マダイ今日も鯖龍竿の汚名返上ならず

9月16日(金)、剣崎松輪港の成銀丸からマダイに行ってきた。
佐Tさんのお誘いで、今日は3ヶ月振りのマダイに挑戦。8月頃からポツポツ上向きだった松輪瀬のマダイも、ここ数日はまた低迷気味。確立は低そうだけど、やってみなければ分からないのはこの釣りも一緒。目標の3Kgオーバーに向けて、いっちょ気合を入れて行きまっせ〜。(笑)今朝は佐Tさんも気合が入っているようで、ちょっと早めの3時に迎えに来てくださり、3時50分には船宿に到着したが、現場はまだ真っ暗闇である。成銀丸では今の時期、マダイ船2杯とマダイ五目船1杯の3杯体制。2隻のマダイ船はこのところ松輪瀬と沖の瀬を攻め分けているようだ。マダイ五目船は8月一杯で禁漁期に入ったイサキに変り、マダイ・イナダ主体のコマセシャクリだが、9月に入ってイサキ船が居なくなったこともあり、連日イサキ主体にマダイ、ハナダイ、サバなど文字通り五目釣りで爆釣を記録している。う〜ん、お土産はこっちの方が固そうだけど、あくまでも狙いはマダイじゃ〜!2杯のマダイ船はそれぞれ2、3名の先客がおられ、我々は5号船の4番と5番の札を確保。受付まで小一時間、店で社長と弟船長、お客さんで最近の状況や大物を掛けたときのやり取りなどの釣り談義に花が咲いた。


出船前、まだ暗い港。我々は5号船に4名の乗客。

1番札のお客さんを待っていたが来ないので、5時前、受付開始である。先客が右舷のミヨシと艫に入ったので、佐Tさんが左舷ミヨシ、私が左舷の艫に入ることにした。漁協の売店でオキアミのブロックと氷を購入。水深が浅く入れ替えが多くなるので、オキアミは少し多めに2人で5ブロック購入し、2ブロックを解凍しておいてもらうことにした。船に乗り込み道具のセッティングが終わると、オキアミを受け取りに再び漁協に出向く。乗客は結局四隅の4名のみ。右舷のお客さんは常連さんでHPでも写真が出ていらした方だったが、大変、感じの良い気さくな方々で、よろしくお願いしますと先にご挨拶を頂き、私もこちらこそよろしくお願いします!今日はお祭りが無くて楽だね〜。そうですね、これで少し食ってくれたら面白いんですけどね〜。5時50分、社長船長が舫いを解き出船である。別船の18号船も乗客5名と人数は少ない。出船前、HPで「大物バラシあり」なんて書いても宣伝効果がまるで無いから、誰か1本でいいからワラサ上げてくれれば違うんだけどね〜なんて話だったが、HPにワラサの写真が出ただけで乗客数は雲泥の差となるらしいから、ワラサ効果はやはり大きいようだ。

9月から松輪の協定時刻は6時。港を出ると風で押される船体をエンジンで前進させながら待機する船団。だが、マダイの乗っ込み期やワラサフィーバーの時期に比べると圧倒的に船数は少ない。待つこと6時ジャスト、停泊していた船は一斉に沖を目指してエンジンの回転数を上げた。いつもながらこの瞬間は気分ワクワク、モチベーション最高潮!剣崎の灯台を左に見ながら松輪瀬に向かうが、左舷は大きく飛沫を浴び、キャビンの後ろに避難する。ここ数日は沖の瀬もパッとしないそうで、別船の18号船も今日は松輪瀬に向かうようだ。本船は一旦タカのポイントで減速したが、船長は他船の動きを見るや再度エンジン音を上げて沖のポイントへと向かった。6時12分、スローダウンし、ブレーキが掛かると同時に投入のアナウンスである。北東の風やや強く晴れ。海上は白波が立って多少グラグラする程度、潮色は澄み。良い潮色だな〜!こういう日にカワハギやればいいのに。カワハギに来るといつも濁りなんだよね〜。なかなかうまく行かないよ。水深は27mとやはり浅い。船長はハリス+2〜3mでやってみて〜とアナウンス。私の仕掛けはクッションゴム1mの先にハリス4号8mなので、コマセを振りながら10m上げてアタリを待つ。


いざ出船。港前で協定の6時まで全船待機。

1投目で何やらチョコチョコした細かいアタリ。聞いてみると何となく重たい。回収すると23cm級のイサキである。いきなりおかずゲットで幸先いいかも!2投目以降も細かいアタリがすぐに出るが、掛からないものが殆ど。たぶん全部イサキだろう。専門に狙うとチヌ針1号でも掛からないことが多いイサキだから、マダイ針の9号にデカイオキアミでは仕方あるまい。でもな〜これ取れればおかずになるんだけどな〜とちょっともったいない気分。出船前の話、剣崎沖のイサキは漁期を6月から8月の3ヶ月間に決めているが、これは資源保護に実際に役立っているらしい。それと、ウリンボにしろワカシにしろどんな魚にしろ大きい魚を釣るより、小さい魚を大量に漁獲してしまう方が、その後の資源へのダメージが大きいらしい。そういったことを裏付けるような実例を船長はいくつも話して聞かせてくれた。なるほどね〜船長の話っていつも勉強になります。ところで、イサキだが、9月から禁漁期に入った途端、船数が減り、マダイ五目船などでそれなりの仕掛けを使うと今頃になって入れ食いらしい。確かに魚は急に居なくならないもんね。羨ましい反面、釣っちゃっていいの?って気もしますが、専門船じゃないのでOK牧場か。実はそういう意味でマダイ五目船は美味しい釣りかもしれない。

今日は中潮で干潮が9時40分頃だったか、前半は下げ潮、後半は上げ潮の予報。今のところ潮の動きは特に感じないが、序盤戦は魚っ気があって、佐Tさんもイサキやメジナをゲット。そしてちょっと良さそうな魚がヒット。船長がタイっぽいの掛けたよ!とアナウンス。慎重にやり取りする佐Tさん。ビシを回収し、真剣な顔でハリスを手繰ると、やった〜!掛かっていたのは大ウマズラで船上は大笑い。その後、私も2尾目のイサキを釣り上げたが、本命っぽいアタリはまだ来ない。そろそろヒラソーダも出る時期で、お土産的には期待度が高いのだが、ソーダはソーダでも今日はマルソーダしか食わないから困ったもんだ。それも30cm前後の小型。ヒラかマルかは比べれば分かるけど、単体で見ると自信が無かったりするので、マルだったらオニカサゴの餌にでも使えるかと思い、少しだけキープすることにした。(帰宅してよく見たら、やっぱりマルソーダ。これを機にヒラとマルの違いを勉強しました。)しかしな〜小針にしたらイサキでツ抜けできたろうにな〜。それぐらいアタリはあったが、7時を回ると朝方の魚っ気も薄くなり、針に着けたオキアミが残ってくることもしばしば。そして8時、松輪瀬を見切った船長は、下浦のイナダのポイントでタイを狙ってみようとのこと。


下浦沖に移動。

北西に20分ほど走って、ここは下浦沖の定置網の外側、水深25m。イナダのポイントらしく、周りにはコマセシャクリ船やジギング船など青物を狙っている船が数隻見える。早速開始するが、生態反応は無い。しかし、ここで手を止めてしまうと可能性はさらに激減。水深が浅いので、まめにコマセワークを行い、突然来るかもしれない一発に心の準備はしながら、とは言っても段々眠気が差してくるのもまた事実。ミヨシの佐Tさんに何か大物がヒット。本人曰く、これはエイらしい。物凄い竿のしなりのまま、なかなか浮いてこない。船長が顔を見ようよと言ったらしく、やり取りを続けるが、全然歯が立たない。そうとうデカそうだが、こういう鈍重な引きに対しては4号ハリスでもなかなか切れないものだ。しばらくやっていたが、最後はわざとハリスを切るような形でバラシとなった。今日はサバが居ないな〜と思っていたら、10時近くなり、いきなりゴマサバの猛攻が始まる。コマセを詰めて普通に投入すると100%近い確立で中層で仕掛けが止められる。空のビシで投入し、すぐに底を切らず、着底したまま付け餌が沈むのを待つが、その間に食いついてしまいビシが引っ張られる。とにかく入れ食い。中途半端なサイズもサバタン用にキープしたが、あっという間に10数本。途中からはわざと振り払うが、アジと違ってなかなか外れてくれない。


佐Tさんに大物。全然浮かない!たぶんエイでしょう。私の道具、今日も『鯖龍竿』の汚名返上ならず。

しばらくサバの猛攻が続いたが、10時半頃になってようやく沈静化。これでまともな釣りに戻れるが、今度は何もアタリが無い。45m立ちの若干深場に移動も、たまに出るのはネンブツダイの小さなアタリのみ。朝方は多少の魚っ気があったけど、後半戦はサバの猛攻か生体反応無しかの両極端な展開。ホントいい条件に当たらないよな〜。11時、松輪瀬の25m立ちに移動。朝一のポイントより陸に近いポイントだが、ここもお魚お留守でさっぱり。イナダもワラサも何処へ。その後は何のイベントも無く、船中、鳴かず飛ばずのまま12時50分、納竿のアナウンスを迎えたのであった。結果、船中マダイ0枚。別船の18号船はミヨシのお客さんが1枚上げたらしいが、他は不発。いや〜参った参った。船を下りるとき、今日は食わなかったね〜と申し訳無さそうな船長。潮色は良かったが、昨日からの北東風で水温が急に下がったのか、潮が効かないのが悪かったのか、原因は分からないが、とにかくマダイの食い気が全く無い一日であった。『青龍竿』は今日も『鯖龍竿』の汚名返上ならず、クーラーの中は真っ青、私の顔も真っ青でござんす。可愛いイサキ2尾、存在感が一際大きい。この釣りも回数やらないと、なかなか良い条件に巡り合えないと思うし、今日は経験値+1。目標は3Kgオーバー、諦めませんよ〜!


本日の釣果、イサキ 2尾(21〜23cm)、ゴマサバ 15本(32〜41cm)。その他、マルソーダ多数は放流。

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