オニカサゴ、激渋の中の貴重な1尾

12月13日(土)、三崎港のえいあん丸からオニカサゴに行ってきた。
前回の出撃は約3ヶ月前、時期的に低迷中だったようだが、実際にやってみたら本当にアタリの少ない厳しい釣りで、おかずにもならない釣行に終わった。あれから季節は変わり、最近では1キロクラスがコンスタントに上がっているそうで、先日は2.3Kgの超大型も出たそうだ。そんな情報を聞いたらウズウズしてきて、今週は久々にオニカサゴ釣りに出掛けてみることにした。このオニカサゴという魚、もともと絶対数が少ない上、2Kgに達するのに20年も掛かる成長の遅い魚と言われている。少しでも餌に違和感を感じると食い込まず、お腹が空いていても餌に執着しないストイックな性格。それだけ釣ることが難しい魚であり、釣り上げた一尾の価値が大きいとも言える。そんなことを考えると、たまに釣りに行って良い思いをしようだなんて考えが甘い訳だが、釣りはやってみなきゃ分からない。で、本日のテーマはフサカサゴを釣らないこと!大鬼を仕留めるのに誘い過ぎは禁物。釣りをしているとアタリが無いとつまらない。どうしても誘ってアタリが出る方が面白くなってしまい、我慢できずに小鬼とフサカサゴを揃えて終わるのがだいたいのパターン。まぁおかず的にはそれも良いのだが、ボーズ覚悟で大物を狙うのがこの釣りの醍醐味かな?・・・という訳で、なんとか今日はキロオーバー1匹ゲットを目標に頑張ってみたいと思います。本日は、別船でI澤さん企画の『玉砕覚悟!大物アラ専門狙い!水深200m超、おもり150号、物好き限定!』というリクエスト乗合が出船するそうで、超常連さんはほとんどそちらに流れ、こちらオニカサゴ乗合は予約人数が少なめなのも実は読み通りの展開だったりする。よっかつ船長の送迎車は三浦海岸に7時10分まで待機してくださるので、7時7分着の特急で向かうが、電車が気持ち遅れ気味で、時間ギリギリの到着となった。送迎客は8名、ほぼ定員一杯で港に向かった。今日はリクエスト船が片舷6名くらい?水深250mまで落とすそうなので、それを考えるといい人数、物好きが多いと見えてけっこう集まりましたね。(笑)我がオニカサゴ船は大型船に片舷4名の計8名と余裕のスペース。私は予約しておいた右舷大ドモに躊躇なく入らせて頂いた。この船、トモがだだっ広いので私一人じゃもったいない感じだ。餌は支給のサバタンと自前で大サバタン、マルソーダなども用意。さて、準備も整い8時5分に出船となった。


出船前、たっくん船長が見事な手捌きで作ったサバタン/いざ出船、珍しく西口から出たと思ったら・・・今日は城ヶ島沖。

珍しく三崎西口から出ると、一昨日、良いのが出たので、城ヶ島沖でやってみます。15分くらい走ります!とアナウンス。てっきり沖の瀬に向かうと思ったのだが意外な展開。8時20分、城ヶ島の南西沖でスローダウンすると何度か旋回して、ハイ、いいですよ!早速、開始となった。北東の風、弱くもないけど強くもない感じで晴れ、海上は風波少々でコンディションは良好、水色は真っ青。道糸のマーカーで水深156mとのっけから深場の釣りとなった。細かい魚を呼ばないように余計な誘いは入れずにタナ取りだけをマメに繰り返す。根掛かり防止でたまに仕掛けを浮かす程度の誘いに留める。潮は西から東にトロトロあるが、底が全然動いていない。徐々に浅くなる流しで、開始15分経過したところで水深は145m。今、なんとなく穂先がモゾモゾした感じ。もしや?ゆっくり送り込んで、以前だと一旦オモリを底に置いてしまう釣り方をしていたが、これだとアワセ所が見極められないので、今日はオモリが底に着く手前で我慢。船が風でトモに流される分、仕掛けが持ち上がってしまうので、リールから糸を引きづり出して少し余計に送ってやる。すると、グンと穂先に重みが伝わった感じがしたので、一か八か竿を思い切り立てると、乗った〜!ズシッとした重みが快感。これは間違い無く魚だぞ!突っ込まれても余裕が持てるように、竿は若干持ち上げ気味に構え、電動中速で巻き上げる。時折、暴れるのでたぶん本命。残り40mくらいで一段と激しく暴れ、この動きは間違い無いぞ!テンビンを回収するとぼんやりオレンジ色の影。ヨッシャ!自ら玉網で救って無事ゲット。目標サイズには及ばないけど、早めの時間に1尾ゲットで幸先良し!後の軽量で730gのイズカサゴである。今日はいつもの竿ではなく、先日、新調した『リーディングXLヤリイカ195』、可哀想に最初に釣れたのはヤリイカではなくオニカサゴでした。(笑)実は購入してすぐにヤリイカ行こうと思っていたのだが、水深220mとか聞いて、ちょっと腰が引けていたところ。そんな関係で、オニでもいいから一度使ってみて、感度を確かめたかったというのが理由。確かに竿自体は軽いけど、この水深でオモリ120号だから、ほとんど竿の重さは関係なくて、タナ切るだけで、とにかく重たいです。(笑)早めに1尾出たので、期待値が高まったのだが、その後がウンでもスンでも無い。船長は近辺を流し換えてくださり、水深160m前後を中心に、180mの深みまでを探索。


今日は試しにヤリイカ竿を使用してみましたが・・・/海底、生体反応ほとんど無しでお客さんも活性↓。

今日のテーマは余計な誘いを入れずに、フサカサゴを呼ばないこと!と言ったのはいいけど、そもそもフサカサゴっぽい気配が全然無い。真面目にタナ取りに徹しているけど、流石に飽きてきたし、腕も痛くなってきた。ミヨシ寄りのお客さんは道具上げて寝ちゃってるし。こんなことじゃ大鬼は釣れないぞ!絶対キロオーバー食わせてみせるぞ!と自分に言い聞かせてモチベーションをキープする。水深170mから餌チェックのため回収、海面に仕掛けが浮いて、アレッ?オレンジ色のタコベイト着けた覚えが無かったので、おかしいなぁと思ったら、15cmくらいのオキトラギスがムツ針18号に掛かっていた。こんな水深にも居るなんてビックリ。ホントどこにでも居るんだね、君たち兄弟は!(笑)11時35分、水深150m台に戻って1投目、久し振りの生体反応だったが餌だけ取られた。するとその直後、お隣さんに良さそうな魚がヒット。上がりそうになったら教えてください!私が救いますから!すると海面に浮上したのは1キロちょっとありそうなオニカサゴ。タモ取り一発、おめでとうございます!出船前、オニ初めてとか言ってたけど、そんなもんですかね〜。それから特にイベントは無く、12時を回って、細かい外道っぽいアタリを検知。合わせてみたら根掛かり。ついにやっちまったな〜!タオルで道糸持ってグイグイやっていたら、ズボ〜ッと抜けてくれたが、ゴミでも引っ掛かってるのかやたら重たい。竿持ち上げて居られず、下向きのまま電動巻上げ。数分掛けてようやく浮上、テンビンを取ると先針にデカくてオレンジ色の物体!もしや?まさか!ゆっくり引っ張り上げると、ナナナント!タコかよ!玉網に収まったのは後の軽量で1.85Kgのミズダコ。しかし水深150m超でタコ掛けたのも初体験だけど、ミズダコ自体釣るのも初めて。食べる方が楽しみだ。そういえば、最初、細かいアタリがあっただけに、枝針にはちゃんとヒメが着いてました。(笑)12時40分、左舷大ドモで私と同級のオニカサゴが上がって、これで船中3尾目。その後も生体反応ほとんど無いまま、最後の1投まで諦めずにやってみたが、定刻15時を迎えてしまった。乗客8名で0〜1尾で船中3尾。一日中、ろくなアタリが無く、水深150〜180mの120号オモリは竿持っているだけで修行のようでした。(笑)

P.S.
別船の『玉砕覚悟!大物アラ専門狙い!物好き限定!』は案の上、アラは幻に終わり、乗っている超常連さんは皆さん鬼師だから、途中からオニカサゴ狙いした人も多かったようで、(一番変わり身が早かったらしい)I澤さんはしっかりキロオーバーのオニカサゴを持って帰られた模様。(流石!笑)他、船中、40cm級のアカムツ?他少々くらいで、玉砕覚悟の釣りは文字通りの結果に終わったようだ。皆様、ホントお疲れ様でした。


本日の釣果、イズカサゴ 1尾(37cm 730g)、ミズダコ 1杯(1.85Kg)。今日の状況では型見られただけで御の字でしょう。


ミズダコは初めて釣りましたが、先ずはお刺身と吸盤の塩茹でで賞味。コレはイケます!

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