生物(和風)

〆鯖


2004年10月、中の瀬のLTアジで釣れた40cm級の真鯖。見てください、この脂の乗り!文句なしの極上品。これならひとりで1本食えちゃいます。関東では鯖の乗合船が無いので、もっぱら鯵乗合の外道で調達。あまり多いと敬遠してしまいますが、適度に混ざってくれるのは大歓迎。釣れたら針を外すと同時に首を折ってエラを抜き、血が抜けたら海水氷にドボン。美味しく頂くにはバケツで泳がしたり床でバタバタさせるのは禁物です。我が家ではこれが2、3日続いてもぜんぜん大丈夫。



2007年11月、城ヶ島沖のイナダ釣りで釣れたゴマサバを〆鯖にして賞味。実は2週間前に同じ釣りをやったときにもゴマサバが釣れたのですが、細身なのでバカにしていたら凄い脂の乗りにビックリ。で、今回は釣れたら全部持って帰ろうと思ったのですが、そういう時に限って食いが悪く、辛うじて良型2本だけゲット。楽しみに1本を〆鯖にしてみたのですが、コレが当たり!ゴマサバでここまでのトロサバはお目に掛かったことありませんでした。



こちらは〆鯖の炙り。2007年10月、中の瀬で脂の乗ったマサバが4本ほど釣れましたので、2本締めて1本は炙りで賞味してみました。炙ることで皮目は香ばしく、ジワッと脂が浮き上がり、生とは違った風味と食感が楽しめます。毎度、バーナーがいい仕事してくれて、すっかり手放せない存在になってしまいました。

料理人
〆鯖の作り方は料理の本を見てもいろいろな方法がありますが、我が家では下ろした身にたっぷりの塩を振り30分くらい置いた後、酢でさっと洗って皮付きのまま身を下にし、酢だけで漬け込みます。私は子どもの頃、鯖を食べて痒みが出たことがあるので、〆鯖は味見程度しか食べませんけど、管理人は好きみたいです。

【作り方】
@鯖を3枚に下ろし中骨を抜いたら、身側に大量に塩を振って常温で30分寝かす。



A塩を酢または真水で洗い流し、キッチンペーパーなどで水気を十分に拭き取る。
Bトレイに昆布を敷き、鯖を置いたら、ひたひたになるまで酢を注ぎ漬け込む。お好みで砂糖を加えて甘酢にしても良いですが、我が家では砂糖は加えません。
C2、3時間〜1日、お好みの漬かり具合になったら、酢から上げてよく拭き取り、皮を引いて適当に切って盛り付けます。
ちなみに我が家では、塩は生協の「海はいのち」、酢は内堀醸造の「美濃 有機純米酢」を使用しています。盛り付けた後、常温に馴染んで酢が少し飛んだくらいが食べ頃だと思います。


〆鯵


夏から秋にかけて、東京湾中の瀬で釣れる20cm前後の幅広アジ、釣ってくるとまず気の済むまで刺身の食い放題、1日、2日と経って熟成が進むと脂が回って、たんぱく質が徐々に溶けていくような独特の味わいに舌鼓。3日くらい経ってそろそろ刺身もどうだろう?という頃に酢〆で頂くのが、これまた究極の味わい。新しいばかりが美味しいわけではないのですが、何故か買ったアジだとこうはならないから釣り物の価値がある。こちらは塩でしっかり〆た後、酢で洗い流す程度の絶妙な〆具合。オーソドックスに生姜醤油でも山葵醤油でもどちらでも合います。



同じ日にもう一品、酢で洗い流すまでは同じですが、カルパッチョ風に塩、バルサミコ、オリーブオイル、乾燥バジルで仕上げた洋風〆鯵。こちらもまた絶品。


真鯛の昆布〆


2008年5月、松輪瀬の乗っ込みマダイは運良く2枚ゲット。お刺身やら色々な料理で頂きましたが、やっぱり松輪瀬の鯛は美味しいです!今回は久し振りに昆布〆を作りましたが、腹身を皮付きのまま〆てみました。脂の乗った白身に昆布の旨みが染みて、普通のお刺身とはまた一味違ってこちらもGood!


花鯛の昆布〆


400g級のマダイと同サイズのハナダイが釣れたので、食べ比べてみたのですが、冬場のハナダイは脂があってマダイと食べ比べても遜色無く、普通に出されても言われなきゃ分からないね!と料理人。ホント言うとおりで、特に昆布〆にしちゃったらまず分からないでしょうね。久里浜沖のコマセシャクリで数釣れているので、専門にやってみたい気もしますが、週末は混んでそうでなかなか・・・。


平目の昆布〆


これは2003年の夏に初挑戦で釣れたヒラメ。時期外れかと思いきやとんでもありません。さすが天然物のヒラメ、上品でコクのある白身に家族全員で舌鼓を打ちました。もちろん刺身やあら煮など色々な食べ方で楽しみましたが、ここでご紹介するのは昆布〆です。締まった白身に昆布のネットリ感が加わり、刺身とはまた一味違った食味を堪能。量が多いときは昆布〆にした状態のまま冷凍しておけば、長期間味も落ちずに生で食べることができます。

料理人
結構大きかったので5枚下ろしは苦になりませんでしたが、鱗付きのまま皮を引くのは1柵目でリタイヤしました。もっと釣って来ないと練習できませ〜ん。刺身が美味しかったので昆布〆ももちろん美味しかったですよ。


真はたの昆布〆


kim君から頂き物のマハタ。あまりにも刺身で美味しいので、頂いてから4日間、前半2日はお刺身、後半2日は昆布〆で大切に賞味しました。昆布〆も敢えて刺身にしてから〆る場合と柵で〆て頂く直前に刺身に切る場合がありますが、モノが上等ですので昆布の風味が強く滲みすぎないよう柵で〆たのが正解でした。こんなの料理屋のメニューにあったら幾ら取られるのか?なんて考えながら舌鼓でした。


鬼笠子の昆布〆


オニカサゴが豊漁でしたので、一日寝かせてお刺身を頂きましたが、翌日は一味違った昆布〆で頂きました。昆布で〆ることにより、真っ白な身は薄っすら飴色に変り、透明感が増します。コリコリ締まったお刺身にネットリ感が加わり、昆布の出汁が適度に浸みて、どう考えてもハズレる訳が無い。醤油無しで山葵だけでも行けましたよ。


いさきの昆布〆




真鯒の昆布〆


釣ってきて2日後に残りのマゴチどうしようか?と料理人。シロギスやらカワハギやらで揚げ物の日が多いしね〜。たまたま私が仕事で遅くなる日が続いたので、今回は冷蔵庫から出していつでも食べられるようにと昆布〆になりました。2日後に昆布〆にして、その2日後だから週も半ばの水曜日。ちょっと漬かり過ぎても、昆布の味が濃くなって身が締まるだけだから全然OK。醤油要らずで山葵だけ少々着けながら酒の肴にGood!


皮剥の昆布〆


2010年12月初旬、今年は数年来まれに見るカワハギの当たり年。竹岡沖でここまで爆裂したのも1999年の大当たり年以来?記憶に無いかもしれません。以前は毎週通い詰めたカワハギ釣りですが、最近はずっとご無沙汰状態。たまには自作和竿も使ってあげなきゃ!との思いで急遽出撃。模様はすでにピークを過ぎたか、活性イマイチで苦戦しながらも終わってみれば30枚の釣果。当日は尺ハギを水面でバラしたりと悔しい思いをしながら、竹岡沖らしい大中小交じりの釣りでしたが、28cmの良型も2枚確保。久し振りに一通りの料理を堪能しましたが、中でもこの昆布〆は絶品でしたね。水っぽさがまったく無く、しっとり舌触りも上品にほのかな昆布の香りを感じます。昆布〆もすぐに食べたいときは、お刺身状にしてから締めた方が漬かりが早いのですが、今回は半身の柵の状態で締めて、まる一日冷蔵庫で寝かせたと言ってました。抜群の仕上がりでした。


白ぎすの昆布〆




甘鯛の昆布〆


定番アマダイの昆布〆です。昆布で〆ることでねっとりした食感が増し、アマダイ本来の甘みと昆布の風味がよく合います。魚屋で絶対買わない魚のベスト10に入る高級魚アマダイ、こんなに美味しいものをバクバク食べられるなんて、これも釣り人の特権でしょう。写真は釣った翌日に半日ほど〆たものですが、昆布で〆た状態のまま冷凍保存も可能です。



こちら2011年2月に釣り上げた待望の50cmアマダイで昆布〆。魚が大きいため、皮を剥いて調理しています。お味の方は、お刺身のところでも書きましたが、脂がよく乗っており、きめ細かくしっとりした食感は中小型のお魚とは異なって、大アマならではの風格を感じる味覚と言っていいでしょう。釣り味だけではなく、この食味を覚えちゃうと尚更大きいアマダイ釣りたくなりますね。


太刀魚の昆布〆


2007年、今年も夏タチウオが好調。釣行当日は食い渋りで、なかなか数は伸びませんでしたが、お裾分けしても我が家で頂くには十分なボリューム。お刺身、塩焼き、豆板醤煮、唐揚げ、南蛮漬けと一通りの定番メニューを賞味して舌鼓。これは昆布〆ですが、締める時間を1時間半程度に抑えてみました。昆布の風味が有るか無いかの微妙なコンディションが絶妙で、脂のコクと旨みが生きていました。


めじなの昆布〆


お刺身のコーナーでも書きましたが、夏場のメジナもモノによっては脂乗ってて、こりゃ昆布〆にしたら旨そうだね!ってことで、早速、半身は昆布〆にして翌日のお楽しみに。期待を裏切らないこの旨さ。ほのかに昆布の香りがメジナの身に浸透しつつ、身に含まれる余計な水分は昆布に吸収されることで身が適度に締まり、気持ち飴色に仕上がった昆布〆の柵は旨みだけが見事に凝縮。先人の知恵に改めて感謝。


石持ちの昆布〆


冬場のイシモチは身も締まり水っぽさが無く、ほのかに脂も乗っていて、お刺身で食べても十分美味しいのですが、比較的足の早いお魚ですので、余計に釣れた場合などは半身のまま昆布〆にして、そのまま冷凍しておけば、かなり先まで生で頂くことができますので便利です。写真は釣った翌日に半日ばかり昆布で〆ておいて、夜には酒の肴となって登場。もともとの味わい自体が淡白ですので、昆布のエキスが薄い飴色に浸透して旨みが増しますね。


鰹の叩き


2Kg級の本ガツオをタタキで頂きました。藁(わら)で炙るのが本場流らしいですが、ガスコンロを強火にして炙ってみました。料理人はガスコンロが汚れるので難色を示しておりましたが、そんなの関係ねぇ。表面に焦げ目が付いたら氷水で一気に〆ます。一口大に切ったらお皿に並べ、ポン酢をぶっ掛けたら手で叩いて馴染ませます。今回はニンニクスライス、針生姜、小ネギ、大葉の千切りをトッピング。冷たいままだと美味しくないです。常温に馴染んでから頂きましょう。


鯖の土佐造り


マダイ釣りの外道で松輪サバが大漁。早速やってみたのが、定番の「〆鯖」とこの「土佐造り」なんです。料理人が留守だったので、思い付きでやってみたんですが、これは本当に旨いですよ!要はカツオのそれと同じなんですが、ポン酢を馴染ませてからニンニクのスライスと一緒に食べると、中は生でトロっと、表面は炙ることによって脂の風味が増し、ニンニクと鷹の爪がピリっとアクセントになって最高です。40cm級のサバ、一人で酒飲みながら1本食べちゃいました。

【作り方】
@3枚に下ろした真鯖は骨の付いている腹身を削ぎ取り、中骨を抜いたら素手で薄皮を剥がします。
 (炙るので、もしかしたら皮は剥がさなくてよいかも・・・今度やってみます。)
A金串を3、4本打って直火で両面を適当に火が通るまで炙ります。
B金串を抜いたら、氷水に取って身を締めます。
Cキッチンペーパーなどで水気をよく拭き取ったら、刺身状に切って玉葱のスライスを敷いた器の上に盛ります。
Dニンニクのスライス、万能葱、微塵切りにした鷹の爪を散らし、ポン酢で浸せば完成。常温で少し寝かせてからの方が旨いですよ。


平宗太の土佐造り


脂の乗ったヒラソーダで土佐造り、これ一度やってみたかったんですよ。半身を立てに割って1尾から4本に柵取りしたら、金串を打って皮目を強火で炙ります。脂が滴り落ちて表面に焦げ目が付いたら氷水で一気に〆ます。ニンニクのみじん切りとアサツキを散らしたらポン酢をぶっ掛けて味が馴染むように少し寝かせます。冷蔵庫で冷やさず常温のままが美味しく頂くコツ。こりゃやめられません!


わらさのヅケ


脂の乗ったワラサでしたので、半日くらい漬けっ放しでも大丈夫でしたね。漬けダレは醤油、酒、ミリンの混合。以前は醤油と酒だけでやっていたのですが、最近は少し甘みがあった方がお好みでミリンを加えてます。刺身も旨いけどヅケのトロっとした食感も捨て難い。


わらさのキムチヅケ


別料理で『いなだのキムチ和え』を載せてますが、こちらは和えるというよりヅケちゃったパターン。醤油、酒、ミリンに市販のキムチの素をプラス。白ゴマ、白髪ねぎ、ごま油をトッピングすると、濃厚且つスパイシー。いきなり料理のレベルがアップしたような気になります。


鯵のキムチヅケ


11月終わり頃のLTアジともなれば、秋口の全盛期から比べると脂の乗りはあっさりめ。特に25cmオーバーの良型ほどその傾向が強く、そういう素材に打って付けなのがこの料理。ヅケにすると舌触りがトロッとして、そこにキムチの素と豆板醤少々でピリッとアクセント。丼にして食べても美味しそうです。


めじ鮪の韓国風ヅケ


メジマグロの切れっ端でおつまみを一品。普通に醤油と酒でヅケにしたマグロにごま油を一振り。白ごま、小葱のトッピングで韓国風ヅケ。ごま油でトロ味が出ますので、市販の安いマグロでも簡単に美味しくできそうです。お父さんのビールのお供にイチオシです。


沖眼張のヅケ


オキメバル(トゴットメバル)で握り寿司をしたのですが、余った寿司ネタをズケにして翌日頂いたらマイウ〜!我が家の場合は醤油と酒を半々で混ぜただけの漬けダレで、甘味などは加えません。コリコリした刺身に比べると適度に醤油が染みてトロッとした食感でこれまた旨いです。山葵をちょいと着けながら酒の肴になりました。沢山作ってお茶漬けにしても最高でしょうし、今度は『島寿司』(ヅケの握り寿司)にも挑戦してみたいです。


鯖のりゅうきゅう


「りゅうきゅう」とは大分地方の漁師料理で、アジやサバの刺身を醤油や味醂ベースのタレに漬け込んで白胡麻を振って頂くものをそう呼ぶらしいです。大分出身の料理人は子供の頃から家でも当たり前のように食べさせられていたそうです。今回もゴマサバ釣って帰ったら、勝手に「りゅうきゅう」を作って食べていました。私の口に入らなかったので、タレはどんな味か分からなかったけど、たぶん醤油と味醂と酒って感じでしょう。翌日、これを「鯖茶漬け」にして食べてましたが、これがまた旨そうったらありゃしない。


いさきの白ヅケ


普通にイサキをヅケにして、そのままつまんだりヅケ丼などにして賞味しているのですが、今回は少し変わったところで『白ヅケ』と称する一品。トロっとした口当たりにほのかな柚子胡椒の風味、やや甘口の純米吟醸酒が相性バッチリ合いそうです。

【作り方】
@みりん(大さじ2杯)、酒(大さじ2杯)を鍋に入れ、火に掛けてアルコールを飛ばす。(煮切り)
A白醤油(大さじ2杯)、柚子胡椒(ほんの香り付けに耳かき1杯程度)を加えて混ぜる。
B17cm級のウリンボサイズのイサキ5、6尾を3枚に下ろし、皮を引き、腹骨と血合い骨を取り除き、そのままか、大き過ぎるならお好みのサイズに切って、冷ましたAに30分〜1時間程度、冷蔵庫で漬け込めば完成。


真鯒のあらい


釣魚をあらいで楽しむには死後硬直させずに持ち帰ることです。マゴチは生命力が強いので車で釣行される方は、是非クーラーかバッカンに海水を張り、ブクで酸素を供給し、活かして持ち帰りましょう。私は電車釣行なので帰港してから活き締めにし、氷に漬けさせないよう新聞紙に包んで急いで帰ることにしています。あらいにしたマゴチは臭みも無く、歯ごたえコリコリと夏の代表的な魚料理と言えるでしょう。ポン酢に紅葉卸しでも良し、梅肉タレもお勧めです。

料理人
確かに美味しかったけど、手間を惜しんで大量の身を一度に洗ってしまい、ちょっと失敗したこともありました。以後気をつけま〜す。夏になったらまた食べられるのかしら。


はぜのあらい


2005年初釣りはハゼ。船で狙うのは初めてでしたが、落ちハゼ釣りの醍醐味を味わい、獲物は活かして持ち帰って『あらい』にして食べてみました。生きてるハゼはグニャグニャして下ろすのが大変でしたが、氷水で洗うとシャキッと締まってご覧の通り。山葵醤油とレモン醤油で頂きましたが、透明感のある身は上品で癖も無く、噛めばほのかな甘みが出てきて美味しかったです。


鯵の叩き


お刺身は一日以上置いてから賞味するのが鉄則ですが、小型であれば当日でも叩いて旨みを引き出してやれば美味しく頂けます。6月中旬、富岡沖のLTアジは60尾超の好漁。ただし、一年中で一番脂が抜けちゃってる時期で、お味の方はあまり期待していなかったのですが、案の定、良型は抱卵して脂っ気が無い一方、20cm前後の小降りは卵が入っておらず意外に脂乗ってましたね。秋口のギトギトまでは行きませんが、時期にしては十分上質な品物でした。



2009年秋は木更津沖のLTアジが好調。何度も釣行して、アジの旨さに嵌りに嵌ったシーズンでした。毎回、良型交じりで50〜90尾と釣果にも恵まれ、釣行後4、5日間は手を変え品を変えての鯵三昧。これは当日の夜、高校一年生になる長女が初挑戦したアジの叩き。それだけでいつもに増して美味しい感じがするから親バカもいいとこです。(笑)


わらさの叩き


2003年秋に釣ったワラサ。イナダとは別格の脂の乗りで、刺身、塩焼き、照り焼き、ブリ大根などなど色々な料理で楽しませてもらいました。釣れたのは1本ですが、家族4人で4日間かかって完食しました。ここでご紹介したのは、三枚に下ろした後の中骨から、スプーンで中落ちを削ぎ採り、万能葱を加えて叩いたものです。嫌味が無い上質の脂の乗り、臭みも全く無く、関鯵にも似たコクのある味わいが今でも忘れられません。

料理人
同じ魚が続くときはあらもさっさと捨てていましたが、珍しい魚の時はなんとかしてあらも活用したいと思い、ワラサの時は魚が大きかったので身を削り取ってみました。結果的に好評だったみたい。私は脂が乗ってるより背や尻尾の方のあっさり系が好みかな〜。


めじ鮪の叩き


メジマグロを下ろした後の中骨に着いた身をスプーンで掻き取ったら、包丁で少し叩いて小葱を混ぜて出来上がり。いわゆるネギトロですね。脂にコクがあってこれは旨い。3Kg台半ばのメジでしたが、味は立派なマグロですよ。昔はシロギスとカワハギ中心の釣りでしたが、こういう物が食卓に上ると随分色々な釣りをやるようになったもんだな〜と実感します。数年前はまさか自分でメジを釣ってくるなんて想像もしてませんでした。本当に釣り仲間の皆さまのお陰で釣りの幅が広がって感謝です。


太刀魚の叩き


身が軟らかいと言われるタチウオですが、釣ってすぐに血抜きして海水氷で締めて持ち帰っていますので、当日だと魚が締まり過ぎていて、お刺身だと硬く感じることがあります。こういう場合は皮目を湯引きしてお刺身にしてやるか、このように7、8mm幅に細かめに切って包丁で叩いてやると旨みが出て美味しく頂けますよ。


笠子の変り叩き


「背ごし」と言って、背鰭を抜いて皮目を湯引きした魚を骨ごと薄く輪切りにして頂く料理法があるらしいです。OKAZUさんに聞くところ「つり情報」のカサゴ特集のページに出ていたらしい。早速、釣った当日に小型のカサゴを3尾ほど使って「背ごし」に挑戦したのですが、出来栄えは???。どうしても背骨が硬くてそのまま食べられる代物ではない。薄く切ると言っても限界があるし、困ったな〜。ということで方針変更。硬い背骨を全部取り除き、残った身を叩きにして、醤油、胡麻油、ラー油、葱、白胡麻で和えた即席の変り叩きに変身。これは失敗作のリカバリーとしては上出来だったのですが、どうしても「背ごし」が納得行かず仕舞い。どうやったら美味しく作れるのか、ご存知の方教えてください!


鯵のなめろう


イサキ釣りの外道で釣れたアジを「なめろう」にして頂きました。「なめろう」とは「叩き」に味噌を加えて粘りが出るまでさらに叩いたお料理です。ねっとりした食感と味噌の香り、より濃厚になったアジの風味でこりゃマイウ〜!いくらでも食べられちゃうお料理です。娘はすかさず「なめろう茶漬け」にして、美味しい美味しいと言いながら食べていました。大漁のときは沢山作って、ハンバーグのようにしたら「さんが焼き」、揚げ物にしても超マイウ〜です。揚げ物にするときは牛蒡の千切りを加えてもグ〜ですよ。イシモチでやっても大変美味しいです。


こちらは自家製の味噌。左が2年もの、右が1年もの。手前味噌ってヤツですね。


丸鯵のなめろう


夏場の脂っ気の無いマルアジでも美味しく食べる方法は幾つもあるのですが、そんな中でもコレはかなりお勧め。3枚に下ろして適当に刻んだマルアジの身に、食感が残る程度の粗微塵に切った玉ねぎ(水にさらさなくてOK)、摩り下ろしたニンニク適量、味噌少々を加えたら、醤油を一垂らしして、包丁で粘りが出るまでよく叩きます。こんもり器に盛ったら小葱を散らして完成。玉ねぎとニンニクがポイントです。猛暑なんてなんのその、こりゃ幾らでも食えちゃいます。


炭焼きのなめろう


釣り人の間でスミヤキと呼ばれる深海魚。和名はクロシビカマスと言うそうです。以前から美味しいという噂は聞いていたのですが、角田丸の船長からお土産で頂き、初めて食す機会に恵まれました。『なめろう』と『干物』で頂きましたが、脂が乗って味もしっかりと噂通り本当に美味しいお魚ですね。やっぱり食べる方では深場の魚も魅力的、でもこれ以上釣り物増やすと大変だし。これはこれで悩みなんですよね。(笑)


太刀魚のなめろう


脂の乗ったタチウオでなめろうを作ってみました。味噌と白胡麻、小葱を加えて包丁でよく叩いたら、隠し味に醤油とごま油を少々。このごま油の風味がなかなかよく合います。これでお茶漬けにしても旨いですよ。


どんこのなめろう


魚は見かけによらず、ドンコはあっさり淡白なお魚ですが、肝がすこぶる付きの美味。なので、肝も一緒に叩いてなめろうにするのが極上の肴。コレが旨いのなんのって、お酒が止まらなくなりますね。薬味は混ぜて叩いてもよいですが、今回は小葱を上から散らしてみました。


するめ烏賊の塩辛


2007年8月、スルメイカ釣行は船上混雑の中、そこそこの数は取れ、最初からの計画通り塩辛作り。写真は10日経って最後の一杯。(泣)毎晩、これで晩酌やってると本当にクセになります。もうコレ無しでは生きて行けない体になってしまった。(笑)N西さんが大好物と聞いたので、小瓶ひとつ分、お裾分けしたら、会社の冷蔵庫にキープして毎昼惜しみながら大事に食べてくれました。シーズン終わらないうちにまた釣ってこなきゃダメかな・・・。

【作り方】
@スルメイカの肝を破かないように切り離し、強めに塩をして冷蔵庫で一晩寝かせます。このとき余分な水分が出てくるので、肝の下にクッキングペーパーを敷くか、網の上に置くなどして、染み出た水分に肝が浸らないようにしましょう。
A翌日、塩漬けにした肝の中身を箸などを使って絞り出し、裏漉しします。
Bイカの胴を開いて1、2時間、軽く干したら5mm幅くらいの糸切りにし、Aの肝と合わせ、塩、日本酒を適量加えてよく混ぜます。このとき塩は割りと多めでも大丈夫、その辺は味見しながら適当にやってください。肝と身の割合は数で2:1が目安、今回はイカが小さめで、肝20杯分と身8杯分で作りましたが適当で大丈夫です。肝が多い分には問題無いでしょう。
C容器に蓋をして、冷蔵庫で数日間熟成させたら完成。2、3日経ってからが食べ頃でしょうか。

※大量に作って日持ちさせたい場合は塩分を強めにするか、長期保存の場合は幾つかの容器に小分けにして冷凍してしまうのも手です。
※保存する容器は清潔が肝心。予め煮沸消毒しておくか、除菌用アルコールを噴霧してからキッチンペーパーで拭き取るなど、除菌処理をすれば万全でしょう。
※詳細はこちらをご覧ください。


虎河豚の皮の湯引き


2010年9月、KOBIさん主催のフグ仕立船で2釣行連続のトラフグゲット!船宿は品川の丸長さんでしたが、なんとトラフグだけVIP待遇。本職の板前さん呼んでおいてくださり、帰港してから特別に捌いて頂いて感謝感激。こうやって見るとトラフグの皮は4つの部位から成るようですね。それぞれに味わいの違いなどを報告できれば良かったのですが!?湯引きのやり方が悪かったのか、ベタベタとくっ付いてしまって、食感はゼラチン質のダンゴ?その筋の知り合いに教えられた通りにやったつもりだったのですが、結果は失敗に終わりました。そうそう練習のチャンスも無いでしょうし、なんと言って良いやら・・・。(笑)


丸烏賊の塩辛


塩辛に使えるのはスルメイカの肝なので、イカ釣りに行く機会が増えたとは言え、自分的にはスルメを専門に狙う機会も少なく手に入らなかったのですが、マルイカ釣りの外道で使えそうなムギイカ(小型のスルメイカ)が1杯混ざったので、試しにやってみました。今回、ムギイカの身はお刺身で食べてしまったので、身はマルイカを使用。しかし、簡単にできるもんですね〜。2、3日置いた方が熟成してまろやかになるかもしれませんが、量があまり無かったので、1日寝かせてすぐに食べてしまいました。マルイカの身は柔らかいので、馴染むのも早いかもしれません。本格的な塩辛ではありませんが、マルイカ釣りでムギイカが混ざったら、おつまみ一品作れますのでお試しください。


皮剥の肝和え


2004年10月に鴨居沖で釣れたカワハギを肝和えにしてみました。我が家は普段、お刺身を肝醤油で頂く程度で、あまり肝は食さないのですが、真っ白で大変きれいな肝だったので、珍しく肝合えにして頂きました。肝を裏ごししたら、適量の味噌と醤油、わさび少々を加え、糸切りにしたカワハギの身を入れて和えます。上から万能葱と白胡麻を振りかけて頂きました。肝の濃厚な風味に白胡麻と万能葱の香りがよく合います。相変らず料理人は肝が苦手なので味見で一切れだけ。後は私と子供たちで全部平らげました。


白ぎすの明太子ととろろ昆布和え


シロギスは東京湾では周年釣ることができますが、お刺身で美味しいのは何と言っても冬場の落ちギス。型も揃うし刺身で美味しいのはこの季節でしょう。シロギスの刺身といえば細切りにした糸造りがポピュラーですが、大きめに削ぎ切りにしても美味しく頂けます。ここでご紹介するのは昆布〆にしたものに一手間加えたおつまみ料理。昆布〆を細切りにして、とろろ昆布や明太子と和えてみました。瓶詰めのウニなどで和えてもOKです。

料理人
お正月用に昆布〆にしたものをアレンジしました。三枚に下ろしたものを皮を引かず中骨も抜かずに昆布ではさみラップして冷凍庫へ。食べるときは冷蔵庫内で解凍します。手間がかかる割りに量は少なめ。よっぽどやる気になったときしか作りません。


わらさの中落ち梅しそ風味


2011年9月、珍しくワラサの仕立船に参加させて頂き、結果、見事にお仕事一発で決まりまして、しばしワラサ三昧の我が家でありました。毎日毎日、手を変え品を変え賞味しましたが、できるだけ生で食べたい我が家の料理人、中落ちを梅肉と大葉の千切りで和えれば、濃厚な旨みに梅の酸味も相性良し。軍艦巻きにしてもウマそう。


わらさの辛子醤油和え


ワラサを柵取りした時の切れっ端でおつまみを一品。サイコロ状にカットした身をさっと辛子醤油で和えて海苔と小ネギのトッピング。調理時間2分の簡単おつまみですが、お店でこんなお通しが出てきたら感動するだろうな・・・。


いなだのぬた


脂の乗ったイナダでおつまみを一品。イナダの刺身を茹でた長葱と一緒に酢味噌で和えて、白胡麻をパラッと振って出来上がり。テーブルの主役が登場するまでのビールのおつまみとしては最高でしょ。葱のねっとり感とイナダのねっとり感がよく合います。刺身を酢味噌で食べるのもいいかもしれませんね。


いなだのキムチ和え


もうひとつイナダで簡単おつまみ。もしイナダが大漁で普通のお刺身に飽きたならこんなのもお勧め。お刺身を市販の『キムチの素』で和えて小葱を散らしただけで出来上がり。ほんの少し醤油かゴマ油をたらして調整してもOK。本物のキムチがあればその汁を使ってもいいかもしれません。ビールのつまみに最高!青魚だからキムチのパンチに負けないし風味のバランスもいい。こういう料理が意外と簡単で美味しかったりしてバカにできないんですよ。



こちらはイナダならぬ40cm弱のワカシ級をキムチ和えにしたものです。ワカシは生のままですと水っぽさが否めないので、酒と醤油で半日ヅケにしておいてからキムチ和えにしました。胡麻油を一回しに白ゴマ、白髪ネギのトッピングで上等な一品に変身。もちろん血抜きして氷締めにした新鮮な魚体ですので、臭みもまったく無く、ヅケにしたことで、狙い通りトロッとした食感になって、バクバク食えちゃいますよ。


鰹のキムチ和え


こちらはカツオの背身をブツ切りにして『キムチの素』で和えたら、ゴマ油少々と白ゴマをプラス。トッピングは小ネギと白髪ネギ。とりあえずのビールのお供にうってつけ。正真正銘の3分間クッキングです。


石持ちのキムチ和え


何かとキムチを使うのがすっかりブームの我が家なのですが、これはキムチではなくキムチの素に醤油、ゴマ油です!厳冬期のイシモチは鯛に匹敵すると言われるほど、身が締まり、ほのかに脂が乗って旨いのですが、この時期、まだ水温が高いので、刺身はやや水っぽさが否めません。そういう時には一手間加えて、こういうのがお勧め!バクバク行けちゃいますよ。


鯵のキムチ和え


新鮮なアジをキムチの素、ごま油、醤油少々、白ゴマ、小ネギで和えてトッピングに白髪ネギ。切って混ぜるだけの簡単おつまみ料理。色んなお魚に流用できますし、何しろ簡単で美味しいので、是非お勧めしたい一品です。刺身はあまり細かく切らず、やや厚めの方が食感がいいです。冷たいまま食べないで、和えてから30分くらい常温で馴染ませるのがポイントだと思います。料理人も好物で、我が家ではやる機会が多いのですが、今回は素焼きにしたエリンギを加えて一工夫。


室鯵のキムチ和え


こちらはムロアジバージョン。マアジでも美味しいですが、ムロアジもいいですね〜。マアジより青物的と言いますか、よりワイルドな食感と味わいを持つお魚ですので、むしろこのような調理法には打って付けの食材かもしれません。文句無しに旨い、しかもバクバク食えちゃいます。


鯵と胡瓜の酢の物


アジが沢山釣れたなら、刺身を多めに切って、追加で一品こんなおつまみもできますよ。脂の乗ったお刺身でだいぶお腹が膨らんできた頃に、こんな一品がさりげなく登場したならば、さっぱり美味しく、料理人のセンスが輝きます。


鯵とおくら、若布、茗荷の和え物


酢で洗ったアジにオクラ、ワカメ、ミョウガで和え物。味付けは塩、ゴマ油、白ゴマってとこでしょうか。晩酌始めにこんな一品がさりげなく登場するとはなかなか。料理人も年の功でしょうか。(笑)


鯵の梅和え


削ぎ切りしたアジを梅肉、大葉の千切り、白ゴマで和えた簡単おつまみ料理。和えてから30分くらい置いて馴染ませるのがポイントとは料理人。仕事から帰ってとりあえず一杯の時間にこんなお通しが。で、この後、アジ刺を本気食いする私、本当にアジが大好きなんです。(笑)


太刀魚の梅肉和え


これも上に挙げたアジの梅和えと発想は同じです。タチウオもけっこう脂があるので、梅の柔らかな酸味がよくマッチします。白ゴマのツブツブが食感にアクセントを加え、梅と大葉は黄金のコンビ。こりゃ酒がいくらあっても足りませんよ。


鰆の梅肉和え


梅和えが続いて恐縮ですが、これはサワラバージョン。柵取りしたサワラの身の切れっ端と中落ちを梅肉、白ゴマで和えて大葉の千切りをトッピング。やはり脂のある魚でやるのがポイントでしょうね。夕方、飲み始めの頃、一方、キッチンでは魚の処理に取り掛かる料理人。すると、その場でできた切れっ端を使っておつまみを一品作りました。


するめ烏賊のおくら明太和え


スルメイカのお刺身に明太子を和えて、刻んだオクラともみ海苔でひとまず晩酌の始まり。よく冷えたビールからグビグビッと行きたいところですが、最近は糖質ゼロの発泡酒〜ウイスキー(シングルモルト)の流れが定着。イカのタウリン効果も著しく、お陰さまで血液検査は毎月右肩下がり。


するめ烏賊と胡瓜の和えもの


スルメイカのお刺身に明太子を和えて、刻んだオクラともみ海苔でひとまず晩酌の始まり。よく冷えたビールからグビグビッと行きたいところですが、最近は糖質ゼロの発泡酒〜ウイスキー(シングルモルト)の流れが定着。イカのタウリン効果も著しく、お陰さまで血液検査は毎月右肩下がり。


するめ烏賊キムチ


料理人の思い付きで一品。スルメイカの刺身をキムチの素で和えて小葱を振っただけ。本物のキムチを使えば尚良いのでしょうが、とりあえずの一品としては簡単にできますし、けっこういい味出ててバカにできません。



こちらも料理人の思い付き。千切りにしたスルメの身に茹でたほうれん草と豆もやしを加えて、キムチの素で和えたもの。ビールが旨〜い!


墨烏賊のキムチ和え


スミイカの刺身と刻んだキムチに醤油とゴマ油を少々加えて合えただけ!5分でできる簡単おつまみ料理。実はこの日、ヤリイカ釣ってきて散々刺身を食べたのですが、2日前に釣ったスミイカがまだ残っていたので、急遽、味の変化を求めてこんな形で登場。いかにも酒飲みが思い付きそうな料理です。もちろん、酒の肴としては抜群です。


墨烏賊の明太子和え


スミイカの刺身と明太子に日本酒少々で合えて、海苔を散らしただけ!実はこの日、ヤリイカ釣ってきて散々刺身を食べた後、2日前に釣ったスミイカがまだ残っていたので、急遽、味の変化を求めて、上の「墨烏賊のキムチ和え」と、この「墨烏賊の明太子和え」が同時に登場したって訳です。ヤリ刺食べた後、スミイカ使って、酒のつまみを同時に2品作るとは恐るべし酒飲み根性。(笑)


ホーム目次前のページ次のページ