走水沖のビシアジ、台風接近で条件最悪

9月23日(土)、走水の海福丸からアジに行ってきた。
今週は台風14号が接近しそうなので、釣り仲間の皆さんとは特に予定は立てず、直前の状況を見て独りで何か行ければいいかな・・・そんな感じで構えていた。アジ食いたいから(釣れてないけど)LTアジでも行ってくるかな〜と頭の中は徐々にアジに傾き、もはや他の選択肢は無かった。(笑)S大さんと今週はどうするの?なんてメールをしつつ、とにかくアジが食いたいのよ!ってな話で、そんじゃS大さん行きつけの海福丸でもご一緒してみますか?とお誘い頂き二つ返事で乗っかることにした。場所取りたいから早目に迎えに行きますよ!とのことで4時30分、S大さんのお迎えで現場に向った。予想より風が強まっちゃったようで、街路樹が左右に大きく揺さぶられ、海岸沿いの道から海を臨むと、まだ真っ暗だけど威勢良くウサギが跳ねているのが目に入る。5時20分、船宿に到着。明るくなって海の様子を見に行くと、ちょっと腰が引ける程の状態に出来上がっているではないか。こんな海に出て行って釣れなかったら、何が楽しくてこんなことやってんだ!状態になりそうだ。(笑)船は出るそうなので、せっかくだから午前中だけでもやりますか?ということで、重い腰を上げて出船の準備に取り掛かった。


20年振り?に訪れた走水。船を待つご主人。


舳先に梯子を掛けて乗り込みます。久々の130号ビシ道具。

先着順に乗船名簿を記入し、船が着けられてから順番に乗船する形のようだ。6時を回ると若船長が船を持ってきて固定。舳先に梯子を掛けてそこから乗船。荷物は船長が上げてくれるので体一つで梯子を登ればよい。先客が2名いらして左舷トモに入られた。我々は無条件に右舷トモに陣取る。北東風の下げ潮だからセオリーから行くと右舷トモが定石。S大さんにトモに入って頂こうと思ったが、先日ワラサにあぶれてブツブツ煩い私に気を遣って下さったか(苦笑)トモを譲って頂きすみません。出船は7時30分、時計を見たらあと1時間20分もあるよ。近所のボート屋さんでアオイソを買ってきたけど10分も潰れない。暇だぞ〜!(笑)7時前になると電車で来られたお客さんもポツポツ、右舷6名、左舷4名になった。7時30分、ようやく出船。港の堤防を越えると待ってましたのジェットコースター。10分ほど掛けて沖に進むと反応を探して旋回を繰り返す。さらに10分程経った7時50分、やっと開始のアナウンス。2年4ヶ月振りのビシアジだけど別段戸惑うことも無く釣りを始める。水深は40mだが、ビシは右舷トモ方向にぶっ飛び、道糸のマーカーを見ると56mも出ている。今日は大潮の最終日で11時20分頃が干潮なので、この時間、下げ潮が一番速い時間帯だろう。水が走ると書いて走水、文字通りの速潮である。


酷い海だよね。潮速く道糸の角度はご覧の通り。

北北東の風13m(午前8時観音崎計測値)で晴れ。海上は波が1.5m前後、潮色は青緑系の濁りでアジ釣りには良好。タナは3mの指示だから、普通だと2mで2、3回振って3mに合わせて待てば良いのだが、このぶっ飛び潮と高波ではそれがそう簡単ではない。着底後すばやく3m巻き取ると数秒経ってビシが底にトンと着く。それを何度か行うとようやくタナが安定するが、船はエンジン流しなので、戻しで前方に突っ込むと仕掛けはフワッと5〜7mくらいすぐに浮いてしまう。ビシダナを正確にキープするのが極めて難しく、殆ど勘に頼っての釣りである。コマセは意識して振る必要はなく、逆に必要以上に出ないようパンパンに詰めてしまい、後は流れが速いのでタナを切るだけでちょうど良く出る。開始早々何だか重いような・・・上げるとクラカケトラギス、オキトラギス、ハオコゼの3点掛けで苦笑&S大さん爆笑。そして10分後、2m切ってキープしていると確かな生体反応。1000Hの速度8で大事に巻き上げる。グングンと小気味良い手応え。楽釣モードが動作して船の上下動をちょうどよく吸収してくれて助かる。ビシを回収すると海面下に光る魚の影。そのまま手繰ってスッと抜き上げたら、あれ?何か色が変!と思ったらアオアジでガックリだ。その10分後、穂先がグングン叩かれた。今度こそマアジでありますように!抜き上げたのは30cm級の幅広マアジ。ヨッシャ!顔見たぞ〜!


アカムツに似た小魚、ホタルジャコでしょう。午前9時の天気図、どう見ても北東強風パターン。

支給餌はイワシのミンチと赤タン。ミンチの粗さは一般的なもので、持参したMISAKIの横目ビシでちょうど良い。船宿の貸し出しビシはYAMASHITAの横目ビシのように見えるが、性能は大して変わらないだろう。仕掛けはハリス2号全長2mで『アジ船頭』10号の3本針。以前から愛用している市販仕掛けである。先針には出船前に買ってきたアオイソを着けていたが、アオアジもマアジもアオイソを避けるように枝針の赤タンに食ってきたので、先針も赤タンに変更。アオイソが良い日もあるんだけど、分からないものである。釣り方はビシが底に着いたら2m上げて待つ。途中でビシが底に着いたり吹き上げてしまったらタナを再調整するだけ。ポツポツとアタリが出て、8時30分、マアジ3本、アオアジ2本となったが、その後アタリが遠のく。S大さんも30cm級の型を見て一安心。8時45分、初めての潮回りで今度は一段深く水深は53m。私はなかなかアタリが出せないが、左舷トモのお客さんにはポツリポツリ良型のアジがヒット。相変わらずビシを投入すると後ろにすっ飛んでいく潮の速さ。こんな海域に居着いているアジだから筋肉質で幅広のグラマーな体型。これが走水ブランドなのか、ここのアジはモノがいいから10本も釣れれば十分満足できそうだ。

9時30分、約1時間振りにアタリが出て30cm級をゲット。するとS大さんにもヒット。それにしても惚れ惚れする程の良いアジだね〜!もうちょっと釣れないものかな。(笑)S大さんの左隣、右舷胴の間のお客さんがさっきからポツポツ一人でアジを上げているのは分かっていたが、サイズが一回り小さい型で揃っている。変だな〜?でも変わったことやっているようにも見えないし、まあいいか。こちらはアタリ出ないまま10時30分。久々の生体反応はゴマサバ。S大さんの道糸にお祭りしながら上がってきちゃって、アジだと思ったから救わせてしまって失礼しました。10時30分頃から幾らか潮が落ち着いてきて釣り易くなってきた感じもあるけど、まだ上っかわが残ってるので、タナは一発じゃ決まらない。先程より少し高めの3〜4mのタナに合わせると10時50分、今度はアジでしょ!グイグイといい感じの突っ込みだ。抜き上げたのは本日自己最大の33cmのマアジ。その後、潮がトロくなるに連れてアカムツに似た魚(後で調べたらホタルジャコらしい)の掛かりが良くなってシングル、ダブルとちょっと煩い。11時を回ると潮は止まり気味で周りを見回しても殆どアタリが無くなったようだ。やっぱりここのアジはあの速い潮で食うんだね〜。

結局、そのまま追加はできずに11時40分に納竿。結果、マアジは5本(24〜33cm)で内4本が30cm超、幅が広くて旨そうなアジだ。他にアオアジ2本、ゴマサバ1本の持ち帰り。S大さんはちょっと苦戦で30cm級のマアジ2本に40cm超のゴマサバ1本の釣果となりました。竿頭は10本とのことで、やはり右舷胴の間のお客さんだったらしい。下船後、S大さんがそのお客さんに聞いたところ、タナは上から35mですって。あの時は水深53mあったから、ビシダナで底から18mですよ。なるほどね〜!どうりで魚の群れが違いそうだったし、こちらには生体反応が無いのにポツポツ稼いでおられた訳である。そういう攻め方が奏効する場合もあるってこと、良い勉強になりました。私は聞いてみようとも思わなかったけど、聞くは一時の恥、聞いてくれたS大さんに感謝したい。このところ釣果は0〜3本とか良くても10本台だったので、突然出向いて5本釣って来れれば良かった方かな?海が凪だったら午後も通したいところだったけど、状態はジワリジワリ悪くなる一方、最後にはトモから水を汲みそうになるほどの荒れ模様に午前で退散。S大さん、お疲れ様でした。またよろしくお願いします!


本日の釣果、マアジ 5本(24〜33cm)、内4本が30cm超。他にゴマサバ 1本(38cm)、アオアジ(マルアジ) 2本(29、30cm)の持ち帰り。ホタルジャコ10尾程とトラギス少々は放流。

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