懐かしの角田船で城ヶ島のジャンボシロギス

5月7日(土)、三崎港の角田丸からシロギスに行ってきた。
今回の釣行が実現するまでには数年越しの思いが蓄積しているだけに、何から書き始めれば良いのやら。全部書いていたら史上最長の釣行記になってしまいそうだ。(笑)・・・と言うのも角田船長は私がシロギス釣りに嵌り、本格的に船釣りにのめり込むきっかけになった船長であり、船長が金沢八景の荒川屋に在籍していた当時、シロギス釣りに魅せられた私は年間50回を超える乗船を繰り返し、毎回修行の連続であったことを鮮明に記憶している。その後色々あって、連絡先も聞かぬまま船長は消息不明?時は流れ昨年、三崎で開業する準備を進めているという噂が風の便りで耳に入り、気にはなっていたのだが、今年に入ってから待ちに待った角田丸開業の朗報が飛び込んできたのである。

荒川屋時代からお世話になっている方やHPを通じて知り合った方との間で、何時かみんなで行ってみましょうよ!と時機を伺っていたところ、4月下旬にシロギスさんとSS木さんが某船宿で同船した際、その話が出たのをきっかけに、急遽有志を募って5月7日に出撃することが決定した。私が幹事に任命され(笑)、そこから話は急展開に進んだ。GWを目の前にしてメンバー集めが難しいかもしれないので、早急に段取りを付けてしまおうと思い、早速HPにアクセス頂いている方々を中心に声を掛けてみたところ、色々調整もあったが、結果的に10名の皆様に快く参加を表明して頂き、めでたく本日の仕立船が実現する運びとなった。生憎予報が悪く、出船を心配したが、雨も午前中までで風も大したこと無さそうなので、前日の夕方には船長から出船確定の連絡を頂いた。ヨッシャ、気合入れて行くぞ〜!

メンバーはシロギスさん、TAKEさん、SS木さん、BOSSCANさん、KOBIさん、OKAZUさん、烏賊飯さん、川さん、N西さん、そして私の10名。5時20分頃、OKAZUさんに迎えに来て頂き、烏賊飯さん、N西さん、私を乗せた車は無事6時20分には三崎港に到着。ちょうど角田船長が駅まで電車の方々のお迎えに出ようとしていたところで、数年ぶりのご対面、天気とは裏腹にハイテンションで会話がはずむワクワクした朝である。心配した雨も濡れない程度までに収まり、風も無さそうだ。次々とメンバーの皆さんが到着し、船長がSS木さんと川さんのお迎えから戻ると7時10分には全員集合。船長は乗船し易い位置に船を移動させてくれ、各々KOBIさん作成の釣り座抽選クジを引いて船に乗り込んだ。


出船前。そしていざ出船。

メンバー全員にバケツや餌が行き渡り、淡々と準備を進めるが、百戦錬磨のシロギス名手ばかりだから準備風景を見ているだけでも貫禄漂う船上である。「最近、オキアミとかサバの切り身ばっかりだからアオイソ触ったの久し振りだよ〜(笑)」と船長。そして準備も万端整った7時35分、出船である。城ヶ島大橋を潜って三崎と城ヶ島の間の水路を東に出た目の前、航程5分の近場から早速開始となった。「はいどうぞ!水深16.8m!釣り方はいつもと一緒、任せます!」とアナウンス。マイクを通した船長のこの声、本当に久し振りで懐かしい。北北東の弱風、曇り時々小雨。海上はベタ凪、水色は澄んでいるようだが、天気のせいか表面は若干真水っぽいような色に見える。開始直後はあまり潮が効いていないようで、シロギスさんが30cm級のイラ(笑)を上げた以外、特にアタリが出すに何回かの流し換えが続く。水深は大体12〜20mの根周りや駆け上がりを攻めており、仕掛けをズル引きしてしまうと根掛かりしたり、色々な物体が針に引っ掛かってくる。


ポイントは目の前、城ヶ島の東際、宮川湾の沖。

船は定員26名の中型船、幅が広いので足元に余裕があって釣り易い。釣り座は右のミヨシからKOBIさん、N西さん、SS木さん、シロギスさん、TAKEさん。左のミヨシから烏賊飯さん、川さん、私、BOSSCANさん、OKAZUさんの順。しばらくすると川さん、KOBIさんとシロギスを連続ヒットさせ船中初物が顔を出すが、私にはまったく生体反応が無い。8時を回った頃、潮が東から西へと通し始めると俄かに船上声が上がり始めた。カワハギがあちらこちらで姿を見せ始めたのである。私からは死角で見えなかったが、シロギスさんが27cm級を取り込んだ模様。そしてSS木さん、KOBIさん、川さんにもカワハギがヒット。シロギス仕掛けでカワハギを掛けると水深が浅いだけにそのやり取りはスリリング、0.8号だとハリス切れも発生。私にもカワハギらしき魚が掛かったが、溜めた瞬間、あっけなくプツンである。シロギス狙いでこれだけ当たるなら、ここは是非カワハギ狙いで攻めて見たいポイントだ。

開始1時間を経過して、ようやく私も初シロギスをゲット。型はレギュラーサイズだが、まずは顔を見られてホッとした。今日は大潮で干潮が10時20分頃の予報なのでこの時間はまだ下げ潮。これまでは船上カワハギの数が上回っていたが、9時頃からポツポツとシロギスが顔を見せ始める。普段は誰も攻めていない場所だけあって、23cmを超えるサイズが頻繁に顔を出す。私もベラかと思ってガリガリ巻き上げていたら、とんでもない、26.5cmの大型シロギスでビックリ。マメに誘うと細かいのが反応してしまうようだが、それに混じってベラと間違えるようなシロギスがガツンと来るから油断できない。お隣の川さんがカワハギを2、3枚上げられて、いいな〜と思っていたら、私にもそれらしきアタリだ。これはもらった!と大事に巻き上げると何やら怪しい緑色の影が浮上。何だ青ベラかよ〜!相変らずコイツはいい仕事するな〜いつも騙されている私であった。(笑)


奮闘中の皆さん。

11時頃、雨は完全に止み空に明るさが戻ってきた。波も穏やかで良い釣り日和になったな〜。しばしカワハギやベラで賑やかな釣りの中、24cmを超える大型のシロギスがポツンポツンと顔を見せる。遅ればせながら私にもカワハギが掛かり、強烈な引きに糸を出したり巻いたりのやり取りの末、川さんに救って頂いたのは25cmのカワハギである。湾内のシロギス釣りと違って、外道はカワハギやカワハギ釣りの定番外道が主体。カワハギ釣りの外道でシロギスが釣れるが、そんな場所でシロギスを狙っている雰囲気である。デカギス狙いの五目釣りも道具がライトなだけに楽しいものだ。お昼前に何とかツ抜けして11尾、そこで場所替えとなった。水路を西側に進んだ堤防の内側水深14m、超低温冷蔵庫の前で再開。船長がここは「管理釣り場」というだけあって、四方どちらから風が吹いても釣りになりそうな周りを囲まれた場所だ。ところがけっこう潮が効いていて、水路を東から西に抜ける潮流が堤防に近づくと内側に巻き込むような流れがある。


水路の西側、超低温冷蔵庫前。

早々にOKAZUさんに良型、私も小さいアタリを掛け損ない魚の気配はある。以前、西の風が19mの大シケの時、ここでデカいのが入れ食いになったそうだ。外が荒れると中に魚が固まるのかもしれない。私もバラシを挟んで23cm前後をここで3本追加して14尾になった。根の中に入るとハオコゼが着いてくるので、すぐに潮回り。4、5回流し替えた12時30分頃、また元の東側に移動となった。 13時頃から風が回って南南西の微風、潮の向きは大きく変らず船の向きが変ったため、我が左舷は払い出し。南風になると急に気温が上がり、暑くてカッパを着ていられない。上着を脱ぎ捨ててトレーナー姿になった。どういうわけか、午前中とほぼ同じ場所でもカワハギが当たらなくなった。晴れて潮が澄んだのでどこかにお出かけなのか、アオイソを食わなくなったのかよく分からないが、不思議とアタリが出ない。ベラは相変らず居るようで、針のチモトに光物を着けている人にアタリが多いように見受けられる。


後半は陽が出て気温も上昇。

SS木さんが良型の一荷、N西さんも良型を何本か上げて右舷が優勢か。左舷はあまりシロギスが上がらなくなったようだが、14時頃になると、遠めに投げて仕掛けが馴染んだら、そのまま引っ張らず穂先をユラユラさせてテンションを掛けるだけでアタリが出る。この釣り方で食うのは小さいのばかりだったが、少し数を稼いで19尾。今日は皆さん大型狙いだから数を出す釣り方をしていないけど、やっぱりアタリが頻繁にある方が釣っていて飽きない。前半は抱え込みで、叩きを多めに挟んだ空中戦でよくアタリが出たが、完全にパターンが変った。状況の変化に釣り方で対応し、結果が出るとどんな釣りでも本当に楽しいのだ。私は19尾でしばらくストップしてしまったが、お隣の川さんはマダイの連発で4枚、OKAZUさんは大艫から浅瀬の方に仕掛けを投入し金メバルを2尾ゲット。そして14時50分、OKAZUさんが投げ込んで速攻一発、27.5cmの大物だ!

15時を回り、「あと10分、3時15分で上がりますので、頑張ってください!」と船長のアナウンス。最後はまた細かいのが何尾か釣れて私は23尾。最後、一発大物を狙ってデカめの餌を着けて放り込んだが、食ったのは反対側のシロギスさんの竿。納竿ギリギリに本日のビックワンとなる28cm、東京湾では魚拓級をゲットしたところで本日の釣りは終了となった。数えてないけど、今日は24cmを超えるジャンボギスが船中10本以上は軽く出ただろう。結果、型狙いのシロギス船は余裕で成立。終盤に入ってから27.5cm、28cmを始め、26cm絡みが何本か出たので、上げ潮の終盤が大型の時合だったのかもしれない。最後にはとうとう目が麻痺して28cmを見てもあまり驚かなくなっている私であった。(笑)

城ヶ島周りのシロギス釣りは初体験だったが、面白かったですね〜。あの感じだと30cmオーバーが出る可能性も高そうだし、場所柄カワハギなども多く楽しい釣りになった。根や駆け上がりを攻める釣りだし、外道対策もあり、次回は一回り太い1号仕掛けを10セット以上持参しようと思う。久し振りの角田船でシロギス釣り、初めての皆様もお馴染みの皆様も如何でしたでしょうか?楽しめましたか?角田丸では5月現在、オニカサゴ、マダイ乗合を中心に5月中旬からライトタックル根魚五目も予定しているそうだ。希望によって釣り物は相談に乗ってくれそうなので、是非皆さん船長に連絡の上、足を運んでみたら如何だろう(角田丸 TEL : 090−7424−4375)。次回は是非乗っ込みのカワハギ、その後は最盛期のシロギス?・・・と今から非常に楽しみなのである。みなさん、是非また出撃しましょうね!


記念撮影。上段左からOKAZUさん、烏賊飯さん、BOSSCANさん、TAKEさん、私、N西さん、川さん。下段左からKOBIさん、シロギスさん、SS木さん


本日の釣果、シロギス 14〜26.5cm 23尾。(20cmオーバが10尾・・・26.5、24、24、23.5、23、23、22、22、21、20) カワハギ 25cm、マダイ、マコガレイ、トラギス。その他、キュウセン、オハグロベラなどが釣れました。

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