フグ、厳しい状況も三種揃っておかず少々

11月22日(土)、鴨居港のきよし丸からフグに行ってきた。
機会があったら是非ご一緒させてください!と言いつつ、なかなかタイミングが合わず、ようやく本日、KOBIさん、ケンケンさんとのフグ釣行が実現。ちなみに11月1日に一度、お誘いを受けたのだが、私は先約があったため参加できず、KOBIさん、ケンケンさんお二人で釣行されたそうだが、生憎の南西後北東強風で、当日はお互いに大苦戦となってしまった。今回のフグ釣り、私は4月以来久し振りの釣行なのだが、そもそもこれまでの数回、大風激渋、お魚お留守状態で、まともに釣りをさせてもらったことが一度もない。私にとってすっかり鬼門となったフグ釣り、果たして本日はどんな修行が待ち受けているのやら、怖いようで楽しみでもある。このところの状況はと言うと・・・先月辺りまでの好況とは様相一変、ここ1、2週間はツ抜けできれば大漁と言われる程に冷え込んだ釣果。しかも前日にはお約束のように西南西の強風が吹き荒れ、大島で22m、2カイホでも14m前後と大シケ、最近、不調の富津・大貫沖は底荒れと水温低下で尚更望みが薄いものと思われる。夜半には北風に変わったものの、前半は吹き返しの強風が予想され、いずれにしても釣行前から条件が揃い過ぎちゃいませんか?(笑)すっかり釣れない竿に成り下がってしまった自作のフグ和竿を携え、予定の時刻に出発。6時20分、京急浦賀駅でケンケンさんに拾って頂き港へと向かった。先着のKOBIさんが左舷トモ3席を確保しておいて下さり、後ろからKOBIさん、ケンケンさん、私の順に着席することになった。釣れてないとは言ってもお客はポツポツ来られて左右7名づつの14名で確定。乗船の際、いつもは真っ先にお会計を済ませないと気分が落ち着かないのだが、出船直前にようやく船長が釣り座を回って来られて、その場でお会計となった。本日の仕掛けはオモリ10号の自作カットウ仕掛けに、最近は殆ど魚が浮かないようなので、食わせ用の枝素を下から10cm程度の位置に1本だけ装着。支給餌は冷凍アマエビである。準備も整い、7時20分に出船。


いざ出船、今日はKOBIさん、ケンケンさんと3Kトリオでの釣行です/港を出ると強い北風に逆らい北上。

新場所をやります、少し走るので(波を)被ります!と船長。港を出ると意外にも船は北上。観音崎辺りから向かい風で波が高く、大揺れの中、超低速で航行。こっち方面で風裏の場所と言ったら猿島の影くらいしか思い浮かばないですね・・・などと言っていたら、案の定、新安浦漁港のやや北寄り、うみかぜ公園護岸沖で旋回、7時57分、開始のアナウンスとなった。北北東の風やや強く晴れ、海上は風裏でもないのだが、猿島がやや防波堤となってくれるお陰で多少波がある程度。水色は薄濁りで水深は13、4m。一流しめ、開始5、6分で大ドモのKOBIさんに初物。こちらも細かいアタリが出たが、食わせ針に掛かって来たのはクラカケトラギス。ミヨシ2番でも型が出たようだが、フグらしきアタリは一向に捕らえられない。ものの2、30分でKOBIさんは3尾のショウサイフグを釣り上げ、流石、毎週のように通っておられるだけあって次元の違う釣りを展開。何が違うんでしょうね?(笑)この後、何度か流し換えたが、ほとんど餌も取られず、気配も感じ取れない。やっぱり今日もシナリオ通りの展開だなぁ、下手こくとボーズ喰らいそうな予感。毎週毎週なんでこんな辛い釣りばっかやってんでしょうね?ホント泣きが入りますよ。たまには楽させてくれ〜!だんだん飽きてきて惰性で仕掛け動かしているだけの状態。ダメだね、これじゃ。お隣ケンケンさんも同じような状況と見えて、バッグからスピニングリールを出して遠投作戦に出ようとした9時30分、根のポイントでやってみます!と船長。スピニングリール取り出した途端、移動となって大笑い。南東方向にしばらく徐行すると、ここは走水沖の水深12m前後。根回りなのでアカメフグが釣れるかもしれないとの話に期待しての投入。するとブッ込み一発で船中アカメが2尾ヒット。左舷ミヨシ2番のお客さんは1Kg以上ありそうな超大型をゴボウ抜き、右舷でも1尾出たようだ。いいないいな!私も穂先に神経を集中。すると本日初のソレらしきアタリ。すかさずスッと竿を持ち上げるとヒット〜!20cmちょっとのコモンフグが食わせ針に掛かってきた。ヨッシャ!ボーズ脱出!


猿島の内側に入り、ようやく辿り着いたのは安浦沖。

潮周りは長潮で満潮が12時半頃の予報。ここ走水沖では海岸線と並行に上げ潮が程好く流れ、風と潮の方向が異なるため、左舷側への横流し。船を戻し気味に操船するので、仕掛けが潮に乗って払い出す。根がキツイのかと思ったが、起伏の険しい根では無く、貝殻などの引っ掛かりが多いガラ場である。程無く2回目のアタリをキャッチ。少々小振りながら期待のアカメフグがヒット。ちょくちょく掛からないアタリもあって回収すると、餌が取られていたりで俄然気配は濃厚。ケンケンさんも念願の初物をゲット、船全体でもポツポツ上がり始め、ようやく釣りらしくなってきた。やっぱり釣りはこうじゃないとね!モゾモゾとした気配に竿を立てると、一瞬根掛かりかと思われたが、巻き始めるとガクンガクンと首を振り始め、やっぱり魚だったでしょ。これはちょっと良さそうだよ!海面に浮上したのは30cmオーバーのアカメフグ、そのまま一気に抜き上げた。続いて先程より一回り小さいコモンフグ、コイツはオモリ下のデカイ針が顎にガッツリ食い込んでしまい手で外せないほど。あれよあれよと30分足らずでアカメ2尾にコモン2尾をゲットし、やっぱアタリがあると釣りは面白いのだ!一流しめは3人とも良型のアカメをゲットしてまずまず。場所が違うと見えて、ここで食うのはアカメとコモンだけ、ショウサイはまったく顔を出さない。流し換えて同じ場所から二流しめ、さっきより流れがかったるくなってしまい船が動かない。アタリも落ち着いてしまい、たまに餌をかじられる程度となった。三流し目、筋を変えての投入も不発でここはすぐに諦め。11時、少し走って観音崎の灯台下、水深13m前後。早々にKOBIさんがショウサイを釣り上げ、私にも明確なアタリ。ヒットしたのは30cm級のホウボウ。フグだと思って喜んだのでちょっと拍子抜けしたが、これは高級外道。冬場のホウボウは特に美味しい。捨てられたロープが海底ににあって、ミヨシ3番のお客さんが引っ張りっこ、上がらず切れずの一進一退に往生。ヤバイ!見ていた私も引っ掛けてしまった。思い切り引っ張ったら道糸高切れ。幹糸はフロロ4号だけどPE1号の方があっさり切れる。本当は2号くらいを使いたいのだが・・・。11時半を周り、ここで船長は大きく移動。


走水沖のガラ場ではアカメとコモンが顔を出しました/観音崎の灯台下、ここで型出したのはKOBIさんだけ。

低速で30分程走って12時、場所は野比沖。船長はいきなりアンカーを投入して待ち伏せ作戦のようだ。水深10〜11mの砂場でシロギスのポイントでもある。開始早々は船中ダンマリ状態だったが、ここでもKOBIさんが口火を切る。反応入ってきたよ!と船長が言うと、いきなり船中バタバタとアタリが出始め、少々小降りながらショウサイが釣れ上がる。乗り遅れずに私もアタリを捉え、本日初となる20cm前後のショウサイをゲット。これでショウサイ、アカメ、コモンと3種揃い、食べ比べができそうだ。ニヤニヤ。ここにトラフグが入ると最高なんですが、一日で4種揃うのは夢のまた夢でしょうね。その後は再び気配が無くなり、また群れが回ってくるとパラパラ。そんな展開となり、群れの規模が小さく船下に着かないので、回ってきても船中全員に行き渡るような食いは無く、一瞬のチャンスにあぶれると釣果は伸びない。ここで餌だけ取られたりして、入れ替えているうちに群れが抜けてしまったりと現実は厳しい。逆にアタリがまったく無くて退屈しながらやっていると、集中していない時に不意を衝かれては空振りしてしまったりで、余計に釣れなくなるのがパターン。とは言いながらもポッツラポッツラ13時半には5尾目のショウサイを上げてようやく9尾。夢のツ抜けまで王手と迫った!(笑)まだ時間があるので、今日こそはフグ釣り史上初の二桁に届くだろうか?すると13時45分、その時は意外に呆気なくやってきた。ククッと確かな生体反応、スッと竿を上げるとゴゴゴン!と針掛かりして一気に食い上げて穂先が軽くなる。水面を横っ走りして上がったのは23cm級のショウサイフグ。自己記録大幅更新!(笑)初心者さんでも20尾以上楽に釣れる日もあるって聞きますが、そこまでは期待しないにしても、もう少しマシな日に当たりたいですね。船長が一人ひとりの釣り座に回ってはフグを回収し、捌いては持ってきてくださり恐縮。しかも、種類別に袋を別けてくださり、これは有り難い配慮です。KOBIさんに聞いても、剥き身にしちゃうとショウサイとコモンの区別は難しいそうなので、素人には尚更です。


終日、カットウ+食わせ針1本の仕掛け/なかなか釣れる竿になりません。

14時を回り、KOBIさん怒涛の5連荘?ケンケンさんと顔を見合わせ、どうなってるの?大ドモとトモ2番の間には大きな壁があるのではないかと思うほど別世界。すると壁が少し前にスライドしたのか、ケンケンさんも2尾を釣り上げ、それを横目に生体反応皆無の私、魚居ます?とボケた発言。結局その間、私は1回餌を取られただけで打ち止め!(泣)これは自分のせいじゃないのだ!だって、私より前のお客さん、誰も釣れてないもん!(笑)船長が2順目の回収にやってきて、私をスルーしてKOBIさんとケンケンさんの魚を回収。あ〜悲しい時。14時45分、間もなく終了となります!というアナウンスで一足お先に納竿。結局、最後の1時間、追加ゼロ。KOBIさんはブッチギリ竿頭の23尾、ケンケンさんは8尾だそうです。噂によると2番手10尾との話もあったけど、そりゃガセでしょう。(笑)最初の1尾以外はすべてカットウによる釣果。カットウ用の付け餌には支給のアマエビを使用したが、基本的な装餌法であるエビの尻尾を切り、殻付きのまま装着、先端の何節か殻を剥くという形は、餌をアピールしながらゆっくり仕掛けを着底させる際、底ギリギリで変化(アタリ)が出るのだが、着底前に全部食われてしまっていて、いざ着底してからアタリが出ない。また、底で待っている時にも、最初の細かいアタリをアワセ損ねると、既に餌は残っておらず、次のアタリが出ない。かと言って、オール殻付きだとアタリが少ない?もしくは殻をすべて剥いて2匹分を縫い刺ししたりも試したが、餌を食うときのフグの口の位置や方向が定まらない?ためか、ダンゴ状の餌がカットウ針の軌道を邪魔する?ためか、空振り率が高い印象。KOBIさんは付け餌にアルゼンチン赤エビを使用して実績を上げて居られるが、アマエビより硬くて大きい分、やはり2度目3度目のアタリを出せる点で有利というお話。なるほど・・・フグの活性によって一概には言えないのかも知れないが、そんな事を実感した釣行であった。KOBIさん、ケンケンさん、今日はありがとうございました。またの機会に是非お願いします!


本日の釣果、ショウサイフグ 6尾(19〜23cm)、コモンフグ 2尾(21cm&23cm)、アカメフグ(ヒガンフグ) 2尾(23cm&32cm)で計10尾。サイズは見た目です。他、ホウボウ(30cm)、シロギス(20cm)、クラカケトラギス。

【船宿HPコメント】
11月22日 フグ 15〜30cm 1〜23匹 大貫沖 8m
今日は船橋のKOBI様23匹でショウサイ21匹、アカメ1匹、コモン1匹で船中ダントツの結果でした、今日はアカメが少し釣れたので結果はアカメ交じりです、アカメは中〜巨大アカメまででアカメはいつも釣れるとは限らないのでたまたまです・・・コモンフグは船中3匹でした。
辛抱の釣りでかなりシビレます、飽きずに頑張ってください・モ−ドです、船中では4〜8匹くらいが平均でした、外道はマコカレイ2枚これは○○さんだけ、巨大薄刃ハギ、トラギス、ヒトデ、ゴミ。
明日も出船しますので宜しくお願いします。


KOBIさんお勧め、ショウサイフグのタタキ(表面を炙って氷水で締め)、右はコモンフグの薄造り。どちらもマイウ〜!

ホーム目次前のページ次のページ