今季初アマダイ、ボーズ覚悟も何とか形に

11月13日(日)、腰越の多希志丸からアマダイに行ってきた。
昨日土曜日は角田丸からワラサ狙いのため佐Tさんと三崎港に向かったが、タイミング悪く未明から低気圧接近で荒れ模様。15mを超える北東強風のため出船中止となった。早朝ドライブをして家に帰ってもまだ朝。コンビニで食料を買ってしまったので、朝のテレビ番組を見ながらそれを食べてボーッ。ダラダラしていると外は日が差して風も少しは弱まってきた感じ。クッソ〜午後アジでも行くかな!とも一瞬考えたが、結局は家から一歩も出ず。午後から仕掛け作りに精を出すが、腰に堪えてしまい中途半端なところで中止。夕方にはインターネットで釣果情報をチェック。釣れていないことを願うが(笑)、これがけっこう釣れているから心中穏やかではない。日曜日はどうしようかな?タチウオも全滅しちゃったし、そろそろアマダイも釣り頃かな〜と段々気持ちがそっちに傾いてきた。アマダイなら久比里から乗りたかったんだけど、HPを見たら週末は全船カワハギとのこと。そういえばそういう時期だったよね〜。何やかんや考えながら、久々に腰越の多希志丸に行ってみることに決心した。

始発電車に乗り、腰越漁港に6時15分頃に到着。昨日は大風だったし、この時期、週末にアマダイ乗合を出している船宿が少ないので混雑は覚悟。案の定、駐車場は車の数が異様に多いし、受付の周りに釣り客がウロウロしてるので、こりゃ凄そうだ。受付で記帳するとアマダイ船は私でもう20番目。2月に来たときといい、今回といい、わざわざ混む日を選んで来ているような感じだが、考えていることは皆一緒か。受付で餌と氷を受けとって、船に向かうと親父船長が人員整理をしており、私はここ(右舷胴の間)に入るよう指示された。来てしまった以上、今さら混んでいるのは仕方が無いので、淡々と道具の準備を進めるのみ。一方のカワハギ船も来るわ来るわで凄い人数。両船とも突き出しまでズラリ。私は右舷の前から6番目、後から5番目のど真ん中で釣り座選択の余地無し。最終的には左舷13名、右舷10名の23名となったところ、定刻7時に舫が解かれ出船となった。船は低速で江ノ島の真沖に進んで、7時20分スローダウン。船の向きを変えてブレーキが掛かると開始のアナウンスとなった。


出船前。手前がアマダイ船、外側がカワハギ船でどちらも大盛況。カワハギ船にはボ2号さんのお姿も。

北東の微風で晴れ。昨日の風が嘘のように海面はベタ凪。潮色は極澄みで良好だ。最初は水深67m〜70mの駆け下がりからスタートである。1投目、しばらく誘っているとブルブルと何かがヒット。これは歓迎すべき外道のアカボラ。アカボラが食うような潮だったら期待できるかも。今日は若潮後の中潮初日で干潮が9時頃の予報だから、現在のところ下げ残りの潮が少し効いていて、流れは西から東へ。我が右舷は抱え込みになるので、仕掛けが船下に入り過ぎたら回収するか、餌に自信があれば20m程巻き上げて落とし直す。私の両隣は当船宿の常連さん。流石、慣れておられるようで、なるべくお祭りしないようお互い暗黙の内に協力し合い、混んでいる割にはなかなか釣り易くて助かった。一流し目はミヨシでトラギスサイズのアマダイを目撃したが、まともなサイズはまだ顔を出さない。8時を回ると急速に抱え込みが弱くなり、道糸は真下にストンと潮は止まり加減。8時30分、左の常連さんが30cm級の本命をゲット。たぶんこれが船中初物だろう。ハリスを2号に落として置き竿で当たったようだ。

潮が動かないので、少し高めの誘いを意識して釣るけどまともなアタリは出ない。今日は外道も食いが渋いので、海底は活性が低そうだ。アマダイ船でこの人数だから出船前からボーズは覚悟だが、この活性では『アマダイボーズ無し記録:』も今日で終わりそうだな〜とついつい弱気になってしまう。9時半頃から少し潮が動き出して来たけど上っ面だけ。それでもようやくミヨシの方で30cm〜40cmくらいのアマダイがポッツンポッツン。早いとこ1本掛けないと本当に今日はヤバそうだ。右舷ミヨシ寄りのおじいちゃん、デカいテンビンの先に太さ2mm長さ50cmくらいのクッションゴムを着けている。この混んでるのに勘弁して欲しいよな〜。空いてるなら勝手にすればいいけどね。百害あって一利無しのアマダイ釣りのクッションゴム。(愛用している人ゴメンナサイ!)見ていると底取りも甘いから案の定、お祭り台風の目である。潮が無くてこの状態だから速かったらどうなるのか。毎回、見るのも恐い状態で周りの仕掛けも一緒に回収しているのであった。(笑)これだけ人数が乗ると必ずこういう人の一人や二人は居るものだけど、ホント周りが迷惑しちゃうよね〜。

その後、たまにガンゾウビラメが掛かる程度で本命らしき触りも無かったのだが、ついに来ました10時20分。活性が悪いのであまり派手に動かさず、枝針が海底を漂うくらいのタナで待っていたらズン!と重たい押さえ込み。これは間違いないぞ。少し送り気味に飲み込ませるとダンダン!と強いアタリ。針に掛かったのを確信してから持ち上げると、これぞアマダイの三段引き。大したサイズじゃないけど確実に本命の引きだ。電動は中速で巻き上げると海中から水色に輝く影が浮上。そのまま抜き上げてヤッタぜ!ボーズ脱出だ!31cmと少々小振りだけど、ご当地のレギュラーサイズである。この海域は、このサイズの数釣りができるのが魅力のはずなんだけど、今日は型を見ただけでもラッキーである。しばらくすると船が南東に向いて流れは西向きとなり、右舷がまた抱え込みになった。潮は上っ面だけなので、少々釣り難いけど横流しになったせいか、艫寄りでも30cm台がポッツンポッツン上がり、左舷では玉網が入る場面も訪れた。私の右側のお二人さんはまだ型を見られず、段々表情に焦りの色が出始める。


船は江ノ島沖へ。外道のアタリも続かず、置き竿の人が増え始め・・・。

件のおじいちゃんだが、周囲の仕掛けとテンビンが道糸にがんじ絡めに巻き付いて上がってきたところ、電動で巻きっ放しなもんだから、ミシミシバリバリ!と嫌な音と共に穂先がV字に折れてガイドにテンビンがめり込んでるぞ!(ちょっと大袈裟かな、笑)世にも恐ろしい光景にこちらは笑いも出ない。自分で処理できないのか、取材で乗船しているカメラマンの方が気を利かしてお祭りを解いてあげて、カメラマンさん自作と思われる竿にリールをセットし直し、仕掛けまで着けておじいちゃんに手渡した。なんて優しい人なんだろう。(涙)その竿を手にしたおじいちゃん、仕掛けを投入しようと余計な道糸を巻き取ったら、テンビンまで巻き取ってしまい、穂先がグシャ!まだ投入してないじゃん!二度目の大事件発生。そのカメラマンさんは笑顔で、今度は船の貸し竿を持ってきて、またリールと仕掛けをセットしておじいちゃんに手渡した。おじいちゃんも凄いけど、このカメラマンさんはなんて凄い人なんだろうと思った。でも笑顔の中にどことない悲壮感を感じたのは気のせいではない。このおじいちゃん、その後もお祭りを連発し、仕舞いには道糸を切っていた。(辛笑)

誰か彼かが忘れた頃にアマダイを釣り上げ、ボーズ脱出者も徐々に増えてきた感じ。横流しになったせいか四隅に偏らず、胴の間まで行き渡る展開は船宿的にもお客的にもこの状況の下では結果オーライだろう。12時20分、私に2時間振りのアタリ。誘って止めていたらズンとそれらしいアタリを察知。タナが低めだったので勢いの良いアタリは出ないが、少し待っていたら何となくモタレが出たので、これはもう食っている状態だ。そのまま竿を起こして乗った〜!これは間違いなくアマダイの引き。さっきと似たようなサイズだな〜。テンビンを回収してそのまま抜き上げると32cmのアマダイだった。この状況で2本上げればもう上出来。あとはサイズだな〜と贅沢なことを考えるが、気持ち的には2本で満足である。その後は何処を見回してもガンゾウのオンパレード。よっぽど底潮が良くないんだな〜。そんな中でポツンポツンとアマダイが顔を出すんだから、きっと魚影は濃いのだろう。是非とも良い条件に当たってみたいものである。13時を回って艫寄りとミヨシ寄りで30cm台半ばのアマダイがパタパタっと上がってこれは時合か?

右隣の常連さん、バケツにアカボラやトラギスなどの外道が入っているが、自分がボーズだったらこの魚持って帰ってください!と言われてちょっと苦笑。まだ分かりませんよ!と気持ちを察しつつ変に元気付けていた13時20分、常連氏の置き竿にドンと良いアタリ。やっと来たね!これも30cm級。そして10分後、そのお隣さんにも同級がヒット。何やかんやと行き渡り続々とボーズのプレッシャーから解放。お二人さんも胸を撫で下ろし、安堵の表情を浮べた。ボーズと1本じゃ気分が全然ちがいますからね、良かったですね!と終盤に入ってのボーズ脱出を私も人事ではなく素直に祝福。パタパタっとアマダイが食ったこの少しの時間帯、これまでガンゾウばかりだったが、アカボラもパラパラと出たので、やはりアカボラとアマダイは同じ潮で食うんだな〜と妙に納得。納竿時刻の14時、船長はもう一回流すからと言って船を東側に回し直した。延長戦1投目、左の常連さんに同級のアマダイがヒット。件のおじいちゃんが2本目のアマダイを上げた時は苦笑だったが、最初のフォールで食わせた会心の1本で最後には笑顔を取り戻した。

延長戦は14時35分まで続いたが、私は10分前に餌が無くなったので、一足お先に道具を畳むことにした。結果は0〜4本で、私は31cmと32cmの2本。右舷は10名中、7、8名のお客さんがアマダイの顔を見られて、2本釣ったのが3、4名かな?竿頭はたぶん反対側の左舷大艫の常連さんだと思う。今日は人数が多かった割りに満遍なく行き渡り、私も2本釣れて、とりあえずお土産確保は成功。型は40cmくらいありそうな魚を左舷ミヨシで見たけど、だいたい30cmちょっとの中の下が主体。剣崎、富浦の大型狙いも面白いが、中型の数釣りも面白そうなので、是非とも条件の良い日に再挑戦できればと思う。最後に・・・若狭湾の小突き釣法(オモリで底を叩きショートハリスで釣る)が何時だかのつり雑誌に掲載されていたのは記憶に新しい。今日、左の常連さんが自作仕掛けで試しておられたのをきっかけに、たまたまカメラマンさんが現物を所持しておられ、これがご当地市販のハリス65cmの2本針。さすがに今日の状況では少し試したくらいで結果は出ませんでしたが、こちらのアマダイにどの程度通用するのか興味はあります。魚の絶対数と活性によると思うけど実際はどうなのかな〜。


本日の釣果、アマダイ 2本(31cm、32cm)。その他、アカボラ(ヒメコダイ)、イネゴチ、カナド、ヒメジだけキープ。ガンゾウビラメが10枚以上釣れましたが、小さいのですべて放流しました。

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