松輪瀬のイサキ、小型主体も食い活発

7月27日(日)、金沢八景のあさなぎ丸からイサキに行ってきた。
週末に掛けてスルメが上向き加減で気になるところだが、この一ヶ月余り、イカとタコばかり持って帰ったものだから、家族からは魚釣って来いコールが・・・と言うことで、今週は家庭円満のためにも魚を釣りに行きましょう!水温も25度前後まで上昇し、東京湾もすっかり夏の海、各種釣り物が好調なのは嬉しい限りである。状況的には、シロギス、アジ、カサゴは長期安定株。タチウオも浅場で活発。イサキも例年通り小型主体で数が上がり、今季は40cm超のビックサイズも頻繁に見られるようだ。タチウオもいいけどイサキも食べたいなぁ。松輪瀬のイサキは6、7、8月の3ヶ月間が漁期、そろそろシーズンも後半だし、今のうちに一回行ってくるか!という気になった。船宿はケンケンさん御用達の八景あさなぎ丸。船着場のある運河はこれまで幾度となく通り過ぎているが、乗船させて頂くのは今回が初めて。金沢八景駅前、朝6時、船宿の電話番号はメモリーに入れてきたが、ひとりなので何となく送迎車呼ぶのも気が引ける。ならばシーサイドラインで一駅、野島公園駅から徒歩数分、6時15分過ぎには船宿に到着。早速、釣り座札が掛かる船形を見ると両トモから2席と左舷ミヨシが抜けていたので、迷わず右舷ミヨシを抜いて受付を済ませた。日曜日なのに電車で行って四隅に入れちゃうとはなんとも幸運!結局、私の後からお一人来られたのみで、思ったほどの混雑も無く、右舷4名、左舷3名の7名と余裕の釣り座で確定。なんだか釣れそうな予感。それと今日のお楽しみは、先日新調したニューロッドの感触は如何に?もう一つは昨年の釣行経験から試作してみた仕掛けの具合は?さて、今日はどんな釣りになるだろうか、準備も整い7時17分、期待の出船となった。


意外なまでにのんびりムードの出船前/剣崎沖まで、しばしの間クルージング。

航行中の風が最高に気持ち良く、約50分のクルージングは快適そのもの。併走していた野毛屋のイサキ船とほぼ同時に到着し、先発隊の松輪船団に合流。船長は魚探を見ながらサイドスラスターで船首を振りながら前後左右に位置調整。ようやく場所が決まって8時15分、開始のアナウンスである。南の微風と言うか殆ど無風で晴れ。海上は超ベタ凪で水色はやや濁り。タナは17〜10mとの指示。定石通り指示ダナの下限+仕掛け長分沈めて、上へ上へとシャクっては停止の繰り返し、上限が10mなので8mくらいまで様子を見て、これを3セットやってコマセが無くなる程度にビシ穴を調整。サニービシの場合、下は全閉、上は3分の1から4分の1程度開ければ十分。潮周りは長潮で、朝から上げて11時過ぎが満潮の予報だが、この時間、若干上っかわがツッパリ気味。船宿規定はサニービシFL60号で、PE1.5号なら40号まで落としていいそうなので、最初はサニーライト40号で始めたが、エンジンとサイドスラスターで船の位置を反応の上にキープするように操船するため、道糸がトモ寄りに流れてしまい仕掛けがなかなか立たない。こういう時は臨機応変に対応すべきと、すぐに回収してFL60号に交換である。竿はおニューの『A−グリップ ネライ 210』。今月発売されてすぐに購入したこの竿、オモリ負荷20〜100号とのことだが、ベストは40〜60ないし80号?自分のレパートリーでは、イサキ(35〜60号)、タチウオ(30〜40号)、ヒラメ(50〜60号)、マルイカ(50〜60号のブランコ)、イナダ(60〜80号)あたりで使えそう。とりわけ本日のイサキ(40号、60号)でシャクった感じはバッチリフィット。あとは魚を掛けてみてどうだか・・・。


自作の仕掛け、餌は付けずにこのまま使います/FL60号、下は全閉、上はこれくらいで十分。

釣り方は、基本的にはシャクリの幅と強さ、シャクリ後の待ち時間、コマセの出具合などのバランスで、その日に合った誘いを模索する。それとこの釣りは仕掛けの種類・仕様が極めて重要。餌釣り(イカタンやオキアミ)、ウィリー、スキン、空針など色々種類がある中、船宿仕掛けはウィリーのようだが、私は自作の空針仕掛けを接続。仕様はハリス1.7号、全長2.2mの4本針。元から70cm、50cm、50cm、50cmという間隔。針はオキアミカラーのグレ針(がまかつ『一発グレ』)5号、枝素は10cm。市販のイサキ仕掛けは2.8〜3mの4本針が主流だが、活性の高いこの時期は全長を2mくらいに詰めた方が勝負が早くアタリも出易いような印象を持っていたので、標準仕掛けも保険で持参したが、今日はこの短めの仕掛けを最初から使用。さて、実釣の方だが、開始15分程は船中音沙汰が無かったが、そのうちあちらで1尾、こちらでも1尾と17、8cmのウリンボが顔を見せ始めた。開始15分、私にも初アタリが出たが針掛かりせず。ちょっと誘いが合ってないかな?何度か入れ替えていると、ドン!と押さえ込むアタリ。これ違うぞ!あ〜ッ、行っちゃった〜!回収すると一番元の枝素が切られていた。いったい何でしょう?動き方はサバとかソーダじゃなかったように思うけど、イサキだったらかなり大物?それともメジナ?ハリス1.7号だと瞬発的な突っ込みにビシの抵抗が加わり、思ったほどタメが利かずにあっさり飛ばされた。気を取り直してヒットパターンを模索すると、ショートピッチのシャクリにウリンボの反応が良い感じ。開始1時間でツ抜けて徐々にペースを掴む。6、70cmシュッとシャクって、殆ど待ち時間取らずに竿下げながらリール1回転半ほど巻き取り。これを毎秒1サイクルのペースで指示ダナを探り、間でたまに3〜5秒待ち時間を取ってやるのも効果的。


ひしめき合うイサキ船団/新調の『A−グリップ ネライ 210』、コレかなりイイです。

結論から言って、この後、納竿時刻まで多少の波はあるもののほぼ入れ食い。10時で30尾超、お昼で80尾、13時にはまさかの束到達。ウィリーにはソーダがよく食っているがこの仕掛けには来ない。見るとヒラソーダっぽいので、ちょっと羨ましかったが、イサキ仕掛けじゃ敵わないので今日は無視しよう。11時半には道具を上げてゆっくり昼飯を取り、再開するとまた入れアタリ。普通、これだけ釣れば細かいのはリリースと考えるところだが、この小型が脂乗ってて最高に美味しい訳で、このサイズ放流し始めたら9割方放流しなければならず、釣れたら釣れたなりのジレンマもある。さすがにクーラーに入り切れないほど釣ろうとは思わないけど、まだ十分余裕があるので、この際、友人、知り合いにも松輪瀬イサキの美味しさを知ってもらおうと思い釣り続ける。この空針仕掛け、ウリンボにはバッチリのようで、ダブルはしょっちゅう、トリプルも一回。不思議なのは一番元の枝素によく食ってきて、続いて2番、3番。先端に食う確率が一番低い。たまたま魚の活性が高いので、そういう形なのかもしれないが、できれば水中映像を見てみたいものだ。今日は私以外の三隅のお客さんが泳がせ道具を出しているが、潮っ気も無いし、青物狙いは鳴かず飛ばず。僚船でしばらくやり取りしていたが、正体はサメだった模様。別の僚船で何度か大型イサキを取り込んだのを目撃。やはり大型専門狙いは釣り方が違うようで、見た感じ、タナは上め決め打ち、長めのハリスにオキアミの付け餌、大きくコマセを数回振ってハリス分巻き上げて待つ、いわゆるマダイ釣りのようなスタイルが有効なようだ。シロギス釣りで言えば、夏場の活性高いピンギスが、叩いては浮かしの速めの誘いに飛びつく反面、大型狙いは大きめの餌を付けてあまり誘わず、餌を自然に見せて向こうから食わせるようなイメージ。これがこの釣りにも当てはまるのかもしれない。


これ以上ないベタ凪の海上、皆さんマイペースで楽しむ。

今日はコマセの消費も多く、既に3回ほどお代わりしたが、14時にはまた無くなった。どうしようかと思って、船長に沖上がりの時間を尋ねると15時までやるそうだ。後1時間もある。え〜い、こうなったらやっちゃいましょうか!最後にもう一回コマセをお代わりして終盤もう一頑張り。12時過ぎに松輪の船が退散し、横浜と久里浜の船だけになると、船数が減って、また食いが上向いちゃったらどうしよう!と思ったが、潮の加減かちょっと一服状態となりホッ。ところがどっこい、潮変わりでもしたか、終盤に掛けてまた食いが立ってきたではないか。タナも少し上ずってきたようで12m前後がヒットゾーン。15mくらいからシャクリ始めるとほぼ毎回のヒット。前半出なかった20cm超級もポツポツ顔を出し始めた。そんなこんなでやっていたら、また意表を衝く一撃に襲われた。少しやり取りしたところでハリスが飛んだが、いったい何だろう。下に突っ込むトルクと重量感はなかなかの手応えだったが・・・こうなると少し太い仕掛けを使いたくなるなぁ。せめて2号だともうちょっとやれそうなのだが、それかもっと高級なハリス使わなきゃダメかな?14時50分、いよいよコマセが無くなったので、10分残してお先に納竿。数え間違わないよう20尾単位でクーラーに仕舞ってきたが、最後のバケツ分を入れ終わったら全部で148尾。通常この半分でも大漁なのに、今日はホントよく食いました。しかも掛け損ないあり、バラシありで、アタリの数は一体いくつあったのだろうか・・・という事で、久し振りの魚釣りは大成功のうちに幕を閉じました。帰ってからの下処理が大変でしたが、こればかりは釣った人間の最低限の義務。殆どが小型なので、ちょうどシロギスを同じ数釣ったくらいの作業で、けっこう丸でお裾分けできたりもあり、夜のうちに無事片付きました。明日は友人家族を招待してイサキパーティ!お陰さまでしばらく楽しめそうです。


本日の釣果、イサキ 148尾(16〜23cm)。三重四重の山盛りです。他、アジ 3尾、タカベ 1尾、小ムツ2尾の持ち帰り。カゴカキダイ、スズメダイ、コガネスズメダイ、シラコダイ、ネンブツダイ、小シマアジは放流。

【船宿HPコメント】
イサキ釣り、7月27日(日)、17〜30センチ、10〜148匹、港北区の込み根さん148匹で船長絶賛!!魚も美味しく食べてあげてる〜。タカベに良型アジまじり。ハリス切れもあり。

【お料理のご紹介】
下の写真以外に、煮付け、唐揚げ、南蛮漬け、中骨で取ったスープ、雑炊など、今週は待望のイサキ三昧です。


お刺身・・・脂に甘みがあります。塩で頂いても抜群。/半身の握り寿司・・・17cm級の小型が重宝します。脂と酢飯がベストマッチ。


皮の塩焼き・・・皮ぎしの脂は旨みが濃厚、カリッと香ばしい。/タカベの塩焼き・・・イサキも20cm超級は塩焼きで頂きましたがタカベも美味しい。

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