アマダイ、鬼門・毘沙門・二日酔い

3月10日(土)、三崎の角田丸からアマダイに行ってきた。
さて、今週はどうしようかな・・・先週の激渋ビシアジのリベンジも考えたが、その後も食ったり食わなかったりムラが大きいし、食材的には多少の満足感もあって、2週連続も気が進まず。そう言えば、このところタイミング合わずのままご無沙汰の角田丸、前日にHPを見たら珍しく土曜日がアマダイ乗合になっていた。それじゃ今季最後のアマダイでも行ってみようか!早速、船長に予約の電話を入れることにした。依然、黒潮の影響で相模湾〜東京湾口では水温16、7度台、潮色も良さそう。本来なら激渋モードのはずのカワハギが連日20〜40枚釣れていることからもそんな海況が伺い知れる。前日、K楽園でN田名人が44枚という情報もあり、下手に最盛期にやるよりこういう時の方が客も少なく狙い目だとも思うが、今更感もあってモチB今ひとつ。一方のアマダイは、3月に入って湘南方面では殆ど閉幕してしまったようだが、継続中の久比里三店の情報を見る限りでは、やはり潮が良いのかこの終盤に入ってもそこそこ上がっている模様。さて今日はどうだろうか?三崎口駅まで船長に迎えに来て頂き、一路港に向かった。先客が3名いらして、私は左舷オモテに入れて頂き、6時50分に出船。実は他に3名いらしたそうだがキャンセルらしく、インフルエンザも時期はずれで今頃流行っているようなので気を付けたい。

場所はいつもの毘沙門沖、航程約10分で到着。実はこの毘沙門沖のアマダイが相性悪くて、これまで良い思いをしたことが一度も無い。そんなせいでイメージ的には久比里船が攻める内房岩井〜富浦沖がとても魅力的だし、三崎出船なら久比里船がやらない西側を探索してみたいという思いがあるが、一回ここで4、5本くらい釣れればそんなイメージは払拭できるだろうか。さて、7時5分には開始となった。北東の風やや強く晴れ、多少の風波のみで凪。潮色はささ濁り加減の澄み潮だが明るい色でアマダイには悪くなさそう。水深78mからの流しで、開始5分後、早々に左舷胴の間のお客さんにヒット。私がアシストしたのが40cm級の良型。こんなに早く顔出すなんて幸先いいぞ!しかし、ちょっとズレてこっちに食ってくれればな〜!が本音に決まっている。そのお客さん、アマダイ釣りは初めてだそうで、なんと竿がマダイ用の軟調ムーチングロッド。横で見ているだけでこっちが疲れそう。オーバーアクションで誘って努力は分かるけど、竿が曲がるだけで仕掛けが殆ど動いてなさそう。果たして一日体力持つのだろうか?今日は中潮の最終日で、ちょうど開始時刻から納竿時刻まで下げ潮の予報。船長に確認すると東から西に動いているようで、左舷抱え込みでトロトロ良い感じである。


おニューの電動丸1000SP/毘沙門沖、水深80m前後がメイン。

8時、何かヒットしたが動きがアマダイではない。やたら重いけど何だろう?回収するとオニカサゴとビニール袋の一荷、どうりで重たかったわけだ。オニカサゴは27cm級のお持ち帰りサイズで本日のおかず第1号!続いて8時15分、良いアタリでヒット。巻き上げ中の動きからしても9割方本命だと思うが大きくはない。テンビンを取ると水面下に青白い魚影。船長がアシストに来てくれたが、そのまま抜き上げたのが後の計測で31cmのアマダイ。う〜ん素直に喜べない、このサイズじゃしゃぶしゃぶにならんぞ!それより、お隣のお客さんが一日持つかなんて余計な心配をしていたら、それが二倍になって自分に降り掛かってきたからさぁ大変・・・と言うのも昨晩、何が嬉しかったのか家でシコタマ飲んでしまい、ついさっきまでは完璧な酔っ払いだから機嫌は良かった。ところが、今頃になってアルコールが抜け始めてきたようで、気持ち悪いわ頭痛いわ体調急降下。血中のアセトアルデヒド濃度がピークに達しているのが容易に想像できる。二日酔いは抜け掛けが一番キツイ。少し寝ようかとも思ったが、釣りしてた方が紛れそうな気もするし・・・あ〜ベタ凪なのに吐きそう。だんだん睡魔も襲ってきて、巻き上げ中や沈下中は目を開けていられないけど、目を瞑るともっと気持ち悪くなりそう、助けてくれ〜!

色々誘い方を試した感じでは、潮が効いているので、竿先でオモリを50cm浮かす程度の低めのタナ取りの方がアタリが多い。前回、多希志丸でやったときは1m程度タナを切ってからの誘いに反応が良かったが、今日はそれだとアタリが明らかに少ない。潮の状況や船の動きを読んで釣り方を微調整しながら攻略していくのがこの手の釣りの面白さではあるのだが、そんなことより今は気持ち悪い方が上回って、だんだん洒落にならなくなってきた。その後、9時頃に右舷トモで1本上がっただけで、こちらはまったく音沙汰なし。活性が高いと何本かパタパタと食うことが多いアマダイだが、そもそも絶対数が少なそう。この条件ならもう少し当たっても良いはずだが、ご機嫌なかなか上向かず・・・最近お決まりの凪倒れってヤツか、それともシーズン終了か、やっぱり毘沙門沖のアマダイは鬼門なのだ!10時、城ヶ島寄りの90m前後の深みを試すも生体反応ゼロ。また毘沙門沖に戻るが、ちょっとした水深の違いで底潮の動きや魚の活性がコロコロ変わる感じがする。もしかしたら底の方で冷たい潮と暖かい潮がウロウロ安定しないのがいけないのかもしれない。船長にお願いして、試しに50〜60mの浅みを一流しやってもらおうかと思ったが、気持ち悪くてしゃべる気がしない。早く抜けろ〜!


一時、剣崎沖に移動したが・・・/今年もヒジキの季節、岸壁にたくさん干されていました。

アカボラ、カナド、オニカナガシラなど定番外道はポツポツ釣れるが、まともなアタリがまったく無いまま11時過ぎ、船長は一気に船を走らせ剣崎沖に移動。少し期待して水深80m台後半から攻めるが、間もなく酷い二枚潮に見舞われお祭り頻発、釣りにならず止む無く毘沙門沖に戻ることになった。後で聞いた話だと、ここで右舷トモのお客さんが巨大ホウボウを上げたらしいが私は気付かず。お昼を回ると風が止んで、船があっち向いたりこっち向いたり、海上は超ベタ凪。剣崎沖が二枚潮のせいで久比里三店のアマダイ船も毘沙門沖に逃げて来た。似たような線か若干沖目を流し始めたが、向こうは釣れているのかな?朝に比べれば体調はだいぶ回復してきたが、まだいくらか気分は悪い。こういう目に遭っては自己嫌悪の繰り返し、学習能力が欠如しているとしか言いようがない。反省はすれども飲むとまた忘れる・・・我ながら本当に困ったものだ。上っかわは今だ西に流れているが、底が完全に止まってしまったようで、さっきまでの釣り方だとガンゾウやムシガレイに捕まる率が高くなり、少し高めに意識しても今度はトラギスの猛攻でどうしようもない。船は西向きで安定し、いくらか釣り易くなったけど、アタリを出さずオキアミの頭だけしゃぶる餌取りが増えてしまい厳しい状況。

13時20分、右舷ミヨシのお客さんがようやく初物を上げ、全員ボーズ脱出。その1本が上がった前後、私にもホウボウ、レンコダイとちょっと良い魚がヒットして、一瞬だけ潮具合が良い感じになったが長くは続かず。底潮が安定しないので、微妙な場所の違いや潮の加減で食ったり食わなかったりするのだろう。ラスト10分のアナウンス後も外道のアタリのみ、そのまま何事も無く定刻14時に納竿となった。結果的には全員が型を見ることができた訳だが、まあこの人数だからこそで、8〜10人も乗ったら奇跡に近い話だと思う。個人的には型を見られただけ良かったとも言えるけど、船中最小1本じゃ正直なところガックリ。何とか2本目を釣ろうと諦めずに頑張ってみたが、本命らしきアタリは訪れず。やっぱり毘沙門沖のアマダイは本格的に相性が悪いかもしれない。そうでなくてもここ2年くらいアマダイで良い釣りができないけど、結局、定常出船している乗合船に通って同じ種目を回数やらないと簡単には良い思いはできないってことかな?まあそれは置いといて、今日はとんでもない二日酔い釣行になってしまい、帰り際にようやく抜け切ったが、朝飯も昼飯も手を付けられずそのままお持ち帰り。ベタ凪のお陰でリタイヤせずに済んだが、新調した1000SPだけが快調、そんな情けない一日だった。


私は船中最小!/左舷胴の間のお客さんは朝一に40cm級。


右舷ミヨシのお客さん、最後にようやく1本ゲット!/右舷トモのお客さん、他に50cmオーバーの特大ホウボウもゲット。


本日の釣果、アマダイ 1本(31cm)、オニカサゴ(イズカサゴ)、ホウボウ、カナド、アカボラ(ヒメコダイ)2尾、ムシガレイ2枚、オニカナガシラ5尾、レンコダイ(キダイ)3枚。その他、小型のガンゾウビラメ2枚、クラカケトラギス多数、ヒメ、ウツボは放流しました。

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