ヒラメ苦戦も高級外道でお土産ゲット

4月14日(木)、小網代の丸十丸からヒラメに行ってきた。
前回、3月27日に挑戦した時は仲間4人で魚釣れたのはTAKIさんだけ、小型カンパチ2本という激貧釣果に終わった。ヒラメ釣りは年に何回かしかやらないが、ここ3回連続ボーズ、もう1年以上釣っていないからそろそろ顔を見たいところだ。しかし、気難しい城ヶ島沖のヒラメは3回ボーズなんて全く珍しいことではない。やっぱりこの釣りも通って何ぼの世界だと思うので、回数行かなきゃ簡単にはお目に掛かれないのである。その代わり良い日に当たればウハウハも夢ではない。このところまた好調のようで、先週の水曜日に5.1Kg、週末も2〜3Kg級主体に数もよく出ている。そして昨日は4名でボーズ無しというから期待が高まらずには居られないのだ。今日はいつもの佐Tさん、岡Bさんと3人、全員仕事をサボっての出撃だから釣って帰らないわけには行かない。(笑)今朝も佐Tさんに4時30分に迎えに来て頂き、途中買い物を済ませて5時30分には現場に到着した。


船長と佐Tさん。岡Bさん。

釣り座は先着順に番号札を取る形。左舷大艫に1名先客が居たので、右舷ミヨシに私、左舷ミヨシから岡Bさん、佐Tさんの順で釣り座を確保した。出船まで相当時間があるので、宿で談笑しながら暇を潰す。少し早いが7時前に駐車場で準備を済まし、やおら船に乗り込むことにした。予約は10名居たらしいが、結果左右4名づつの8名で余裕のスペースである。それにしても丸十丸のヒラメ船は船宿HPにも掲載していないし、マリネスに情報が載る程度。宣伝もしてないのに平日からこれだけ集まるのだから大したものである。最近、餌のシコイワシが大きいので、前回初めて孫針仕掛けを使用したが、針間を8cmで結んだらちょっと短かったので、今日は10cmで作ってきた。仕掛けは胴付き1本針。幹糸7号140cm、捨糸4号50cm、ハリス6号120cm。針は伊勢尼12号と10号の孫針仕掛けである。竿はいつもの「手持ちヒラメV−295」、リールは「カルカッタ小船1000」にPE3号を巻いてある。


出船前、平日にも関わらず8名乗船。シコイワシを積み込み小網代湾を出る。

いつものように小菅裕二船長の操舵で7時40分に出船、まずは湾内の生簀で餌のシコイワシを積み込む。そしてその間、支度ができている人は仕掛けを入れてみてと船長。水深7m程の湾内の浅場だが、時に3Kgオーバーも出るらしいからけっこう侮れないのである。今日は何も音沙汰が無く、そのまま城ヶ島沖に直行。8時10分、水深35m付近から開始となった。北東の微風、晴れ。海上はベタ凪、潮色は気持ち薄濁り。今日は中潮の最終日で14時頃まで下げの予報。現在のところ潮は東から西へとちょうど良い速さで船は左舷流し。大流しの末、最後に城ヶ島の南西沖に達すると相模湾側からの下りの潮流とぶつかって船が動かなくなる。最初の流しでいつもの高根を通過するが、船の移動方向からして絶壁にぶち当たることは無く、階段状に8〜10m上ってまた降りる。一流し目、根を降りる途中で左舷艫2番のお客さんに何やらヒット、これは1.5Kg級の大きなアオリイカだった。聞くとヒラメ仕掛けにアオリが乗るのは珍しいことではないらしい。


今日の孫針仕掛け。岡Bさん2.5Kg級のカンパチ。

そしてほぼ同時に左舷ミヨシの岡Bさんの竿が絞られた。走り方からしてヒラメではなさそうだ。無事玉網に収まったのは2.5Kg級の食べ頃のカンパチである。そして同じ流しで私のお隣にもカンパチがヒット。これは3Kg以上ありそうだ。うらやましいな〜。一流し目は約50分、9時に最初の潮回りとなり、殆ど同じコースだが少し筋をずらした流し換えとなった。高根に登る前、平坦だが1、2mの起伏が点在する中、9時15分、待ってました!穂先にドンと重みのあるアタリ、次の瞬間ズン!ズン!グィ〜ン!と勝手に胴まで絞り込んだ。確信を持って竿を起こすと勢い良く滑り出すドラグ。これを待っていたんだよ〜!ヒラメだったらけっこういいかもしれないぞ〜と思いつつ、首の振り方がヒラメよりゴツゴツ頻繁だし、途中の引き込み方が怪しいことに気付く。横で玉網を持ってスタンバってる船長は「カンパか?」。慎重にやりとりして海面に接続金具が浮上すると、「鯛だ!鯛だ!」と叫ぶ船長。あっという間に魚を救ったかと思ったら次の瞬間マダイがデッキに転がっていた。


お隣さん3Kgオーバーのカンパチとヤリトリ。私はマダイをゲット。

やったぜ!船でまともな鯛を釣ったのは初めてのことだ。と言ってもマダイ船じゃなくてヒラメ船だったし。(笑)それにしても最高の外道に喜びを隠せるはずがない。浅場に居着いていた魚か、乗っ込み色なのか全体に黒みを帯びた色の濃いオスのマダイである。針は親も孫も飲み込まれていた。見た感じ2Kgあるかな?ってサイズだったが、血抜きして絞めて持ち帰り、自宅で量ってみたら1.9Kgだった。これでヒラメが1枚釣れればタイやヒラメの舞い踊りになって最高なんだけどな〜。(笑)そして9時45分、佐Tさんに何やらヒット。全然暴れている様子も無く素直に上がってきたように見えたが、これが何と本命ヒラメ。さっすが〜!ちゃんと本命取るもんね〜!これが船中初物となる実測1.2Kgのヒラメだった。見た感じ1Kgあるかな〜?というところだったが、この時期のヒラメは肉厚で見た目より重さがあるようだ。船長が「佐Tさんにヒラメが食えば3人でヒラメ・タイ・カンパチなんだけどな〜」と言っていた矢先のことだった。よっし、次は俺の番だ、頑張るぞ〜!


佐Tさん流石の1枚。お隣さん5Kg級のエイ。

同じ流しでお隣さんにまた何か大物がヒット。これは尋常じゃない走りだ。ヒラメ竿が手元から曲がり、穂先が船下に突っ込んだまま糸が出っ放し。「ヒラメの親分かもしれないから大事にやれ!」と船長。しばらくのやりとりの末、ようやく浮上した茶色い影を見た瞬間、船長は「ヒラメだ!デカイ!」と叫んだが、正体は5Kg級のエイだった。茶色で丸かったので見間違えるのも無理はない。しかし、定置網には10Kg級のヒラメが入るらしいので、そんな大物が食っても不思議ではないのだ。丸十丸では5.9Kg他、5Kg台まではけっこう上がるそうだが、なかなか6Kgを超えないらしい。デカイのは掛けているのだが、みんなバラシてしまい取り込めないそうだ。私はそんな大きいの要らないから、クーラーに収まる3Kgくらいまでの食べ頃サイズが釣れないかな〜と真剣に竿先に集中するのであった。東っ気の風で潮が西に流れているので、風が南に変わらないうちに深場をやっておこうと船長。この風向きなら縦に流せるので、深場でも糸を立てる操船ができるとの配慮だ。

少し沖目の65m立ちに移動して再開。こちらではカサゴがポツポツ当たり、2、3尾取り込んだが、イワシがデカイのでアタリがあってもなかなか掛からない。カサゴはイワシの頭から食うのかどうか分からないが、不思議と孫針に掛からず全部親針である。孫がトレブルフックだったら違うのかもしれないが、孫針仕掛けも仕方なくやっているのにトレブルフックはね〜、悩むところだ。そうでなければ掛からないアタリは諦めるしかないだろう。何回かの流し換えの後、11時15分、左舷大艫の竿が曲がった。これは船中2枚目となる1.5Kgオーバーのヒラメ。船長曰く、最近、このポイントで食うのはソゲ級が多かったらしいが、それに比べれば良い方とのことである。う〜ん、ヒラメ当たるの左ばっかだな〜。左舷が潮先に違いないが、この人数だったら潮尻でも遜色無いはずだから集中して頑張るしかない。舳先が南に回り風がソヨソヨしてきたので、脱いでいた上着を着直す。たぶんこのまま南の風が強まると思うが、お陰で右舷流しに変わり、ようやく潮先に回った。

お隣さんがまた何か掛けた。竿の動きがヒラメっぽいような違うような・・・。正体はウツボである。船長曰く、ウツボもヒラメと似たようなアタリが出るらしい。これには本人もガッカリだろう。船中カサゴがポツポツと上がるが、それらしいアタリが出ない模様。私もカサゴのアタリ以外、ドキっとするようなアタリは訪れない。潮の動きが徐々に鈍くなり、船長は朝のコースで高根を攻めようとするが、根に入るまで時間が掛かり過ぎるとのことで、直接、船を根の真上に着けたり、相変わらず色々な戦法を繰り広げてくれるので飽きることは無い。アタリが出ないので、ちょっと違う場所をやってみようとのことで、今度は城ヶ島西沖の60m立ち。ここはトロトロの下げ潮で船は左舷突っ込みのミヨシ流し。時刻もいよいよ終盤に突入だが、予想通り強まる南風で海面がダブつき、潮回りの度にデッキはずぶ濡れだ。14時30分、船長の竿上げの合図と同時に左舷艫2番で何やらヒット。慎重に取り込まれたのは船中3枚目となるキロオーバーのヒラメである。これで左舷の艫から3名がヒラメをゲットした格好となった。

15時10分、波立つ海上を低速で移動し、再び島沖の高根に船を向けた。最後はメインポイントで締め括り、ここで型が出なければ諦めとなりそうだ。先程流したときよりカサゴのアタリが活発で、殆ど掛からないものの、高根の上で27cm級の良型を1尾追加。中層に青物の反応があるらしく、好きなタナを狙っていいよと船長。たぶんカンパチだろう。専門に狙うなら4、5m巻き上げた方が良いらしいが、私は最後の一発に掛けて底付近を丁寧にトレースして行く。しかしどんなに頑張ってもアタリが出ない。15時30分を回り、そろそろ集中力も限界か、何だか頭が朦朧としてきた。そして15時40分、「お疲れ様でした。これまでだ!」と納竿のアナウンスを迎えてしまったのである。いや〜疲れたわ。朝のマダイ以来まともなアタリが出ずに苦戦だったが、仕掛けを回収する度にオモリが冷たかったので、底が冷えていたのだろう。潮の動きは申し分なかったんだけどな〜。昨日まで好調だったのに今日は8人で3枚か、厳しいな〜。たまに来るようじゃなかなか良い日に当たりませんね〜。


最後に記念撮影。朝上がったアオリイカ。

それにしても今日はマダイが釣れて本当に良かった。あれが無ければカサゴ4つだもん。それでも前回よりはマシだけどね。ここのヒラメはちょっとした条件で口を使わなくなるから難しい。(他のヒラメは知りませんが、笑)何回か挑戦していればそのうち良いこともあるだろう。次回に期待を託して本日は撤収だ。帰港すると各自本日の獲物を持って記念撮影。船長けっこうマメである。ちなみに船長はアナログカメラなので、私のデジカメで3人の集合写真を撮ってくれた。ありがとうございます。本当によく喋る船長だが、マイクパフォーマンスがすごく参考になるし、魚掛けると本人より真剣、取り込むと本人より大騒ぎだ。とにかく釣らせるとに一所懸命だから、釣れなくてもまた来ようと思う釣り人は多いはずだ。さて次回は何時になるか分からないが、また機会があれば3Kg目指して挑戦してみたい。佐Tさん、岡Bさん、今日はお疲れ様でした。本命ゲットは佐Tさんだけでしたが、流石でした。でも全員お土産釣れて一応のハッピーエンドでしたね。是非また今度、よろしくお願いします!


本日の釣果、マダイ(50cm 1.9Kg)、カサゴ4尾(20、25、26、27cm)。

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