苦戦覚悟のカワハギ調査隊に出陣

7月22日(土)、三崎港の角田丸からカワハギに行ってきた。
今週は一足早く夏休みを頂いていたが、梅雨の戻りで平日はずっと雨模様。釣りのモチベーションも上がらず、この休みは完全に裏目に出たな。(笑)まあそれはそれで普段できない作業・・・竹の手入れや整理など地味ながら忙しい毎日ではあった。実は竹がちょっとヤバイことになっていて・・・とい言うのは、いつだかに持ち帰った竹に害虫が付いていたようで、その束を火入れをサボって乾燥だけさせて、他の束と一緒に保存しておいたら正常な竹に感染してしまった模様。こりゃマズイ!ということで、束を全部解いて1本1本チェック。やられているかどうか見ても分からない場合があるので、できるだけ火を入れ直すことにした。虫が喰っていれば火を入れるとすぐに分かるし、もし虫が付いていても焼け死ぬので、極上品を救うためにもこうなったらやるしかない。なんやかんや300本余りの丸節竹、布袋竹、孟宗竹、矢竹など全部見たらまる3日も掛かった。で、数がそんなにあってもどうせ竿にならないので、整理を兼ねてあまり良くない竹は思い切って廃棄したり、ちょっともったいない竹は和竿作りを始めたS大さんにプレゼントしようと思い束にまとめた。

さて、角田船長によると8月からカワハギ乗合を始めるとのこと。今日も特に予定は入れていなかったのだが、何かやらせて頂こうと船長に相談し、一足早くカワハギ調査隊として出撃してみることになった。それならばということで、前日は午後からアサリ調達のため、久し振りに外の空気を吸いに重い腰を上げることにした。あまりのんびりしていると品切れになりそうなので、確実に手に入りそうな蒲田まで直行。蒲田駅界隈ではアサリを売っている魚屋さんなどが7、8箇所あるのだが、この時期のアサリは身入りが良いので、粒の大きいものは避けたい。何軒か見て回ると大き過ぎるか小さ過ぎるかでちょうど良い粒が見つからない。結局、ちょっと小さ過ぎるが、150gで99円のパックがあったので12個購入することにした。帰りに横浜に寄って東急ハンズであれこれ物色していたところ携帯電話に着信。なんとOKAZUさんから連絡で、カワハギ調査隊に参戦頂けることになった。これは心強い!この雨続きに暗い天気、濁り潮情報&先週のK山さん人生二度目の”ボ”情報も追い討ちを掛け、苦戦覚悟と言うか自虐的釣行にもなり兼ねない今回のカワハギ調査隊、みんなで撃沈すれば怖くない!帰宅したら17時を回ってしまい、飲む前に急いでアサリ剥きである。

5時45分、OKAZUさんが迎えに来てくださり、いざ三崎港へと向った。7時前に港に到着すると先客が1名。船長はちょうど電車のお客さんを迎えに行っているところだった。7時10分、本日のメンバー4名が揃い、準備も整った7時20分、出船となった。釣り座は左舷ミヨシから私、そして某船宿で上乗りをしていたと言うT田さん。右舷ミヨシにOKAZUさん、艫にO沢さん。今日は角田船長も久し振りのカワハギ、この時期は狙っている船も少ないため、東京湾側〜相模湾側まで幅広くリサーチしてみようとのこと。船長の頭には既にプランが出来上がっているようである。7時50分、剣崎灯台南東側の水深25m前後から開始となった。出船間際まで残っていた霧雨はほぼ上がり、どんより霞んだ海上。風は北東の微風だが、沖から周波の長いウネリが入って来る。毎週毎週、変なウネリで嫌な海ばかりだな〜。潮周りは中潮の3日目で干潮が9時頃の予報。現在、上っかわだけ下げ潮が速く、底が全然動いていない。ウネリも手伝って道糸が突っ張ってしまい操作がままならない。潮色はカワハギには最悪の茶濁り。三崎港を出たところに比べるとこちらの方が断然濁りが濃い。開始2投目、細かいアタリが出たがトラギスの類だろう。20分ほど流し、気配無しと見るや徐々にモグラ叩きの開始である。


いざ出陣。霧雨煙る剣崎沖。カワハギには最悪の茶濁り&ウネリがあって厳しいスタート。

船長はフットワーク軽く毘沙門沖〜宮川湾の沖。ここも気配無し。そして三崎東口の緑ブイ周り。ここいら辺一帯はシロギス狙いの時に外道でカワハギがガツガツ当たってくる場所だが、今日は留守なのかアサリに興味が無いのか・・・。これまで幾度かカワハギで攻めているが、不思議とシロギス釣りの時のようにカワハギが食ってこないのには何か理由があるのか?ここは天秤アオイソの場所なのかな?まったく不思議でならない。9時を回り城ヶ島東の白灯沖、やはり水深30m前後。ここは正月にOKAZUさんが34cmの特大を上げたポイントに程近い場所。船長は筋をずらしながら何度か潮回りすると、さすが本命場所だ。9時25分、左舷、私のお隣さんがカワハギ初心者とのことだったが、見事、船中初物をゲットである。確かに怪しい触りは感じたが針掛かりさせられる明確な食い込みに持ち込めない。たぶんカワハギだろうが活性が低い。潮は東から西にやはり上っかわだけで下が着いて来ない。若干ウネリも高く、微妙なアタリに船が持ち上がってしまうので、リールのクラッチはフリーにしてサミングでコントロール。9時50分、今度はOKAZUさんにアタリ。少々小型でご本人苦笑だったが無事ボーズ脱出である。もうすぐ10時か、これまでの釣果はタマガシラ1尾。そろそろ型見ないと焦りが出てくる時間だぞ〜。


三崎西口沖、こちらは潮色いくらか良く期待。風も無いのにウネリが高く釣り難い海。

カワハギ釣り自体が個人的には今年3回目だし、5月に久比里から出船したものの角田丸では正月以来の出船、他に乗合船を出している船宿も無いので、ポイントや水深など傾向も分からない。船長もまめに船を回し直し、深場で40m前後、浅いところで15m前後まで気配がある場所を探索である。目標はとりあえずツ抜けと言いたいが、まず型を見なければ始まらない。しかし、この潮色、流れ、ウネリと条件は予想以上に厳しい。徐々に西寄りに船を進め、城ヶ島中腹を探って反応無しと見るや一気に相模湾側は三崎西口へと移動。走行中、城ヶ島西を回った頃から潮色の変化に気付く。ん?ちょっといいんじゃない?東側のような茶濁りは無く、海面は青みかかった薄濁り。船長にジェスチャーで潮色いいよ!と言うとOKサイン。何だか食いそうな予感がするけど果たしてどう出るか・・・。10時を回って『かまね』の緑ブイの沖側、水深28mから徐々に上がる流し。10時30分、今日初めての本格的なアタリに上手く手が合い、これはカワハギと確信。抜き上げたのは20cm強で私もボーズ脱出でホッ。その後、餌の取られ方も気配濃厚でいよいよ本番か!掛け損ないを挟んで11時までの30分で4枚ゲット。どれも地底で叩きを入れて待ちを長めに少し弛ませるような釣り方で明確なアタリが出た。

何度か流し換えるも気配が無い場所はまったっく餌も取られない。たぶん居るには居るけどかなりピンポイントなのかもしれない。移動直後のような頻繁な気配は無くなってしまい、1枚追加で5枚にしたところ、お昼前になって諸磯沖に移動である。ここもすぐに生体反応が出るが、ベラが多いようで最初の触りの識別が難しい。と言うのも今日初めて中層(オモリを1〜2m浮かせたくらい)でアタリがよく出るようになり、流しの途中、良い場所に入ると上で入れアタリになる。このアタリが全部カワハギだったら興奮モノなんだけど、実際はベラも多いようで、掛かるのはベラ、バレるのがカワハギっぽく少しイライラ。ようやく中層で本命を掛けて、お昼で6枚。その後も上で当たったり下で当たったり、船が通過する場所によってアタリの出方が変わるので、常に上を探ったり下を探ったり、13時までの間に上で1枚、下で1枚を追加し8枚。他、ベラが多数釣れたが、確実にカワハギと分かるアタリを2回バラシ、掛け損ないも数回。こちら西側も上げ潮で徐々に色の悪い潮が押してきてしまい、それに伴ってカワハギの当たり方も渋くなってきたようだ。OKAZUさんは今日はバラシが多いようでお悩みモード。何かがズレ始めるとどんどん悪い方向に嵌ってしまい、取れる魚も外れてしまったり、そんな状況で苦戦しているようだ。


8枚目ゲットの時。居るはずの管理釣り場も潮が悪いのかアタリが出ない。

風は南に回るが弱風、日差しが出て蒸し暑い。ウネリも一層高くなってきたような気がする。13時、三崎西口に戻り、一流しした後、いよいよ堤防の内側、通称『管理釣り場』である。ここはジャンボキス狙いで何度か経験があるが、前回もカワハギのアタリが活発で、私も4、5回カワハギらしきアタリがあり2枚ゲットした場所。こんな堤防の内側の池のような海だが、意外と潮通しが良く侮れない場所なのである。今日は東口のブイ周りが食わなかったのと同じ原因なのか、どうにもカワハギの気配が察知できない。ここも天秤アオイソでやらないと食わないのかな?ホント謎である。ダメと見るや早々に堤防の外に移動し、再び緑ブイの沖側を重点的に攻める。沖に払い出す潮流で上だけ速くなってしまい釣り難い。相変わらず潮色茶濁りでたまにトラギスが当たる程度と海底からのシグナルは遠い。なんだか釣れる外道も冷たいような気がするから、この濁り潮、底が冷たいのかな?船長にノルマ10枚!って言われたけど、これじゃ厳しいな・・・そう思いつつ諦め加減。1時間以上まともなアタリが出ない時間が続き、時既に14時20分。船長からラスト10分のアナウンスである。ふと気が付くとアレ?また潮色良くなってんじゃない?それに上っかわが変わって上げに流れ始めたぞ。コレ食うかも・・・。

そう思って投入すること一発。いきなりアタリが出て難なくヒット。ウッソ〜!正直なものだな〜。ちょっと潮が変わっただけでこうまで変わるか・・・。9枚目を取り込んで残り3分、寸止め阻止で急いで投入すると運良くすぐまたアタリ。ウッソ〜!!ガッツリ食わせて今日一の24cmを抜き上げた。ヨッシャ!ギリギリやっとのことでツ抜け達成。もう一回道具入れられるかな?急いでやったけどトラギスに食われてジ・エンド、私はここで道具を畳むことにした。やればまだ食いそうな感じもあり、後ろ髪引かれる思いで沖を後にしたのであった。本日の結果は、船中4名で10、3、2、2枚。この条件で皆さん苦戦された中、ツ抜けできて自分でも上出来だと思う。水深は色々なラインを試したけど、ベラなども含めて一番生体反応が出たのは25〜30mラインだった。潮が悪いので特大は出なかったけど、20〜23cm級メインで、さすがこの季節は型が揃っていて一枚一枚釣り応えがある。よく考えると今日はカワハギの引きが全般に弱かったかな。重さはあったけど暴れ方が少なかったような気がする。もしかしたら底潮が冷えたのかもしれないですね。今日型が出なかった場所も居るには居ると思うし、黒潮分流系の澄んだ暖かい潮でも入ってくれば夏カワハギも本番。一気に食いが本格化しそうでこれからが楽しみである。


本日の釣果、カワハギ 10枚(16.5〜24cm)、タマガシラ 1尾。今回、潮色悪く、大型カワハギは出ませんでしたが、10枚中8枚が20cmオーバー、22〜23cm主体でした。他、トラギス、ベラの類はすべて放流。

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