城ヶ島沖のカワハギ悪潮で活性上がらず

11月5日(土)、三崎港の角田丸からカワハギに行ってきた。
今日はカワハギで予約されていた方が先にいらしたので、私も前回のリベンジ(毎回ですけど、笑)を目論んで便乗することにした。アサリは入れ食いになっても2回分は足りるほど余っているし、仕掛けや針も作り貯めしてあるので、準備の必要は何も無いお気楽釣行。今日も京急の一番の特急に乗って、三崎口駅に6時33分到着。改札を出ると船長が迎えに来てくださっていて、いつもすみません!港に着くと今日のメンバー3名が全員集合。ご挨拶をして早速船に乗り込む。釣り座は2名さんが左舷、私が右舷に入ることになった。2名のお客さんは今年から船釣りを始められた方々だそうだが、最近はカワハギの魔力にすっかり嵌ってしまったらしく、今日は竿も新調、これからが大変そうである。(笑)船上和やかなムードで準備も整ったところ、7時に出船。今日は東口のブイ回りから様子を見ようとのことで、船は低速で城ヶ島大橋を潜り、堤防の外にでるともう場所に到着。7時8分、緑ブイの沖目、水深21mからスタートである。

北東の弱風、晴れ。海上は穏やかで最高の釣り日和である。10月は4週連続の週末悪天候ですっかり合羽とお友達だったが、一昨日のタチウオ釣行といい今日といい最高の天候に恵まれ、やっぱり晴天凪は気持ちがいいのだ。でも釣れるかどうかは別問題。「凪倒れ」という言葉があるが、今日はどうだか・・・モーニングサービスも無く、たまにトラギスやベラが突付く程度で、カワハギの気配は薄い。カワハギは朝寝坊だからまだ目が覚めていないのかもしれない。今日は中潮で満潮が8時頃、その後、終了間際の14時頃まで下げる予報だ。この時間は上げ一杯で、潮の動きは特に無く、道糸が素直に立って釣りはやり易い。船長は徐々に沖にポイントをずらして様子を見るが、なかなか気配を感じられず、今日も軽くヤバイ滑り出しとなった。城ヶ島の真沖、水深40m強に船を回すと左舷ミヨシのお客さんに船中初物がヒットした。潮が緩いし、海底は外道の細かいアタリが多いので、1.5m前後の空中戦をメインに攻めていると、8時10分、やっと来ました本命のアタリ。上手いこと掛かってくれて20cm級をゲット。

いやいや一時間以上掛かっちゃったな〜!私も船長も暗黙の内に目標釣果は20枚だから(笑)、ちょっと状況が好転してくれないと厳しいペースかもしれない。その後、同じ筋でもう1枚釣れて2枚としたが、何だか潮が変になってきて釣り難い。時間的には下げに入っているはずだが、道糸があっち向いたりこっち向いたりし始めたかと思ったら、今度は上っ面が東から西に通し出すも底が動いていないか、もしくは違う方向に流れるいわゆる二枚潮。潮色は透明度が高く、仕掛けを落とすと白いオモリが10mくらいまで目視できるが、この潮向きは釣り難い。右舷は基本的に払い出しとなるが、下が動いていないので上が突っ張ってしまって、仕掛けを思い通りにコントロールできない。こりゃマズイ展開である。9時、船長は島の西側に船を回して、ちょうど城ヶ島赤灯の沖で再開。水深は40m以上の深場。真沖と比べると道糸は素直に入るが、こちらも気持ち上っ面が張り気味。動きがトロいので、さっきよりはだいぶ釣り易い。まずは地底からリサーチするが先にトラギスのアタリが出てしまい、カワハギのアタリを出すまで我慢できずにすぐ入れ替え。相変わらずトラギスの活性は高い。


城ヶ島の東沖→真沖→西沖→真沖の順で、水深は35〜45m辺りを攻めました。

様子見で1.5m前後の空中戦を始めるとこれは如何に?アタリがまったく分からず餌は丸裸。アタリ無く吸い取られるようなドロドロのアサリを着けている訳でも無いのに・・・。これはもしやと思い、もうちょっと上の方を探るとまた丸裸。これはスゲー浮いてるぞ!竿先を海面に向けた状態で道糸のマーカーで3m巻上げ、そこから竿を水平に持ち上げ、都合タナ4mに合わせるといきなりアタリ。ガッ、ガッ、少し下げるとズドドドンとヒット〜!これは間違いなくカワハギの引き。唇にガッチリ掛かって上がってきたのは20cm級。そうなんだよな〜こっちはこれくらい浮くのが珍しくないのだ。これは昔から経験していたことだけど、ここまで上でアタリが出たのは久し振りのことだ。すぐに入れ替えて4mに合わせるとまたアタリ。ところがきれいに餌だけ取られて丸裸。竿先に集中していると穂先が1、2mm震える程度のごく小さいアタリ、もしくは集中していないと見逃すくらい小さくカツン!というアタリ。これ全部カワハギのアタリだろう。私の活性はMAXに上昇するもカワハギはそれを嘲笑うかの如く冷静沈着、いつもより磨きの掛かった餌取り名人振りを発揮する。何回入れ替えても餌を丸裸にされて、居るのは分かっていながら釣果にならない。クッソ〜!

入れアタリなのはいいけど、針に掛けられるのは4、5回に1回のペース。もうちょっと食い込みの良いタナがあるかもしれないと思って探ってみると、最高位で5mまでアタリが出たが、これも掛けられず。4mでアタリが出ないときは、そのまま1.5mくらいまで下げてアタリが出たりする。カワハギも同じタナに整列して泳いでいる訳ではないし、船も同じ場所に止めている訳ではないので、浮いていると言ってもアタリが出る幅は広いのが分かる。下げ潮が南向きに流れるが、ある程度まで船を流すと気配が無くなり、潮回りでまたアタリが出始める。そんな繰り返しの中、11時で7枚。アタリは既に何十発である。まったくやれやれだ。もうちょっと食い込みが良ければ入れ食いパターンだったかもしれない。もしかして釣り方が下手クソなだけなのか、これだけやられると凹んじゃうよな〜。(笑)まさに1月31日の「kim君のカワハギ釣行記」と同じようなパターンである。予てから剥ぎ原さんが捨て糸3mの仕掛けを提案されていたことを釣りながら思い出して、これは試すのに良いチャンスだと思ったけど、ハリスを持って来なかったので実験に至らず。試していたら爆釣だったかもね〜残念無念。

そんなこんなで釣果も満足に伸びないうちに、こちらもついに二枚潮の襲来である。上っ面が少し速くなったかと思えば、底が全然動いていない。右舷は厳しい抱え込みとなり釣り難い。何時しかタナもまったく気配が無くなってしまい、地底の釣りに専念することにした。カワハギ狙いの僚船が数隻見られるが、タカ寄りから丸十丸、大鉄丸、本船の順で水深の違う筋を平行して流しているような格好だ。水深が40〜50mと深いので、早々にオモリは30号にチェンジしていたが、二枚潮で叩きや弛ませが思い通り行かないので、中オモリは少し重めの3号を装着。引っ張るに任せていたら道糸が止まらない。仕掛けを弛ませるといくらでも出て行ってしまう悪潮の中、たまに本命らしきアタリを捉えるが、合わせるポイントが作れないままサヨナラ。中オモリの感覚が全然つかめない。天気は最高だけど今日の釣りは厳し過ぎる。お昼までに地底でポツリポツリと単発で追加してちょうど10枚になったが、潮が直ってくれないと目標の20枚は相当難しい展開である。風も穏やかに気温も上がり、11月だと言うのに上着を脱ぎ捨て半袖シャツで暑くも寒くもない。爽やかなのはお天気ばかりなり。

12時10分、これも単発で11枚目。そこから1時間、「らしいアタリ」は数回認識できたが、抱え込みが速くてタイミング作れず。正面に遠投した仕掛けが手前に入り込むまでのほんの僅かな時間だけがチャンス。その一瞬でアタリが出せなければ殆ど望み薄。13時、仕掛け着底後、中オモリの感覚が無いまま激しく叩いてテンションを抜くと明確なアタリ。ブルブル言ったのでベラかもしれないと半信半疑だったが、上げてみたらカワハギの一荷。どうりで変なアタリだと思ったら2枚着いていたよ。このアタリの少ない日に一荷だもんな〜これが叩き釣りマジックなのかな?程なくもう1枚掛けて14枚としたところ、だいぶ上っ面が大人しくなってきた感じ。この潮で食いが立たなければ目標達成は無理だな〜。と気持ちは至って真剣勝負なのだが、活性が上がるのはトラギスばかり。着底後10秒持たずにトラギスが勝手に掛かってしまう。振り払っても落ちないし、勝負する前に仕方なく巻き上げ。叩こうが叩くまいが関係無しにトラギスの入れアタリ。道糸が50m以上出ているので、リールを巻く手にMAG−MAXモーターを内臓して来なかったから段々辛くなってきた。(笑)


イラの幼魚(18cmくらい)ですが、まだ顔が小さいですね。下船前にHP用の撮影。

14時、西沖に見切りを付けた船長は真沖に船を回した。潮が直っていれば食うかもしれないとの計算だ。移動して二回目の流しで一発掛け損ない。いいアタリ逃しちゃったよ〜。これは間違いなかった。右舷で良型が上がった様子で、こちらもすぐに入れ替えるが、以後、本命の気配を感じることは無かった。そして納竿の14時30分少し前、根掛かりで幹糸が切れてしまいジ・エンド。とにかく今日は難しかったの一言。潮が悪過ぎだ。海上は最高の釣り日和だったけど、全ての条件が揃って好釣!なんてなかなか上手くは行かないものである。地底あり空中戦ありで状況の変化はそれなりに的確に捉えた方だったかもしれないが、どうしても速潮、二枚潮を制すことができないし、そんな潮でカワハギの活性も上がらないから、余計に難易度の高い釣りになってしまったと思う。他のお客さんはカワハギ釣りを始めたばかりだそうだけど、5、6枚は釣られていたようで、面白い面白いと言いながら楽しそうに釣りをされていたのが印象的だった。この釣りばかりは何回やってもスカッとした結果にはならないが、それがこの釣りに嵌る所以でもあると私は思う。さて次回はどうなることか、また行きますよ〜!


本日の釣果、カワハギ 14枚(17.5〜26cm)。その他、タマガシラとサクラダイだけキープ。トラギスやベラの類は全て放流しました。

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