オニカサゴ、風雨悪天候の中、自己最大ゲット!

9月29日(土)、腰越港の多希志丸からオニカサゴに行ってきた。
金曜日は寒冷前線の通過で南西強風、日中は気温が上がり、今年最後の真夏日になるのかもしれない。夜には前線が通過し、土曜日は反対に北東風が強まりそうだ。毎週、釣りたいお魚と天気の折り合いで、前日に決定するのが一番多いパターン。S大さんに連絡してみると、今週は只今爆モードのショウサイフグに行かれるそうだ。メールでやり取り中、今週の模様からして某フグ船は超混雑間違いないよ!という話をしたら、やっぱやめとこうかな・・・。もしなんなら久し振りに鬼でもやりませんか?とまったく異なる提案に乗ってくださることになり、早速、船宿の検討になった。どの道、風は強そうなので、鬼やるにしても相模湾の方が無難と考え、何軒か候補があった中、月曜日にカワハギでお世話になったばかりの多希志丸に電話してみると出船OKとのこと。先客はまだ居られないようだし、予報が良くないのでかえって狙い目かもしれない。早速、会社の近所のスーパーまで特餌探しに・・・マメアジ1パック、ヒイカ1パック、マサバ1本で609円のお買い物。早朝5時、まだ真っ暗な港に到着すると先客は右舷トモに1名居られるだけ。既に雨が降り始め、真っ先にカッパを着込んだ。最初、左舷トモから2席確保したが、3人だけなら片舷に並んだ方がいいとの船長の指示。そういうことならS大さんにミヨシに入ってもらおうと思ったのだが、何故か譲ってくださり(笑)私がミヨシに、S大さんが胴の間に移動となった。以上3名だけかと思ったら、もう1名少し遅れて来られ左舷ミヨシに入ったところで6時15分、4人態勢で出船となった。船は江ノ島沖を南下、追い風なのでスムーズに感じるが、沖に進むに連れて上下動はやや大きくなる。


出船前、まだ真っ暗。だいぶ日の出が遅くなりましたね・・・/風雨の悪コンンディションの中、期待の出船。

6時40分、風上に船を立てると、潮の流れを見てから位置を調整し直し、開始のアナウンスとなった。東北東の風やや強く雨。海上は1m程度の波でまずまずのコンディション、潮色は澄み。仕掛けは片テンビンにオモリ120号、ハリス6号、全長2mの2本針、針はオニカサゴ18号。今日は久々にファイアバロン120の出番である。第1投、枝針にオレンジのタコベイト+自前のサバタン、先針に10cmくらいのマメアジを着けて投入。水深は130m前後、潮は上っかわだけだが、二枚潮というほど酷くもない。一流しめ、右舷トモのお客さんが抜き上げたのはドンコ。これが釣れるようではやはり底潮が効いてない?強風のせいなのか船が左右に振られてしまい、払い出したり抱え込んだり、一気に道糸が20m以上出たり入ったりとやや釣り難い状況。二流しめの後半、オモリが着底した状態からリールを巻き込んで、ゆっくり誘い上げたところ、穂先にクックッと小さいながらも確かな生体反応。ゆっくり竿を下げてそっとオモリを置く。クラッチを切って少し余分に道糸を送り込み、約8秒カウント。余計な道糸を巻き込んで聞きアワセに入ると、頭上まで持ち上げた竿にズシッとした手応え。思い切りアワセを入れると同時に電動レバーを倒して追いアワセ。次の瞬間、ゴンゴンゴン!と激しい抵抗で竿が叩かれた。ヨッシャ!乗ったぞ。中速で慎重に巻き上げる。残り40mを切った辺りで激しい抵抗を見せたがセーフ、あと少しだ。オモリを回収すると海面下にボワッとオレンジ色の陰が浮上。左舷のお客さんがタモ取りしてくださり、無事手中に収めたのは、後の計量で1.21Kgの良型。時計を見ると7時10分、開始30分で納得サイズをゲットでき、ひとまず深呼吸であった。


ファイアバロン120−210と電動丸1000SPの組み合わせ/S大さんは超高級魚、アラもゲット。

こんな良型を釣ったのは初めてのことだが、しみじみ眺めれば、長年生き抜いてきた風格のようなものさえ感じる。幸先の良いスタートを飾ったのはいいが、生体反応そのものはあまり多くないようだ。定番フサカサゴやその他餌取りはあまり気配が無い。水深はだいたい115〜135m、底はオモリがズボッと沈むような泥質で根掛かりは無い。洲崎沖や城ヶ島沖のオニカサゴでかなり酷い根の中を釣ったこともあるが、このオニカサゴという魚、アマダイの外道でよく見るだけあって、このような平坦な砂泥底にも生息するようだ。開始時はそれほどでもなかったが、この時間、次第に風雨が強まる。ウネリも高くなり、雨が横殴りに叩き付ける。自宅を出る前、短パンサンダルにするか長ズボン長グツにするか迷ったが、雨の確率が高いし気温も上がりそうに無いので、後者+長袖シャツを着てきて大正解。実際、気温もぐんぐん下がって寒さを感じるほど。前回のオニカサゴは大晦日の角田丸で、あの時も酷い海だったが、オニカサゴと言えば何故かタフな条件が付き物のようである。8時、久々のアタリ。本命かと思って大事にやり取りしたが、正体は80cm級のサメ。思い返せば一気に向こうアワセだし、動きも鈍重だったような気がする。直後、S大さんが小振りながら本命オニカサゴとノドクロ(ユメカサゴ)の一荷で初獲物、続いて40cm級のアラと続き俄かに活気付く。私もそれらしきアタリを捉えたが空振りに終わった。8時半以降、しばらくアタリが遠のく。今日は中潮の2日目で、朝一から下げに入ってお昼前が干潮の予報。風でガチャガチャしてどっちに流れているのか定かではないが、底潮は相変わらず効いていないと思われる。

次第に海も悪くなり、冷たい雨の中、我慢の時間が続いた。10時、風が若干北向きに変わった途端、海は幾分平らに、空も少し明るみが出てきてホッとさせられる。すると10時15分、久々の生体反応。これも小さなアタリだったが、1尾目と同じような対応でアワセどころを伺う。今回も運よくアワセが決まって巻き上げに入るが、引きや重量感からしてそれほどの魚では無さそう。玉網が近くに無かったので、一気に抜き上げてしまったのは本日最小520gのオニカサゴ。いつもはこれでも大きい方だが、今日は1尾目が立派過ぎて、一緒にバケツに入れると小さく見えてしまう。コイツは先針のアジに食ってきた。その後、右舷トモのお客さんが1Kg級のカンコ、しばらくして左舷のお客さんにもう一回り大きいカンコがヒット。S大さんも大物をヒットさせるが、上げてみればサメでガックリ。前半はあまり出なかった細かいアタリが出始めて、アジの目だけやられたり、サバタンがズタズタに刻まれたりはフグの仕業だろう。良型のオニと同じ前アタリでヒットさせたのは今日初のフサカサゴ。20cm級だったが船長の指示でリリース。今日は余裕の展開なので惜しくない。(笑)11時20分、船長の回収の声と同時に生体反応をキャッチ。ここは急がず駆け引き。割と早めに穂先まで動きが伝わってきたので、竿をシャクリ上げるとドスン!と竿の胴に乗る重量感。巻き上げに入るとあまり動きは無いが重さはある。残り40mほどまで巻き上げたところで急に激しい引き込みで抵抗し始めるが、巻き上げ速度の調節と竿の上下でいなす。ようやくテンビンを取り、仕掛けを手繰ると船下からボワッとオレンジ色の魚体。S大さんに救って頂き、無事ゲットしたのはナナナント!1尾目より一回りデカイぞ。


こんな光景、滅多に見られない!/キロオーバー2尾で記念写真。

後の計量で1.46Kg!まさか、一日でキロオーバーが2尾も釣れるなんて想像だにしない展開。恐るべし江ノ島沖!針が上唇45度の位置にガッチリ入って素手では外せない。片手で魚をぶら下げたままバッグからプライヤーを取り出す。バケツに放せば全体が朱に染まりひとりご満悦。(笑)少なくともこれまでの自分の釣り歴には一度も無かった光景がここにある。11時45分、またしてもアタリ。今日は自分に魚が付いているようだし、アタリもよく認識できている。今度は誘い上げて止めたところ、グーッと穂先が沈み込んだので、すかさず送り込み。若干食い込みの間を取ってからアワセに行くと、これも上手いことヒット。S大さんにアシストして頂いたのは560gのオニだった。続いてS大さんにヒットしたのは今日2度目のサメ、これは1m以上ありそうな大物。しかし付いてないね〜私はもう十分だから、早く自分の魚釣ってちょーだい!と残りのアジを全部渡して発破を掛ける。(笑)たまにはこういう日があってもいいでしょ!時は終盤、12時半を回った頃、アタリがポツポツあったが一度も掛からず、魚が小さいのか?と思った瞬間、右舷トモのお客さんに1Kg級がヒット。同じ時間、S大さんもアタリが出ていたそうだが、モノにならず。同じポイントに大小混在していたのかもしれない。結果的にこれがこの日最後のチャンスだったようで、13時5分、回収のアナウンス、本日の釣りはこれまで。結局、私はイズカサゴ4尾(1.21Kg、520g、1.46Kg、560gの順)で、キロオーバーは両方自前のサバタン、それ以外はマメアジに食ってきた。船中、他にイズカサゴが2、3尾、カンコ2尾、アラ1尾、ユメカサゴ、ドンコ、サメという結果。今日はまさかの自己記録2度更新、運が見方してくれたとしか言いようが無い。


本日の釣果、イズカサゴ 4尾(1.46Kg、1.21Kg、560g、520g)。いつもお世話になっているので、S大さんに1尾お裾分け。それでも十分、鬼料理を堪能できるボリュームです。

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