信じて誘えば吉、おかず大漁アマダイ釣り

1月25日(木)、腰越港の多希志丸(たけしまる)からアマダイに行ってきた。
先週末は特に約束もしてなかったので、ひとりでアマダイでも行って来ようかと思い荷物を纏めたが、気分が乗らず目覚まし止めて二度寝。腰の調子も良くなかったし、この寒い中、無理してもしょうがないし。どうも去年の12月、角田丸船上ギックリ腰の悪夢がトラウマになりかけている。結局、土曜日はデパ地下の鮮魚売り場で良さ気なアジとイワシを見つけて購入。これが売り物のアジにしては上級品、血抜きしてない以外は釣り物と大差無かった。家族一同青物三昧の後、日曜日はキンメを仕入れてこれがまた当たり!うめ〜のなんのって!結局は釣りに行かなくても食ってるのは魚ばかり。しかもこれだけ魚買って、ついでに余計な買い物して帰るものだから、釣りに行こうが行くまいが出費は何も変わんないじゃん!でも魚屋でボーズ喰らうことはありませんからね。(笑)そんなこんなで一週間紛らわしたのはいいが、今週も半ばに入ると週末の天気予報がまたまた思わしくない。今週行けないと2週お休みになっちゃうじゃん!てなわけで、水曜日の夜、天気予報見るや明日アマダイ行っちゃお!と独りで決意。(会社の皆さん、ここはひとつ見なかったことに・・・笑)


6時20分、日の出が少しは早くなったかな?カワハギは大型船に乗客1名で寂しそう。

さて、平日アマダイとなると久比里から乗るかそれとも湘南に行くか?悩んだ結果、バッグに入れてあった80号オモリ2個を60号に入れ替え腰越の多希志丸に行ってみることに。東海道線、江ノ電と乗り継いで6時20分には現場到着。HPのサービス券を印刷してきたので、受付は記名不要でお金を払うだけ。氷とオキアミを受け取って船に乗り込むと先客は4名で四隅が埋まっているだけ。流石平日!右か左か迷ったが、左の真ん中に釣り座を構えることにした。平日とは言え、人数確定まではキーパーは固定しないで待機するのがマナー。結局、このあと3名様グループが右舷に並んで入られ、左舷3名、右舷5名で確定、私は最初の位置のまま左舷操舵室横でキーパーを固定した。定刻7時に出船。定番の江ノ島沖に進む中、追い風なので風は感じないが、海は一面真っ白のウサギが跳ねており、風はけっこう強そうだ。7時15分、ポイントに到着して船を風上に立てるとドヒャ〜!すげ〜風。いきなりミヨシからゴミや仕掛けが吹っ飛んできてバケツも転がる。ところが流石は湘南、これだけ吹いても完全なナライなので、多少グラグラする程度でまったくOK牧場。

最初は水深75mからの流し。北の風強く体感風速12、3m。天気は晴れ。このところ黒潮分流の影響で東京湾口〜相模湾では海面で平均4度前後の水温上昇が見られ、これが色々な釣りにどのような影響をもたらすかは定かではないものの、少なくとも見た感じは真っ青で透明度もあり南国の海のよう。最近の情報ではイナダ爆釣、スルメ上昇、澄み過ぎてアオリは下降。底潮はムラがあってカワハギは安定せずのような話を聞くが、アマダイやるにはどうかな?色は良いけど、ちょっと暖か過ぎるのかな?一説によると底は濁って冷たい潮がウロウロしているという話もあるが、釣りはいつもやってみないと分からない。潮周りは小潮の初日で満潮が9時前の予報。今のところ風も強いし潮もトロイので読み辛いが、形的にはトモ流しである。一流し目、開始10分後に左舷トモで30cm級の初物が上がった。仕事早いっすね〜!するとミヨシでも同級が1本。早くも左舷3名のうち釣ってないの私だけじゃん。まだ生体反応一回も無いっすけど。(汗)30分後に再びトモで40cm級の良型が上がった。ウッソ〜!このとき私まだアカボラ1尾。しかし、いくら今年は暖冬と言っても、左舷胴の間は完全な日陰でメチャクチャ寒いぞ!


江ノ島沖に向う途中、蜃気楼で三浦半島南部が浮いて見えました。(写真が小さいので分かり難いですね。)
風ビュービューだけど海は問題なし。


たまにアカボラのアタリがあるものの、トラギスが全然居ないようで釣り易いことこの上ない。トモのお客さんはまさかD社の回し者ではないとは思うけど、道具、ウエア、クーラーまで見事にD社一色で決めている。シーボーグ250FBもちゃんと軽量アルミラウンドノブに付け替えられている。そんなことより釣り方を拝見すると、たぶん仕掛けは全長2m前後の2本針に見えるが、着底後、竿を下に向けたまま1mタナを切り、その状態で1m前後上下に揺さ振りを掛ける。それもけっこうな速さだ。そして次の大きな誘いにズドドン!とアマダイがヒットする。そうこうするうちに3本目のアマダイヒットかと思いきや、これは32cmくらいのオニカサゴ。いいな〜!(笑)あの誘いで食ってくるということは活性は良さそう。釣っている感じ、底潮がほとんど動いていおらず、若干二枚潮気味で舷同士でお祭りが頻発。これまでの状況から判断すると、誘いを派手に大きめにやるか、タナを上めに切って釣るか、仕掛けの全長を詰めるか・・・。ここは調子の良いトモのお客さんを見習ってタナを上めに取り、少し派手めに誘ってみることに。釣り方を調整後も時々アカボラが掛かってくるので、形的には悪くないのだろう。

開始1時間経過の8時15分、誘い上げて少しポーズ。するといきなりギュ〜ッと穂先が絞め込まれた。一瞬心臓が止まるかと思ったが、焦らず乗せるとダンダンダン!と間違いなくこれは本命の三段引き。食ったぞ〜!最初は手巻きで慎重にやってから電動中速に移行。時折見せる激しい引き込みは何度味わってもいいね〜!テンビンを取ると水面下に青白く輝く魚体。迷わずスッと抜き上げたのは後の計測で33cmの中型。最初の1本としてはまあまあサイズ。やはりタナを上げ気味で食わせると良いアタリが出る。分かっちゃいるけど、その日の活性次第で釣り方も合ったり合わなかったり、今日は積極的な攻め方の方が有効なのかもしれない。その後、満潮時刻が近づくに連れ潮は止まり加減となり、海底からのシグナルも急速に減少。外道も当たらなくなり、周りのお客さんも同様、しばらく我慢の時間となった。10時半を過ぎると少し潮が効いてきた感じで、外道がポツポツ出始めたかと思ったら、またもトモのお客さんに良型。そして11時、私にも良いアタリ。ところが小用中のお客さんがたまたま私の竿を見てて、当たった瞬間あっ!とデカイ声出したせいで合わせ損じた。ここは人のせいにして片付けるが、思い出すと悔しい。(笑)


ちょっと珍しいアラの幼魚、これが何十キロにもなるんですね〜!目の玉飛び出ちゃったので放流できず。
右はカスミサクラダイ。

しばらくするといい感じでトロトロ動き始め、アカボラの入れ食いタイム。オキアミチヌ4号なのでアカボラ狙うにはちょっと大きめか、掛からないアタリも多いが、アカボラのサイズが上がってきたし、一荷も数回あって凄い活性だ。アカボラばかりこんなに纏まって食うのは初めての経験である。皮目を湯引きしたお刺身が頭に浮かんできて、今夜は飲み過ぎ注意報発令だ。トモのお客さん、このアカボラ入れ食いタイムにまたもやアマダイをゲット。また40cm近い良型で4本目。いいな〜!しかし、アカボラが釣れる釣り方で間違っていないはずで、こうなったらそれだけを信じて誘いまくるしかない!12時45分、タナを切って数回誘ってから、次の大きな誘いでグッとモタレを感じた。若干送り気味に一呼吸おいて乗せるとアカボラとは桁違いの重量感で竿が叩き込まれた。やっと食ったよ!これは間違いない。周りとお祭りしている気配も無く順調。掛かり所を見て大事に抜き上げたのは後の計測で35cmのアマダイ。中型だけどデップリ太って重量感もある。トモのお客さんの比ではないけど、アカボラ大漁でアマダイ2本ゲットだったら、普段の週末乗合を考えれば十分満足できる内容である。やっぱり釣りは釣れなきゃ!


帰りはベタ凪でポカポカ陽気。今日はクーラー賑やか、これぞアマダイ釣り!

終盤、潮が淀んでしまいアカボラも先程の食いは無くなったが、トモのお客さんはまだポツポツと止まない。少し延長してくださり14時15分、カスミサクラダイに針を飲まれたところで、ちょうど納竿のアナウンスとなった。結果、船中8名で1〜4本とのこと。やはり左舷トモのお客さんが竿頭で、右舷ミヨシ・トモの常連さんも今日は敵わなかったようだ。それより8人でボーズが居なかったのはアマダイ釣りとしては優秀、誠に喜ばしい限りだ。前半、北の強風でビュービューグラグラと細かいアタリが取り辛かったものの、11時頃から急に止んで後半は快晴ベタ凪となり、アカボラ釣りも十分堪能できた。例年の同季より下着を1枚減らした装備だが、最後にはそれでも汗をかくほどのポカポカ陽気となり、今年はやっぱり暖かいのだろう。帰宅して数えたらアカボラはナント31尾、他にムシガレイ、カナド、アラの幼魚、カスミサクラダイ、キダイ、ガンゾウビラメ(放流)と蓋を開ければ豊富な魚種でクーラーが埋まったが、不思議と言うか有り難いことにトラギスが1匹も釣れず、船上で一度も目にすることが無かったのはアマダイ釣りでは初めてのことだった。久々にクーラーズッシリと満足の釣りができて、食べる方もお刺身、焼き物、煮物、揚げ物と数日は楽しめそうなのである。


本日の釣果、アマダイ 2本(35cm、33cm)・・・


アカボラ(ヒメコダイ) 31尾、レンコダイ(キダイ)、カナド、アラの幼魚、カスミサクラダイ、ムシガレイ。外にガンゾウビラメ1枚は放流。今日は珍しいことにトラギスが1匹も釣れませんでした。


左:アカボラのお刺身・・・皮目を湯引きして『霜皮造り』っていうのかな?右:アカボラの塩焼き・・・これも上品で美味しい。


アマダイと言えば我が家ではしゃぶしゃぶが定番・・・アマダイの頭と昆布で取った出汁で水菜やきのこと一緒に。


しゃぶしゃぶの出汁で煮込みうどん・・・グツグツ煮込んで早くできないかな〜、最後に玉子を入れて少し蒸す。

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