城ヶ島沖のマルイカ、また修行の一日

2月12日(日)、三崎港の角田丸からマルイカに行ってきた。
この時期恒例の深場のマルイカの調子が上がってきたようで、気になって仕方がなかったのだが、運良く963さんにお付き合い頂けることになり、今季初のマルイカ釣行が確定。先週はどこの船もなかなかの好成績で、パッとしなかった去年に比べると模様が良いのでは?という声も聞かれる。そんな中、本日お世話になる角田丸でも数日前、現役の漁師さんを数名乗せ、短時間の漁ながら一般の遊漁船では考えられないような驚異的な釣果を記録したそうだ。自分自身を振り返れば、最近は条件になかなか恵まれず、納得の行く釣りができていないし、ことマルイカに関しても、釣行回数が少ない故に模様の良い日に遭遇できない状況が続いている。この手の釣りも獲物との対話が少ないと経験値も上がらないし、腕も上がらないのである。そろそろ何かアクションを加えれば何かレスポンスが得られるようなアタリが多く、攻撃的で白熱した釣りを期待したいところだ。そして、烏賊のやる気があって、多少でも手が合えば、それなりの釣果も付いてくるはずだろう。

5時40分、963さんが迎えに来て下さり、いざ三崎港へと向かった。途中、買い物を済ませて6時40分には港に到着。今日の乗客は我々2名だけとのこと。早速、荷物を降ろし、オモテの右に私、左に963さんという形で準備を開始した。ジャスト7時に出船。陸にいる時から変な風が吹いていたので、一抹の不安があったのだが、三崎の西口から沖に出ると予想外に北東風が強く海が悪い。7時15分、城ヶ島西沖に到着すると、既に5、6隻の僚船が操業態勢。船長は反応を探しながら船を回すこと7時20分、ビタっと停止させて投入のアナウンス。北東の風が13、4mと強い。風裏にも関わらず波が1.5m前後はあり、強風に竿が煽られて釣り難い。空は曇り、潮色は薄濁り。最初は水深79mからの流し。潮流はよく分からないが、船長の巧みな操船で道糸が真っ直ぐに立つ。一流し目はアタリ出ず、早々に潮回り。二流し目、963さんに初物がヒット。マルとムギの一荷だ。型出ましたよ!と船長のアナウンスに気合が入る。すると私の竿にも重さの変化が伝わり、巻きに入った途端すっぽ抜け。烏賊のやる気はありそうだ。今日はいいかもよ〜!

構わずそのまま誘い続けると再び重みが乗った。半信半疑ではあるが確かな生体反応。大事に巻き上げると上針に1杯、その2つ下の角にもう1杯の2点掛け。仕掛けの回収中に下の1杯が外れてしまったが、とりあえず早めに本命とご対面である。今日は今まで試そうと思ってなかなかできなかった直結仕掛けを使用している。このところ四十肩で右腕が上がらないので、回収時の負担を減らすために角間を120cmと少し短めにした四十肩仕様の直結6本角である。(笑)前日、烏賊名人の店員M君に相談し、角はガス糸巻きの鉛角とチビイカ7の混合、中オモリも場合によって有効らしいが、今は着けていない。少し底を切ってから激しく叩きを入れ、止めたところでアタリが欲しいが、海が悪くてよく分からず、聞き合わせで乗りが伝わる。もしくはオモリを底に着けて、少し弛ませ気味にしてからの誘い上げも有効で、ほとんど入れアタリ状態なのだが、この波のせいで乗せ損なったり、巻き上げ中のバラシ多発で大苦戦。アタリがすぐに出る状況の中、仕掛けを交換するのも時間のロスだし参ったな〜、海が悪いとやはり直結は難しい。改めて経験不足を実感した次第である。


こんな予報じゃなかったはずなのに〜!僚船もグルグル動きっ放しで苦戦模様。

乗せても乗せても巻き上げ中に外れてしまう。回収すると6本の角すべてに墨が着いて上がってきたりで地団太の連続である。汚れた角を歯ブラシで掃除してから再投入する。今度は同時に3杯くらい乗って重かったけど、途中で1杯が外れ、海面に2杯。取り込みで下の1杯落とすというパターンをやらかす次第。あ〜あ、もったいない。本当に邪魔な波と風である。そんなこんなでアタリが出始めてから30分経過した8時で釣果はやっと3杯。(泣)数えてないけど、バラシや掛け損ないは20発以上あったような気がする。まったく上手く行かないものである。気が付けば誘えども誘えども生体反応が出ないよ〜。これは明らかに様子がおかしい。早くも乗り渋りタイムに突入してしまったようである。乗らない時間帯でも船長はマメに船を回し、反応の高さなどを逐次アナウンスして下さるので本当に有り難い。話によると魚探にはしっかり反応が出ているようで、むしろ朝一の乗りが良かった時間帯より反応が纏まっているらしいから、烏賊の気持ちはいつも分からない。

聞いた話だが、マルイカは夜間に活性が上がり、湾内の浅場まで入り、水面近くまで浮いて餌を漁るらしい。だから釣りの対象となる日中は基本的には活性が低いそうだ。烏賊はみんなそうなのかもしれないけど、反応が出ているにも関わらず、何が気に入らないのか、ちょっかいも出さないんだから困っちゃうよね。もしかしてこのまま終わるわけ無いだろうな〜と不安がよぎり始める。今日は大潮の2日目で干潮が10時半頃だったと思うので、後半の上げ潮で状況が変わってくれることに期待したい。10時過ぎに963さんにアタリ。同時に私にもアタリが出たが、これも上手く引っ掛からずで、もう掛け方が全然分からない。このタイミングで963さんが2杯上げられたので、もしかしたらこの時間、ブランコ仕掛けの方が優勢なのかな?と、思い切ってブランコ仕掛けを取り出してみた。しかし結果はそう簡単には出ないもので、空誘いの連続。どうにもこうにも生体反応に在りつけない。風は徐々に沈静化し、沖から1mくらいのウネリがあるものの、海面はだいぶ平らになってきた。こういう状態でアタリがバンバン出てくれれば釣り易いんだけどな〜。

12時少し前、963さんが久しぶりに1杯追加。私も5本角のブランコ仕掛けでしばらくやってみたが、一回お触りがあったのみで釣果無し。お昼を回ると風はすっかり止んでベタ凪状態である。ところが不穏な雲が接近してきた途端、パシパシパシっと霙がカッパを叩く。スーッと風が抜けたかと思ったらまたすぐに止んでみたり、船が西を向いたり東を向いたり落ち着かず、だいぶ大気が不安定になっているようだ。すると今度は雪が舞い落ちてきた。何じゃこりゃ?寒さはそんなに感じないけど、今日は変な天気になってしまった。天気予報では冬型も緩み風穏やかな晴れって言ってなかったっけ?12時30分、どうせ乗らないんならと練習の意味もあり、再び直結仕掛けに戻した。しかし現実は甘くない。状況変化に期待するも、そのまま刻々と時間だけが過ぎていくのみ。上げ潮に入ってから海面が黒っぽい濁り潮に覆われてきた。この潮色は経験から言って何をやっても厳しい潮なのだ。今日は僚船もグルグル回ってばかり。こういう日はどの船も苦戦しているに違いない。時間も押し迫った14時20分、ラスト10分、頑張ってください!と船長のアナウンス。すると私に久々のアタリが到来。

ズンズンと引っ張られたので、少し溜め気味にしてグッとアワセを入れてやったら引っ掛かった。でも頼りない引きだな〜。コレ相当ちっちゃそうだよ。ところが半分以上巻き上げたところで動きが無くなりもしかして?案の定、仕掛けを手繰ると何も着いていないし、ガビ〜ン!最後の最後まで絵にも形にもならず。活性が低いから抱き付きが悪いのもあるだろうけど、こういう日は一体どうやったら船上に取り込めるんでしょうね〜やれやれ。(苦笑)悔しいので最後にもう一回道具を下ろさせて頂いたが、何も無いまま14時30分、本日の釣りは納竿となってしまった。結果、963さんがムギイカ1杯を含む6杯、私が3杯でコレってマイアベレージ?(爆)今日は963さんに釣果を頂いてしまい、辛うじて今晩のおかずは確保できた次第である。963さん、ありがとうございました!しかしま〜、良い条件に当たらない最近の釣行だが、マルイカもこれだけ乗らないと釣り方が分からなくなる一方だ。本日唯一の収穫は朝の30分、初の直結仕掛けでバンバン当たったこと。でも烏賊が船に上がらなきゃしょうが無いよね。と言うことで、帰りの車中、963さんとリベンジを誓い合った苦い一日、一応、経験値はプラス1かな。


本日の釣果、マルイカ 3杯(胴長11.5〜18.5cm)、写真は963さんに頂いた烏賊も合流。毎回、こんなですね。(笑)

【船宿HPコメント】
2月12日(日) 貸切船(マルイカ)に出船しました。
釣果:マルイカ 24〜28cm 3〜6杯、ポイント・海況:諸磯〜城ケ島沖70〜85m、水温:11.2度、潮色:濁り、波:1.0m
今日は真冬に逆戻りの寒〜い一日でしたね〜!朝は北風もやや強く時折、雪もパラパラと落ちてきて皆さん手がかじかんで大変でしたよ、マルイカの反応はあるんですが今日は「イカ」の機嫌が悪いせいかなかなか手を伸ばしてくれず大苦戦でした、これから本格的なシーズンを迎えるので、今日ご乗船のお客様またリベンジしましょうね!

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