カワハギ速潮で苦戦も良型連発

7月13日(水)、久比里の巳之助丸からカワハギに行ってきた。
前回7月3日、久し振りにカワハギに挑戦したところ、結果は5枚。朝方、好感触だったものの、みるみる内に濁り潮に襲われ、難しい釣りだった。その時、バラした大型2枚の感触が手に残っていて、夏季休暇も中盤となった本日、再度挑戦してみることにした。釣況としては相変らずで、久しく2桁台の釣果情報を聞いていないが、おとといシロギスに乗船した時に潮色が良かったのもあり、ちょっとした期待を持っての出撃である。京急久里浜駅に到着すると、予報に反して雨模様。ちょっとまともな降り方で、足早に船宿に向かうと私が一番乗り。21号船の右舷大艫に荷物を下ろし、すぐにカッパを着込んだ。アサリを剥かなきゃいけないのに、氷用の冷凍庫が壊れて新調した話やら、店で30分くらい女将さんと話し込んでしまった。買い物から帰り、桶に1杯半のアサリを50分ほど掛けて剥き終えると出船20分前。ちょうどいい時間になった。

今日はビシアジ船が3、4名、カサゴ船が3名、シロギス船が2名とお客さんの出足は平日モード。カワハギ船は私一人なので、大艫から操舵室の斜め前に移動、今日も船長とマンツーマンである。おとといのシロギス船に続き、客一人の出船に恐縮。一人なのにすみません!よろしくお願いします!と船長に挨拶をして、7時53分、出船となった。今日は手前から始めそうな気がしたので、早々に餌を着けて待機すると、案の定、久里浜港を出たすぐ目の前、久里浜堤防の北側、水深16m付近で開始のアナウンスだ。北東の風やや強く曇り。雨は止んでくれたが、気温は20度に満たないと思われ肌寒い。予報が予報だったので、今日は長ズボンにスニーカーをはいてきて正解だ。今日は小潮の2日目で満潮が8時30分、干潮が14時40分頃の予報だから、ほぼ一日下げ潮。この時間、ちょうど潮止まりのようで、潮は動いていないようだ。潮色は薄濁りでまずまずだが、空が暗いのでどうだろうか。1投目、早速1.2〜1.5mほどオモリを浮かして空中戦から試みるが、生態反応は無い。

10分程、様子を見たが、外道のアタリのみ。回収の合図で竹岡沖に移動である。15分ほどで到着したのは、ちょうどフェリーの航路にあたる場所で、だいぶ金谷寄りの水深25〜30m。早速釣り始めると、若干下げ潮が効いていて船は艫流し。海底はトラギスの活性が高く、入れる度にブルブルっとしたアタリがすぐに出る。潮回り後の1投目は必ずタナからリサーチするが、今日は一発も反応が出ない。地底で仕掛けを叩くと速攻でトラギスが当たるので、あまり激しい叩きは行わず、ベタ底からの聞き誘いをメインにたまにゆっくりした叩きを入れつつ様子を見る。仕掛けは寝かせず、若干弛ませから張り気味である。15分ほど経過した8時50分、トラギスのアタリを無視して誘い続けていたところ、トラギスとは異質な重みのあるアタリを察知。弛ませ気味の状態から上手いこと強いアタリに移行して、ガッチリ針掛かり。巻き上げ中の重量感の変化と断続的な強い叩き込みに本命を確信。一気に抜き上げたのは25cmオーバーの良型だった。早い時間に顔を見られて一安心というのが正直なところだ。

その10分後の9時ジャスト、一回り小さいがこれも良型で2枚目。今日は型がいいな〜!釣り上げたカワハギを見て船長もニッコリだ。9時30分を回り、気が付くと道糸があっちに流れこっちに流れで、訳が分からない潮になってきた。船長に聞くと下げが速くなったとのことだが、海面だけぶっ飛んで、底が動いてないのか、張っているつもりが仕掛けは意図せぬ方向、あっという間に道糸は上っ潮に押されて艫方向にフケて、竿先から仕掛けまでが直線に保てない。オモリを30号にしたところで焼け石に水。釣り難いぞ〜!左前方に遠投したら、何回か底を取りながらアタリを見て、最後は船下右側に仕掛けが入り込むまでの入れ替えサイクルで糸は立たない。9時40分、大きく右に流された仕掛けに対して竿を下げて角度をキープしていると、怪しいアタリが出たので、船で引っ張らないようにリールをサミングしながら糸を送り込むと、運良く食いアタリが取れたので、糸フケを考慮して大きく合わせると、これも上手いこと針掛かり。強い引きを見せて上がってきたのは23cm級の良型。これは隣に釣り客が居たら取るのは無理、流石大名釣りである。(笑)


前半戦の竹岡沖。フェリー航路の南北なので、だいぶ金谷に近いですね。

その後、潮は落ち着くどころか川のような流れとなり、これまで二枚潮だったのが底潮までぶっ飛び始めた。左前方に遠投しても、着底するのが正面より右、1回底を取っただけで大きく船下に仕掛けが入り込み、誘いもへったくりも無い状況。相変らずトラギスの活性が高い中、10時30分、着底直後の底取りで良いアタリが取れて、これまた25cm級の良型で4枚目。その後も潮はぶっ飛び状態で、本命からのシグナルを察知できない時間が続いたが、12時ジャスト、これまで最大の27cm級をゲットで5枚目。帰り際が干潮時刻にあたるので、そのうち潮が緩んできたら食いが立ちそうな気がしないでもないが、まともな釣りをさせてもらえない時間が延々と続き、集中力もだいぶ怪しくなってきた。そして13時、潮が速過ぎるので、久里浜沖でやりましょう!と船長の鶴の一声。モチベーションが下がり始めたところだったので、違う環境で気持ちをリセットしたいところである。朝方、1時間ちょいで3枚上がったので、久し振りにツ抜けできるかなんて甘い考えを持ったが、恐るべし速潮、自然には逆らえないのである。

15分ほど走って、ここは朝方少し試した久里浜堤防の北側、水深16mのポイントだ。開始直後は潮の流れを感じなかったので、タナ中心に攻めてみるが、まったくかすりもしない。そして1、2回潮回りするうちに船がミヨシ流しになったのに気付く。客一人なので、どっち流しも関係ないが、下げ潮が久里浜堤防に当たって反転流となり、堤防の内側は潮が北向きに流れていると思われる。タナは諦めて、しばらく地底の叩きと聞き誘いを繰り返すが、外道の猛攻で餌がすぐにやられる。やっと掛かったその外道の正体はシロギス。仕掛けを叩いて、立てたまま待つとすぐにアタリが出てしまい、カワハギ釣りにならない。どうやってかわそうか考えた結果、今日はタナは何も反応しないので、逆に仕掛けを寝かせてみたらどうだろう。なるべく前方に投げたら、シロギスに気付かれないように?すぐに中オモリまで海底に着けてしまい、そこから誘いを開始する。チョンチョンと仕掛けを動かしたらすぐに這わせてしまい、穂先と道糸の動きに集中し、少し待ってから聞き合わせのパターンだ。

そして待ってました、13時45分。斜め前方に入った道糸に明らかな変化、これはポイぞ〜!そのままゆっくりテンションを掛けると、食い込みを確信できる強いアタリ。そのまま竿を起こしてガッツリヒット。水深が浅いこともあり、派手に暴れるカワハギの引き込みが和竿を通してダイレクトに伝わり、外れるなよ!と緊張感が走る。躊躇せず一気に抜き上げたのは、これも25cm級の良型。今日はデカイですね〜と船長に声を掛けると、船長もニッコリ。仕掛けを完全に這わせる釣り方は最近あまりやっていなかったのだが、立てた状態よりも明らかにシロギスのちょっかいが減り、時間が稼げる分、釣りやすくなったのは事実。外道対策で仕掛けを浮かせることはあっても、這わせて対応したのはもしかしたら始めてのことかもしれない。こういうかわし方もあるんだよな〜。何事も経験である。今季、久里浜沖第1号に気分を良くした私は同じ戦法で釣り続ける。14時、また同じパターンから22cm級をゲットして7枚目。前回の5枚から比べればもう上出来。今日は一人なので早上がり覚悟だけど、これで終わっても今日は満足できそうだ。

速かった下げ潮もそろそろ止まり加減か、流れがトロっとしてきた。14時15分、船下まで来た仕掛けをしつこく這わせたら、モゾッとしたので、聞き合わせるとドスンと真下に穂先が叩かれ、ドキッとしたと同時にテンションが抜けて穂先が返った。食い上げたな?竿を起こして巻き上げに入ると、重みはあるけど引きが無い。おかしいな〜と半信半疑で巻き上げてくると、仕掛けが角に巻きついたまま背中から27cm級が上がってきた。引き味が楽しめなくて少し損した感じだが、これなら絶対にバレないから安心だ。8枚か〜、定刻までやったとして残り時間45分、あと2枚釣れるかな〜。食いが立てば一瞬なんだけどね。そして、今日一の時合いかと思いきやシロギスをかわしつつトラギスにやられたりと、時間を潰してしまい、ようやく14時40分、これも斜め前方に入れた仕掛けにアタリが出て23cm級をゲットで9枚目。ヨッシャ!続けて食えば目標10枚、急いで仕掛けを入れ直すが、お呼びでないシロギス君がヒット。とは言っても月曜日あれだけ釣って1尾も居なかった20cm級だ。

最後、あと1枚を狙ってフル回転で仕掛けを入れ替えたが、アタリは訪れず、14時55分、納竿のアナウンスとなった。今日は少し寒かったけど一日凪で良い釣り日和。下げ潮がぶっ飛なければ、もう少し楽に行けたかもしれないけど、それは結果論。47人乗りの大型船に客は私だけ。月曜に続いての大名釣りで、船宿さんには大変申し訳なかったけど、嫌な顔ひとつせずに船を出してくれた船宿に敬意を表したい。だからいつでも安心して行けるんですよね。本当にありがとうございました。結果的には竹岡沖で5枚、久里浜沖で4枚の計9枚。連荘は一回も無く、全てが単発の拾い釣りだったが、今日は型の良さにビックリ。特大は出なかったけど27cm台が2枚入るなど、滅多に味わえないジャンボカワハギ釣りの一日となった。そして掛けてからのバラシが無かったのが満足感に繋がっていると思う。凪・澄み潮・適度な潮流の条件さえ揃えば、簡単に2桁釣果も聞かれそうな感触が得られたし、何より8月からは大場所の剣崎沖が解禁になるから、見通し明るい夏カワハギである。今日は数の割りにクーラーズッシリで満足の帰宅。また行きますよ〜!


本日の釣果、カワハギ 9枚(22cm、23cm、23.5cm×2、24.5cm、25cm、26cm、27cm、27.5cm)、シロギス 4尾。

【船宿HPコメント】
皮はぎ・・竹岡沖、潮:薄濁り、水温:22度
今日は海上も穏やかだったので、竹岡沖から始めました。下げ潮の二枚潮が速めでしたが、午前中は出来ました。大型ばかりを5枚ゲット。午後からは久里浜沖で、これまた4枚追加!ジャンボ白ぎすも。本日は大型揃いで9枚の釣果でした。今日はお一人で港北区の小峰さんでした。

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