南房イサキ、せっかくの遠征も食い渋く・・・

5月22日(土)、伊戸港の九左衛門丸(クザエモンマル)からイサキに行ってきた。
GW前から一度南房総のイサキに行ってみましょうか?という話が出ていたのだが、日程が合わず本日ようやく実現となった。当初、Iさん行きつけの伊戸港海老丸から乗船予定だったが、本日、運動会のため臨時休船とのこと。先延ばしにしようかとも思ったが、今日を逃すとまた一ヶ月先まで日程が合わないようなので、同じ港で私が3年前に一度乗船したことがある九左衛門丸から乗船することに。水曜日、先ずは私とすずきんさんの2名分で予約を入れると、先客は右舷に2名のみ、当宿は予約時に釣り座を指定するシステムのため、左舷のミヨシから並んで2席を確保。追って、Iさんとお友達のHさん2名で同じく左舷側に予約を入れたとのご連絡。今週は火曜から木曜までずっと南西強風が吹き荒れてしまい、前日になってようやく収まったものの、イサキ釣りに大敵となる水温低下が最大の懸念材料。前日は久し振りに出船したところ、案の定、10〜20尾程度と模様は低調だったそうだ。どうかなぁ、南房のイサキというと当時の入れ食いのイメージしか無いのだが、現実はそうでも無さそうな状況、凪だけは良さそうだがお魚のご機嫌が上向いてくれることを期待するばかり。2時30分、すずきんさんにお迎え頂きいざ現場へ向かった。行程順調に4時過ぎに船宿に到着すると一足先にIさんとHさん。おはようございます!程無く店にも明かりが灯った。若女将らとしばし談笑の後、受付を済ませて車で港に移動である。3年前にもらった無期限の¥1,000割引券を出すと、それはもー終わり!と大女将に一蹴され、新たに¥2,000割引券をくれたが、もしやまた使えないのでは!?(笑)我々の予約以降、人数増えなかったようで、左右で4、2だったのでHさんが右舷胴の間に移動し、左舷はミヨシからすずきんさん、私、Iさんの順で並ぶことに。ペットボトル氷、アミコマセ、付け餌が配給。付け餌は3年前と同じで、ビニール袋にイカタンとバイオベイトの刻んだものが入っている。バイオベイトは夜光のラメ入りでしょうか、クサビ形に刻まれている。イカタンは5mm角程度だが形はテキトー、塩をしていない生の状態なので滑って付け難いことこの上ない。自前のグルタミン酸締めイカタンも持参したので様子を見て使ってみたい。道具はA社『ショートブレード2000』にS社『カルカッタ小船1000』の組み合わせ。PE3号から腕長35cm、線径1mmの形状記憶テンビンにMISAKIのアンドンビシ極小目60号をセット、クッションは30cmで、仕掛けはハリス1.7号、針はチヌ2号、全長3mで枝素20cmの3本針で光物は無し。さて準備も整い、4時52分に出船。


のんびりした出船前のひととき/いざ出船!頭の中は釣れるイメージで一杯。(笑)

船は港の真沖に進んで何度か旋回したが、反応が見られないのか、一度も道具を下ろすことなく東へ走り始めた。本当は今見た真沖の根回りに乗っ込みの大群が入って、3年前の釣行ではまさに1投目からアタリが出てポツポツと食いが立ち、一日、ほとんど移動無しの釣りだったのだが、その時とは大きく状況が違いそうだ。模様を反映してか船数も少なく、布良沖で2、3隻見かけた程度で船団にもならず。本船は布良沖のやや白浜寄りのポイントでスローダウン。5時22分、指示ダナ23mで本日の第1投である。北東の微風で晴れ、海上は東側から1m前後のウネリが入っているため、船はゴロゴロとローリング気味でイマイチ安定が良くない。水色は案の上の澄み潮、以前の水色を知らないのだが、湾口部はずっと濁り潮だったので、もし先日の大風の影響で澄んでしまったのだとしたら、条件的にはかなりキビシイと言わざるを得ない。当地のイサキ釣りはタナ決め打ち方式のため、基本は指示ダナより3、4m沈めて、シャクり上げながらコマセの縦の帯を作り、その中に付け餌を同調させ、指示ダナでアタリを待つイメージ。少し待って食わなければ、その場でコマセを振って再び待ち、食いの良い時はここまでやる前にアタリが出るはずだが、活性が低く持ち上がって来ない場合には3、4m下からの誘い上げを何度か繰り返す。本日使用のアンドンビシはコマセを詰め気味に入れ、シャクリ上げを4、5セットやって回収すると少しコマセが残っている状態で、出過ぎず出なさ過ぎずの絶妙なコマセワークが可能なのだが、本領を発揮するのは魚の活性があってのことである。2回目の流し換えで流石!Iさんが船中初イサキを上げたが型は小振り。次の流しで、シャクった竿が戻らず、まとわり着くように何かが掛かったが、これは予想通りのウマヅラ君。しかし、想像以上に生体反応が少なくコレってヤバくない?皆さんシャクってもシャクってもアタリ出ずの状況に苦笑。30分ほどやったがパッとせず、更に東へ走って白浜沖へ。指示ダナ35mで再開すると、まもなくすずきんさんが巻き上げ開始。取り込んだのはドド〜ン!良型イサキの一荷。こりゃ始まったか!?これを皮切りに船上一気にヒートアップ!次から次へと良型イサキがそこいら中でバタバタと乱舞!・・・となる予定だったが、シャクれどもシャクれども私の穂先は微動だもせず。(汗)少し経ってトモのIさんにやっとアタリ。マズイ、順番飛ばされたし!と、気を落ち着けてやり換えると、待ってました!ようやく私にも待望のイサキちゃんからのシグナル。慎重に30cm級を抜き上げてひとまずホッ。指示ダナジャストの35mで食ってきた。


伊戸沖→布良沖→白浜沖でようやくポツポツ/すずきんさんもペースには乗れず・・・。

ある程度、一定のパターンで食ってくれれば伸びるんだけど、これがどうにもこうにもかったるい食い方なのである。少し経って再びすずきんさんに食ったかと思えば、間が空いて次はIさん、苦しんで苦しんでやっと私の番。並んでやってると、どうにも私が一番アタリの出が遅いし良くないのは確か。釣り座の関係かなぁ、渋い時ほどそういう影響はありがちだか。朝イチはチヌ2号の銀針で始めたのだが、金針仕掛けに交換した途端、いきなり一荷で食ってきたので、関係あるかとも思ったが、後が続かないのでよく分からず。明らかにイサキと思われるが掛からないアタリもけっこうあって、食い込み自体も良くないのかもしれない。特に一気にダンッ!と穂先を叩くようなアタリは針掛かりしないことが多い。前アタリが出て穂先がモタレて、タイミング見てこっちから掛けるような形に持っていければ間違い無いのだが・・・アタリ少ない中、取りこぼしも多い。ポッツンポッツンとまったくダメでも無いけど続きもせず、掴みどころの無い展開。上っかわの潮が東から西に向けて速いようで、底潮と噛み合っていないのか、この人数でもオマツリが頻発。船を根の上に止めている訳ではなく、大流しして、また回り直してという形なので、良い場所を通過する時に上手く仕掛けが入っている人にはアタリが出るような感じでしょうか。一荷で食ったかと思えば、次はいくら誘っても食わないところから考えても、居る場所と居ない場所のムラがあるものと想像できる。乗っ込みで新しく入ってきた群ではなく、地付きの魚を丹念に根をトレースして拾い集めているような形であろろう。食ってくれば良型中心、魚体は筋肉質で力強い。何回か回り直して1時間ちょっとが経過、7時を回ると元々続かなかったアタリも殆ど出なくなってしまい・・・この時点でIさん10数尾、すずきんさん10尾前後、私が8尾。いよいよこの場に見切りを付けた船長、今度はやや西に戻って布良沖。指示ダナ25mから再開となったが、チクチクとウマヅラのアタリは始終出っ放しで、回収するとイカタンが取られていたりギザギザに噛まれていたり。忘れた頃に誰かがイサキを上げるのだが、これと言った釣り方も無ければ決定的な対応策も無く。8時台、本日最浅の指示ダナ17mの流しが続く。いつしか北東風がビュービューと強まってきて、ウネリは潰されてローリングは収まってきたのだが、風で仕掛けが絡んだりと、これはこれで釣り難い。根が狭いようで、船長はマルイカ釣りの如く細かい旋回を繰り返しては根の上をトレースしてくれるのだが。すずきんさんはまるでマダイ釣りみたいと言いつつ、30秒前後の待ち時間長めに辛抱してポツリポツリと良型を食わせるから流石である。う〜ん、短気な私にはその釣りマネできそうもないです。(笑)


中盤、布良沖でIさん一時好調も長続きせず・・・/大物ヒット!正体は三の字(ニザダイ)。

一方のIさんは得意のコマセワークと誘いの技が冴え、一時、ひとりで連荘モード。魚居ます?胴の間の私、ウマヅラのアタリ以外感知できず、呆然と見守るばかり。釣り方を確認しに行くと、ちょっと低目から誘い上げて、指示ダナより少し下でアタリが出ているそうなので、23mから誘って20m辺りから食わせるつもりでやってみると、19m付近ですぐにヒット。たぶんこれが本日の自己最大魚の34cmだったと思う。しかも唯一のオスである。このパターンで取れるかな?と思ったもののやはり後が続かず、ハァ〜。イサキのアタリを忘れかけた9時過ぎ、単発ヒットして遅ればせながら私もツ抜けしましたよ〜。(汗)9時半を回って、沖に船を走らせる船長。本日最深の指示ダナ38m、ブッ込みで私に食ったが巻き上げ始めると居なくなる。何だよも〜!直後、Iさんも食わせたが、同じように居なくなる。掛かり悪いよね〜!その後、ウンともスンとも無く、戻って再び指示ダナ17m。10時前、何故か私に2連荘。どちらもシャクリに反応したような食い方だったので、もしやパターンに持って行けるかな?潮回りを挟んで再びアタリ。短時間で3尾、右舷のHさんにも来たそうなので、たまたま胴の間で食う流しだったのかな。同じようなタイミングで掛かってきたので少し期待したが、今度は潮が完全に止まってしまって、あれだけ煩かったウマヅラのアタリさえも出なくなってしまった。上手く行かないねぇ。10時20分、指示ダナ25mの流しで、Iさんに何やら大物。糸の出し入れも激しくかなりの強い引きに百戦錬磨の対応は横で見ていて安心感がある。前に玉網あるからと船長。ようやくビシの回収に漕ぎ着けて、仕掛けの先に着いているのは?マダイか大型カイワリか!?正体はガビ〜ン!(笑)通称三の字、和名ニザダイの1.5Kg級。これ美味しいですか?船長、クサイ!と一言。これを聞いて即刻、海にお帰り頂くことに。しばらくして私にも強烈なアタリ。まったく糸が止まらず出まくり、ようやく止まって竿を起こし、さてやり始めようかと思った瞬間、アレ?フッと重さが無くなってしまった。バカモン!回収すると針ハズレ。ハリス切れならまだしも、ハズレたとなると色々想像してしまうが、私のも三の字ということにしておこう。終盤11時、伊戸沖に戻って指示ダナ42〜40mで流し換えると、終了時刻の11時30分、Iさんに久々のイサキ、そしてすずきんさんにも!少し間が空いて私にも。もう1回流して上がりましょう!11時45分まで延長してくださり、Iさんだけもう1回取れて18尾、すずきんさん15尾、私14尾と、遠征、南房のイサキ釣りは斯くして幕を閉じた。良型主体なのでおかず的には十分ながらも、釣り的には不完全燃焼もいいとこでしたね。ちなみに右舷はドツボ?とのことで釣果は内緒。(笑)リベンジしたいけど今年は返り討ちの可能性も大?状況見てまた考えましょう。


本日の釣果、イサキ 14尾(21〜34cm)、ウマヅラ 3枚(28〜30cm)、タカベ 1尾(22cm)。イサキは20cm前半の小振りが3尾、他は30cm前後主体で型はまずまずでしたが・・・。14尾中、何故かオスは最大魚の1尾だけ、他はすべてメスでした。


翌日のお料理は・・・小型のイサキとタカベは塩焼き。ちょっと黒焦げしてしまいましたがお味はグ〜!


イサキの中骨と腹の削ぎ身でお吸い物/大葉と梅肉ダレで頂くお刺身は季節感も味わえる逸品。

【船宿HPコメント】
イサキ 25〜38センチ 4〜18匹 35〜50m 18.5℃
今日は潮が朝やや速く伊戸沖は型が出ず、ポイントを下口に変えポツポツ良型イサキが釣れたが喰いも直ぐに遠のき・・・毎度あり!苦しい日々が続いています・・・明日の天気は雨とか?これでは客足も遠のいて倒れそうです!

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