洲崎沖のヤリイカ小型主体もポツポツ

3月26日(日)、長井漆山港の昇丸からヤリイカに行ってきた。
ヤリイカ釣りは去年の2月下旬に出撃して以来、今回が2回目とほぼ初心者の私。酷かった日というのは記憶に残るもので、前回は洲崎沖で北北東の強風下、旋回すると投入器はぶっ倒れるわ、反対の舷のクーラーや荷物がすっ飛んでくるわの大シケ&サバの猛攻で仕掛けが降りないダブル攻撃。しかも憎きサバどもが2本も3本も角が見えないほど飲み込んでしまい手返しもヘッタクリも無い。大揺れの船上、ハサミでサバを解剖し、角を摘出すると血と脂で手も仕掛けもドロドロ&ハリスヨレヨレ。あの時ほどサバを憎いと思ったことはないだろう。やっと底まで降りると潮ぶっ飛びで200m以上道糸が出てしまい、一回の底取りで水深が30m以上変わることもあり、まごまごしていると根掛かりで仕掛けがパー。訳の分からない釣りで、結局、唯一乗せた獲物もウネリでバラシ。こんなんじゃ釣れね〜よ!と早々に戦意喪失。2時間ほどで諸磯沖に戻り、今度はマルイカを狙ったけど、これまた泣かず飛ばずの悪夢のような一日だった。


早朝の漆山港、ここは無風ベタ凪だけど・・・。佐Tさんと準備中。

今日は高気圧の裏に入り、日本海側に前線を伴った低気圧があるので、南西風は免れないであろう。朝、起きてチェックすると風は弱かったが、あちらはいつも別世界、今日はまともに釣りをさせてもらえるだろうか、一日持てばいいけど・・・。4時50分、今日も佐Tさんが迎えに来てくださり、いざ現場へ急行。5時30分に港に到着すると我々が一番乗り。暇なのでやおら準備に取り掛かり、メンバーの到着を待つ。6時を回り、S野さん、岡Bさん、店員M君、Y子ちゃん、マスターと今日のメンバー7名が揃い、女将さんの案内で、最近、就航したばかりの新造船に乗り込んだ。右舷ミヨシから佐Tさん、岡Bさん、私の順で入り、他4名が左舷に入った。6時30分、息子船長の操舵で出船。船長はマルイカだと思っていたらしいが、ヤリイカだよ!(笑)ってことで何だか呑気な出船となった。未明まで降っていた雨もすっかり止んで、曇天ベタ凪の海を南下するが、城ヶ島を越えた辺りから少々ウネリが入り始める。向こうもこの程度なら良いのだが・・・。


竿はファイアバロン120−210を使用。今日はマイ投入器も持参。

7時30分、向かい風で航程1時間、洲崎沖に到着。船長はしばらく旋回しながらヤリイカの反応を探すと7時40分、ブルブルンとブレーキを掛けて投入のアナウンス。南西の風で晴れ。潮色は澄み。風速の割りに潮が逆方向のため、1.5m前後のウネリがあり、とても良い海況とは言えない。最初は水深110mからの流しだったが空振り。次の流しは130m前後。この後、110〜180mの範囲で、だいたい130〜160m中心の釣りとなる。この時間はミヨシ突っ込み、ヤリイカのご機嫌はイマイチ冴えない様子で、佐Tさんがしょっちゅう乗せているようだが、上げて来る途中で居なくなってしまう。私は乗りが上手く取れずに?状態だったが、開始50分後の2点掛けでようやくご対面。と言うのも朝のヤリイカはマルイカに毛が生えたくらいの可愛らしいサイズで、おまけに乗りが弱々しく、この水深だと1杯着いても乗ってるかどうかがチョー微妙。穂先に動きが出ないので、微かな重さの変化やシャクった後の穂先の返り具合で判断しなければならず、初心者には2杯乗ってやっと確信が持てるような状態である。


さあ釣り開始。そして開始50分後、2杯掛けでやっと初物ゲット。

ちなみに今日の仕掛けは幹糸5号7本角のブランコ。間隔は上から下までオール120cm。枝素は3号11cmの標準仕様。角はヤマシタのタマゴ針とカラフル針をメインに11cmのシングルカンナを適当に配色。ほぼ同じ仕様のブランコ仕掛け3組+予備で角にハリスを結んだものを何本か用意。その他、サバが多かったら使う予定で直結7本角を2組作成。こちらは幹糸6号、枝間は全て150cmとこれまた標準仕様。オモリは120号で統一である。今日は海が悪いので、サバが出ない限りはブランコで攻めてみたいと思う。その後、半信半疑で巻き上げたら途中で居なくなったり、辛うじて1杯着いてきたりで、10時を回ってようやく5杯。左舷のY子ちゃんにアタシと同じじゃん!てからかわれるが、右舷3名はみなさん似たり寄ったりの状況。左舷の店員M君は流石に慣れているだけあって、この時点で既にツ抜けを達成し、バケツの中はだいぶ賑やかである。反対の舷で細かいところまでは見えないけど、やっぱり上手だよな〜。

とにかくサイズが可愛いので、単独反応だと乗りを取るのが難しい。そこで店員M君に何か良い方法は無いか尋ねてみたが、それは慣れるしかないと当たり前のお言葉。そりゃそうだ。伊達に授業料払っている訳ではないのだ。そんな店員M君も流石にこの海では直結は厳しいと見て、ブランコに変更した模様。今日は若潮後の中潮初日で干潮が9時過ぎ、その後、上げ潮に変わる予報。止まっていた潮が11時頃から明らかに上げに変わった。流れが南から入ってきて風が南西なので、右舷突っ込みの艫流しとなった。逆潮が直って幾分釣り易く感じ始めた11時20分、状況は一変。左舷で歓声が上がったかと思うと、店員M君が5点掛け。その後、我が右舷も立て続けに全員に乗りが到来。入れる度に2杯、4杯、1杯。潮回りして3杯、2杯、1杯という感じで、久々に体感する乗り乗りタイム。1、2杯で取り込んでも他の2本に墨や足だけ着いてきたり、船が下がった瞬間、水面で取りこぼしたり、いささかバラシは多いが、数も型も上向き。

こういう時は手返しを迅速に一度に多点掛けすれば数が伸ばせる訳だが、そこが素人の何とやら、慌てるとカンナを指に刺して流血したりはいつものことである。活性が上がってくると着底後にタイミングを遅らせて底を切るだけで既に何杯か乗っていたり、オモリを浮かして激しく叩いてゆっくり聞き合わせるとグングンと反応も速く、その辺りの釣り方はヤリイカもマルイカも性格は似ているようだ。ただヤリイカの方が簡単に角に乗ってくるし、数も着くみたいなので、比較的性格が素直かとも思えるが、もしかしたら水深が深いので、ちょっとした触りや乗らないアタリを自分が分からないだけなのかもしれない。周りを見ると浦安、葛西橋、川崎、鶴見、大津、久里浜の船が何処からとも無く集まってきて、いきなり船数が2、3倍に膨れ上がった。船団の左後から入れて右に抜けるまでの比較的大流しで乗るパターンだが、船が多過ぎて潮回り後に良い場所に着けられず、1時間も持たずにペースダウン。


後半は船数多く。最後の流しでS野さんのイカダイ狙いに何かヒットしたが・・・。

お昼を回ると船を止める場所が見つからず15分くらいグルグル旋回したりと更に雲行きが怪しくなり、空振りの流しも出始めたが、ブッ込みで乗れば顔は見られる状況。13時を回って風はビュービュー波も一段と高くなり、いよいよこれが最後の流しとの連絡。その時、左舷艫のS野さんのイカダイ狙いに何かヒット。このとき右舷はトリプルヒットだったので、見物に行けなかったけど、結果はなんとサメだったらしい。ヤリイカの泳がせで運が良ければ大型のマダイやメダイが食うのだが残念でした!最後の流しで3杯追加できて26杯になったところ、13時20分、やればまだまだ乗りそうな雰囲気だったが、惜しみつつも納竿時刻を迎えてしまい少し残念。竿頭は流石の店員M君で40杯。本人曰く掛けてる回数はみんなと大して変わらないけど、4点掛けが5回くらいあったからね〜とのこと。流石、慣れているだけあってお見事の一言。その他の皆さまもそこそこお土産にはなったようで何よりである。


小型が多いけど、これが旨いんです。南西風強まり、帰りはけっこうな荒れ模様。

まともにヤリイカを釣ったのは今回が初めてだったが、サバにも邪魔されず、数はそこそこ獲れたし、釣技的には大いに得るものがあった。最近、丸烏賊様には嫌われっ放しだったけど、烏賊様系全般に嫌われているようではなくとりあえずホッとした次第。誘ってズン!と確かな重量が伝わってくれれば迷いもしないのだが、今日のサイズだと半信半疑で、もしかしたら乗っているのにまあいいか!って下ろしてしまったことがあったと思う。慣れないが故にアタリを損していたのは間違いない。でも毎秒1mで巻き上げたとして、だいたい一回の巻上げで2、3分。ずっと手持ちで上げて空だったらって思うと確信が持てないと上げる気がしないのが事実。もうちょっと型がデカかったらと思うけどそれは仕方あるまい。深場の小型は美味しいから食べる方が楽しみである。この週末は丸烏賊様のご機嫌もなかなかのようで、私がやらないときに限ってそんなものでしょう。そのうち炸裂してやる〜!(笑)ご乗船の皆さま、本日はお疲れ様でした。またの機会に是非よろしくお願いしま〜す!


本日の釣果・・・ヤリイカ 26杯(胴長18〜24cm)でした。


お土産に頂いた生ワカメを湯がいて、ヤリイカのお刺身と一緒に。こりゃ超マイウ〜!

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