鴨居沖の餌木イカ、潮トロリ流れて前半好調

12月1日(土)、大津港のいなの丸からエギイカに行ってきた。
今年は軟体系の当たり年で、最近はスミイカも好調。東京湾のスミイカは中の瀬北部から下浦方面、神奈川県側、千葉県側と釣り場は広範囲に渡り、活シャコを使った昔ながらのテンヤ釣りはもとより、エギングでも盛んに釣れている。シャコのテンヤ釣りはもっぱら皆さんからお話を聞くばかりで、自分自身はこれまで経験が無い。やってみたい気持ちはあれどもマニアックそうで敷居が高い感じ。一方のエギングは、アオリイカを先に経験していた関係で案外取っ付き易く、確か3年くらい前、烏賊飯さんとOKAZUさんにエギスミイカに連れて行ってもらって、初体験ながら好漁だったことを思い出す。その後、なかなか釣行機会が無かったのだが、今年の好調振りに誘われ、自分もおかずゲットに出撃してみることにした。さて、どこから乗ろうか、船宿によってテンヤ釣り専門、エギング専門、どっちもOKみたいな店もある。久比里三店は、行き付けの巳之助丸が最近エギイカ船を出してくれないもので、隣のY丸から乗るのもなんとなく気が引けるし・・・。船宿HPを見ていて少し前から気になっていたのが大津のいなの丸。エギイカ船は親方の甥っ子に当たる工(たくみ)船長が担当しているらしい。たくみ丸は普段、走水を母港とする仕立専門船だそうだが、週末だけ限定8名完全予約乗合とのことで、大津港からエギイカ船として出船しているようだ。これなら満船で窮屈な思いをする心配もないし、なんだか船長も良さそうで楽しそうな予感。前日の昼間に電話をしてみると出船OK、予約は2人目だそうだ。


出船前、のんびりした雰囲気/道具は自作のアオリ用短竿を選択。

6時20分頃に到着すると、受付を済ませ店で待機。船長も店に居られたので色々お伺いすると、仕掛けはオモリ15号、ハリス3m、エギは4号で問題無いとのこと。スミイカとアオリイカどっちメインで考えればよいか聞いてみると、アオリを狙いながらスミが混ざってくる感じらしい。自分の中ではアオリとスミどっちを狙うかで釣り方を変えるつもりだったが、タナはハリス分+1m以内の低めにして、スミを視野に入れたアオリ釣りという感じで良さそうだ。乗客は3名とのことで、6時40分には全員揃ったが、しばし談笑しながら時間調整の後、7時を回るのを見計らって、皆さんで対岸の船着場へと向かった。乗船は予約順で私は2番目。最初のお客さんが右舷トモに入られたので私は右舷ミヨシに入ることにした。もう1名は左舷ミヨシに入られた。道具もライトでこれと言った装備も無く、7時25分に出船。エギは現場に着いてから気分で決めようと思う。それにしてもこの船に3名とは大名釣り、のんびり楽しむには最高のコンディション。今日はマダイ船が1名、午前アジが4、5名、お隣の小川丸を見ても似たような状態、予報が良い割りにお客の出足が少ない感じだ。港を出ると、寒いから後ろに入ってていいよ!と船長。他2名のお客さんはいなの丸の常連さんで、キャビンの中で最近の状況や釣り方など参考のために色々お話をお伺いした。船は観音崎を回って南下、鴨居沖の『うらが中央1号』ブイを過ぎた辺りでスローダウン。北向きに旋回し位置取りすると、8時10分、開始のアナウンスである。北北東の弱風で晴れ、海上は良い凪、水色は薄濁り。水深40m前後とやや深めの流しで開始となった。


最初の流しは『うらが中央1号』ブイの南からブイに向かってミヨシ突っ込み。

エギは『マーブルバレンシア』の4号、イカの噛み後で首から背中がささくれ立っているエギだ。今日は小潮の初日で、満潮が10時30分頃の予報、この時間は上げ潮だが、トロトロと北に向けた潮流があり、素直にミヨシ突っ込みの形。潮型はおとなしく釣り易い。しばらく音沙汰が無かったが、開始20分経過した8時30分、シャクった竿がズシンと止められた。久し振りの感触で、心臓がドキッとするね〜。巻上げに入ると、グワングワンと煽るような引きがあるが、大した大きさではない。横で待機する船長にアオリっぽいですよ!掛かり所良く、そのまま抜き上げたのは少々小さいが船中初アオリイカ。早めに型を見ると気分的に楽である。今日は凪も良いし、潮もトロトロ動くのでいいかもしれない。そしてそのまた20分後、ズシッと乗ったのが、これも少々細かいがスミイカ。その直後、操舵室から左舷側に竿を出している船長にスミイカ。そして私にアオリイカ、これは少々サイズアップ。程なくスミ2杯を追加し、開始1時間でアオリ2杯、スミ3杯と絶好調。他はまだ船長のスミ1杯のみ。その後、左舷ミヨシのお客さんがオレンジのエギに換えた途端、スミを連荘で2杯ゲット。こうなるとまだ型を見ない右舷トモのお客さんは心中穏やかではないだろう。たぶん下げ潮に入ったら形勢逆転しそうなので、私は最初から前半勝負の頭があったが、ここまで上手く嵌るとは我ながら出来過ぎ。ブイを通過するまで、最初の流しは約1時間半、二流しめはやはりブイの南から再開するが、船の動きが悪く潮はだいぶ淀み気味。正直なもので生体反応は遠ざかり、しばし我慢の時間帯。


左舷のお客さんにアオリがヒット/今日良かったエギ(上:アオリ2、スミ3/中:スミ2/下:アオリ1、スミ2)

10時20分、一気に北上して今度はブイの北側、水深38m前後で再開、するといきなり船長に良型のスミ。そして下げっ端の10時30分、まずは船長にスミイカ、左舷ミヨシにアオリ、私と右舷トモでスミ同時ヒット、左舷ミヨシにまたアオリでサイズアップ、右舷トモでまたアオリ・・・と一瞬のドタバタ劇に船長大忙し。怒涛の入れ乗りはすぐに落ち着いてしまい、結果、私が一番稼げずのまま終わったようだ。徐々に下げ潮に変わり始めると、案の定、トモのお客さんの巻き返しスイッチが入る。イイ感じでスミをポンポンと釣り上げペース上昇。たった4人でも潮の先とか尻とかでアタリ具合に影響が出るから恐ろしい。私は序盤の貯金があるので余裕綽々の釣りだが、なんやかんや、その後、船中スミイカ中心にポツポツ型を見て、11時30分、私と船長にアオリの同時ヒット。結局、これを最後に潮が全然行かなくなってしまい乗りは低迷。お昼前頃から観音崎沖32m、灯台下23m、大津港前18m(ここでは右舷トモでスミ2杯連荘あり)、少し落として27mとモグラ叩きで回ってみたが、型見られずのまま14時25分に納竿となった。結果、私(右舷ミヨシ):アオリ3&スミ7、右舷トモ:アオリ1&スミ9、左舷ミヨシ:アオリ3、スミ5、船長:アオリ1、スミ4という形で、潮の上げ下げで皆さん平均に行き渡ったが、後半もうちょっと潮があったらね〜。先週くらいまでは観音崎沖の20m線で好調だったそうだが、そろそろイカが落ちてるという船長の読みが当たり、少々深場となったが、お陰さまでおかずゲット成功。船長も常連さんも気さくな雰囲気、ポカポカ陽気も手伝って今日は一日楽しい釣行となった。


本日の釣果、スミイカ 7杯(210〜500g)、アオリイカ 3杯(220、240、510g)。

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