喉に刺さったアマダイの骨、その顛末

ちょっと前の話になりますが、喉にアマダイの骨が刺さってしまって、少し大変な思いをしたので、備忘のために記事をアップしておこうと思います。

2010年9月16日(木)夜のこと、アマダイの酒蒸しを肴に晩酌中、喉に骨が刺さってしまって、そのうち取れるかな?なんて思ってたらとんでもない、次第に痛くなる一方。翌日、我慢できずに会社の近くのクリニックに行ったら、鼻からファイバースコープを入れられて、なんとか骨は発見でき、写真も見せてくれましたが、場所が奥過ぎて取れる道具が無いとのこと。某大学病院への紹介状を頂いたものの、結果も出さずに¥3,360の請求。早々に某大学病院に電話してみたら、初診はAMだけと言われ、なんだよソレは!悪いことに明日から3連休だし、もしかして連休明けまでこのままかよ〜!?地元に目ぼしい病院も無いし、しょーがない、翌日の朝、都内の某大学病院までわざわざ行って来ようと思いますが・・・。とんだことで大袈裟な話になってしまいました。

で、土曜日、紹介状を持って朝8時過ぎに都内某大学病院に到着。すると、正面入り口が閉まってて、横の非常口みたいなところしか開いておらず、なんだか様子が変だなぁ?と思いつつ中に入って受付に。係りの人にこれこれこうでと事情を伝えると、開口一番、第3土曜日は紹介状の外来は受け付けていません!本日は救急のみとなります!ガビ〜ン、そんなの聞いてねーし。だったら昨日の午後、電話した時に言ってくれよ!道理で入り口が横しか開いてなかったわけだ。

せっかく朝からタクシー乗り継いでこんな所までやって来て、しかも、昨日は結果も出さずに¥3,360も払わされて、今日中に何とかしないと、早くても3連休明けの火曜日まで喉に骨が刺さったまま唾を飲むだけで痛い状態から解放されないことに!しかも明日はカイワリ・アマダイ五目の仕立船だし。全力で食い下がってお願いすると・・・ちょっと相談してきますと。5分ほど経ってその係りの人が戻ると、救急扱いで診察だけはお受けできますが、今日は耳鼻咽喉科の医師は居りませんし、設備の関係で除去できるかどうかは保障できません。どうなさいますか?え〜!ってことは最悪また結果出さずに費用だけ払って帰される可能性もあるってことですか?はい、申し訳ありませんが・・・。どうされるかは患者様のご判断になりますが。う〜、少ない可能性に賭けるか、3日我慢して出直すか究極の選択・・・で、悩んだ結果、せっかく来たので診るだけ診てもらうことにします。ってことで8時半、色々書かされて受付が完了。

指定の待合所で待つこと30分、1時間、1時間半・・・いつになったら呼ばれるの?自分より後から来た人がすぐに呼ばれるんだけど、自分の名前は待てど暮らせどコールされず。かれこれ2時間が経過した10時30分、受け付けに出向いて、あの〜すみません、2時間経っても呼ばれないんですけど、このまま待っていればよいのか、忘れられているのか、状況が分からず不安なので確認お願いしたいのですが・・・。分かりました、担当の看護師と連絡取ってみますので、今一度待合所でお待ちください。

しばらくして担当の看護師さん現る。なんでも外科の先生が病棟で子供の出血が止まらず対応に追われているとのことで、なかなかこっちに下りて来れないとのこと。あと何分とはお約束できないのですが、お待ち頂ければ必ず対応はしますので、お時間が大丈夫でしたらこのままお待ちくださいとの説明。2時間待たされてそのまま帰るのもなんだし、ここは覚悟を決め・・・分かりました、もう少し待ってみますのでよろしくお願いします。

そこから更に40分後の11時10分、込み根さ〜ん11番へどうぞ!ようやく来ましたよ天の声。11番の診察室に入ると、どう見てもそこは耳鼻咽喉科のセット。椅子に座らせられ女医さんに色々問診、淡々とパソコンの電子カルテに入力。最初に口を大きく開けて!喉を見て特に何もせず。続いて鼻にシューシューと麻酔のようなスプレー。すると昨日やったのと同じファイバースコープらしき物を鼻から突っ込んで問題の骨を探し始めた。なかなか発見できず、少し左向いてください、舌をベーっと出してください。あっコレか!ありましたね。ようやく現物を発見できた模様。ヨッシャ!ここまで来たらまず大丈夫だろう。え〜とコレ取るには道具が必要です。準備しますのでもう一度待合室で待っててもらえますか?ハイ、分かりました。

何気に女医さんの名札に目をやると耳鼻咽喉科と!?もしかして?今日は耳鼻咽喉科の先生居ないはずだったのに、わざわざ呼んでくれたのかな?15分ほど待たされ再びコール。

ラックの上にブラウン管モニターが乗ってて、器械にケーブルやらがいっぱい付いてる設備を運んできて、今度はもっと太いの鼻から入れるのでちょっと痛いかも・・・と、麻酔薬を含ませたガーゼを2枚鼻から挿入。待つこと数分、ガーゼを抜いたのも分からないほどの麻酔の効果。では始めます。どうやら先生と看護師さんの共同作業のようだ。看護師さんが器具で骨を挟む役をやるようで、実際に入れる前に、ちょっと練習させてください、と練習を開始。そりゃそうだよね、救急の看護師さんだって喉に魚の骨が刺さった患者を扱うことなんてことそうそう無いだろうしね。鼻からの器具の挿入はまったく痛くなかったが、骨をリモート操作で挟むのに少々てこづって、喉の肉をチクッと挟まれること数回で半泣き状態。舌を出したまま動かないように!と注意され、ボロボロ涙を流しながら4、5分の間悶絶。次の瞬間、ス〜ッと鼻からワイヤーのようなものが引き抜かれ、ハイ!取れました!

見せてもらうと3cmほどの想像を超える大きな骨。こんなの刺さってたんだ、そりゃ痛いわけだ。何の魚ですか?アマダイです〜!それではこれで終わりましたので、今後は気を付けてくださいね。ありがとうございました!おかげで助かりました!(心の底から感謝)

お会計で、今日は紹介状ですか!?と聞かれ、第3土曜日休みだと知らずに来てしまって、これこれこうで、結果、対応して頂けましたと説明。そうだったんですか、分かりました!と係りの人。結局、保険3割負担で¥9,890の支払い。で、すべてが終わったの12時10分、まったく長い半日でしたよ。

最悪、外科の先生が忙しい中、下りてきてぞんざいに診られて、こりゃ取れません!と金だけ払って帰されるのを覚悟しましたが、結果的にはきっちりとプロの仕事をしてくれて、長時間待たされたのはありましたが、ちょっと感動した次第でした。今回の一件、交通費入れて¥15,000近い出費なり。ちなみに某大学病院では紹介状が無い場合、別途¥3,150掛かるそうなので、前日クリニックに支払った分はチャラってことのようです。後で冷静にHPを見てみたら第3土曜日は休診と書いてあり、対応してくれた先生は木曜日担当の先生だったようです。某大学病院の誠実な対応に感謝!

気分晴れやかな帰り道、かみさん横浜まで呼び出して、禁断の生ビールと肉料理。T尿病のことは一瞬忘れて満足満足!(笑)

魚の骨は大きな病院に行かないと取れません!みなさんもこんなにならないよう是非ともお気を付けください。


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