ワラサ渋々もイナダ好食いでお土産十分

10月29日(土)、三崎港の角田丸からイナダ&ワラサに行ってきた。
ワラサは一昨年に初挑戦でゲットして以来、今日が2回目。昨年は7月と10月にピークが2回あり、2桁釣果も珍しくない程の当たり年だったが、個人的にはお祭りだらけの週末ワラサ乗合はどうにも気が進まない。そもそも私の場合、車で連れて行って頂かないとできないし、もし釣れちゃった時に入るクーラーを持ってないし、何本も釣れた日には後が大変だし、釣ってから心配しろ!と怒られそうだけど、釣行前からそんな心配もあるから、なかなか出撃機会に恵まれない釣り物なのである。さて、今年は海が一ヶ月遅れていると言われているが、なかなか顔を出さなかったワラサも10月中旬になってようやく模様が出始め、船宿さんも待ち焦がれたワラサの魚影に俄然活気付いていることと思う。最近の状況は頭で1〜3本程度の無難な釣果で推移しているようだが、ワラサがダメでもイナダが好調のようで、何らかのお土産はゲットできそうだから頼もしい。今日も佐Tさんが4時50分に迎えに来てくださり、いざ三崎港へと向かった。5時40分頃に港に到着すると船長は早くも出船準備中である。

南西風がフワフワと嫌な感じだが、風向きが変わる予報だから大丈夫だろうと船長。早速、荷物を下ろして竿にリールをセット、カッパも着込んで準備万端だ。少し経ってU山さん、K牧さんが到着、6時を回って単独で予約されたお客さんも無事到着。今日のメンバー5名が全員揃ったところで、釣り座抽選である。左舷はミヨシにU山さん、胴の間に佐Tさん、艫に私。右舷はミヨシにK牧さん、艫にもう一人のお客さんという配置。皆で協力して船に荷物を積み終えると6時20分、船はどんより薄暗い港を離れ、三崎東口を出たところで協定の時刻まで微速で待機する。6時30分、エンジンの回転数を上げて、ワラサがお腹を空かせて待っている松輪瀬に急行だ。南西の風、曇り。風速の割りに潮流が逆らっているのか海は良くない。右舷から大きく飛沫が上がるのでキャビンに一時避難。剣崎を左に見ながら南東に進むとタカ寄りと沖寄りの2箇所に船団が見えるが、船長は遠くに見える沖の船団に向けているようだ。7時10分、現場に到着。ポイントが決まると早速投入のアナウンス。指示ダナは海面から大体35〜50mの間が中心。仕掛けは全員ハリス8号6mで統一だ。


朝一、瞬く間に船団ができる松輪瀬。今日はファイアデューク310Mを使用、たぶんバッチリのはず。

南西の風が半端に強く、波は1〜2m。潮色は澄み、流れはよく分からない。1投目、早くもミヨシのU山さんにヒット。そして程なく私にも。穂先がモワモワしたかと思ったらガク、ガク、ズド〜ンと絞られた。最初の抵抗は激しくワラサを思わせる突っ込み。先に取り込んだU山さんはイナダ級だったので、アレ?と思ったら、なんだ!リール巻けるしドラグも滑らない。(笑)8号だから電動でガンガン巻き上げちゃえ!と船長。そうだったのか、朝一でイナダが食っている情報があったので、先にお土産キープの作戦だったようだ。2流し目、また1投目にヒット。楽釣モードに設定してたので、電動より手巻きでゴリゴリ巻いた方が取り込みが早い。1〜1.3Kg級の太ったイナダだから途中の突っ込みもワラサの縮小版。仕掛けが太いので躊躇無く一気に抜き上げる。開始1時間、掛からないアタリもあったけど、6本のイナダをキープすることができた。その後、次第にアタリが遠のくが、ミヨシ寄りは依然好調で次から次へと竿がしなる。たまに当たっても餌だけ食い逃げされる頻度が多く、ガクンと当たるが掛からない。ハリがヒラマサ12号だからイナダにはデカ過ぎるか、針を結び換えようかとも思ったが、いきなりワラサが来たら困るし、ま〜いいか。

それが悪かったのかその後はアタリばかりでノーヒット。まったく餌取り名人のイナダであった。(笑)右舷ミヨシのK牧さんが12本、左舷ミヨシのU山さんも同じくらい?、胴の間の佐Tさんが10本、私6本、右舷艫のお客さんが4本と全員お土産を確保した9時、大きいの狙いに行くよ!と船長。剣崎寄りにしばらく走った9時10分、場所に到着するや良い反応が出ているらしい。そして再開1投目、いきなり佐Tさんの竿がズドン!これはワラサだ。走り方が全然違うぞ。沖目に走っているようなので、私もしばらく仕掛けを入れていたが、だいぶ手前に寄ってきたので、お祭りを避けるために仕掛けを回収しやり取りを見守る。流石、経験豊富な佐Tさん、危なげのないやり取りは余裕があり、見ていて安心感がある。実はいつもワラサで使用している竿をうっかり忘れてきてしまい、メジやカツオで使っている固めの竿でのヒットだが、無事船長が玉網で救い上げて取り込み成功。4.5Kg級の立派なワラサである。次は俺の番だ!と皆さん気合が入るが、今日のワラサは単発で、船上そこいら中で竿が突き刺さるような場面は訪れなかった。反応はあるようだが、食い気のある魚が単発でヒットして、他は口を使わないのかどうなのか・・・。


佐Tさんに待望のワラサがヒット。余裕のやり取りで取り込んだのは4.5Kg級。

その後、潮回りと打ち返しだけが続き、魚からのシグナルは訪れない。気温が上がりやたら暑い。上のカッパと上着を脱いで、10月も終わりというのに半袖シャツ姿で寒くない。1時間半余り何も音沙汰が無かったが、11時少し前、静寂を破ったのはまたもや佐Tさん。竿がズドン!と入った〜!今日は確か中潮で、9時過ぎが干潮だったかな?潮向きが変わったせいなのか、先程と違って今回のワラサは船下へと突っ込みを見せる。そして無事玉網に収まったのは4.2Kg級のワラサ。凄いな〜ひとりで2本独占だ!後で色々聞いたところ、食いが渋いのでコマセの出し方と誘いに一工夫あったようで、ワラサ・マダイがお得意種目だけあって流石の一言。前回、尚二郎丸から仕立船の時、私は不在だったが、船中6名で朝一に4人の竿がズドンと入り、佐Tさんは仕掛けを上げたら、その後アタリが無いままアブレてしまったらしい。今日は見事にリベンジ成功である。おめでとうございます!その数分後、右舷艫のお客さんが掛けたらしいけど、バラシてしまったようで残念。それを最後にアタリが無いまま11時30分、4号8mに換えて!と船長。最後の2時間はマダイを狙ってみようとのことだ。仕掛けを換えるついでにテンビンとビシも交換。ビシはD社のステンジェットビシL80号を初めて使ってみよう。

しばらく走ってマダイ場に到着。指示ダナは上から15〜18m。仕掛けは4号8mで統一だ。一流し目、佐Tさんに何やらヒット。マダイか?の声もあったが、上がってきたのは700g級のイシダイだった。今日は佐Tさんの独壇場か。先日、ここで3Kgのイシダイが上がった話やうちのかみさんがイシダイに目が無い話やらをしていたところに、ちょうどタイミング良くイシダイを上げるから大したもんだ。(笑)イシダイもこれくらいの大きさがあれば良いお土産。半身づつ刺身と焼き物で行けそうだ。イシダイは皮も旨いしね〜!まったくヨダレもんである。いいな〜自分も頑張らなきゃ!斯く言う私の方はと言うと、餌取り名人の入れアタリ。たぶんベラかカワハギだと思うが、アタリ分からず回収の度に丸裸やオキアミの殻が少し残ってくるだけ。水深が浅いので手返しを早めに入れ替えるが、まともなアタリは出ず仕舞い。初使用のステンジェットビシだが、思ったよりコマセの出が良い感じ。角田丸のコマセは少し小さめのMサイズだから、上部の穴を全開にすると出過ぎる感じ。調整次第でLサイズのオキアミでも問題は無いと思う。ただ、シャクった時と回収時のブレが気になるのと、扉を回して開けた時にストッパーを通り過ぎて回ってしまうことがあり、そこが難点かな。

13時少し前、再び8号6mの仕掛けにチェンジするよう指示が出た。きっとワラサが食った情報が入ったのだろう。ポイントに急行すると指示ダナ57mと少し深め。最後の一発に賭けて気合を入れるが、時間だけが過ぎて行く。ミヨシのU山さんが1.5Kg級のヒラソーダを上げて、これまた羨ましい外道だけど、タナ合ってる?(失礼)そしてそのまま願い虚しくタイムアップ。13時25分、納竿の時刻を迎えてしまったのであった。海が悪いので、全部片付け終わって皆さんがキャビンに入るまで走らないからという船長の気遣いが嬉しい。予報では昼前から雨のはずが、空は晴れて強さを増す南西風。どこが波の予想1m?まったく当てにならない天気予報だ。結局、今日の釣果は朝方のイナダ6本に終わったが、それも船長の好判断の賜物で、後からイナダ狙いに回った船は船中数本と厳しい釣果に終わった模様。大物狙いに切り替えて、一発で佐Tさんが食わしたのも見事だった。できればワラサを一発掛けてみたかったが、お土産十分で勉強にもなり、充実した釣行だったと思う。佐Tさんは明後日、また青物釣行とのことで、帰りにイナダ4本、ワラサ1本、イシダイ1枚を頂いてしまい大変恐縮でした。かみさんがイシダイを見るや「あたしのイシダイ!」と所有形で呼んだのには笑いました。

P.S.
夜にワラサとイナダを刺身で食べ比べてみましたが、ワラサは当日ということもあり、身が締まっていて、ワラサにしては少しあっさり系の脂の乗りだったかも。私はこれくらいの方が量食べられて好きです。イナダも負けじとかなり良好な脂の乗りで、ワラサには劣るものの十分満足の行く身質で、このイナダならいいわ!でした。両方とも大変美味しかったです。


本日の釣果、イナダ 6本(1〜1.3Kg)。結局は朝の1時間で上げた釣果がすべてでした。

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