初ショウサイフグ、お魚お留守で詳細分からず

10月6日(土)、鶴見弁天町の富士丸からショウサイフグに行ってきた。
これまでショウサイフグと言えばカワハギやシロギス釣りの外道でしか釣ったことがなく、専門に狙うのは今回が初めて。前々からやってみようと思いつつ、いざとなると敷居の高い釣りのひとつだったが、今日はOKAZUさん、烏賊飯さんにお誘い頂き、ようやく実釣のチャンスが訪れた。竿は以前から皆さんの情報でイメージは出来上がっていたので、数年前にKOBIさんに1本お作りしたのをきっかけに、今年は自分用に2本、重い腰を上げて製作(『自作和竿2007年の作品』を参照)。完成以来、出番を待つべく部屋の片隅に眠ったままだったが、ようやく日の目を見る機会がやってきた。何しろ初めての釣りなので、釣行予定が決まってから俄か仕込みでカットウや胴付仕掛けを作成し、一応は準備万端のつもり。朝6時前、OKAZUさんに迎えに来て頂き、6時20分には現場に到着、既に烏賊飯さんが釣り座をキープしてくださっていた。受付を済ませ船に乗り込むが、本船はJR鶴見線の低いガードの外側に着けられているため、艀(はしけ)で移動となる。今日はヤリイカ、カワハギ、LTアジ、フグの各釣り物が出船で、お客さんは皆ポツリポツリ、我がフグ船は右舷4名でトモから私、OKAZUさん他2名、左舷はトモに烏賊飯さん1名のみで計5名の乗客。この時期、これだけ空いているっていうのもどんなもんだか、釣れれば万歳だが、逆に不安だったりもする。(笑)さて、準備も整い、7時30分に出船。


餌はアマエビ/自作のシンプルなカットウ仕掛け。

つばさ橋をくぐって東京湾に出ると北東風がやや強く海面はボチャボチャ、次第に横風で飛沫が上がり始める。後部キャビンに退避すること8時25分、第一海堡の下でスローダウン。えっ?こんなとこでやるの?魚探で反応を見ているのかどうなのか、何回か旋回するとかなり几帳面に位置を調整して開始のアナウンス。北東の風やや強く晴れ、海上は釣りに支障は無いが、位置的に富津岬の影に入っていない分、風の影響を直接受ける感じ。潮色は薄濁り、水深は約9m。最初は自作のカットウ仕掛(オモリ10号)の約20cm上に、食わせ用の胴付き1本針(丸カイズ13号、ハリス3号10cm)を出して様子見。OKAZUさんと烏賊飯さんはカットウ無しの胴付き3本針でやられるようなので、どっちが反応が良いか見ながら調整しようと思う。一流し目、生体反応がまったく無い。これホントなのかウソなのか?魚が居てアタリが取れていないだけなら救いがあるけど、餌はまったく取られることもなく、しっかりしたまま戻ってくる。遠く大貫寄りにはフグ船団が形成しつつあり、こっちが当たらないとあっちが気になるのが人間の心理というもの。二流し目、穂先がヒクヒクッと初の生体反応、すかさずスッと竿を持ち上げるとゴゴゴゴゴ〜ン!水深が浅いしオモリも軽い、小気味良い引きで上がってきたのはフグはフグでもサバフグでガッカリ。食べられるけど美味しくないので放流。カットウ針が2本お腹の皮を捕らえていた。なるほど・・・カットウで魚釣ったの初めてだけど、特に違和感も無く、これなら大丈夫そうだ。さあこれからだ!との期待とは裏腹に、以降、見事なまでの静寂。

9時を回ると、ただでさえ魚の気配が無いって言ってるのにアンカーが入れられてしまった。やれやれ一体どうしたもんだか・・・。釣れる気がしないし、実際、誰も釣れない。船がポイントから外れると当たらなくなるのでアンカー入れたとの話だが、最初からアタリなんか無いし。(苦笑)その後、近辺を何度か流し、サバフグ2尾、ホウボウ1尾で移動。無線によるとフグ船団は今だ船中ゼロの船もあって苦戦との情報。ホントかい?そんなことど〜でもいいから早く釣れる場所に連れてって!分かってたら最初から行ってるってか?(笑)富津岬の南面、海苔ヒビ周りに10隻前後の船団ができていて、ようやく本船も近くの筋で流し始めるが、状況は思わしくない。白いカットウを使っているのでイイダコの反応が良好、専用仕掛けではないので半分以上は途中で逃げてしまうが、このままキープしていればけっこうお土産になりそうだ。水深は8〜11mの間、根掛かりはまったく無いが、たまに海苔ヒビのロープか捨て網と思われる物体に引っ掛かけてしまいカットウごとロスト。とにかくアタリが出ないのではなくアタリが無い=魚が居ないと思われ、水温が急に低下した?など食い渋り要因を考えてみても、イイダコの活性がこれだけ高いので、そんなに条件が悪いとも思えない。野毛屋は流石に盛況で2杯出し、他船は徐々に海苔ヒビラインより陸寄りの浅場を攻めているけど、本船は一段沖に位置しているのがやたら気になる。もはや疑心暗鬼、一旦信用できなくなっちゃうとすべてが裏目に思えてくるから、こういう日はダメだな・・・。


場所は富津の海苔ヒビ回り、水深10m前後/自作のフグ和竿、アタリは出るけど肝心の魚が居ない。

10時10分、チョー久し振りの生体反応、竿に乗せるようにスッと合わせると針掛かり。ドドドド〜ンと良い走りで引きはかなり強く、やり取り中、少し緩めに設定してあったドラグが滑った。無事抜き上げたのは25cm級の船中初物。やっぱり食えばアタリは出るようで、少なくとも新作の和竿は感度良好。せっかくのデビュー戦、こういう心理状態での釣りになってしまったことが残念。しばらくすると再び生体反応で、即座に合わせてこれも針掛かり。当たれば掛かるじゃん!今度は食わせ用の枝針に掛かったようだが、抜き上げ時にハリスが切れてボチャン!サヨナラ〜。どうやら針を飲まれてしまったらしく、今日は1尾が貴重なだけに残念無念。さて、気を取り直そうにもアタリが続かない、と言うかまったく無い。船上、誰も釣れない割りに一流しがやたら長い。ようやく潮回りしたかと思えば、今までとほぼ同様、ほとんど期待できない筋に回し直すからこっちもだんだん戦意喪失。ホント頼むよ〜!開始2時間、つまんなくて帰りたくなってきた。(笑)その後、滅多に出ないアタリを確率良く針掛かりさせるのだが、サバフグだったりメゴチだったりで、ショウサイ様は何処へ行ったのやら。遠巻きに他船で上げている光景が目に入るだけに地団駄を踏むばかり。お隣OKAZUさんは本日まだ何もお魚釣ってない状態、他のお客さんもたまにサバフグを掛ける程度。左舷の烏賊飯さんは未だホウボウ1尾、上乗りさんも竿出してるけど釣れないみたい。OKAZUさんは胴付き3本針の上から2本の餌をやられることが多いみたいで、魚探に反応も出ているそうだけど魚が違いそうだ。


イイダコの赤ちゃん/船上ダレダレモード、魚居ないぞ〜!

船団に合流する訳でもなく、相変わらず一隻ポツンと釣れない時間を過ごしていたが、13時、久し振りに気配を感じたので、一旦誘い上げてからもう一度勝負に行くとやっぱりヤツはそこに居た。ガッツリとカットウに掛かって来たのは1尾目と同級のショウサイフグ。これでようやく2尾め、ブッチギリ竿頭だぜ!(笑)そして終盤となる14時5分、ようやくOKAZUさんにアタリ。カットウの餌針(タチウオ針?)に掛かって来たのは32cmの良型で本日初物。流石!おかずゲットの執念を最後に見せつけてくれたのであった。その後、14時45までやったが特にイベントは起こらず納竿。我々3名の釣果は2、1、0のカウントダウン状態。船中5名でたぶんこの3匹だけ?という悲しい結果をご報告せざるを得ない事態と相成った。一方、終始イイダコが好反応で、OKAZUさんから何杯か頂いたのもあって25杯と数がまとまった。フグ用のカットウなので、せっかく乗っても途中で逃げちゃうのが大半だが、専用のテンヤでやれば竿1本でも束は釣れそうな勢いだった。途中からカットウの餌針を外しハリスも詰めて専門に狙おうかとも迷ったけど、それもなんだか悲しいな〜と思って実行に移せなかった。自然相手だから釣れない日があるのは嫌と言うほど分かってるけど、そういうことじゃなく別の意味で納得行かない本日の釣行。帰りの車中も全員スッキリしない気分、家に帰って他船の結果を見るとモヤモヤ気分も最高潮。(笑)自作和竿が思ったよりイイ仕事してくれたことが本日唯一の収穫で釣りの詳細は分からず。是非、次回はリベンジしましょう!


本日の釣果、ショウサイフグ 2尾(25cmくらい?)、ホウボウ 1尾、イイダコ25杯の持ち帰り。サバフグ4尾、メゴチ、シロアナゴは放流。

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