春爛漫、マルイカご機嫌斜めの一日

3月8日(土)、大津港の小川丸からマルイカに行ってきた。
今週末は移動性高気圧に覆われ穏やかな天気予報、絶好の釣り日和が期待できそうだ。しかし、陸が春めいてくるこの季節、海底は冬真っ只中、一年で一番水温が低下する時期でもある。この冬はアジが好調なお陰で、困ったときのアジ頼みはかなりの確率で当たりそうな気もするのだが、このところマルイカ乗合を始める船宿が徐々に増えてきて、調子は本格的でないにしろ、食指はどうしてもそちらに伸びてしまう。ということで、今日は大津港の小川丸から今季初マルイカに出撃してみることにした。6時20分頃に到着すると、札は四隅から何枚かづつ抜けていたので、とりあえず左舷トモ2番を取って受付を済ませた。対岸に着けられている第8小川丸に乗り込むと、殆どのお客さんがお互い顔見知りの様子。大ドモの常連さんは気さくで親切、乗船時に船を寄せてくれたり、荷物を受け取ってくれたり、投入器の場所を教えてくれたりと、ありがとうございます!なかなかアットホームな雰囲気で準備を始めるが、何しろ今年初めてだし、どんなだか様子も分からないので、オモリは50、60、80号、リールは手巻きと電動、竿も2種類、仕掛けは直結、直ブラ、ブランコ、スッテは5、6、7cmとフル装備。さてどうしようか・・・周りを見回すと8割方のお客さんが浅場仕様なので、私も『極鋭ゲームテク180』に『ミリオネアCVZ100(PE1.5号)』を装着。仕掛けは試しに直ブラで始めてみることにした。角間120cmの5本スッテ、『イカフックS』を着けて幹糸だけ巻いてきたので、スッテはその場でチョイス。『チビイカ5』主体に新発売の『チビイカ6』を混ぜ、実績のカラーを適当に配置。船長に確認すると手巻きならオモリ50号でOKとのことなので、電動にオモリ80号の道具と比べてかなりライト。早期からこの仕様でやらせてもらえるのは有り難い。最終的には左右5名づつの10名となり、釣り座間隔もちょうどいい。


良質の投入器が完備です/凪の海上、剣崎沖に向かう。

7時10分、港を出ると左舷側が日向となりポカポカと気持ち良い。冷え込み緩く、申し分のない凪。春だね〜。剣崎沖に行くので40分くらい走ります!と船長。観音崎を回っても波は無さそうなので、釣り座に座ったままのんびり朝食を済ませた。しばらく走って到着したのは、松輪瀬のマダイ船団よりはるか沖合、剣崎と勝山を結ぶ線のやや千葉県寄り。7時50分、船長はスパンカを上げると一回旋回して停止、早速投入の合図となった。北北東の弱風で晴れ、海上は凪、水色は澄み。最初は水深60mからで、この後は一日通してだいたい57〜70mの間。あまりの晴天澄み潮がマルイカ的にはどうかと思うが、去年の感覚を思い出しながら7ヶ月半振りのマルイカ釣りが始まった。1投目は生体反応無く2、3分で回収、2投目もすぐに回収。反応は見つかるようだが、イカの足が速く、すぐに抜けてしまうようだ。大潮の3日目で干潮が10時30分頃の予報。この時間、下げ潮がトロトロ、水深の割りに道糸が真っ直ぐに立ってオマツリも無い。釣り易いのはいいが、この天気でこの潮じゃ活性上がらないのも無理ないかもしれない。やる気のある反応に当たるまで、しばらく我慢。短いインターバルで反応探しを繰り返す中、ミヨシ寄りでポツポツ型が出始める。思ったより型が小さいので、6cmスッテを1本5cmに交換。8時40分、私も初のアタリをキャッチしたが掛からず。20mくらい巻き上げてから落とし直すと、着底後の聞き上げで重さに変化が。やけに引くので掛かりどころが怪しい。慎重に巻いたが、案の定、あと20mくらいのところでガクンとショックが伝わって居なくなった。回収すると真ん中のウィリー巻きスッテ(レモンイエロー)に足が1本付いていた。次の入れ替えで、ブッ込み着底後、3秒ほどアイドル状態を保ってから、聞き上げに移行するとグイグイグイ。巻き上げ中、あまり暴れないので、これは大丈夫そう。無事取り込んだのは胴長15cmの美味しそうなマルちゃん。同じスッテにきた。


今年初ヒットは足だけ/そして直後、ようやく初物ゲット。

なかなか状況好転せず、時間だけがどんどん過ぎる。2杯目の顔を見るまで、更に40分も経過。ミヨシ2番のお客さんが比較的好調のようで、この時点で6杯上げたそうだ。9時半前後は特に厳しく、反応がなかなか見つからないようで、30分くらい止まれず、グルグル行ったり来たり、船長の胃が心配になる。僚船も皆同じような状況で、とても大流しでアタリが出続けるようなコンディションでないのは確か。東京湾のマルイカ船は全船ここに集結、松輪の船はもとより佐円丸や丸十丸もここに居るということは、城ヶ島方面もよほど模様が悪いのだろう。10時半を回り潮時表ではそろそろ干潮の時刻だが、これを境に海底に若干の変化が・・・11時、群れがいくらか落ち着いたようで、流し時間もこれまでより長め。釣っていてもだいぶ触りが出始め、マルイカの気配は濃厚なのだが、完全な乗り渋り状態で数が増えない。あまりに乗りが悪いので、ブランコ仕掛けを試そうかと思ったが、潮がぜんぜん無いのでどうかな。大ドモの常連さんに相談してみたら、右舷でずっとブランコでやっているお客さんが2名居るけど、朝からぜんぜん乗らないとの情報。それを聞いてやめた。その後、胴の間のお隣さんも同じことを考えたか、一回ブランコに換えたので様子を見させて頂いたが、ダメみたいですぐに直ブラに戻していた。やはり今日は直ブラの叩き釣りが正解か?否、今日は叩いて止めてすぐにモタレが出てなんていう簡単なパターンではまったく乗ってこない。今のところ一番アタリが出るのは、仕掛けを落とし込んで、オモリが着底したら3〜5秒待ってゆっくり聞き上げ。このときグワッとモタレが出たり、たぶん放そうとするアタリだと思われるが、ゴクン!と派手なアタリが出たりとパターンは様々。次にオモリを切って叩き釣りで多少上のタナまで探るが、反応が思わしくないので、20mくらい巻き上げてもう一度、着底から聞き釣りの繰り返し。お昼の時点で4杯、触りをけっこう感じるが、乗せに至らずストレスが溜まる状況。


上げ潮に入って船団ができ掛けたが、また解散。ダメだね今日は・・・。

船団が纏まり掛けて、それらしくなってきたのも束の間、再び各船バラけて反応探しに右往左往。上げっ端の一瞬だけ群れが固まったが、何かが気に入らないようで、食い気は上がらないまま解散。この調子じゃ今日はダメっぽいな。13時半、根掛かりかと思って竿を煽っていたら動き出した。おいおい魚掛かっちゃったよ。なかなかの突っ込みと重量感なので、ポンピングで浮かせる。刻まないのでサバじゃ無さそう。場所が場所だけにもしかしてタイ?想像するとニヤけてしまいそうになるが、取り込むことに全神経を注ぐ。大事にやれよ!と声が掛かる。半分以上巻き上げるとあまり伸さなくなったので、もしかしてもしかするぞ!頭の中は早くもニンマリ。ようやく仕掛けの回収に入ると一番下の方に赤っぽい影が。タイか?思わず声を出してしまい、大ドモの常連さんが玉網を取りに行きかけた。すると、気のせいか変な羽みたいのが生えてるのが目に入った。すッすみませ〜ん、ホウボウでした!(爆)ちょうど羽の付け根の硬いところに掛かっていたので、そのまま抜き上げ。後の計測で36cmのまあまあサイズ。マルイカがこの不漁の中、思いがけずお刺身のネタをゲット。先週は久し振りの釣行で踏んだり蹴ったりだったが、そうそうただでは転ばない。ホウボウ1本でなんだか任務を完了したかのような変な達成感に包まれたのであった。(笑)その後、状況好転どころか、反応が見つからないから船は止まれない。14時を回っても殆ど走りっ放しで釣りにならず、14時40分に一回道具入れたが型出ず、本日はこれにて納竿。結局、午前4杯、午後3杯の計7杯。(涙)3月の下旬に健康診断があるので、マルイカパワーで少し数値を改善しておこうと思ったが、そうは問屋がおろさなかった。(笑)マルイカ釣りはこれからが本番、例年7月一杯までは楽しめるし、釣り場も徐々に浅場になるので、そのうち良い釣りもできるでしょう。


本日の釣果、マルイカ 7杯(胴長12.5〜15cm)、ホウボウ(36cm)。

【船宿HPコメント】
日中マルイカ 今日も剣崎沖から探索しました!朝一は反応に当てても群れの移動が早くてなかなか捕まりませんでした。上げ潮気味になってからは良い反応になり、マルイカの足も止まりましたが、乗り気が無い様で、反応の上に乗っていても1〜3人程度のお客さんが釣る程度でした。潮次第でご機嫌にはなりそうです。反応だけは多数有りますので、今後に期待しましょう!お客さん10名で14・10・9・9・8・7・6・2・2・2杯でした。 貴光船長


当日はマルイカ3杯を煮付けで賞味。翌日はホウボウとマルイカのお刺身、頭とあらは潮汁にして完食。ホウボウは脂乗ってて美味でございました。

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