スルメイカ、地味乗りで一日ポツポツ

6月25日(水)、大津港の小川丸からスルメイカに行ってきた。
先週末は土日とも雨予報だったので釣りは早々に中止にして、以前から作ろうと思っていたマルイカ用の和竿製作に着手した。丸節竹にグラス穂先の極先調子ワンピース竿を2本。構造上、印籠継ぎなどの手間の掛かる仕事も無いので、竹選びから始めて漆仕事の直前までを2日間でやっつけたが、どんなに急いでも今シーズンには間に合わないので、後は来年に向けてゆっくり作ることにしよう。で、結局お天気の方は?土曜日はAM雨、日曜日はPM雨となり、どっちに行っても雨は避けられなかったが、風の予報が大ハズレ。低気圧の通過で多少のウネリはあったそうだが、海上は無風ベタ凪だったらしい。最近、天気予報が悪い方に大げさに言う傾向を感じるのは私だけでしょうか?そんなこともあって、今週は久し振りに平日出撃を企んだ。問題はただひとつ、そろそろ終わっちゃいそうな近場のマルちゃんにラストチャレンジしに行くか?それとも1シャクリでギシ〜ッ、あの重量感よ再び!それと、もうひとつ忘れちゃいけない只今絶好調の8本足に行くか?結局、足10本か8本かで悩んでる訳ですが(笑)、ここはスルメに1回行って、前回失敗してしまった塩辛の塩加減について自分なりの決着を付けておきたい!(笑)そして状況次第でマルちゃんは週末にスライド、足8本は改めてOKAZUさんと日程調整して出撃するか!そんな感じで考えが落ち着いたのだが、結局、頭の中は軟体系メインに変わりのない今日この頃なのである。

前回、八景の米元釣船店から乗船したが、本日は先週末マルからスルメに切り替わったばかりの大津小川丸にお邪魔してみることにした。今日の京急、釣り人がやけに多い。珍しく同じ電車を降りた釣り人が私以外に2名、到着すると全員小川丸のスルメ船の札を取った。すでに四隅から2、3名づつ先客が居られ、平日とは思えぬ盛況振り。せっかく平日来たのに参ったな〜。今から八景に戻る時間も無いし、まあいいかと右舷ミヨシ3番の札を抜いた。受付は貴光船長、私の顔を見るなり、スルメになっちゃったけど!?はい、スルメでお願いします!と私。これまでマルイカでしか乗船してなかったので、知らないで来ちゃったと思ったのだろう。早速、乗船して準備に取り掛かるが、皆さん一様にこんなに多いとは思っていなかったようで、少々困惑気味の表情。これじゃ割り当てが云々という小言も耳に入ってくる。そんな中、私の隣近所は気さくな方々で雑談交えて和気あいあい、混んでる船では出船前の雰囲気作りも一日を左右する大事な要素、とりあえず自分の周りは大丈夫そうで良かった。結局、出船間際のダメ押し乗船もあったりして右舷7名、左舷9名の16名となり、7時10分に無事出船となった。昨日、千葉県側をメインに攻めた船は模様が上がらなかったみたいで、どちらかと言うと剣崎沖の方が安定株のようだ。あちらは水色が良いと思われるので、14cmプラ角の直結12本仕掛けを接続。水深は100m前後の浅場が予想されるので、20号の中オモリをセットした。


前回と同じ道具、投入器は2台借用/平日とは思えぬ盛況振りに皆さんも少々困惑。

剣崎沖のマダイ船団の脇を通過し、今日も角田丸とニアミス。しばらく南下したところに10隻からの船団が現れた。早朝から操業していた職漁船は船長ひとりで100枚以上ありそうな沖干しの行列がお見事。なかなか模様は良さそうだが、船団はバラケ気味にも見え、果たしてこの時間はどうだろうか?8時ジャスト、本船も反応探しに入り、何度か旋回すること8時8分、船を少しバックさせ反応の芯に乗せてブレーキ。第1投は100〜80mの指示。電動のカウンタ表示で90m前後で着底したので、仕掛け分を加えて110m前後の水深と思われる。着乗りでギシ〜ッを期待したが、1投目はスカ。我が右舷では2名程が型を見たがどれも単発、足が速いようですぐに回収のアナウンスとなる。北東の風で、旋回する毎に飛沫を浴びるほど。空は曇り、海上は凪、水色は薄濁り、半袖シャツで少々肌寒いくらいの気温が快適だ。何度か回って2投目、仕掛け投入時に角が投入器の口に引っかかってしまい一瞬出遅れた。そういう時に限ってほぼ全員着乗りで巻き上げ始めたが、私もギリギリ間に合って単発ながら初物とご対面が叶った。前回もそうだったが、型はニセ〜スルメクラスなので、角は18cmでも良さそう。見たところ周りが全員14cmなので、ひとりで18cm使ったら面白かったかなぁ、荷物重くなるので、14cmとガス巻きの2種類しか持ってこなかった。右舷はミヨシ1番のお客さんがブランコでやっている以外、全員直結7〜14本と思われ、私の左お隣さんが直結7本、右お隣さんが直結12本で私と一緒。お二人ともこの船の常連さんのようだ。


中盤以降、なかなか反応見えず遊覧船/沖干しは12枚でストップ、塩辛の材料になる予定。

3投目は着底と同時に乗ったが、ギッシリには程遠い2杯掛けで追い乗りも無し、お隣さんは空振り。こんなペースで各流しほぼ1投勝負、乗っても1〜3杯。タイミング外すと自分だけ空振り、次はお隣さんが空振りというシビアな状況が続く。僚船の乗客数対沖干しの枚数から推察すると、早朝出船の船はいずれも好釣果を上げているように見える。冒頭で触れた職漁船もしかり、この時間すでに姿を消した模様。反応は見つかるには見つかるが、足が速いし乗り目も特に良い感じはしない。乗客同士の間隔が狭いことがどれだけ分け前に響いているのか定かではないが、ブッ込みで乗ってもせいぜい3、4杯止まりと派手さは無いし、乗る位置も毎回マチマチで、今日はイカが角を選んでいる感じもある。右お隣さんは14cmのピッカピカ針オンリー、私は試しに作ったピッカピカ、タマゴ、デュエットの3種混合だが、観察した限り、今日はピッカピカのケイムラと薄いブルーに乗りが良いと見た。そう思ったらマメに対応すべしと天の声?反応に乗らず時間が掛かっているようなので、ここで思い切ってチェンジ、ピッカピカ10本+他2本の仕掛けに換えてみた。これが吉と出たか、次の投入は着乗り3杯掛けで12杯目をゲット。やはりピッカピカの淡色系が明らかに強い。時間も時間なので沖干しは以上12枚でストップ。お隣さんから肝3杯分をカンパして頂いたし、沖干しの分は塩辛に回して、会社のN西さんにまたお裾分けしなきゃ。この後釣れたイカは生で持ち帰り、改めて家で干すことにしよう。


乗ればなかなか良型/後半、好反応は見られず、船団は着いたり離れたり。

11時台に2杯掛けが2回あってお昼で16杯。こういう展開でも反応が見れているうちは地道に稼いで行けるので、最後にはそこそこ貯まりそうだが、イカ釣りは反応の切れ目が乗りの切れ目、お昼過ぎのヒットを最後に、ここから長〜い反応探しの旅が始まってしまったのである。朝方、操業していた腰越飯岡丸、長井はら丸など相模湾勢の姿はとっくに消え去り、この時間は浦安、横浜、大津の東京湾勢6、7隻のみでくっ着いたり離れたり。ある船が黒煙を上げて急ブレーキ、オモリの投入で海面に飛沫が上がるのが遠巻きに見える。ちょこっと模様が出たかな?俄かに船団が固まりかけるが、全船が反応に乗れる程のこともなく投入できないで解散。きっと反応がショボくて動きも速いのだろう。約50分経過した13時、本船も久々に勢い良くブレーキが掛かった。速攻で投入すると久し振りの手応えで3杯掛け。やっぱこの乗った時の重量感が幸せ〜!しかも間が空いた後のヒットは有り難味も倍増である。ところがこれも2回と入れられず、またまた遊覧船へ逆戻り。あ〜あ、30分走って今度は空振り、また20分走ってと厳しい展開は続くのであった。この時間、風が弱まり飛沫を被らなくなったのはせめてもの救い。終盤14時台も模様上がらずのまま、シャクって単発で2杯拾ったのみ、ゾロゾロ数珠繋ぎの逆転満塁ホームランは幻へ。14時50分、23杯にてジ・エンド。全体成績は4〜27杯、両お隣さんが17杯と25杯とのこと。乗り目上がらない中、全体からするとまずまずの結果だったようだ。


上が最初に使ったピッカピカ4本、タマゴ4本、デュエット4本の混合、下が途中から使用したピッカピカ10本+他2本。

スルメ釣り自体、あまりやり込んでいる訳では無いので、角の種類云々はこれまで分からなかったのだが、今日やった感じではピッカピカの淡色系が安定していた。タマゴも乗ったのはケイムラ。デュエットは赤+青など配色のコントラストが強いものはダメで、乗ったのは淡色系オンリー。乗り目が良いときはあまり関係無いように思えるのだが、渋い時にはちょっとしたことで差が出るのはどの釣りも一緒。スルメ釣りでここまで差を感じたのは初めての経験だ。それと、ピッカピカのカンナは5本立てだが、他は何故か4本立てが主流でバラシが多いような気がする。イカのサイズがなかなかなので、次回は18cmのピッカピカオンリーも作って来ようかな。それと最後に思い出したのでもう一つ。仕掛け落下中、タナに入るとイカの触りが出るので、少し余計に沈めてからシャクリ始めると確かに乗ってくるのだが、回収すると一番下の方に1、2杯だけ着いてることが多かった。落下中にアタリが出たら、その場で止めてシャクって乗せると教科書にはあるけど、1.5m間隔の12本角だと全長およそ20mだから、仮に底から20mという指示ダナだったら着底時にカバーできてしまうレンジだ。今日のように反応が低めの場合は、途中のアタリは無視して一気に底まで下ろしちゃった方が結果は良かったように思われる。(と言いつつ3杯掛け止まりだが、最初はもっと着いてた形跡もあるので総合判断として)その日の反応の高さや自分の仕掛け長を踏まえて攻め方を考えないと、ただ教科書通りにやっても裏目に出ることもあるというのが今回の大きな収穫。


本日の釣果、スルメイカ 23杯(胴長18〜25cm)、沖干し12枚作りました。

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