ハナダイ、サバとワカシの猛攻でげんなり

9月5日(土)、久里浜港の五郎丸からハナダイに行ってきた。
剣崎沖のイサキは8月一杯で禁漁になるので、先週末がラストチャンスなのであった。以前からケンケンさんスズキンさんと3人でイサキでもやりましょうよ!と言ったまま、模様が安定しなかったこともあり、なかなか機会を作れなかったのだが、ここ終盤に来て束釣り続出の大盛り上がり。で、私も先週末はイサキしか頭に無かったのだが、ちょうどケンケンさんからのお誘いもあって、8月29日(土)、3人での釣行計画。ところが、私が急用で前日にドタキャン、スズキンさんも体調を崩されたようで、結局、計画は実現せず、ケンケンさんお一人での釣行となった。翌日曜日、本当に最後のチャンス、仕切り直しで朝起きたのだが、台風の影響が思ったより早めに出始めているようで、自宅出発前、すでに剣崎沖は北東風13m、こりゃもしかして船出ないかな・・・ここは冒険せずに釣行を断念。最後にシャクリまくって気持ち良く終了するつもりだったのだが、モヤモヤ不完全燃焼のまま翌週を迎えた。あ〜あっと、土曜日行けていればな〜!空いてたらしいし、残念無念。結局、日曜日は荒天の中、船は出たそうで、朝からイサキは超ご機嫌、道具が下りれば飛び付いてくる状況だったそうだ。そうなんだよね、イサキはシケ後はダメでもシケ中は活性上がるんだよね〜。で、本日、ハナダイをご一緒させて頂くことになったIさんは、日曜日、久里浜五郎丸から出撃して11時で束超え、その後、リリースマシンと化して、12時、早上がりだったらしい。カ〜ッ!行けば良かったな。悔しいけど、今となっては何を言ってもタラレバである。そんな経緯があって、剣崎沖のイサキは来年までお預けとなったが、今週はシャリたくて腕がムズムズ。何処かでシャクれないかな。船宿HPを色々物色していたら、久里浜五郎丸は引き続きコマセシャクリで五目釣りを続けるそうなので、釣れなくてもいいからシャクって来るか!私は五郎丸初めてだったこともあり、常連のIさんに連絡してみたら、運良くお付き合い頂けることに。Iさんも電車利用なので、朝、京急の車両で待ち合わせて現場へと向かった。京急久里浜駅を降りると、カワハギも本格シーズンを向かえ、久比里の常連さんのお姿もちらほら。我々は野比海岸行きバスに乗り込んで大浜へ向かった。6時半頃、船宿に到着すると、事前にそうなるかもしれないとの話は聞かされていたのだが、案の定、ワラサ客が増えたので2杯出し、コマセシャクリの客はハナダイ船に合流となった。例年、この時期、下浦沖の根回りにイサキが着くので、居ればそれがメインターゲットになるそうだが、今年はまだ顔が見られないようだ。そういう状況なので、ハナダイもまぁ同じ道具や仕掛けでできるので良しとしましょう。


7時ジャスト、いざ出船、初めての種目なのでどうなることやら・・・。

船着場は海中からコンクリートの地面がスロープになっていて、船が舳先から突っ込んで陸に乗り上げている状態。3mほどの高いハシゴを上って舳先から乗船するので、荷物が重いと少々怖い。乗り込むと先客が何名か居られるが、船長の案内で左舷トモに入れて頂くことになった。Iさんに大ドモを譲って頂いてしまい、すみません!で、トモから私、Iさんと並び、左舷4名、右舷3名で乗客は計7名。バタバタと準備を済ませ、船着場を6時50分頃に離れたが、港内で全船一斉待機。7時の時報と同時にGO!いわゆる松輪と同じ出船方式のようだ。港で待機中、水深28mで下から8mとの指示。最初から場所が決まっているようだ。東電の青壁際は相変わらずガチャガチャした海で、徐行しながら沖に向かう。到着したのは久里浜港の真ん前、アシカ島の南沖。7時8分、位置取りが決まると早速開始となった。北東の風やや強めで晴れ、海上は風波少々でコンディションは良好。水色は濁り気味だが、悪くはなさそうな色。潮周りは大潮の最終日で干潮が11時過ぎの予報だが、この時間、思ったより下げ潮は行っておらず釣り易い。人数的に片舷4名は快適だが、しかし、船縁は低いし、棚も無ければ水も出ない、コマセの輪っぱすら無い。こんな古い船で釣りをするのは久し振りのことだ。日頃、ハイテク大型船に慣れてしまうと、こういう船での釣りが不自由に感じてしまう。シケたらきっと立ったまま釣りできないだろう。近くにマダイ狙いの僚船が何隻か操業中。最初、何も音沙汰が無かったのだが、コマセが効いてくると招かざるサバの来襲である。今日の道具は『アルバトロス フラフラ 180ML』に『ミリオネア CVZ100SFR』、片テンビンにFL60号、クッション30cm。仕掛けは自作のイサキ用で、ハリス2号、全長2.8mの4本針、枝間は85、65、65、65cmで枝素10cm、針は『一発グレ』4号で先針だけ5号。光物は装着せず、餌も着けない。基本的なコマセシャクリ釣りで、着底したら2m巻き上げて、1シャクリ1回転程度でリズミカルに上へ上へと誘い上げる。次第にサバが増えてしまい、最初ポツンポツンだったのが、徐々に猛攻と化す。こりゃどうしようもないな〜。タナ関係無く何処でも食って来ちゃう。しかも2本3本。殆どゴマサバと思われ、35cm前後の細身で大きくもなく小さくもない中途半端なサバ。せっかくなので食材用に5本だけキープして、その後は全員海にお帰り頂く。船長はしきりにタイのアタリは無いかと聞くが、船中、赤い魚はまったく上がらず、8時7分、野比沖へ移動となった。8時20分頃、再開すると、ここはサバ、サバ、ワカシ、サバ、ワカシ。なんだよ今度はワカシかよ〜!これも要らないなぁ。(笑)10分ほどやったが、青物を嫌って再び移動となった。


久里浜沖、タイのポイントですが、朝からサバの猛攻。/コマセの輪っぱも無い船、久し振りです。

8時30分過ぎ、下浦沖の水深35mで再開すると、ここもワカシ、ワカシ、サバ、ワカシ。コマセが効いて来るとワカシの大群が船下に着いてしまったようで、どんなに釣らないようにしても勝手に2本、3本掛かってしまってどーしようもない。サイズは500g前後で、食味的にはまったく期待できない。せいぜい竜田揚げかヅケてキムチ和えか?このサイズなので、2、3本掛かっても大事にやれば取れるんだけど、雑にやるものだからハズレたり切れたりが続出。強引に巻き上げると軒並み針が伸びて上がってくる。自作の仕掛けじゃもったいないので、市販のウィリー仕掛けに交換するが、太ハリスの持ち合わせが無く、ハリス1.5号じゃ、途中、伸されたと同時に瞬殺。何やっても焼け石に水ですなぁ。隣でIさんがウィリー仕掛けに5本、4本、3本、5本とまるで拷問のようだ。ワカシに気に入られてしまい、このペースで25回くらいやれば、あっと言う間に束釣りですね!(笑)1本釣り上げると3、4本追いかけて来るし、仕舞いには水面を群れがウヨウヨ。いやはやこんな釣りとは想定外。これだったらハリス4号くらいでやらないと仕掛けがいくらあっても足りません。切れた仕掛けを繋ぎ合せたり、節約モードで対応するが、足りるかどうかだんだん心配になってきた。とにかく反応が早くて、上に上にシャクっちゃうとすぐに捕まってしまい、やり取り中にまた増えてしまうような活性なので、2mから振って4、5mで止めて時間稼ぎ、もしくは振らずにタナ切って置き竿。それでも時間の問題で捕まってしまい、道具が下りている限りは避けられそうにない。ある投入のこと、道具入れて振ろうとしたらスカッ!重さが無い。アレ〜?下から50cmくらいの変なところから切れてるわ。PEは2号で新品に巻き替えて2回目の使用なので弱っていることは有り得ないのだが。他に傷が無いかチェックし、予備で持参したアンドンビシに交換し、気を取り直して再開。10時15分、やはり2mから振って5mで少し待っていると、あ〜!また食っちゃった。ゴリゴリ巻き上げるが何だか引きが大人しい感じがしないでも・・・そのままゴリゴリ巻き上げ、ビシを回収すると、ぜんぜん走り回らないからおかしいなぁ。そのままハリスを手繰るとナナナント!先端にピンクの平たいお魚が!タイだタイだ!タモタモ〜!Iさんに救って頂いたのは、31cm540gのハナダイ。やった〜!こんな状況じゃ釣れないと思ってたけどラッキー!しかも30cmオーバーはハナダイとしては良型の部類。これが船中初の本命となったが、その5分後、ミヨシの常連さんにもハナダイ。居るには居るようだが、そんな最中もワカシは超元気。私は7本キープしてその後は全部放流だが、お隣Iさんはそろそろクーラー満タンか!(笑)


下浦沖はワカシとサバの猛攻。Iさんも5本、4本、3本、5本・・・、まるで拷問です。(笑)

11時過ぎてそろそろ潮止まりのはずだが、そんなことはお構い無しにワカシ、ワカシ、サバ、ワカシ。11時15分、やはり5m決め打ちでガツガツン!と来て食い上げた。また食っちゃったよ。ゴリゴリ巻き上げると、あまり暴れないし、コレ違うか!さっきの例があるので、途中から少し大事に巻き上げ、ハリスを手繰るとヤッホ〜ッ!本日2枚目のハナちゃん。さっきより小振りだけど、これがアベレージサイズでしょう。しかし、派手に当たった後、食い上げたもんね。アタリだけ見たらサバと変わんないし。直後、ミヨシでも上がったようで、場所なのか?1枚出るとチャンス、近所に何枚か居るようだ。さて、お昼過ぎるとやや上げ潮が来始めたようで、あれだけ煩かったワカシがだいぶ落ち着いてきた。まともに釣りができる状況にはなったのだが、自分は代わりにサバサバサバ。サバもシャクリ後のいいタイミングで食ってくるから、瞬間ドキッとするが、すぐ小刻みに胴を叩かれてガッカリ。その後、ある投入でまた高切れ。おっかしいな〜、さっきチェックした時、傷無かったじゃん。また1m弱のところから切れている。チェックすると、その少し上にも1箇所、危ないところを発見したので、今度は5m切って、バッグから最後のテンビンとFL80号を取り出して装着。今日はビシやらテンビンやら仕掛けやら大散財だ〜。(泣)13時15分、10分ほど走って再び野比沖に戻る。再開早々、ミヨシでハナダイが1枚、お隣Iさんにもようやく初物が来てボーズ脱出。ワカシも居ないようだしチャンスか?すると私にもズシッと何かヒット。ちょっと違うなぁ。半信半疑で手繰り上げると28cmくらいのショウサイフグ。コイツか?高切れの原因は!そしてまたもやフグ。犯人コイツに間違い無し。ホント迷惑なヤツ!フグは怖いので、全部Iさんに贈呈。(笑)潮が速過ぎるため、スパンカ畳んで船を流れに立ててるので、横風となり、穂先に糸が絡むわ仕掛けが捌き難いわ、いざ投入すると右舷後方にぶっ飛び、回収するとビシが後方10mくらいのところにボコッと浮き上がり海面を滑る。終盤少し期待したものの、ワカサバ猛攻の後は速潮にお手上げ状態となり、そのまま14時7分に納竿。しかしまぁ、こんな大味な釣りになるとは予想だにせず、ホントに参りました。そんな中、本命2枚見られただけラッキーでしょう。船長によると、これから毎日コマセを打って行くと数が増えてくるそうで、10月くらいが最盛期とのこと。今日はこんな状況だったけど、繊細なコマセシャクリでこのクラスのタイがツ抜けできるような釣りだったら、けっこう魅力的なので、今後、注目してみたいと思う。Iさん、今日はお疲れ様でした。これに懲りず、またよろしくお願いします!


本日の釣果、ハナダイ(チダイ) 2枚(31cm、540g&27cm、380g)、ワカシとサバは合わせて6、70本釣りましたが、ワカシ7本、ゴマサバ5本だけ持ち帰り。ワカシのサイズは平均38cm、5〜600g級で、狙えば束釣り間違い無いほどの入れ食いでした。

P.S.
帰り、14時41分と43分のバスがあって、41分の方が早く来るけど遠回りするので、43分に乗った方が早く着くなんて、一緒に待っていたおばちゃんと話していたのだが、我々だけ先に来た方のバスに乗り込んだ。ところが、それがチョー裏目!途中、平作川沿いに差し掛かった辺りで運転席から聞き慣れないブザー音。なんだなんだ?と思ったら、運転手さんのアナウンス。車両故障のためこれより先、運転できません。料金要りませんので、申し訳ありませんが、ここで降りてください!って言われたってさぁ、駅までまだけっこうあるし、次のバスまで2、30分時間あるし。なんなのよ!まったくも〜!結局、みんなでゾロゾロ、15分ほど掛けて駅までテクテク。Iさんはクーラーをキャリーに載せて引いてましたが、私は肩から担いで、もしもあのサバとワカシで満タンにしていたら体ぶっ壊れるところだった!バス途中で降ろされたなんて人生初の経験。色んな意味で思い出に残りそうな釣行となりました。(笑)


まずはハナダイの刺身、皮目を湯引きして霜皮造りにしてます。そして兜の塩焼き、お味はマダイと変わりませんね。
小振りの1枚は贅沢に開いて干物を作りましたよ。他、あらを潮汁にして堪能。



ワカシはヅケキムチ、ヅケの手こね寿司で賞味。新鮮な魚はできるだけ生で賞味したいという料理人のこだわりです。
他、竜田揚げや、揚げてあんかけなど一手間掛けた料理になるそうです。サバは梅煮、炒めそぼろ、サバカレーになるそうです。


【船宿HPコメント
9月5日の海況 北東の風、波高:0.5〜1.0m、水温:23.5℃、水色:薄濁り
空は晴れて北からの風が涼しくて過ごし易い一日でした。
久里浜沖〜下浦沖30m前後 25〜31cm 0〜3枚 外道にウマヅラ・ワカシ等
久里浜沖から開始して調子上がらず、9:00前に下浦沖に移動した様です。
今日もワカシにいじめられた模様ですが、本命ちゃんが何枚か顔を出してくれました。
まだチョッと早い気はしますが、この先に期待が持てそうで今年も楽しめそうです。

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