ったら、激渋で延長戦だった模様。最後ようやくツ抜けを果たし11本。流石のおかずゲットで、帰りにアジとカサゴを何尾か交換してもらい、一応はメデタシメデタシなのであった。また行きますよ〜カサゴ釣り!(今日はK山さん風に締めてみました。笑)


本日の釣果、カサゴ 14〜25cm 48尾。期待の20cmオーバーは4尾と小型が中心になりました。その他、チビオニ5尾、トラギス5尾、ガンゾウビラメ1尾が釣れましたが放流しました。

【船宿HPコメント】
かさご・・久里浜沖、潮;薄濁り、水温13度
今日も久里浜沖20〜30mラインを流しました。朝から良型中心に良い食いでした。帰りの時間40分前ごろから潮が淀んでしまい食いが渋くなってしまいましたが、それまでは一荷混じりポツポツ、ポツポツと食っていました。段々水温も上がって来ているので、これからが楽しみですね。今日のトップは豊島区のA達さんで51匹、次いで2番手で48匹でした。外道のメバルは相変わらずジャンボですよ。(功一)

ホーム目次前のページ次のページ