アオリイカ、一日潮ケツで苦しい中も善戦

10月26日(火)、腰越港の飯岡丸からアオリイカに行ってきた。
季節は着実に進んで、つい1ヶ月半前までの猛暑日がウソのような今日この頃だが、毎年、秋の深まりとともに面白くなるのがスミイカ&アオリイカ。スミイカは昔ながらのシャコテンヤによる釣りに加えて、近年、道具立てや準備がお手軽なことからエギやスッテでの釣法もすっかり定着し、エギスミイカの看板を上げる船宿も各船賑わいを見せている。初期は小振りが多いもののトップ40杯台を記録する日も見られ、目下好調持続中。そして、本日のターゲットはもう一方のアオリイカ。スミイカに比べて乗合船を出している船宿が少ないものの、こちらも連日トップ15杯前後と絶好調。今年は猛暑の影響からかどちらのイカも湧きが良いようでエギイカファンとしては嬉しい限りである。さて、向かうは前回に続き湘南腰越港。本日お世話になるのは周年イカ釣りに力を入れている飯岡丸。こちらもこのところ高め安定傾向だが、ナントかの法則で自分が行った日に限って!?ってこともよくあるので、気を引き締めて臨みたい。6時15分、港に到着すると受付を済ませて船に向かった。


到着すると片舷3、4名の先客で、私は左舷トモ2番に。

先客は片舷3、4名づつ居られて、流石釣れているだけに平日としては多め?のお客さん。ご挨拶して左舷のトモ2番に荷物を下ろした。大ドモのお客さんは普段はヤリイカ専門で、アオリ釣りは初めてとのこと。エギを拝見させて頂くと釣具店の店員さんに選んでもらったという3本は流石、ピンク系、オレンジ系、地味(ナチュラル)系の基本3色。結局、タナの取り方や釣り方などもお教えすることになってしまい、今日も「出船前にレクチャーしたら撃沈」のジンクスか。聞かれたら言わない訳にも行かず、ハズレてくれるように願いたい。結局、片舷5名づつの計10名で確定し、我が左舷は、前から2番目と3番目が長竿、1番目と5番目(大ドモ)が短竿、4番目(私)が中途半端な1.8mで『アルバトロスフラフラ180L』という道具立て。準備も整い7時3分前に出船。ちなみにお隣アマダイ船はお客1人?1人ってのはイヤだけど空いてていいな〜。朝、家を出るとまだ雨が残っていて傘を取りに戻ったが、この時間、再びボタボタと大粒の雨が落ちてきて思わずカッパを着込む。アオリ釣りは晴れてるより雨でも振っててくれた方が良さそうではあるが・・・。


お隣、アマダイ船はトモがガラ空きでちょっと羨ましかったりして。対岸に見えるは多希志丸のカワハギ船。

船は港を出るとやや取り舵、目の前の浅場で旋回。位置を微調整すること7時5分、開始のアナウンス。海上はほぼ無風、雨でベタ凪。水色は澄み澄みで普通に考えたらアオリやるには厳しい水色だが、きっとこの潮で連日釣れてるのだろう。雨で空が薄暗いのが救いかも知れない。指示ダナ8mで開始したが、1、2分やって乗らないとすぐに回収指示。少し沖に走って再開、今度はいきなり指示ダナ38mの深場。潮が澄んでるから基本深めなのかもしれない。エギはいつものアレ(マーブルテープで背中が青緑の4号)から開始。船中しばらく音沙汰が無かったが、7時20分、シャクった腕がグイッと止められ、ナント私に船中初モノ。300g前後の小振りだが、この時期のメインサイズ。まずは1杯確保してホッ。潮は流れているのかどうなのかよく判らず、道糸は素直に立つ状態。場所がピンポイントなのか、流れていないからモグラ叩き状態なのか?ちょっとやって乗らないとすぐに回り直し。指示ダナは38〜32mくらい。流し換える度に船中ポツンポツンと出て、8時15分、初めてと仰る大ドモのお客さんも小型ながら型を見て、早くも左舷は全員ゲット。と思ったら、2番目の長竿のお客さんに2杯目。


いざ出船。朝イチは厚い雲に覆われ、次第に空から雨粒が・・・。

雨は上がってくれたが、招かざる太陽が顔を出す。この水色で晴れちゃったら厳しいぞ。こちらアレからカスリもしないが、気がつくと潮が前突っ込みなのか?次第にオモテっ側優勢の色が濃厚。9時半前後はどういうわけか2番目の長竿のお客さんと右舷の前の方しか乗らず。3番目より後ろはお葬式状態。3番目のお客さんも並んで長竿のシャクリだが、苦笑しながら首を傾げる。この時、確か前から2(内スミ1)、5、1、1、1。エギは茶系の金テープ、似たようなエギを試してみたけどぜんぜんダメ、そういう問題じゃ無さそうだ。以前あったイサキのタナ違いを思い出し、思ったよりタナが深めなので中オモリ10号から12号に交換して、中オモリを底まで下ろしてみると、道糸のマーカーで測った感じ、指示ダナはハリス分(4m)+3m前後のようだ。もうちょっと下を探ってみようと指示ダナ−1mに合わせると10時ジャスト、イカが乗ってグングンと穂先が絞られヨイショ!2時間40分振りの生体反応は同級で2杯目。エギは定番『マーブルサクラダイ4号』、しかも噛まれてキズだらけのもの。こういう薄汚れた古いエギってけっこう乗るよね。


イカに噛まれてしっぽ側がだいぶボロボロになってきたエギ。コレがけっこう乗るんです。

船長の指示ダナを守るのが基本なのは言うまでも無いが、アタリが出ない時のひとつのアクションとして、ちょっと探ってみるのは有りだろう。イカ釣りの場合、タナがズレてれば自分が釣れないだけで、少なくともコマセ釣りの時の指示ダナと違って周りに迷惑を掛けるようなことは無いと思うのだが、あるとしたらオマツリくらい?11時、本日最深の指示ダナ43m。潮ケツだけにタナをシビアに考え、ハリス分プラス1〜2mになるよう調整しながらやってると、シャクった腕がノシッ!今度はひと回り良型で3杯目。確かこの時、前から3、8、1、3、1で右舷はよく分からず。両隣は一向に乗らないので、もしかしてタナ微調整作戦が奏功か?その後、指示ダナ35〜25mの範囲をマメに流し換えて、11時50分に4杯目、12時10分に5杯目と少し間が詰まってきたが型は小振り。5杯目を取り込んだ直後、5分ほど東に走って稲村ケ崎の沖辺りで停止。こちら明らかに右舷ミヨシ突っ込みで左舷後方は完全なる潮ケツ。誰かが乗せると船長が乗った!とマイクで知らせてくれるが、圧倒的に右舷の率が高く、負けじと左舷のオモテ2名様が乗せ、それを指銜えて見ている後ろの3名。


2番、3番のお客さん、長竿2人並んで釣果雲泥の差。ちょっとした加減で分からないものですね。

13時少し前、指示ダナ25m、再びシャクった腕が止められて6杯目。お隣のお客さんにもようやくヒット。この時確か、5、12、2、6、1。初めてと仰っていた大ドモのお客さん、乗らないのは明らかにシャクリ方に難有りとお見受けするけど、こちらから口出しするのもおこがましいし、聞かれたらアドバイス差し上げますが如何とも。朝、船長のアナウンスにもあったけど、深いから音がするくらいしっかりシャクらないと乗らないって。そろそろ終了時刻となる13時55分、指示ダナ32mでドスッ!乗せた直後、煽られてすぐに巻けずに今日イチの手応え。無事、取り込んだのは600g台後半、これくらいになると一味違います。速攻で道具を下ろすとすぐにヒット。最後の最後に本日初の2連荘だったが、今度は今日イチの小型に苦笑。最後、江の島沖に戻って指示ダナ10〜15mのアップダウンを流したけど型出ず。14時23分まで延長して下さったが、残念ながら1名ゼロが消えなかったようだ。結果8杯と普通なら上出来なんだけど、竿頭は終始好調に竿を曲げて居られた2番目のお客さんがナント15杯。一日潮ケツで不利な条件の中、トップには遠く及ばずも両隣が1杯2杯だから善戦と言ってもいいでしょう。


本日の釣果、アオリイカ 8杯(656g、420g、370g、330g、292g、292g、270g、166g)

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