オニカサゴ、悪潮の中ようやく到来のワンチャンス

8月19日(日)、三崎港のえいあん丸からオニカサゴに行ってきた。
このお盆休み、家族が帰省してしまって自分は独り留守番のため、釣れ過ぎない釣り?という条件の中、先週は久し振りに三崎港出船のオニカサゴ釣りに出掛けてみたが、結果はすでにご報告した通り。思い出したようにたま〜にやって、そう簡単に釣れるほど甘くないのは承知の上だったが、それにしてもアタリが少な過ぎて、この時季ってこんな感じだったっけ?一方、8月一杯で漁期終了の剣崎沖のイサキ釣りも例年通り食い本番、連日、束釣りに次ぐ束釣りに沸いている最中だが、イサキはまた後日改めて出撃することにして、今週はもう一回オニカサゴに挑戦してみたい気分。前日から餌の仕込みにも余念が無く、今度こそは!の必釣態勢である。いつもの時間に三浦海岸駅に到着、よっかつ船長の送迎車に乗り込むのは自分が一番乗り。前日土曜日、午前中は大気の状態がかなり不安定となり、自宅周辺でも激しい雷雨に見舞われたが、三浦地方も相当なものだったそうで、オニカサゴ船は一応出てみたものの危険を感じ途中でUターンしたと船長のお話。道理で足立のおとうさん、竿もクーラーも持たずに身軽な格好だと思ったら昨日ダメで出直しですか、それは遠いところご苦労様です。7時を回り、電車のお客4名を乗せて港へ向ったが、船には2名居られ総勢6名とのこと。予約済みの右舷ミヨシ1番で準備を始めるとお隣右舷胴の間におとうさん、左舷胴の間のお客さんは先週大きなカンコを一荷で上げられた常連さん、こちらも昨日からの出直しだそうでご苦労様です。仕度も整い、少し早めの7時50分に出船すると、先週と同じく城ヶ島大橋を潜って三崎東口から南東方向に徐行。今朝は視程が良く剣崎、久里浜といつもより近くにハッキリ見える。航程約30分でいつもの場所、剣崎沖はだいぶ南の沖に到着。船首を返して停止、8時23分、ハイいいですよ!のアナウンスでスタート。海上は無風ベタ凪で強烈な日差し、なんだこの暑さは!ヤバイぞこりゃ。風は無く船は北東向き、第1投は水深113mで着底し徐々に浅くなる流し。2投、3投とこれと言った潮も無く釣り易いが、海底は相変わらず生体反応少なく、たまにフサカサゴらしきが突く程度で針掛かりに至らず。凪なのはいいけど、風が何にも無いってのはキビシイ。


乗客6名にていざ出船、城ヶ島大橋を潜って三崎東口から剣崎沖を目指す。

開始1時間半、前回と同じような展開で、水深120m付近でフサカサゴ1匹と210mの深みでユメカサゴ1匹のみ。本命と確信できるアタリは未だ無し。ちなみに前日仕込んだ餌というのは・・・サバの半身から身を削ぎ取って3mm程度の均等な厚さにし、皮側はグルタミン酸(味の素)のみ、身側はグルタミン酸+塩で締め、リードクッキングペーパーに挟んで冷蔵庫で2、3時間寝かせる。余計な水分が十分抜けてから適当な大きさの短冊に切って完成。最近、釣りモノを問わず身餌の加工はほぼこの方法で行っているが、締まり具合が適度で餌持ち良く、グルタミン酸効果で皮の発色が生の状態よりも良い。すぐ使わない分は真空パックにして冷凍保存しておけば、何ヶ月でも持つので急な釣行の際にも便利であり、半身の状態で保存しておけば、釣りモノに合わせて短冊の大きさを変えられるのも好都合である。さて、何事も無いまま時既に10時を回り、船中オニカサゴは左舷胴の間の常連さんによる良型1尾のみ。そうこうしているうちに上っ側の潮がぶっ飛び始め、この人数少ないのに船上オマツリだらけ。大潮の最終日で干潮が11時頃の予報、現場は西から東への流れで、たぶん東に進むほど南への下げ潮が入り交じった速い潮。無風により船の向きが不安定なこともあり、投入毎に抱え込んだり払い出したりトモ方向にぶっ飛んだり予測も制御も不能。なんとかならないものかこの悪潮。抱え込みも裏側とマツりそうで怖いので、いい加減なところで自主回収するが、結局どこかで誰かの道糸を釣ってしまい、毎回単独では上がらないほどヒドイ状態。そんな状況下、依然、本命からのシグナルは検知できず、フサカサゴがちょくちょく当たるものの、魚が食い込む前に船の移動が速過ぎてしまい、まったく着いて行けない。クラッチフリーにしてサミングしながらスプール逆転させて送り込んでみても焼け石に水。こりゃしばらくダメだな。気が付くと左舷ミヨシ1番のお客さんの姿が見当たらず、後で聞いたら、暑さで具合が悪くなってしまい、キャビンで寝ていたそうだ。自分も小まめに水分を採るよう気を付けているが、バッグの蓋に触れると目玉焼きが焼けそうなほど熱せられてしまっており、こりゃヤバイと日陰に移動。


終盤は西に進んで城ヶ島沖、潮型悪過ぎか近隣を操業中のスルメ船も沖干しの数が寂しい。

11時を回って幾分潮が大人しくなったような気もするが、依然、横流しで釣り辛い。そろそろ後半戦に差し掛かってきたところ、未だに本命らしきアタリは現れないがこの辺が正念場。ただでも重たい道具にこの潮型が手伝って、肩から腰に掛けて相当の疲労感を覚えるが、潮も悪ければ傾斜もキツイので、手持ちで細かいコントロールは怠らない。そろそろ昼飯にしようかと思いながらの11時50分、おっと、水深115mで穂先に明確なシグナルを検知。これまで多かったコツコツ、クックックッとは違うグッと重みのある押さえ込み。少し送り気味に、かつ、適度なテンションを維持しながら本格的な押さえ込みへの移行を促す。グッ、グッ・・・ヨシッ、まだ銜えてる。そして数秒後、こちらから少しテンション掛け気味に勝負に出ると次の瞬間、グン、グン、グ〜ンッ!今だッ、ウリャ〜!電動レバー押し込むと同時に竿でも大アワセ。ガッツリ重みが乗ってバッドからひん曲がるイカ竿。今年3度目でやっと味うことのできたオニカサゴ釣り至福の瞬間。態勢を立て直して定常巻き上げに移行。途中、何度か抵抗を見せ海面直下でも大暴れ、お〜コレはあるよ。途中、変な重みが加わったかと思ったら、お隣のおとうさんの道糸とテンビンがからんでおり仕掛けじゃなくてセーフ。先に魚上げちゃいますね〜!デッキにドスッ。ヨッシャ〜!パッと見、キロありそう。一方、自分にもアタリがあったとおとうさん、巻き上げてみるとこちらも着いてて一回り小振りの600g級、ナント同じ場所でダブルヒットとは居るとこに固まってるのかね。連荘狙いですぐに道具入れ直してみたがアタリ続かず。回収指示となり、冷やしたぬきうどんを一気に掻き込み気分も爽やか。やっぱいいなぁ、オニカサゴ釣りも。12時半、城ヶ島沖へ移動。最初のうちは潮っ気も何も無かったが、時間とともに上げのぶっ飛び潮が襲来。少し風が出てきて船は南〜南東向き、潮は南西方向か。またしてもヒドイ抱え込み状態の下、一回り小振りの本命をヒットさせるも、案の定、途中で反対側のお客さんとマツって、回収すると魚は着いて居らず。これが最後のアタリとなってしまい14時40分に納竿。斯くして2週連荘は吉と出、悪潮にめげず早めのリベンジ達成で真夏の鬼鍋が実現!


本日の釣果、イズカサゴ 1尾(41cm、1.1Kg)、フサカサゴ 1尾(21cm)、ユメカサゴ 2尾(22cm)。


定番珍味、胃袋の湯引きを酢味噌和え、立派な肝はホイルで塩焼き、早々に酒が止まらないぞ状態。

兜は塩焼きでプリップリ、本体は明日真夏の鬼鍋を予定。番外編ウリンボの一口干物、今年は小型が少ないので希少です。

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