深場のタチウオ、小型の食い渋りで難易度A

9月15日(土)、久里浜港の平作丸からタチウオに行ってきた。
この3連休は高気圧の裏に入って、釣り的にはあまり歓迎できない気圧配置。行くなら初日が無難かな?と思っていたが、チョコチョコ忙しかったりで何も決めずのまま金曜日、S大さんからご連絡を頂くと、今週末は田舎に帰るのでお土産を釣りに行きたいとのお話。それならアジが手堅いとこだけど、先週爆釣でまた今週ってのもナンだし、スルメやタチウオもいいですね〜なんて相談の結果、今週のターゲットはタチウオに決まった。3週間前にOKAZUさんと釣行した時は、水深20mの浅場で中層から海面付近で食っていたタチウオだが、ちょうどその頃が浅場の釣りとしては下り坂で、釣果も一頃より伸びなくなってきた時期である。その後、日によってタナが安定しなくなると、ルアー船はイナダやサバを視野に入れた釣りに転向し始め、ついに最近の餌釣り船では水深100m前後をオモリ100号で狙う完全な深場仕様へと移行したようだ。深いなら深いで安定してくれれば道具に迷うこともないし、それなりに面白いのがタチウオ釣り。HPを見ると行き付けの巳之助丸は今週末タチウオ船を出さないそうなので、去年一度お世話になり混雑でエライ目に遭った(笑)平作丸から乗ってみることした。連休初日ということもあり、少し早めの5時20分に現場に到着すると、数名の先客が居られるものの、思ったほど人数は多くない。まだ左舷ミヨシが空いてたので並んで荷物を下ろした。受付や買い物を済ませ、船に戻って準備を始めるが、他の船宿や他の釣り物を見ても全般にお客は少なめ。連休初日はみなさん混雑を敬遠して、実際はガラガラっていうパターンだろうか?客の立場としては少ない方がいいに決まっているが・・・。


3連休初日で混雑覚悟も何故かガラガラ/横着けされているのはマダイ船、お客さん5人だけ。

出船約2時間前に到着した我々の後、来られたお客さんはたったの1名。左舷はミヨシからS大さん、私と並んで5名、右舷が3名で合計8名と余裕のスペース。これでタチウオの活性が高ければ楽勝なのだが、果たしてどんなもんだか。定刻をちょっと回った7時18分に出船。港を出る途中、行き先や狙う水深、最近の状況などを丁寧に解説してくださり大変有り難い。7時35分、金谷沖に到着すると徐行しながら反応を探す。先着の富津船が数隻操業する横で何度か旋回すると反応に乗ったようで、7時45分に開始となった。南西の微風で晴れ、海上はベタ凪、潮色はまっ茶色。水深は103m、タナは90から70mくらいとのアナウンス。一流しめは空振りですぐに回し直し。二流しめに入ると早々に右舷ミヨシのお客さんが一荷で取り込んだかと思えば、左舷トモの常連さんにもヒット。ポツリポツリではあるが船中型が出始めた。見るとサイズが60〜70cmの小振りが多く、どう考えても先日まで浅場で食っていた魚とは群れが違いそうだ・・・ってことは、あの群れはどこに消えたのだろうか?まったく生態に謎の多い魚である。右舷ミヨシのお客さんが好調で、もう5、6本は取り込んだであろう頃、私はまだ一回もアタリを出せず少々、否かなり焦り気味。S大さんもまだアタリが無いそうだ。回収して餌のチェックをするが、やられた形跡も無い。マズイぞこの展開・・・。右舷ミヨシのお客さんは自前のサンマ餌を併用で食い付きが良さそうに見える。今日はかなり食いが渋いと判断、ハリス6号約3mの1本針(孫針仕掛け)で開始したが、まずはアタリが出なきゃ話にならないと思い、少々小さめのタチウオ針1号の1本針に結び直し、チモトのゴムチューブも外して入れ替えてみる。


ディーオ100−180&1000SPでビシアジと同じ道具/潮はまっ茶色だけど、ベタ底付近の低い反応。

開始早々から、まったく釣りが噛み合わず大苦戦だったが、開始約1時間経過の9時前、本日初めての生体反応をキャッチ。スーッと誘い上げる途中でグッとした押さえ込みを感じたが、弾いてしまい追い食いも無かった。周りで釣れているのに自分だけアタリも無いとなると、釣り方からタナから仕掛けからすべてが疑心暗鬼に陥ってしまうが、とりあえずアタリさえ出てくれれば、気分的には幾らか落ち着くものである。その後、頻繁に触りが出るようになったのは進歩だが、上手いこと針が口に入ってくれない。駆け引きばかりで釣果にならない状態が続いていた9時15分、ようやく重みが乗って、ガツッとアワセを入れたらフッと軽くなった。回収するとハリスがチモトから切れていた。ダメな日は何をやっても上手く行かないものだ。今度はゴムチューブを3cmほど装着し、新しい針に結び直す。同じく90mから誘い上げの途中でまたアタリ、今度こそ!自身を持ってガツッとアワセると竿に重みが乗ってグイグイと締め込まれた。やっとだよ〜長かったな。無事、抜き上げたのは60cm台の小型だった。それにしてもサイズがコレじゃ掛けるのも楽じゃない。1本釣れたら呪縛が解けたのかポンポンと3本釣れたが、またアタリが遠くなってしまった。難しいぞ〜!今日は中潮の3日目で朝から下げ潮、お昼過ぎが干潮の予報だが、この時間、上っかわだけ下げ潮が速まり、投入時には道糸がトモ寄りにブッ飛んで行くが、底は全然動いておらず、タナでストップすると道糸が立つまでは意外と早い。10時、反応が薄いようで旋回に時間が掛かったが、再開するとポツポツアタリが出て何本かは取れる状況。S大さんも苦戦だったが、ようやくここで型を見て一安心。タナはベタ底から15mくらい上までの範囲、活性の高い浮いた反応ではない。


反応がはっきりしている時間帯は船の密度が高い/その後、反応が薄くなると船団はバラけ気味となる。

お昼で9本、今日はゴールデンタイムが無い代わりに一日ポツリポツリ、序盤かなり苦労したがツ抜けは間違いないところ。水深は110〜125m。指示ダナでアタリが出ない場合は、底まで下ろして4mほどオモリを切ってから誘うと当たることが多い。ただし、活性が低いので、一度弾いてしまうとなかなか追ってこないし、掛かりが悪いからと言って孫針仕掛けを取り出すとアタリ自体が無くなる。餌付けはチョン掛けだと掛かりが悪いが、縫い刺しも餌が団子になるようでは食い付いてくれない。一旦、食い渋ると食いが良いときにはぜんぜん気にならない仕掛けや餌の細かいコンディションが食いに大きく影響する。13時の流しでは、珍しく90〜85mと少し上目でアタリが出て、ちょっと盛り上がるかな?と思ったが、辛うじて型を見ただけで状況は好転せず。14時の流しでは110mでアタリが出たがすっぽ抜け、次の瞬間、周りのみなさんがバタバタとシロムツを一荷で取り込んだ。正体はコイツだったのか・・・。シロムツが出ちゃったので回し直します!とのアナウンスに、S大さんはマジで残念そうだった。(笑)結局、その後、タチウオからのシグナルは得られずのまま、定刻14時30分に納竿。午後から6本取って釣果は15本。全体として3〜28本、竿頭は左舷トモの常連さんだった。S大さんもかなりの苦戦を強いられ5本止まりだったが、常連さんからお裾分けがあって最後に倍増!(笑)他にシマガツオやシロムツもあって流石は外道王!最終的にはかなりのボリュームになってましたね。渋くて攻略にテクニックが必要な状況って言うのは釣り的に面白いのだが、今日は型も小振りで一際難易度の高い釣りに終始したのでありました。帰りに漁協で活タコを購入、今夜はタチウオとマダコでまたまた飲み過ぎ注意報発令なのである。


本日の釣果、タチウオ 15本(62〜85cm)。指2本半程度の小振りが多く、難易度の高い釣りでした。

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