小網代沖のヒラメ、本命不発もマダイゲット

8月5日(土)、小網代の丸十丸からヒラメに行ってきた。
今だ絶好調の湾奥のシロギス、8月1日剣崎沖解禁で好調な久比里のカワハギなど気になる釣り物は多々あれども、何だか週末の混雑船で真剣勝負する気力も湧かず、たまにはのんびりイワシでも泳がせに行きますか〜ということで、今日は久し振りに佐Tさんとヒラメに行ってみることにした。ヒラメの模様と言えば相変わらず型を見ない日も多いし、上がっても船中数枚。これが三浦方面の平均的釣果ではあるのだが、季節や潮が合えばワラサ、カンパチ、マハタなども食ってくるし、カサゴ、メバル、マトウ、ホウボウ、マゴチ、イネゴチなどは定番外道。本命に会える確立は低いとしか言いようが無いが、まあ活イワシ餌の五目船と考えれば気も楽というものだ。今日も佐Tさんが5時に迎えに来てくださり船宿に向った。6時頃に到着するとヒラメは我々が一番乗り。とりあえず右舷ミヨシから2席を確保した。受付を済ませ、しばらく店で談笑の後、やおら船に乗り込む。我がヒラメ船は全部で4名、あと2名は左舷に入り、右舷は佐Tさんと私だけ。今日は割り当てが良さそうだが、それは食ってくれればの話。他、マルイカ船が7、8名、週末出船のスルメイカが6名くらいと今日は各船お客さんが少ないようだ。さあ準備も整い7時40分、出船である。


出船前。今日は各船人数少なくのんびりムード。そしていざ出船。


いつものように湾内の生簀で餌の積み込み。

例によって湾内の生簀でイワシを積み込むが、今日はマイワシとシコイワシの交じりで、マイワシは20cm前後の良型が多く、そのまま持って帰って食べたいくらい丸々と太っている。私はシコイワシ餌の1本針で始めるが、マイワシを使う場合は孫針仕掛けが必須だろう。ちなみに今日の仕掛けはいつもと同じ。胴付き1本針で針は伊勢尼12号、幹糸8号1.2m、ハリス6号1m、捨て糸4号50cm、オモリは60号である。8時、目の前の生簀周りから開始となった。南西の微風で晴れ、海上はベタ凪でウネリも何も無い。それより潮色を見てビックリ、先日までの濁りがすっかり取れて青緑の良い潮色だ。この潮色なら食いそうだな・・・。船長は生簀の縁をトレースするように船を流す。水深は15m程度。潮は物足りないながら南西方向に動いてミヨシ流しとなった。8時20分、本日初の生体反応。よそ見をしていたら手元にカツッ!と伝わるアタリに穂先を見るとモワモワとモタレ。ミヨシ突っ込みで道糸が艫方向に斜めに入っているため、食い込みの間を取り難いが、少し我慢していると穂先の押さえ込みからはちょっと魚が良さそう。船が下がって道糸が立つと同時にオモリが底にトンと着いてしまった。その瞬間、アレ?放しちゃったかな?聞き気味にテンションを掛けると魚はもう居なかった。ところが次の瞬間、左舷艫のお客さんの竿が入ったらしい。死角で見えなかったが、お客が初心者なのか船長の怒鳴り声が・・・。(笑)


餌はシコイワシとマイワシの交じり。マイワシは孫針付けないと厳しいですね。最初は港口の生簀周りからの流し。

上がったのは本命ヒラメで1.8Kgくらいあったらしい。こっちの餌を食い切れずにあっちに飛び付いたな〜と船長。一日一回あるかないかのアタリなので残念だったが、運も味方してくれないとなかなか取れないものである。その後、何回か生簀周りを流した後、今度は三戸の定置網撤去跡に行ってみることに。確かにこの辺に定置網があったような記憶があるが、最近撤去されたらしく、幾つか良い根があるらしい。水深は25m前後であまり上下差の厳しい根ではない。9時、竿先に違和感あり。コレ食ってるね〜。テンション抜かずに様子を見ていると段を付けて胴まで乗る本格的な食い込みに移行。ヨイショ〜!と竿に乗せた。オ〜!なかなか良さそうだよ!急に突っ込まれても対応できるようドラグを少し緩めに調整しながら慎重に巻き上げる。ちょっと暴れ過ぎるな〜カンパチじゃないか?と船長が横で玉網を持って待機。やり取りしている私もヒラメではないのが分かる。どっちにしても良い魚だよ!と佐Tさん。さて何だろう?幹糸の接続金具ギリギリまで巻き込んで竿を立てると、タイだ!タイだ!そのまま持ち上げろ!と船長。次の瞬間、玉網にマダイが収まっていた。いつも思うけど船長が玉網で救う瞬間の記憶が無い。それだけの早技である。針は唇の皮に刺さっており、無理をすれば危ないところだった。ヨッシャ!本命じゃなかったけど結果オーライ。とりあえずお土産ゲットだ!

9時20分、佐Tさんに何かヒット。カサゴか?全然引かないが何か着いているようだ。ナント上がってきたのは20cm級のヒラメ。水面にぶら下げたらポチャンと海に帰って行った。あまりに小さいので唖然だったが、今のは間違いなく本ヒラメ。あんなのが針掛かりして、デカイのが食い込まないんだからどうなってるのよ!しかし、ちゃんと本命掛けるから流石である・・・と言われても全然嬉しくないですよね。(笑)次の瞬間、またもや左舷艫のお客さんにヒット。何やら船長が大きな声を出しての指示。お客さん魚掛けて怒られてるのかな?(笑)取り込まれたのは600g級のヒラメだった模様。一応キープサイズだもんね、いいよな〜。今日はヒラメがみんな左に行っちゃうな〜左舷艫は一番潮尻なんだけどこういう事ってあるんだよね。風は微風、日差しは強いが、私の釣り座は操舵室の影になっている分過ごし易い。その後、一流し1回程度は何かが当たるような活性で、カサゴらしきが食い込まなかったり、エソが上がったりのマッタリペース。10時20分、ふと左を見ると佐Tさんがやり取りに入っているではないか。それデカイでしょ!しかも竿の動きからして十中八九ヒラメ。大事にやってよ!なかなか簡単には浮かせず魚が右に走り出した。お祭りしないように私の道具を上げてしまおうと思ってリールを巻き始めたら、ア〜ッ!行っちゃった〜!天を仰ぐ佐Tさん。


アタリがあってもこんなのが多い。佐Tさん、推定4Kgオーバーとやり取りするが・・・。

回収すると孫針のハリスに歯が当たって切れてしまったようだ。あと15mくらいで、残念無念、推定サイズは余裕で4Kgオーバー。モタレが出たときに聞いちゃったらしい。もうちょっと早いか遅いか、孫針のフトコロに掛かるか親針まで食い込むかどっちかなら取れたのにね〜。少ないチャンスだけにもったいない!今日の潮周りは若潮後の中潮初日で実釣時間はずっと上げ潮の予報。朝から潮は南向きに幾らかあったものの、この時間は殆ど止まってしまったようだ。船が動かないので大流しもできず、船長は小まめに船を回し替えて根の上をモグラ叩きで攻めて行くが、すっかり生体反応が出なくなってしまった。13時前、いい加減ダメと見るや一気に荒崎の南側まで北上。和田長浜海水浴場は夏休みで賑わいを見せている。ちょっと深みの45〜55m線までを点々とリサーチしながら南下するが誰も沈黙を破れない。たまにカサゴか何か小物の弱いアタリが出るが食い込みに至らず活性は低い模様。上げ潮も一杯に近づき、海面は青緑の場所と茶濁りの場所が斑になってきて、少し移動するだけで潮色がコロコロ変わる。湘南方面の濁り潮が時計回りに下げて来ているものと思われるが、この潮色は良くない。結局、諸磯沖まで南下したが結果出ず。朝やったコースが一番アタリが出たな!と船長。終盤はまた定置網撤去跡〜港口の生簀周りを攻めてみたが、小さめのカサゴを追加した程度。潮具合が気に入らないらしく、あれからヒラメらしきアタリは出ないまま15時20分、本日の釣りは終了となった。


南西風がそよそよと気持ちよく陸より過ごし易いのでは・・・。釣果は少し寂しいけどマダイが食ってくれたので結果オーライ!

結果、船中4名で左舷艫のお一人だけが2枚上げ、1.8Kgと0.6Kg。佐Tさんが上げていれば4Kgオーバーの大物だったのは間違いないけど、本当に残念。これでまた火が点いちゃいますね!(笑)他、カサゴが各自少々とイネゴチ、マダイと言った釣果。朝は潮色も良くトロトロ動いて雰囲気良好だったものの、時間が経つに連れて潮色も悪くなり流れも止まりで後半はすっかり厳しい釣りになってしまった。先日までは濁りがキツくエソも食わなかったそうなので、幾らか復調気味と言えるのか、一応型は出したし大型のバラシもありで、これからもう少し潮色が良くなってくれば期待大でしょうか。今日は小網代沖で型が出たので、島シタ(城ヶ島沖)が潮動かないという情報もあったことから一日近場中心の探索になったが、潮次第では城ヶ島沖も有望。三浦のヒラメは簡単に釣れるものではないが、一発大物もあり高級外道もありで、のんびりイワシを泳がせながら何が食ってくるか分からない夢のある釣りである。余談ではあるが、今年最大のヒラメはナント驚きの11.5Kg。HPの写真で隣の6Kgが小さく見えたのは記憶に新しい。その大物は魚拓に納まることも無く、油壺マリンパークに寄贈されたそうである。本当に何時どんな大物が食ってくるか分からないので、仕掛けのチェックだけは万全を期したいと改めて思う次第。この釣りはたまに行って型を見られるほど甘い釣りではないのは承知の上だが、この夏のうちにもう一度くらいチャレンジしてみようかなと思うほど、小物釣りとはまた一味違った魅力を感じる釣りなのである。佐Tさん、またよろしくお願いします!


本日の釣果、マダイ(46cm1.4Kg)、カサゴ 2尾(19、22cm)。その他、オキエソは放流。うっかり写真撮る前にマダイのウロコを落とし始めてしまいました。

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