城ヶ島沖のヒラメ、潮型悪く大苦戦

4月22日(火)、小網代の丸十丸からヒラメに行ってきた。
前回は4月2日、期待して出撃したものの、水温急低下でお魚冬眠状態。朝方一発、ソレらしいアタリがあったが、餌取られてサヨナラ。後にも先にもまともなアタリはその一回、それっきり外道も何も釣れない最悪の1日に終わった。東京湾、相模湾で乗合船の看板となる釣り物は数あれど、本命ゲット率ワースト1位は、たぶんここ三浦のヒラメ釣りではなかろうか。船中ゼロは当たり前、いくら食いが良くてもお客が5、6人乗れば必ず何名かはボーズという宝くじのような釣り。私も敢えて釣れない釣りを好き好んでやっているわけではありませんが、友人が以前からこの釣りをやっていた関係で自分も参加するようになって、実際、回数重ねるうちに、こんな場所でこんな大きなヒラメが居るのかと驚かされたり、イワシ餌ならではの高級外道も数多く目の当たりにしてきた。ついに3年前、自分も念願の3Kg超のヒラメを手中にし、何とも言えない達成感と満足感に浸ったのはつい先日の事のように鮮明で、アタリが出た瞬間の竿の動きまではっきり覚えている。簡単に釣れないからこそ価値がある・・・城ヶ島沖の荒根に活きイワシを送り込むというこの釣りスタイル、やはり一度や二度撃沈しても、また足を運びたくなるような独特の夢や魅力がある。さて今日もKim君にお迎え頂き、6時を回った頃には到着。我々が一番のようで、早速、船形から左右ミヨシの札を抜いた。今日はヒラメのお客さんもそこそこ集まり、マルイカのお客さんもやはり10名を超え、平日と言うのに店内かなり賑やかになってきたので、早めに乗船することにした。前回同様、Kim君から『リーオマスター・ヒラメTSP』をお借りできることになってヤッタネ!しかし最近の私、烏賊には好かれても魚にはからっきし相性悪いので、また撃沈を呼ぶ男にならなければよいのだが・・・それにせっかくの高級竿をお借りして、早くまともな魚を釣って感想のひとつも言わなきゃいけませんね。


平日とは言え乗客8名と盛況/無風ベタ凪の中、いざ出船。

準備も整い7時40分に出船。いつものように湾内の生簀でシコイワシを補充すると、水温が上昇しているようで、コマセに群がるイワシの浮きがよく、前回よりは期待できそうな予感。ゆっくり港を出ると7時50分、真沖の水深24mから開始。北東の微風で薄曇り、海上は湖の如くベタ凪、水色は薄濁りだが、塵が混ざったような明るい潮で、この季節によく見られる潮。今日は大潮の最終日で干潮が11時半頃の予報。徐々にポイントを沖にずらしながら、水深50m程度までを点々と探索。流れは殆ど無く道糸はほぼ垂直。水温上昇との話で期待したが、のっけから状況は芳しくない。船中、外道も上がらず、これだけ攻めて何も出ないとは一抹の不安。何かおかしいぞ。このところイワシの大群が回っているようで、沖に大規模な鳥山を発見。早速、急行して下に青物か何か反応が無いか旋回してみるが空振り。その後、諸磯沖まで何箇所か入れてみるが、相変わらずノーレスポンス。8時35分、船長はダメと見るや一気に城ヶ島西沖まで走らせた。水深55m前後で再開するが、こちらは上っかわぶっ飛びで、我が右舷は極端な払い出し。底がなんにも動いていないため、仕掛けが置いてけぼり、クラッチ切ってサミングすると凄い勢いで道糸が逆転、あっという間に10m、20m出ちゃう速さ。潮型劣悪で仕掛けのコントロールが付いていかず苦戦していると、右舷大ドモのお客さんが巻き上げ中。玉網に収まったのは1Kg級のオニカサゴ。こりゃ良いお土産だ!オニカサゴも乗っ込みのようで、この時期、こんな水深で良型が食ってくることがあるようだ。お隣のお客さんがカサゴをポツンポツンとゲットし、やがて何度か流し換えるうち、私にもカサゴらしきアタリが出たが、船が動き過ぎて食い込みの間を作れない。城ヶ島沖を東に向かって徐々に探索。水深は25〜55mと幅広く、起伏が激しい根の中、平らで硬い岩盤のような底、根の点在する平場など、色々なポイントを流すが、たまにエソが当たる程度。


今日も『リーオマスター・ヒラメTSP』を拝借/序盤は港口を転々と探る。

10時半を回る頃、いよいよ城ヶ島東の白灯台の前、水深30m前後から入れて徐々に25m程度まで浅くなるが、途中、2、3mの起伏を断続的に超えて行く厳しい荒根。船の動きが速いので仕掛けを引っ張ってしまうと一発で根掛かり。オモリが足りなくなって操舵室まで買いに行くお客さんが目立つ中、私も連続2個ロスト。この根でこの潮じゃどうコントロールしても回避できず。そんな中、左舷胴の間から後方でカサゴやメバルが上がっているようだが、なぜか私を含む右舷では音沙汰が無い。たまに当たるのはお呼びでないエソだけ。それも今日はオキエソとアカエソが交互に釣れるが、どれも小型ばかり。良い日は40cm超のデカイエソが頻繁に当たってくることから考えても、今日は底潮が動いていないのに加えて底潮が冷えたとか何かを嫌っている感じが否めない。もうすぐお昼だというのに今日もお魚ゼロ、期待外れの展開にため息が漏れそう。何時しか空は晴れ渡り、風はほぼ無風、船首があっち向いたりこっち向いたりと落ち着かず。12時、船首西向きでミヨシ突っ込み、やっとのことでカサゴを掛けたが、合わせて巻こうと思ったら根掛かり。糸を緩めると魚の動きが伝わるが、引っ張っても外れない。やれやれ付いてないなぁ。タオルで道糸持って、思い切り引っ張ったらハリスが切れた。今日は魚との距離がやたら遠く感じるのであった。Kim君も仕掛けロストで船長にオモリもらって修復。置き竿にして孫針仕掛けを結んでいる最中、ナント竿が大きくガタガタ!(私、見てなかったので本人談より)船長が玉網持ってすっ飛んできたので振り向くと、間もなく船内に取り込まれたのは2Kg級のヒラメ。手で竿持って一生懸命やってても食わないのに、カサゴ用の仕掛け付けて置き竿にした瞬間、食っちゃうんだから、釣れる時はそんなものですかねぇ。どちらかと言うと本人キョトンとしてて船長の方が大騒ぎ?ま、この渋い中、顔見られておめでとうございました。水深25m程度まで浅くなってくると網が張ってあるので潮回り。


城ヶ島東沖一帯の水深25〜60mの平場や荒根/Kim君、船中唯一の2Kg級をゲット。

12時30分、ちょっと大きいアタリ。特に駆け引きも無く素直に乗ってくれたが、ガタガタ刻むのでヒラメではない。エソだったら嫌だな〜と思いながら巻き上げると、予想が外れて正体はマゴチ。ヒラメ釣りの外道で見るのはイネゴチが多いが、これはマゴチ。底質のせいか模様がきれいで湾奥の魚に比べて黄土色掛かって美味しそう。その後、徐々に深みに移動し、毘沙門〜城ヶ島東の水深50〜60m。13時、水深57mでアタリ。これも難無く針掛かりしたが、どう考えてもヒラメじゃない。ガタガタ言うので、またエソか?と思いつつ、ここはエソの多い水深より深場なので、若干期待しつつ巻き上げると、ナント!浮上したのは意表を衝くマハタ。34cm級でハタにしては可愛いけど、これはお持ち帰り。ここでは全体にポツポツ当たって、船中同級のマハタ2尾、カサゴ数尾が上がった。14時を回ると風は南東からそよそよ、依然、潮は上っかわだけ東から西、右舷は激しい抱え込みに苦しむ。上げ潮で少し濁りが入ってきた感じもあり、真沖の60mラインでは頻繁にカサゴのアタリが出始めるが、この潮でこれを掛けるのが並大抵じゃない。超抱え込みの中、ブルブルと当たるが、送り込もうが何をしようがまったく掛からない。回収するとイワシが3分の2くらい歯形でギザギザ。このアタリがモノになれば、けっこうおかず増えるのに〜!とヤキモキしながら14時40分、やっとのことで1匹針掛かり。24cmはヒラメ釣りの外道としては小型、少し数がまとまると料理のバリエーションも増えるんだけど、これじゃ話にならんね。徐々に西寄りに移動することそろそろ15時、ホテル前の水深25mで入れると、いきなり崖を下って43mまで転げ落ちる。ここもヒラメで実績のある高根だが、今日はカサゴがご挨拶。ここも1匹として掛からず降参!最後もう一回とのことで、高根の手前から流してくれたが、またアタリだけ。15時10分、何も釣れないままジ・エンド。結果、船中ヒラメはKim君の1枚、他、カサゴ、メバル、マハタがポツポツ。マゴチ、オニカサゴ、スズキが1尾づつといった結果。今日はお天気には恵まれたが、潮が速過ぎて大苦戦。また次回に期待しましょう。


本日の釣果、マゴチ(48cm)、マハタ(34cm)、カサゴ(24cm)。その他、オキエソ、アカエソ多数は放流。

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