久比里のシロギス最盛期突入か!

7月11日(月)、久比里の巳之助丸からシロギスに行ってきた。
一昨日の土曜日は三崎の角田丸から型狙いのシロギス釣りに挑戦したが、今日は巳之助丸から数釣りモードで出撃である。久比里出船のシロギスは、ここ1、2週間、束釣りの情報も頻繁に聞かれるようになり、目下最盛期といった感じ。去年の同時期を振り返ると、水深4、5mの浅場には魚が固まらず、浅くて10m前後。最盛期バリバリの食いも無く、平均釣果は40〜60尾程度の不完全燃焼だったように記憶している。私も90尾台までは記録したが、あっさり束釣りできるような状況では無かった。今年は5月28日に釣行した際、早くも超浅場で好反応があり、浅場で爆爆の期待が高まっていたのだが、果たして今日は思惑通り行くか、最低でも目標は束釣りと心に決め、いつもの時間に自宅を出発した。

船宿に到着すると先客はビシアジ船のH木さんお一人。さすが平日、お客さんの出足は遅くのんびりムードである。私は16号船の右舷ミヨシに荷物を下ろして、受付と買い物を済ました。7時くらいになるとポツポツお客さんも増えて、一番人気のビシアジ船で8名、カサゴ船が6名、カワハギ船は常連O氏さんお一人、我がシロギス船もなんと寂しいことに私一人。誰か来ないかな〜、混雑は嫌だけど、一人というのも寂しいものである。結局、そのまま人数増えず、客は私だけで出船することになってしまった。駐車場のお姉さんが札と引き換えに餌を手渡してくれたが、今日は特盛りのジャリメとアオイソ1パック。束釣りしなきゃいけないから沢山あげるよと言われ、プレッシャーというより、予備の餌を積んで無さそうだったので、足りるかどうかそっちの方が心配になってきた。(笑)

船長の指示で私が舫いを解き、定刻8時に出船。昨日は南西強風でシケ模様。今日は風は弱まりそうだが、風向きは変らない予報だから、現場までの航行は海が悪いかもしれない。久里浜港でスパンカを上げて沖に向かうと、久里浜堤防に打ち寄せる波飛沫で外はウネリがあるのが分かったので、荷物を持ってさっさとキャビンに避難した。案の定、久里浜堤防を回ると1、2mのウネリで船はドッタンバッタン、波の谷間に船底が叩きつけられ、デッキが海水で洗われる。しばらく低速航行で南西方向に進むと、次第に海は平になりエンジンの回転数が上がる。到着したのは長沢沖、かなり沖目に三ツ磯が見えるが、陸までの距離の方が近い場所である。流石、金田湾、沖のウネリの影響は全く無く、非常に良い凪である。船のブレーキが掛かると8時23分、早速開始の合図である。さ〜て、一人だけど遠慮なく釣っちゃうぞ〜!

南西の弱風、薄曇りで海上は凪。潮色は薄濁りながら明るめの色で、何となく良さ気である。これまでの経験で言うと、ここ金田湾は澄み潮か、緑系の笹濁りで活性が上がる日が多いと思う。茶系の濁りが入るとタナはベタ底、餌の追いも悪く、誘いが利かない日が多いような気がする。第1投、正面に軽く仕掛けを投げ込むと、着底までの時間からして水深は7、8mだろうか。まずは一番好きな高め速めの誘いで攻めるが、何にも反応無し。空で回収して、今度は低め遅めの聞き誘いに変えてみると、すぐにアタリ。ここのアベレージで16cm級の初物をゲット。う〜ん、今日は低め遅めかな〜。状況に対応するしかないので、しばらくは地味な誘いで様子を確認しながらポツポツ稼ぐ。今日は中潮の最終日、朝から下げ潮で、13時40分頃が干潮の予報である。この時間、潮の流れは特に無いが、南西風の影響か若干上げ潮気味に南から陸にぶつけるような流れが感じ取れる。

自分のパターンに持ち込みたいけど、なかなか問屋が卸さない。オモリを浮かさず、小刻みに海底をトレースして、餌を地底付近でゆっくりなびかせる。叩きを入れてもすぐに反応せず、待ち時間長めでアタリが出る。上への誘いや落とし込みには一発も反応が無い。1尾のアタリを出すのに時間を要する厳しい展開だ。開始1時間で潮回り。魚をクーラーに移すとちょうど20尾。ペース落ちずに行ってギリギリ束か、もうちょっと潮が効いてくれれば、バリバリ食いそうな感じもあるけどな〜。シロギスのサイズは16、7cmがメインで極端に小さいのも居ないが大きいのも居らず、サイズが揃っているので、そういう意味では釣り易い。2流し目、たまに織り込む高めの誘いには相変らず反応は無いが、投げ込んだ仕掛けを手前に誘ってくる間に細かいシェイクを織り込むと、朝一より反応する頻度が増えてきた。シェイクした後、上に誘うとNG、テンションを緩めず長めに待ってアタリが出るか、そのままオモリを浮かさず、ユラユラと穂先でゆっくり揺らしてやると、そこでアタリが出る。

これもひとつのパターンで、アタリが出し易くなった分、ペースはアップ。2流し目の約50分はちょうど30尾で計50尾。これまでの2流しは沖目に船を回して開始した後、徐々に浅くなる流しだが、客が私一人なので、餌を着けている最中に船長がまめに船を引っ張って、位置調整してくれているのが感じ取れる。30尾/hのペースが維持できれば、軽く束は達成できるので、客一人で操船してくれている船長のためにも頑張らなくちゃ!しばらく半入れ食い状態が続いたが、11時、これまで緩かった潮がさらに淀んできたと思ったら、段々パターンでアタリが出なくなり、ペースは落ち込み気味。角度を使えるので、少しでも魚の濃いところを探して、1尾出た筋を連続で攻める。マズイ!これまでのシェイクがまったく通用しなくなった。アタリが出るのはほとんどズル引き状態のゆっくりもったりした誘い、しかも空で回収する頻度が激増だ。もしかして?と思って速め高めの誘いを試すがやっぱりNG、ここは我慢の時間、如何に釣れない間を伸ばさないかが勝負である。

12時になったので、昼飯を食べながら、クーラーに魚を移すと、累計でちょうど90尾。11時台のペースダウンが無ければ、束行ってたかもな〜。今日は客一人なので、早上がりになるかもしれないが、この時点でもう確実、目標はほぼ達成である。後は如何に伸ばせるかだ。今日はメゴチが少なくて、これまで良型のメゴチが4尾程度。珍しい傾向としては、ホウボウの小さいヤツがやたらと湧いているようで、どちらかというとこっちの方が煩い。こいつはメゴチに比べると針を飲まれることが少ないので、仕掛けの消費が少ないのが助かるが、どうしても同じ誘いで掛かってしまうので避けられない。後はたまにクサフグが掛かったり、ハリスを切られたりがあるが、猛攻というほどでは無いので、この時期にしては釣り易い方だろう。朝、支給されたアオイソメは出船前に全部頭を落として海水に浸して保存。併用しているが反ってアタリは良く出るかも。ジャリメは最初は様子見で頭を落としながら使っていたが、アタリが出さえすれば頭付きでも遜色無く食ってくるので、途中からはそのまま使用している。

さて、午後に入ってもなかなか爆モードにはならないが、12時30分、100尾に到達。早上がりされると困るので、船長には内緒だ。(笑)ポツポツと13時で111尾になったところ、今日初めての大移動。船長は船を海岸沿いに走らせ、ここは津久井浜の沖。船の向きが海岸と並行して、右舷からは陸に向かって投げる形となった。水深は船下で4、5m程度、投げるともっと浅いような気がする。着水と同時に仕掛けが着底するほど浅いので、投げた仕掛けが着水する前に空中でスピニングのベールを返して糸を張りながら落とし込む。ここも最初のフォールでそのまま引っ張って行くような食いは無い。とりあえず今日一番実績のあった誘いから入ると、フッと重くなりサビハゼが付いてくる。投げるとシロギスがなかなか反応しないので、もしや?と思い、船下直撃作戦に変更。仕掛けを直接船下に落として、激しいシェイクを5秒くらい続けた後、ピタッと停止。オモリを浮かさずテンション掛けて待っていると、ゴゴゴゴ〜と持っていくシロギスのアタリ。ここはこのパターンかな?

そしてここからは船下直撃で半入れ食い。中途半端よりも思い切り激しくシェイクする方が良いみたいだ。シェイク中にアタリが出てしまって掛け損なったり、魚が細かいのか、カツンと一発のアタリで餌をちぎって行くのもあり、全てのアタリを釣果に結び付けられないが、明らかに作戦的中。しかもリールを7、8回巻けば回収できるので手返しが早い。シェイクした後、微妙な違和感を察知し、思い切りシャクリ上げるとガツン!という会心のヒットもあり、終盤に来てまたペースアップ、気分もノリノリである。14時で137尾。ただ、広範囲に魚が濃いわけでは無いみたいで、流しで少し筋がずれるとアタリが遠くなる。投げて遠目から攻めると結果が出ないので、また船下直撃に戻したり、最後は少し間が空き始めて、頭が?になりかけたところ、14時30分、船長から撤収の合図が出て、本日の釣りは納竿と相成った。最後にバケツの魚をクーラーに仕舞うと145尾。150尾を狙ったけど、目標は十分達成だ。バリ食いじゃない中、上々の結果だったと自画自賛である。

今日は客一人での出船だったので、比較できないが、置き竿で仕掛けを船に引っ張らせるような釣り方でアタリが出る潮だったと思うので、2本竿のベテランがやれば2束上げるような日だったのかもしれない。それにしても楽しかったな〜シロギス釣り。型狙いの釣り味も捨て難いが、数釣りに徹するのも、それはそれで本当に楽しい。数釣りは夏と冬の年に2回のシーズンがあるが、防寒服に身を固めた落ちギス釣りも楽しいけど、夏の浅場もTシャツ短パンで汗をかきながらの激闘である。今日は私の一番好きな空中戦がまったく通用せず、上下の誘いに反応しない厳しい一日。得意パターンに持ち込めずに苦戦感が否めないままの釣りとなったが、何回かやっていると、ここのシロギスはこういう日が多いので、だいぶ手を合わせられるようになった結果なのかもしれない。これまで分かっていながら状況に合わせることができず、動かし一辺倒の釣りでドツボに嵌った経験も多々あり、少しは成長した証かもしれないと我ながら思う次第である。


本日の釣果、シロギス 145尾(14〜18cm)。その他、ミニホウボウ 約20尾、メゴチ 5尾が釣れましたが、放流しました。

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