佐島沖のアオリイカ、強風、澄み潮で苦戦

4月19日(土)、佐島の海楽園からアオリイカに行ってきた。
低気圧が発生し、関東では木曜日の後半からお天気が崩れ始め、金曜日は大雨・強風・波浪の荒れ模様。首都圏の交通にも大きな影響を与えるほどの荒天となった。このところ短い周期で天気が崩れ、傘の出番が多い、それも強風に耐えうるしっかりした傘が必要なことが多いが、この時期は例年こんなだっただろうか。ちなみに今どきの雨の多い状態を 『筍梅雨(たけのこづゆ)』と言うそうだが、これだけ荒れると『梅雨』というイメージからは程遠い。さて、先日仕入れた新発売のスッテも試してみたく、今週末はマルイカに行こうと思っていたのだが、低気圧の足取りは自転車並み、その移動の遅さにはイライラするばかり。土曜日の予想天気図を見ると、低気圧の中心は依然房総沖、この週末はどう転んでも強風は免れそうにない。さてさて、何をやろうかと思案していたところ、KOBIさんからメール着信。この気象条件でKOBIさんも色々迷われたようだが、北風に強い佐島出船で、波があっても何とかなりそうなアオリイカを選択されたとのこと。しかも、乗っ込み好機に入り模様が良いと聞けば渡りに船、二つ返事で参加させて頂くことになった。6時10分、京急新逗子駅で拾って頂き、いざ現場へ急行。到着したのは出船30分前を切っていた。ハシケの乗り場には既にお客さんが待機され、どうやら出船は可能な様子。早速、店内の船形を見ると、この天気のせいかどの船もガラガラ、アオリイカの13号船は常連さん1名だけだったので、歓迎ムードで迎えてくださった。常連さんが右舷ミヨシのため、我々は左右トモの札を抜いて受付を済ませた。集合の声で外に出ると、今日は全乗客がハシケ1回で渡れる人数。LT五目船が5、6名、マルイカ船が3名、我がアオリ船も3名。これでまともに釣りができれば割り当ても多そうでラッキーなのだが、体感風速が13mくらいあるので、沖に出てみてどんなもんだか・・・。


腰掛け用の渡し板があるので、座ってシャクるのも楽チン/乗客3名でいざ出船。

船長の指示で左舷のKOBIさんはオモテ側にスライドし、私の位置からはちょうど死角になって様子が見えない。私も左舷に移動しようかと思ったが、利き手が左なので、この強風だと右舷が断然釣り易い。せっかくご一緒させて頂くのに申し訳ないけど、このままの釣り座でやらせてもらうことにした。ハリスは4mで統一、タナは海面から中オモリまでの水深で出すとの説明。オモリは標準の10号をセット。6時55分に出船すると、ごく低速で真沖へと進む。カメギ根の灯台を過ぎる頃には、波が一段と深く掘れて、やはりコンディションはよろしくない。更に沖に出ること7時13分、船を風上に立てるとドヒャー!こりゃすげー風だ。逆にこの風速でこの波ならマシな方、東京湾だったらこんなもんじゃ済まないだろう。たぶんマルイカ船は反応探すのも大変、この海じゃ苦戦間違いなしである。風向きは北北東、空は曇り、海上はグラグラするが餌木をシャクるのに支障は無い。水色がちょっと澄み気味に見えるが、天気が暗いのが救いだろうか。最初は指示ダナ9mから始まり、徐々に深場のポイントへと移動。どうやら指示ダナ20〜30mくらいの流しが本命場所と思われるが、船中なかなか型が出ない。船には腰掛け用の渡し板が常備されていて、それも段差の異なるものが色々あるので、自分の釣り座にフィットするものをお借りする。これがあると後ろ向いてシャクれるので楽なのだが、船が揺れるので、やはり立ってシャクった方が体のバランスが良い。船長はマメに流し替えてくださり、タナ指示も1m単位で丁寧にアナウンスしてくださるので釣り易い。今日は大潮の初日で干潮が9時半頃の予報。潮向きが読み難いが、たぶん陸に向かった下げ潮と思われ、右舷突っ込み気味のトモ流しに感じる。まあこの人数なら、潮の先も尻もほとんど影響はないはずで、全員にチャンスはあると思うが、誰の竿も曲がらないまま時間が経過するのみ。


北北東強風、風裏の佐島沖でもこの海/秋谷寄りの浅場、一旦、風も弱まりかけたが、また強くなる。

1時間やって音沙汰無し。依然、風は強く、立って釣っていると体が振られて恐怖を感じるほど。8時10分を回った頃、風の無い際寄りに移動しますと船長。低速で約15分掛けて徐々に北上、秋谷に程近い場所で再開すると、指示ダナは12m。何度か流し替えて8〜16mの間を探索すること9時20分、右舷ミヨシの常連さんが長竿を曲げた。400g級をそのまま抜き上げて、ようやく船中第1号のお目見え。これまで餌木をとっかえひっかえやってまったく結果が出ず、これじゃ何が当たりか知る由も無い。空は日が差してきて潮も明るい感じなので、ピンクの金腹に換えてみた。するとこの読みが当たったか1投目で生体反応。シャクリを入れた後の待ち時間にグン!というアタリ、ウン?穂先を注目した直後、グイ〜ッと竿が手元まで絞り込まれた。ヨッコイショっと持ち上げると乗った〜!グイングインと波打つ引き込み、いいね〜久々の感触だなぁ。ちょっと大事にやっていたので、常連さんが玉網で救ってくださり無事に取り込み。ありがとうございます!後の計測で650gのアオリイカ、指示ダナは12m。これで景気が付けば良かったのだが、ちょうど潮の変わり目だけ乗り気が出たのか後が全く続かない。朝に比べてだいぶ風が落ち着いてきたようなので、10時30分、再び真沖の本命場所に移動となる。再開すると指示ダナは22m前後から始まって徐々に33m程度まで落ちると流し替えのパターン。かなり傾斜のあるポイントを丹念に筋を変えながら攻めて行くが、イカ様のご機嫌は一向に上がらない。後で聞いた話、浅場は小型主体だが、この場所だと小さくても7、800gクラスが出るそうで、やはりこのところ実績が高いのはこちらのようだ。しかし乗らないね〜。潮も適当に動いてて悪くない感じだけど、空が晴れちゃったし、水色も真っ青だから、アオリイカには厳しい状況なのかもしれない。この人数で釣って、イカ様のやる気があればウハウハなのだが、世の中上手く行かないものです。


KOBIさん、辛くも終了12分前にボーズ脱出!/今日乗った餌木、1杯目がピンクの金腹、他はグリーンのマーブル。

一旦弱まり掛けた風がまた盛り返してしまい海上真っ白け。低気圧の移動が遅いので、天候の回復に時間が掛かりそうだ。12時50分、もう一回流してダメだったら浅場に移動しましょうとのこと。結局、本命場所を後にすることになった。再び秋谷寄りの指示ダナ12mで始めると、こちらも水色が明るくなってしまい、カワハギが釣れそうな潮。KOBIさんの様子を見に行くが全然ダメらしい。棚に出ている餌木の数からも苦労の跡が見て取れる。タナは12m中心に8mから16mの範囲。13時20分、頼みの餌木(写真の緑の方)に交換。実は今朝、この餌木からスタートしたがカスリもせずお役御免だったが、澄み潮で実績があるので再度これに交換。すると、何度目かのシャクリで、振り上げた腕がグワッと止められた。一瞬信じられなかったが、慌ててテンション掛け直すとグワングワンと確かな引き込み、乗ったよ!久々なので大事に玉網で救ったが、サイズは450gの小振り。船長が気付かなかったようなので、操舵室まで行ってご報告。ついでにKOBIさんにもお知らせ。(プレッシャーじゃないですよ!笑)13時45分、いよいよ残り15分とのアナウンス。すると直後、乗った?と船長の声。思わず振り返ると右舷ミヨシの常連さんでは無い・・・と言うことはもしかして。KOBIさんの様子を見に行くと、マーブルサクラダイにちょっと可愛いアオリちゃんが掛かっており、ご本人苦笑されていたが、終了12分前に辛くもボーズ脱出。右舷ミヨシの常連さん、これで全員型見たね!とやさしい笑顔。ところがこれで終わらず、終了1分前の13時59分、穂先にアタリが出たので、そのまま持ち上げるとグワングワンと乗ってしまった。最後の最後、しぶとく520gをゲットしたところで定刻。船長が釣果を見に来て、どれも小さな〜と言いながら、この条件で3杯取ればいい方でしょうとのお言葉。今日はこの強風の下、定刻まで釣りができたことに感謝、釣果もこの渋さからするとラッキーな一日でありました。


本日の釣果、アオリイカ 3杯(手前から650g、520g、450g)。

【船宿HPコメント】
予約アオリイカ船 場所:佐島沖20m前後、サイズ:0.4〜0.7Kg、数量:1〜3杯   
今日はキロオーバー上がらずも強い風で海も非常に悪かったし、
大型は今後に期待するとしても全員が顔見れたし良しとしましょうか?

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