アマダイ近年最大のピンチなり

12月8日(木)、久比里の巳之助丸からアマダイに行ってきた。
今日は今季二度目のアマダイ、OKAZUさん、烏賊飯さんと一ヶ月前から日程調整を行って、本日の釣行となった。OKAZUさんは今年2月にご一緒して以来の2回目、烏賊飯さんは初挑戦とのこと、何とか全員型を見て帰りたいものである。烏賊飯さんの運転で5時に迎えに来てくださり、一行は久比里へと向かった。5時45分、船宿に到着すると我々が一番乗り。潮向きも読めないので、とりあえず左舷ミヨシにOKAZUさん、右舷ミヨシから私、烏賊飯さんの順に釣り座を確保した。16号船はミヨシの方が広々と釣り易い。6時に店が開くとお茶を頂きしばらく談笑。受付や買い物を済まして準備に取り掛かる。烏賊飯さんがKOBIさんと何やら怪しい携帯メールを交わしている。アマダイは底から3m上を泳いでる?云々と一体何を吹き込まれたんだか。(笑)釣り方を聞かれたが、そんなに上で食わしたことは無いですけどね〜と真面目に答えてしまった。私は誰かさんと違って秘密主義じゃありませんからね。(笑)京急の一番、二番の特急電車が到着する毎にお客さんがパラパラと現れて、カワハギ船は20数名と平日とは思えない盛況振り。急遽、17号船も出動で二杯出しとなった。タチウオ船とアオリイカ船が3名程度、我がアマダイ船はお二人が見えて右舷3名、左舷2名の5名。7時43分、少し早めに出船となった。久里浜港でスパンカを上げると船は波立つ海面を南東方向に徐行。どうやら今日は千葉県側が舞台になりそうだ。


いざ場所へまっしぐら。いつものアマダイ道具、ファイアバロン30−240&1000H。

8時40分、浮島を少し通り過ぎた岩井沖でスローダウン。船首を北向きに回すと早速開始の合図が出た。北北東の風やや強く晴れ。海上は白波が立ち、少しチャプチャプしているが、この季節にしてはまずまずだろう。潮色は澄み、最初は水深80mからの流しとなった。開始1投目、左舷大艫で玉網が入り、40cmくらいのアマダイが上がったようだ。今日は小潮の初日で満潮が11頃の予報。この時間、上げ方向に流れは良好、何となく食いそうな気がするが、釣れるのは姫さん、寅さん、笹野さんだけ。二流し目、お約束のヒメの猛攻が始まった。25cmを超える巨大なヒメが着底と同時にブルブルと一回も誘いができない。予備で持参したアオイソを着けてもまったく変わらぬ入れ食い。仕掛けに光り物は着けていないが、魚の目で見ればアオイソ自体が光り物なのかもしれない。誘いを地味にしても全く変わらず、当たったらすぐ入れ替えるしか対応のしようが無い。9時10分、烏賊飯さんと話をしていたら烏賊飯さんの竿に良いアタリが出ているのにご本人ピンと来ていない様子。そのアタリ本物っぽいよ!と伝えるが、ヒメだと思ったらしく、キーパーに竿を掛けたまま電動のスイッチON。上がってきたのはアマダイとヒメの一荷。ほら〜!25cm級の小型だから無理もないけど、本命は本命だからね!(笑)ヒメの猛攻は徐々に沈静化し、右舷突っ込みで浮島の南西側から浮島に向けて流れるものの、上っ面ばかりで底潮が動かなくなってしまった。

船は80〜90m立ちを大流しして潮回りというパターンで釣り続ける。たまに船中アカボラがパラパラっと釣れて、いよいよ時合か?と思わせられるが、本命からのシグナルは遠い。烏賊飯さんが20cm級のアカボラを釣ったので、いいな〜と思って見ていたら、迷う間もなく海にポイ。カモメも美味しいのを知っているらしく、5羽くらいが一斉に群がって取り合いである。それアカボラだよ!と伝えたが後の祭り。OKAZUさんが準本命とも言えるカイワリを1枚上げた後、今度は玉網を頼まれたので、いよいよ本命ヒットかと思ったら、今度はカイワリの一荷だった。1枚は25cmくらいの良型である。この魚も美味しいから良いお土産である。いいな〜!11時、そろそろ潮止まりなのか上っ面の動きも鈍くなくなってきた。あ〜あっと、外道も食わなくなっちゃったよ。そんな状況下、右舷大艫のお客さんが1本、これも30cmあるかどうかの悩ましいサイズだがボーズ脱出。今日は型がどうこう言っていられない展開だから、まずは1本釣れれば良しであろう。12時、烏賊飯さんが、これも可愛いサイズだがアマダイを追釣して2本目。またキーパーに掛けたまま巻いてたような気が・・・。(笑)午後に入っても型を見ていないのはいよいよ左右ミヨシの二人だけとなった。一発大物を狙って極太アオイソの房掛けもやってみたが、ブルブルゴツゴツ、ベラとトラギスの餌食。たまにアマダイも居るみたいだけど、どう考えても食い気があるとは思えないこの状況、いったい打開策はあるのだろうか?


午後に入り、まだ型見てないのは左右ミヨシの二人だけ。北側に浮島を臨む岩井沖、水深80〜90m。

ここ3年くらい、回数にして10回ちょっとかな?アマダイ釣りでボーズ食らったことがないんだけど、今日こそヤバイ雰囲気がムンムンと漂ってきた。(笑)前回ボーズだったのが、確か2002年の11月頃だったような気がする。あの時は混雑の胴の間で潮動かずと言う釣れる方が奇跡というパターンだが今日は違うはず。ヤバイと思うことは多々あっても終わってみれば2本は上げている昨今だが、流石に今日はダメかも・・・。しかし、この釣りも微妙な釣り。基本的には潮先有利のはずだけど、乗船者が少ないときは必ずしもそうではない。今日のように上っ面が右舷突っ込みのミヨシ潮先でも、底が全然動いていないから、船の前後動の関係で艫が良かったり、完全な潮尻でいきなりドカーンと大型が上がったりするから、船上の勝手な想像と理屈だけでは片付けられない何かがある。今まで何度か同船者が上げた大物を見てきたけど、こういう時にあんなのがドスンと食わないものかね〜。食え〜!50cmオーバー!妄想を膨らませるのは勝手だが、現実は厳しかった。2本針のオキアミがまったく乱れもせずに90mの海底から回収された日には悲しいものがある。何時しか風は止んで、海上はベタ凪、相変わらず底潮が動かずまったりムードの船上、ここがこれだけ食わないと富浦や剣崎も気になるが、こういう日は何処も一緒かな?船長の判断だからつべこべ言っても仕方ない。13時40分、ついにOKAZUさんに待望のアマダイがヒット。27cmの小型だが、1本は1本、これも本命には違いない。ついに一人取り残されてしまったではないか、だんだん泣きが入ってきたぞ〜。

何事も無いまま時間だけが過ぎ、そろそろボーズの言い訳を考え始めていた14時20分、大きく誘ってからタナ1mで張ったままフォールさせたらダンダン!と穂先を叩かれ、今日初めての魚信に緊張が走った。潮が動かない分、餌自体が動きそうな極太アオイソを1本チョン掛けでやっていた。アオイソで当てたのは初めてだったので、食い込み方が良く分からない。張り過ぎず緩め過ぎず、飲み込ませるつもりで慎重に食わせ、タイミングを十分見計らって胴に乗せた。これは最初のアタリからして間違いなく本命。(イラじゃなきゃね、笑)サイズは大したこと無いが、今日の状況だから大事にやろう。中速で巻き上げ、ビシを回収すると青白い影。ヨッシャ!無事取り込み成功。後で測ったらジャスト30cmのアマダイだった。やっと来たよ〜これで今日もボウズを逃れたぞ。なんだか最近は釣りを楽しむよりボーズを逃れるためにアマダイをやっているようで、本末転倒な状況かもしれないが(笑)、終盤に来てこの1本は大きい。型は不満だけど、ボーズと1本では気分は大違いだ。振り向けばOKAZUさんも本命ヒットだったが、これまた23cmのミニサイズと来た。アマダイはリリースできないので、もちろんキープで良いと思うが、ご本人も素直に喜べず苦笑である。烏賊飯さんも外道のアタリが急に良くなったと言っていたが、確かに再投入するとすぐにヒメやアカボラが口を使う状況。これまでと特に変化を感じないが、何が変わったのだろうか?たまたま居る場所を通過しただけなのか?謎である。

ちょっと魚っ気が出てきたので、すぐにもう1本釣れるかと思って真剣にやっていたら14時35分、随分早めに納竿の合図となってしまった。まったく危ないところだぜ、残り15分の滑り込みセーフだった。最後にお情けで1本食ってくれたけど、今日はどっと疲れましたよ、まったくも〜。(笑)アマダイは朝一の40cm以外、船中みんな小型〜中の小。潮が悪いと良型が口を使わないのは色々な釣りで共通して言えることかもしれないけど、今日は満を持しての平日釣行、そして凪が良かっただけに非常に残念な結果だった。全体としては5名で1〜2本の船中8本。全員型を見ることが難しいアマダイ釣りとは言っても、乗船者はこの人数だし、小型中心の低調な成績と言わざるを得ないだろう。外道も少なめで、アカボラは10cmくらいのチビまでバケツに入れ、カナドも極小、そんなのキープしてようやく少し彩りが出たかどうか。20リットルクーラーの底はスケスケで、アマダイ釣りとしては寂しい限り。OKAZUさんにカイワリを1枚頂いてしまい大変恐縮である。クーラーの中で一際存在感がありましたよ。アマダイ、カイワリ、アカボラで刺し盛りにして頂きますね!もう一船が岩井沖で見えていたのが途中居なくなったので、どこ行ったかな?と思ったら、富浦沖に移動して最大50cmを頭に大型が何本か出たらしい。あくまでも結果論ですけどね。OKAZUさん、烏賊飯さん、今日はお疲れ様でした。また時期を見計らってリベンジやりましょう!


アマダイ 1本(ジャスト30cm)、その他、レンコダイ(キダイ)、アカボラ(ヒメコダイ)、カナド、ヒメジ。ヒメ、トラギス類は多数釣れましたが放流しました。

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